お前はとっとと無に帰れ   作:燈祁

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やりたいとこまでサクサク。
超ダイジェスト。

訂正:画面→空中
訂正2:鬼道→破道
訂正3:開位→冠位

追記:解号を「祈れ」から「開門せよ」に変更
追記2:破晶の形状描写から「少し」を消去



0/1D10

弟子になって数週間、分かったのは師匠が割と忙しい人だって事。

仕事と研究の合間を縫って、俺に死神の力とか悪霊──虚についてとか教えてくれるが、それよりも寝て欲しい。

仕事研究仕事仕事研究休憩研究研究仕事みたいな感じだ。

俺が来るまで飯作ってる暇がなかったっつーのも本当だろうな。

部下に慕われてるみたいだし、やっぱ有能なんだな。

それは十分わかったので寝て下さい。

 

 

上司兼幼馴染みで褐色巨乳のじゃ系お姉さんとか言う属性てんこ盛り美人が来た。

めっちゃ構ってくる。すっっごい構ってくる。

初めて会ったときは盛大に爆弾落としてってくれた。

 

「あの、自分に何かご用でしょうか夜一様…」

 

師匠の上司だ、敬語で礼を尽くさねば。

 

「いやなに。彼奴が子供を拾ってきたと聞いてな?

嫁にでもするのかと噂されとったんじゃ。

どんな奴かと見に来てみれば、結局弟子じゃったが、やってることはまんま幼妻じゃな」

 

嫁?いやいや、師匠には「女子のままだと街に出るのが恐い」ってちゃんと言ったけど、他の人には性別言わんまま通した筈なんだが?

少年だと思われてんじゃねーのか?

 

「性別が可笑しくはありませんか?」

「研究のし過ぎでとうとうお稚児趣味にでも目覚めたのでは、とか言われとるぞ?」

 

えっなに俺のせいで師匠変態扱いされてんの?

つーかそうか、造り主達の世界を参考にするなら、ギリギリ時代的に年齢とか性別とかそれでもOKなのか。

うわぁどうしよ……

 

「あの、そういうことはなにもされてないので…」

「わかっておるわかっておる、一寸喜助をからかってやろうと思ってな」

 

カラカラと笑いながら俺の頭をぐりぐり撫でてくる。

え?その後の師匠?

 

「えー?そう見えますー?」

 

乗るなよぉ!俺が困ってんの見て楽しまないでくれよ師匠ぉ!

たまに意地悪だなアンタ!?

 

 

何年か経ったが、あんまり体が成長しない。

まだ十二とか十三に見える。

師匠曰く、ここでは皆肉体の変化が遅いらしい。

 

師匠の部下として働けないかと思っていたが、死神にしろ隠密機動にしろ、霊術院とやらに行かないとなれないらしく、暫くは寮生活になるようだ。

 

「休みには帰って来ると思う…」

「退学処分で帰ってきたりしないで下さいよー?」

「師匠の弟子だからそんな恥は掻きませんー…多分」

 

……一寸寂しいが、まぁ仕方ないな。行って来まーす。

 

 

師匠の教えとこの体のスペックのお陰か、成績は良い方だ。

破道やら縛道やらもちゃんと扱うことが出来た。

飛び級も不可能ではないって言われたけど、今の所実現はしなさそうである。

 

理由は簡単。

まだ俺の斬魄刀は浅打のままなのだ。

空いた時間に刃禅に挑んだりもしてるが、一向に変化無し。

これでは飛び級する程ではないだろう。

だが此処で諦めては師匠の期待に応えられないので、今日も今日とて刃禅に挑む。

 

─────ん?

なんか周りが明るいか?

俺部屋ん中で窓に背を向けて座ってるよな?

 

恐る恐る目を開ける。

さっきまでいた寮の部屋とは全く違う景色が見える。

雲一つ無い青空に、青緑色の結晶で覆われた大地。

俺はその中の、一際大きい柱状の結晶の断面の上に座っている。

 

これが心象風景、精神世界ってやつか。

……なんか、どっかでこの景色見たような……?

 

目の前では空と同じ深い青の髪の男が正座している。

座っているから分かりにくいが、恐らくは身長がかなりある。

 

「えっと、お前が俺の斬魄刀の本体って奴か?」

「うん、ボクが君の斬魄刀だ。

魂と記録を写し取るのに時間が掛かっちゃって。遅くなってごめんね」

 

其奴はそう言って申し訳なさそうな顔をする。

 

「──記録があるって事は、俺がどういうものかも理解してるのか」

「うん。多分ボクも似たようなものだ」

「…具体的には?」

「『**に生きて欲しかった』願望の塊、がボクだよ」

「成る程、どーりでそんな格好な訳だ」

 

其奴の姿は記録の中にあった。

青い髪、赤白青黄で構成された革のジャケットにジーンズ、暗い色の瞳。

そう、『遊☆戯☆王5D's』のブルーノだ。

 

「選んだのか?」

「ううん、最初からこうだった。候補が少なかったのかもね」

「まあ死亡キャラはなぁ……お前はあの記録平気なのか?」

「いや、君の記録を読み取るって形だったから記憶との判別は出来たけど、内容は一寸…」

「だよな」

 

良かった、此奴のSAN値はあんまり削られなかったみたいだな。

 

「なんて呼べば良いんだ?」

「斬魄刀としての名前は、破るに結晶で破晶(はしょう)

ブルーノは人格の名前だから、出来れば破晶で呼んで欲しいかな」

「わかった。宜しく破晶」

 

どんな奴が斬魄刀かと思ってたが、良い奴、というか人格だな。

これと言った問題は無さそうだ。

 

「なぁ破晶、ここに呼んでくれたって事は、始解使えるようになんのか?」

「えっいや、その……」

 

待って、何で問題ありそうな返事すんの!?

めっちゃ目ぇ逸らしてくんだけど!?

怖い、が聞くしか無い。

 

「…なんか駄目なことがあるのか?」

 

うわぁなんか虐めてるみたいで凄く罪悪感あるぅ……

手握り締めすぎて震えてるよこの子。

 

「…………ナー」

「ん?」

「ファフナー、なんだ。ボクの力…」

 

えっ???

どういうことなの(困惑)

 

「…お前人型兵器になんの?」

「ならないよ!?……君に、SDPと新同化現象が出るんだ」

「えっ」

 

ファフナー原作のどれが出てもバッドエンドまっしぐらじゃねーのそれ?

いや待て、引き寄せと体重の増加なら能力使わなければ死にはしないのでは?

 

「多分複数のSDPが出て、同じだけ新同化現象も出ると思う」

「アッハイ」

 

終わったー!これ始解したら死亡ルート確定だわー!ガメオベラですわー!

もーやだ、何であんな記録持った上こんな茨の道歩いてんだよ!

平和に暮らさせてくれよ!!

 

「あああ、ごめんね、やっぱりショックだよね!?」

 

顔覆って固まった俺にめっちゃ優しく声掛けてくる。

うん、ごめんな。もう落ち着いたよ。

……体のスペックが高い理由はこれもあったか。多分天才症候群の再現だよな?

そっか、道理でこの風景見覚えある訳だ。

EXODUSの最後の方こんな感じだったわ。

あ?説明の続き?どーぞどーぞ

 

「種類は使うまでボクにもわからないけど、原作が違う能力がSDPに混ざってると思う」

「なんでさ」

「多分、ボクらが選ばなかった人格の分…」

「あー……」

 

特殊能力いらねってポイしたもんねー…

造り主達の能力への憧れがこっちに回ったのな…うへぇ。

その分の新同化現象もそのSDP関連になんのかね…

 

……ん?ファフナーって乗ったら同化現象と変性意識あったよな?

聞いてみよ。

 

「同化現象と変性意識はどーなの?」

「同化現象は多分ここに来た時点で始まってる、と思う。

ただの刀として扱う分には、肉体の変化が遅いのに合わせたのか、視力低下は凄くゆっくりしか進まないと思う。

目の色はもう変わってるかも……」

「……お前がここに俺を入れなきゃ良かったのでは?」

「ボクが存在する以上、何本浅打を変えても同じ事になるし、知っておくには早い方が良いかと思って…」

「あー、納得。ありがとな」

「どういたしまして。こんな能力の刀で申し訳ないけどね」

 

師匠──俺の名前を呼んだ人の期待には応えなきゃならんからなぁ。

破晶、お前のせいじゃねーんだから、そんな顔しなくて良いんだぞ?

 

「変性意識なんだけど、使うSDPに合わせて変わると思う」

「……それ戦闘中人格ごちゃ混ぜって事か?『俺』の元の人格にちゃんと戻れると良いがな」

 

俺がこの人格を選んで何年も経った。

やっぱ環境の違いがでかいのか、最初に選んだ人格からは大分離れてしまい、『今の俺』は何処にもバックアップが無い。

一回吹っ飛んだらお終いだ。

 

「結局始解は使えねーのか?」

「それなんだけど、これを見て」

 

うおっ、なんかVRデスゲームみたいに半透明のパネル空中に出して弄ってる…

おお、俺の前に移動させた。

こう言うの触ってみたかったんだよなー、記録で近未来系見る度にワクワクしてたわ。

 

「これは?」

「ボクの使える機能一覧。

今表示してる偽装鏡面なら、君の体に負担が掛からないし、始解って言って誤魔化せると思うんだ」

「確かに………成る程、お前は島のコアみたいな扱いなのか」

 

姿、熱……霊圧も隠蔽できるのか。

…姿以外は隠せないってことにした方が無難だな。

 

「偽装鏡面張る時用の解号とか決めとくか?つーか本来の解号って何?」

「…『開門せよ』、だよ。君が口に出さないままいられれば良いんだけど…」

「それフラグじゃねぇ?……まんま『隠せ』、とかで良いか」

 

機能一覧そんなにねぇな。

始解の分はロック掛かってんのか見れん。

……実体化?何ぞ?

 

「破晶、これは?」

「ああ、君の体の情報を基に、ボクが人間の姿を取れるんだ。

霊圧とかは君と全く同じになると思う。

実体化して別行動しても、斬魄刀を通して会話は出来るよ」

「刃禅しなくても?ああ、ジークフリード・システムか」

「そうそう」

 

まんまファフナーとアルヴィスの機能詰め込んだ感じだな。

死亡フラグまで詰めないで欲しかった!!

 

「そういやシステム名とかからすると、明けない夜とか外典とか冠位指定とか該当者一杯いるけど、そっちじゃなかったんだな」

「彼等は『人間として生きる』事を望まれたからじゃない?

『ブルーノ』は徹頭徹尾アンドロイドだったし、無機物になるには良かったのかも」

「……ふーん」

 

結構あっさりしてんのな。

実体化させて街連れ回してやったらどんな反応すっかな……

 

「境、そろそろ現実に戻りなよ。お昼過ぎちゃうよ?」

「へ?もうそんな?

……飯食ったら先生方に始解出来るようになりましたって言って見て貰うか」

「ちゃんと偽装鏡面張るよ。任せて!」

 

あーガッツポーズしてる破晶癒やしだわー、199cmの男だとか関係ないわー。

この刀で癒やしにならん人格だったら倍くらいSAN値削られてたんだろうなーあっははー

………はぁ

 

「じゃあ飯食いに行って来るよ、兄弟」

「兄弟?」

 

キョトンとしてるな、ほんと仕草が大男とは思えんわ。

 

「同じ所で同じような生まれ方したんだ、似たようなもんだろ?」

「───そうだね。いってらっしゃい、兄弟」

「おう」

 

 

目を開くと、俺は変わらず自室に座り込んでいた。

足に載せていた浅打はその形を変え、柄糸が鮮やかな浅葱色に染まっていた。

 




主人公のSAN値は多分6位減った。まだギリギリ40代。
アイデアロールは不成功。

この作品内では、BLEACH、ファフナー、5D's以外の作品固有名詞は極力出さない方向で行きます。

破晶の一人称二人称確認にTF動画久々見に行ったけど、やっぱ大好きブルーノちゃんヒロインだった。

主人公と破晶の状態はFateのアンリマユに近いですかね。
主人公の外見は違うけど、二人ともキャラの皮被って存在してます。
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