一寸ずつ書き溜めてたら思ってたより長くなった…
結論から言う。
寝床は街外れに崩れかかった小屋があったので其処の近くに住み着くことにする。…近くに小屋らしき物があるのに、態々周り探し回ったりしないだろ?
飯は普通の街の飯屋の裏を通ったときに、売れ残りを貰った。運が良かったのだと思う。
人格の方は、造り主達と「自分」を切り離す為に、某中学生超能力者………ではなく、その詐欺師系師匠を真似ることにした。
幾つか理由はある。
先ず一つ。
この体は女の子だった。付いてなかったのだ。
貧民街で後ろ盾の無い少女の辿る道なんて簡単に予想が付く。造り主達の中に裏通りで変態に襲われた挙句死んだ奴いるしな!あんな死に方ゴメンだ。そもそも死ぬの全般アウトだ。
よって男を選ぶこととする。青薔薇オネェはまんま女になってしまいそうなので除外。
男のふりしておけばまだマシかと思ったのだ。ショタホモ?知らんな。
二つ。
この体は「誰かみたいに生きれる者」、だ。
恐らくはその為に、中性的な容姿(それなりに整っている)と声、特徴の無い黒髪黒目の外見を与えられている。おつむの方も悪くはない筈だ。
…話が逸れた。つまりはトレスする人格によっては、其奴が持ってる筈の能力も再現できる可能性がある。
学園都市第一位とか、ブリュンヒルデとか、錬鉄の英雄とか、それこそ中学生超能力者でも良い。恐らく荒くれ者を倒して生計を立てられるだろう。
だが一寸待て。
下手に能力目当てで変人キャラを選んでみろ、「この世界の法則と合わないからその能力無しな」「良いけど子供の体だと全然強くないぞ」、なんて事になったら、ガキの体+生き辛い性格とか言う生き残り難易度がルナティックとか修正前フィナーレになりそうな組み合わせが出来てしまう。それは不味い。
更に言うなら、人間関係とか其奴に起きる出来事とかも再現してくる可能性がある。
俺は生き延びるために、人格を安定させたくて誰かを真似ようとしていたのだ。
なので、これといって命に関わる事項が無く、特殊能力無しで生き残れる…口と頭が良く回って、手先の器用そうな人格を探す事にする。
三つ。
俺が成れるのは、造り主達が憧れた奴だけ。
選択肢は限られている。
ヘタレパスタに浄化系強打者、イケニートとか犬科命の警視とか死天王の箆鹿とかKC社長とか妖怪首おいてけとかetc.
……大半が狂人、でなくともコミュニケーションが上手くいかなそうだ。
気持ちはわかるが、もっと真面な奴に憧れて欲しかったぞ、造り主様!
上三つを満たす中で、この人格は「弟子が関わらなければ命を張ったりしない」、「幼少期から体を鍛えていた、と言う描写がないので、鍛えれば強い体が手に入る可能性がある」と言う好条件だった。
特に後者は、この体が「バリバリの格闘系になるかもしれなかった体」であることを考慮すると、ほぼ確実と言えた。
例え世界の修正力・強制力的な何かが弟子を取らせようとしても、突っぱねれば済む話だ。
以上の理由から、俺はこの人格を基準にして生きることに決めた。
後から色々変わっていった時は、「自分らしく」なっていったということだろう。
……虚無の申し子もまあまあ良い線行ってたが、死にそうだし俺の現状と幼少期が被りすぎてて嫌な予感するし、何よりデスポエマーなので却下だ。
体の性別との不一致についてだが、選ばれた人格はトレスされる側であり、トレスする側の「自分」──少女の方に意志決定権はある。
多分男装女子の域に留まるだろう。
さて、取りあえず今日は拾った襤褸布被って寝る。日も落ちた事だしな。
明日はどこかで藁手に入れて草鞋でも作って売ろう。
飯は…まあ取りあえず同じ店の裏を通ってみよう。またおこぼれ貰えるかもだしな。
目が覚めると、体が小さくはなっていなかった。これ以上ちびだと本気で生き残れなくなるのでノーサンキューだ。
近くの田んぼ跡地らしきところに藁が残っていたので、それをちょろまかして草鞋を作って街で売る。
どうやらそれなりに上手く作れていたのか、昨日のではなく、貧民街寄りの安い店でなら一食分買える位には稼げた。
藁が無くなるまではこれで食いつないで、別の藁か金策をその間に探さねば。
街の遠くに見えた真っ白い建物群、それと白黒の服の帯刀している奴等についてだが、どうやら「死神様」とその住まいらしい。
此処はあの世(ソウルソサエティと言うらしい。和風じゃねーのかよ)で、彼等は現世でさまよってる霊をこっちに送ったり、刀で悪霊をバサッといったりするらしい。
俺達みたいな貧民でも、成ろうと思えば成れるらしい。公務員みたいなもんか?
まあツッコミどこはあるが、俺みたいなのが辿り着くには正しい場所だな。なんせ九割九分九厘死んでるようなもんだし。
…あ?残りの一厘はなんだって?死んだ奴等の残骸から生み出された、最初っから生きてすらないから死んでない存在であるこの俺に決まってんだろ言わせんな恥ずかしい。
…数日もすれば、草鞋作って売って食って、拾った刃物の欠片で木を削って根付けとか作って其れも売って、と言う生活にも慣れた。
今の所は順調に回っている。……ただ一点を除いて。
頭痛とフラッシュバックだ。人格の確定だけじゃどうもダメらしい。
多分誰かに名を呼ばれたら、それで俺が誰か本当に確定して、記録は記録だとすっぱり割り切れるんだろう。
因みに名前はある。
彼処が根源っぽかったので、その作品及びヒロインから文字を貰った。
ただなぁ…呼んで貰う人が問題だ。
多分俺は其奴に一生逆らえなくなる。
赤ん坊とか犬猫みたいな、存在が確定してる奴とは訳が違う。
其奴が呼んだ名が俺を俺たらしめ、此処に存在させる事になる。
そりゃもう其奴に名前呼ばれて命じられたら嫌が応にも従っちまうんでは?ってな具合だ。
貧民街に真っ当な奴がいるとは思えんし、かと言って死神様に話し掛けて不興を買って悪霊よろしくバッサリいかれてもなぁ……
そもそも死神様達にも色々いるらしく、見てる限り、こんなとこ来る奴は大半が柄の悪いやつだ。
脳筋とか馬鹿とか、従ってたら即死にそうな奴に従う気はねーんだよ俺は。
なんか解決策が見付かるまでは、頭痛とフラッシュバックはどうにか耐えて、名前名乗らねー方向で行くしかねーなー
と思ってた時期が俺にも有りました!!!(全ギレ)
「あ、キミですか?この根付け作ったの。面白い形ッスねー」
「あ、ありがとうございます。」
誰だ、俺こんなパツキンのにーさんに根付け売った覚えねーぞ!?
知恵の輪とか幾何学とかっぽくしたのがいけなかったのか!?
「どうです?ボクの弟子になってみません?
住み込みで三食おやつ付き、なんとお小遣いも付いてきますよ?」
「なります」
即答。俺は悪魔ならぬ死神の甘言に乗った。
頭回りそうだって目ぇ付けられたのな、成る程ね(白目)
酷い扱いするつもりなら、交渉なんてしてこない筈。当面の安全が約束されてしまった。
「交渉成立ッスね。えっと、名前あります?」
「あります」
世界はどうやら弟子を取る、ではなく、師弟関係を結ぶってとこを再現してきやがった。
畜生、この人格の弱点、弟子じゃなかった。
だってもうこれアウトだろ。
「
「空式境……境サンっスね。よろしくお願いします。」
例え名前を呼ばれなくても、あんまり代わらなかった気がする。
「……どうしたんスか?」
そう言って首を傾げ、固まってしまった俺を覗き込むこの人の為なら、多分命賭けれるだろうからな……ちくしょー……
この小説は草とネタと自棄になった主人公とクロスオーバーと「私生活ダメ人間な天才って最高だよね」、で出来ています!!!
圧倒的浦原さん贔屓目。
主人公の外見
【挿絵表示】
ほんとはもっと服が薄汚れている。
お前描いてる奴顔の方向全部同じじゃねーかって?
察して下さい(右利き)