何だかんだでちゃんと相棒になってるの良い……好き……
OPEDで早速闇堕ち裏切りフラグだの記憶関連フラグだの立ってて先が楽しみですね!!!(決闘では良くあること)
……二年目に出てくる記憶喪失マッチョ枠がヒロイン枠とイコールでは無い可能性あるってマ?
二部一章はマジで最高でした……パツシィさんすこ………
サリエリさんの真名公式が出してきたのにはマジで驚きました。
ネタバレ配慮して喋ってた意味がねぇな!!
18000UA、150お気に入りありがとうございます!
一寸新生活でバタバタして更新ペース乱れるかもですが忘れたりはしませんのでご勘弁を……
前回までの修正点
・曲紹介に注意書きを追加(今話にも同じ内容付いてるので読み返し不要)
追記:ルビ指定忘れを訂正しました(爆弾、処理)
追記2:呼び名が百年前のものになってしまっていたので訂正しました
六番隊隊舎の中でも外れの方にある一室へ白哉に案内された。
「此方だ」だけ言ってさっさと歩いて行くのは正直口下手極め過ぎだと思うけど、気配消して歩いてたとこを見るに「人に見られたくないから急ぐよ」って意味も含んでたんだと思う。
「入れ」
俺も白哉に倣って気配消してたんだが、目の前の扉がある通路周辺からは人の気配がしない。
言われた通り中に入ると、白哉も部屋に入って引き戸を閉めた。
「……」
「喋っても構わぬ」
「…ぉぅ」
ギリギリ白哉に聞こえるだろう声で返事をすると、白哉が小さく嘆息する。
なんだよ、外に聞こえないようにっていう配慮だぞ。
ご不満なのか?それとも内容がそんだけ不味いのか?
「……此処は私以前の代から使われている密談用の部屋だ。戸をしめれば内部の音声を遮断する結界が貼られるようになっている」
『確かに結界は作動してる。普通の声量で大丈夫だよ』
「…おう」
前者かよ!!!破晶は補足ありがとね!!!
そりゃまあ朽木みたいな家が長く使ってる隊舎なら色々仕掛けられてて当然っちゃ当然だがな、そんなん知るかよ………俺の気遣いを返せ、ボンボンめ。
破晶の柄の菱の1つを指でなぞる。
「サンキュー」を伝えたいときはこうって決めてあるんだ。
…この合図を利用して偽装鏡面を張れば、俺だけでも気配を消すよりもっと人目を避けるのに確実性が出たとは思うが、生憎破晶を持ち歩いていることは白哉に伝えていないので使用できない。
……勘付かれてはいるかもだけど…念の為、な。
あ、縛道を使うのは論外だぞ。
使う時点で誰にも見られてないってのが確定してないのに使っても意味がないからな。
破晶を所持してて可笑しくない状況だったら、瞬歩で立ち去った振りをするとかして偽装鏡面張ってただろう。
普通始解は鞘から刀を抜いてからするものと思われているが、必ず抜かなければならないのは形状が変化し、攻撃に使用するものだけだ。
俺の破晶は一切形状変化無し、攻撃以外の用途があるのでそのままでも出来る。
なんならずっと始解したままってのも可能だ。
………っていうこじつけ理論を白哉には言ってある。
一応筋は通ってるし、普段から帯刀の有無に関わらず漏れる霊力はほぼ一定にしてるから、ずっと始解しているのか全くしていないのかはわからないだろう。
しっかし、この部屋が昔から使われてるってのには納得だわ。
くるりと部屋を見廻す。
年季入ってるが元が高そうな座布団が幾つか置いてあるもんな。
如何にもお偉い共の密会用ですって感じ。
まあまあ掃除はされてるが、直近って訳じゃねぇだろう。
多分隊の中でも朽木家に仕えてるタイプの奴に時々掃除を命じてるって感じだろうな。
誰かが使ってるときに掃除に行ったら不味いから、仕方ないっちゃ仕方ないのかもだけど。
「これ座って良いか?」
「ああ」
「んじゃ、失礼」
置いてあった座布団の一つから埃を払い、その上に胡坐をかく。
……正面に据わった白哉は正座だ。優雅さが比べものにならない。
良家の坊ちゃんだけあって所作が丁寧で完成されてるんだよなー。
「ふぅ………こんな部屋連れてきたって事は、ルキアについて聞かせてくれるって事で良いんだよな?」
「ああ。……兄は、現状を何処まで知っているのだ?」
「……現世任務中に生者に死神の力を受け渡したからっつって朽木家の人間を捕縛し続けてる上に平隊員に対して隊長副隊長とか言う過剰戦力ぶち込んでたってとこまでか。あ、ルキアがやらかしたのは誰かを助けるためにやむなく、だと思ってるぞ」
うん、此処まででも大分頭可笑しい。
ツッコミ処多過ぎだろ。
「そうか……死神の力を受け渡したのは事実だ。虚に襲われた際、その場にいた人間に力を与えて倒させたと言っている。その後は暫くその子供と行動を共にしていたらしい」
「ふーん……よく対処できたな、其奴……元々見えるタイプだったのか?…………待て、ルキアが彼処まで落ち込んでんのは何でだ?それだけ聴くとわからんのだが」
行動を共にする位だ、別段仲が悪いとか相性が悪い訳では無かったのだと思う。
子供って言ってるが、どれ位の歳なんだろうか。
死神の寿命的に子供って呼ばれる範囲が広すぎるんだよな………俺は記録にある生者の方が基準だからな……わからん。
ルキアと外見年齢が近いってのは十二分に有り得るか。
「恐らく、私がその子供を斬り捨てたからだろう」
「………………えっ、何してんのお前……?」
子供っつってるよねお前?それを?何で?しかも生者だろ?………えぇ(ドン引き)
つーか少なくともルキアは斬られたことを知ってて、最悪目撃してる…?
そりゃあんなんなるわ。
大好きなお兄様が自分と関わった子供(実年齢比)斬ったらSANチェック掛かるよ。
「斬った理由は」
「妨害に遭った」
「お前無傷じゃねーか、なら怪我させずに制圧できただろ」
別に縛道が不得意って訳でも無いだろうに。
「……あれは異質だった」
「………」
異質。異質ね……
俺も人様のこと言えんし、此奴にそう思わせるだけの何かがあったっつーんならまあ、斬って良かった……のか?
「…わかった。じゃあ別の話だ。……何でルキアはまだ釈放されてないんだ?」
白哉が恩赦を要求しないとは思えない。
席官にすらしてないのも含めて滅茶苦茶過保護だからな。
「理由も酌量余地あると思うし、四十六室とは言え
「……いや、四十六室は本気のようだ。減刑は既に求めたが、受諾されなかった」
「……朽木家の名前でも?」
「ああ。逆に『家を潰したくなければ何もするな』と返答が来た」
「…そりゃあ大きく出たな………そこまでされる理由に心当たりは?」
「四十六室の全てを敵に回すような事はしていない」
だよなぁ。
貴族間はギスギスしてるだろう、とは思ったけど、朽木家に味方する奴も少なからず居る筈だ。
だからやっぱり今の四十六室は可笑しい。
上が可笑しい組織で働くとろくな事にならないからな。
情報収集と関係各所への干渉でこっちへの被害を防げれば良いんだが…………ん?
あれ、白哉は俺がそれ位しか動けないのわかってるよね?情報開示し過ぎてない?
ルキアの事に関して
悪いけど俺は自分が可愛いから、この件に命やら立場やらは賭けない。
ルキアに「手を回す」って言った手前安全を確保した範囲でやれることはやるけども、成果が出ることは十中八九無いだろう。
……流石に処刑されることは無いだろうから勘弁して欲しい。
「なぁ、何でこんなに情報くれるんだ?情報は幾らあっても足りないから有り難いけど、これ俺が関われる範囲超えてるぞ?お前が覆せない四十六室の決定なんて、俺にどうしろってんだよ」
「兄ならどうとでも出来るだろう」
「出来ねーよ、なんなんだお前のその謎の信頼」
あれか?透明人間になれるから潜入とか出来るでしょって?バレたときが怖すぎるだろ。
感知されないだけで実体のある結界張られたら即御陀仏だからな。やらんぞ。
「……手段を選んでいるから出来ないのだろう」
「………何が言いたい」
白哉の伏せられていた目が此方をひたりと見据える。
「
三秒。その言葉を理解して舌打ちするまでに三秒掛かった。
いや本当はもう一寸掛かってたのかも知れないが、少なくともそれだけの時間を掛けて、俺はその
「お前っ………あぁクソ、俺が冷静な内に叩き込めるだけ情報叩き込んで、そんでそれから静観の道を潰すってか」
括っていない右目側の前髪をくしゃりと握る。
畜生思いっ切り嵌められた。
これじゃあ命懸けにならざるを得ない。
もしかしたら偽物かも知れない?承知の上だ。
本物である可能性が0.000001%でもあるなら、俺に動かない選択肢は無い。
「腹芸立派にこなしやがって……」
「当主としての嗜みだ」
「そーかよっ………」
じろりと白哉を睨むが動じない。
ほんっっっと可愛げ無くなったなぁ此奴!?
……無罪を勝ち取る為だけに俺を嵌めた?それは流石にねーだろ。
「……まだ開示してない情報あんだろ。寄越せよ」
「……ルキアへの罰は極刑に決定した。二十五日後に執り行われる。兄が来なければルキアにそれを告げに行っていた」
「………………っは……」
思わず笑い声が漏れる。
なんだそれ、頭可笑しいにも程があるだろ。
そりゃ此奴も必死になるわ。
「成る程ね……それで
もう貴族は信用出来ねぇってとこまで来てんだな?
あーあとあれか、餌が手に入ってたからか。
「…喜助さんの情報は?」
「駄菓子屋に偽装して義骸や内魄固定剤を販売していたそうだ。握菱鉄裁と思われる男性と、未確認の少年少女が共にいる。四楓院夜一や連れ去られた隊長格は見ていないらしい」
もう出し惜しみ無しか。
最低限の餌であっさり釣れたからか?悪かったな単純で。
…………少年少女、な………
「……此処までの情報、上には」
「既に報告した」
「そりゃいい」
百年前に喜助さんを嵌めた奴がわかるかも知れん。
……「偶然知った」なら許されるだろ……多分。
今回のは基本的に上からの自己防衛の為に動くのであってあの事件を探るためじゃないからな。うん。
ふと下を向いてしまっていた顔を上げると、白哉が眉を寄せて苦しそうな表情をしている。
親しくない奴からすればいつも通りの仏頂面なのかもしれんが、百年来の付き合いだ。それ位は読み取れる。
「……家とルキアを比べたのか」
「………ああ」
更に眉間のしわが増える。
当主と兄の立場で板挟みになってんのか。
……此奴真面目だからな、余計辛いんだろう。
「お前の立場ならそう言うこともあるだろ。つーかお前が当主なんだから、お前の好きにすればいいと思うけど?」
「私が勝手をして、家の者達は如何するのだ」
「んなもんそいつら次第だろ。お前についてくなり離反するなり…自己判断出来ない奴ばっかって訳じゃないだろうよ。栄えるも滅びるも当主の意思一つで決めて良いんじゃねぇの?」
当主ってそう言うのを決めれる立場のことを呼ぶと思うんだわ。
決定権がないならそれはただのお飾りだ。
というかそんなに家を巻き込みたくないならいっそ貴族やめちまえよ、とも思う。
別に貴族じゃなくても隊長やれるだけの力はあるんだしな。
「…家を守るのが当主の務めだ。」
「そーかよ」
ならルキアも家の一部って言い張って守ってやりゃあ良いのに。
……そろそろ行こう。
書類片した後は忙しくなるだろうしな。
立ち上がって白哉に言う。
「そろそろ隊舎に戻るわ。情報は有り難ーく受け取っとく。……言っとくが、喜助さんがルキアを殺そうとしてるなら俺もそれに倣うからな」
予想はしていたのだろう。
白哉も立ち上がると、意外そうな顔をするでもなくあっさりと返答が帰って来た。
「だろうな。……そうなれば、私が兄を斬るまでだ」
そう言って白哉は部屋を出て行く。
うーん、普通に戦ったら十中八九俺が負けるから敵対したくないな…………懐に飛び込めればワンチャンあるか?
「うへぇ、おっかねー………そうならないよう祈ってるわ」
「……ああ」
背中越しの返答ではあったが、確かに言葉は伝わった。
……本当に、
改題先決まりました。
次回更新時から「お前はとっとと無に帰れ」になります。
ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
作業用BGM:「小/鳥/ち/ゃ/ん」
遊/戯/王/U/T/A/Uで某メドレーをカバーした動画。音源素材が良いのかとても聴きやすいU/T/A/Uなのでオススメですぞ。
※※今更の注意書きですが、動画の方に当小説の名前を出すのはご遠慮下さい※※