天空の乙女達 ―La Sylphide― 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
F-4VG改 ファントムⅡが主翼を広げてランディングアプローチに入った。
ギアダウン、フラップダウン。胴体下面のエアロブレーキを開いてスポイラーを立てて降下した。そしてタッチダウン。しばらくウィリー滑走して減速し、誘導路へタキシングする。
その後に、F-4EJ改二 モダナイズドファントムⅡが着陸、F-15C 2040エンハンスドイーグルに着陸許可が下りた。
遼子はギアレバーを操作し、ランディングギアを下ろす。同時にフラップを下げ位置へ。エアロブレーキを開いて減速、エルロンを立ち上げて降下する。
エアロブレーキ最大展開、タッチダウン。F-15E ストライクイーグルより重い為、慣れ親しんでいたF-15MJ イーグルより滑走速度が速い。ウィリー滑走を続け、速度が落ちきった所で前輪も接地、ディスクブレーキを作動させた。
誘導路へ移動し、誘導員の指示で駐機場の指定された場所に機体を誘導させる。停止し、パーキングブレーキ作動、エンジンの出力を一瞬上げて排気、その後にエンジンを切った。キャノピー解放、シートベルトを外した。
遼子は息を吐き出し、空を仰いだ。青空が視界いっぱいに広がる。
その時、空襲警報が鳴った。
〔オウル07からCP、ビンゴヒューエル(燃料残量低下)〕
〔CP了解。オウル01へ指揮をシフトする〕
〔オウル01、コピー。未玖、後は任せなさい〕
〔コピー。沙紀、任せたわ〕
E-2C ホークアイが青衝学園へ帰投し、代わりにE-767改 ジェイワックスが警戒任務に就く。
そして、早速レーダーに反応があった。
「オウル01、レーダーに反応。機数18、高度3000、速度(マッハ)0.7。エリアLC-8517より方位090へ移動中」
〔了解、CAPとSCをそちらに向かわせる! You have control!〕
「I have!」
空中戦闘哨戒中だった、1機のF-15MJ イーグルと2機のF-2A バイパーゼロが針路を変えた。
〔アイオロス1、コピー。迎撃に向かう〕
〔アイオロス11、コピー〕
「アルテミス23、コピー」
それは、アイオロス隊の赤峰と柿里、そしてアルテミス隊の暮だった。
〔オウル01からCAPへ。方位からして蘭西女学館と思われる〕
〔ロス1、了解。つまりフランス機か〕
「舐めてかかんなよ。レダ隊が瞬殺されたって聞いたぞ」
F-2A バイパーゼロのサイドスティックを握り締めた暮がそう警告すると、無線越しに赤峰が鼻で笑ったのが聞こえた。
〔そいつは面白い。ミラージュのお手並み拝見とするか〕
「面白い? 正気か?」
〔どうしたんだよ、暮? アルテミス隊に異動して、無鉄砲な性格が改心したのか?〕
〔はっ! 赤峰の言う通りだぜ――レーダー警報? しまっ――〕
直後、柿里の乗っていた灰色のF-2A バイパーゼロが爆発した。
「柿里ぉ!」
〔アイオロス11、イジェークト! 畜生、今年に入って8機目のF-2が!〕
〔命があるだけマシと思え! チッ、ラファールのMICAミサイルか!?〕
2機は増槽を捨て、散開した。