ここは飛行島じゃなく島興しやらでガシャドクロやら覆面騒動とかとか色々とあったオバケの島。
近頃はどうにか客足が捗り盛況であり、それの一因には飛行島のメンバーが関わっていたのだった。
そんな島の山の一つにいくつかの人の姿があったのだった。
「こういう木漏れ日を浴びながら紋章を描くのも中々良いもんだ…。」
「…!」
一人は紋章画家のユキムラでありもう一人はRASN(赤髪だけどアデルじゃない方で最初から実は光れたかもっていう主人公君。)であり、両者ともに筆とスケッチブック片手に紋章を描いていた。
「そーですね!解放感たっぷりで、しゅどーっと来てますよ!」
近くにはユキムラ同様に紋章画家のイロメロもおり彼女は筆は持たずに指で描いていたのだった。
「しゅどーっとね…楽しくやってるな。」
「……?」
「ん?楽しいさ。なんせお絵描きは楽しく、だからな?」
「はいっ!そうですよ、シュッと描いてパッと!…びゅおー?」
イロメロが丁度一枚描き終えるとその紙がパタパタと揺れる風が吹き抜けた。
「あっー!みっけたー!」
そして風に乗って声がするとそこには嵐の鳥と奉られていた霊鳥の少女のエクルが草むらを風で押し退けてやって来ていた。
「…!」
「ぎゅー!ナイスきゃっちー!」
そしてRASNはエクルを認識して画材をまとめて置くと飛びかかってきたエクルを受け止めたのだった。
「こっちかおー?」
「そうみたいで…なっ?!」
エクルがやって来ていた方向からはカモメとメグがやって来ており、カモメはギョっと驚いていたのだった。
「ん?どうした?」
「なっ…なんでもありません!」
「お三人方はどうしたんですかー?何か用ですー?」
「んっとね、えっーとじゅんびが…なんだっけー?」
エクルは口に手を当てて空を仰ぎ見ながら何かを言おうとしたがすぐに首を傾げたのだった。
「おいおい…。」
「んー…でもけーきが…むきゅ?!」
「おっと、こっから先はメグたんにお任せだおー。」
するとメグはエクルの口に野菜チップスを一枚詰め込むと三人へと説明を始めた、なおエクルは野菜チップスを満悦な表情でポリポリとしていた。
「まだ食材が届いていない感じか、結構描いていたとは思ったんだが…。」
「…!」
「でももっと沢山描けるってことですね!」
三人へと伝えられたのはロッジにへと届けられる食材が未だに着いていないという事であった、ちなみに彼等が山中にて描いていた理由は到着するまでの時間潰しという感じであった。
「…?」
「到着予定でありますか?キャトラ航海士からはあまり期待しない方がって言われてます…。」
「だから他のみんなは釣りとか採集をしてるおー、シャルたんも飛べるのを引き連れて買い出しにいってるおー。」
「…!」
「あー、それは大丈夫だお。それよりこの山の山頂は眺めが良いから行ってみないかお?」
「そうだな、そこなら良いのが描けそうだしな。」
「それでは参りましょう!」
「…!?」
ロッジの方にへと足を向けようとしたRASNにメグは立ち塞がり、カモメはRASNの腕を引っ張ったのだった。
- 山頂 -
「すぅぅ……空気が澄んでますねー?」
「あぁ、眺めも良くて筆がよく進むよ。」
山頂に着いた一行は島をほぼ見渡せる山頂に着いていた、ユキムラは早速折り畳み椅子に腰を掛けて画材を取り出して二三枚描き上げたのだった。
「わー!面白そー!エクルもするー!」
「それじゃ!一緒に描きましょう!」
「わーい!!」
エクルはイロメロと共に指を色付けて紋章を描き始めた。
「…?」
「メグたんは大丈夫だお、こうやって見るだけでも十分に面白いおー。」
「私もですよ。」
そして残った三人はそれらを座って眺めていたのだった。
「カモメたん的にはRASNたんと一緒だからじゃないお?」
「えっ…!?まぁ…そうでもありますけど…。」
「……?」
「RASN!RASNー!みてみてー!私ももんしょー描けたよ!」
するとRASNらの方にへとエクルが紋章が描かれた紙を突き付けてやって来ていたのだった。
「……!」
「おー…何とも言いがたい感じだおー…。」
「でも何かいいですね!」
「えへへー、ありがとう!」
エクルは誉められてかルンルンと飛び跳ねていたのであった。
「エクルちゃんはすごいですよー!お陰様でこんなすごそうなものも描けましたしー!」
その後方ではイロメロが大きなキャンパスに文字の様な紋章を描いていたのだった。
「へぇー…文字ベースで…しかも一部がアンシンメトリーで…やっぱりすごいな。」
「はいっ!よくわかりませんがそんな感じですよ!」
「どんな感じかおー?」
「エクルも見る見るー!」
「…!」
「そうですね!見に行きましょう!」
そうしてイロメロの元にへと続々と集まっていた。
「きゃっ。」
だが勢い良く来ていたエクルはイロメロにぶつかってしまい絵の具がほんの少しだけはねてイロメロが描いた紋章の文字の様なところについてしまったのだった。
「わぁ!?ごっ…ごめんなさい…。」
「大丈夫だよー、それにこう耳がピョコンとした感じで可愛いですよー?」
イロメロは申し訳なさそうに謝るエクルににっこりと微笑んでいた。
「まぁ…そうだな、…ん?」
「んむ?どーしたお、ユキたん?」
「いや、あそこの草むらに何か…というかなんだユキたんって?まるで女の子じゃないか…。」
「でもユキムラさんは髪が長いですから結んだら面白そうですね!」
「髪が長いのは確かだが面白そうとは…って何してるんだ?」
「んー、ツインテールも中々だけどお団子も面白そうだおー。」
メグはいつの間にかユキムラの背後を取って髪をツインテールにへと結び上げていたのだった。
「あははーおもしろそー!」
「私もしたいですー!」
「やめろォ!人の髪で遊ぶなー!?」
そうしてユキムラは三人に次々と髪を弄くられていたのだった。
一方蚊帳の外の二人はユキムラの見ていた草むらの方にへと足を運んでいた。
「どうですか?」
「…!」
「こっちもですねー…気のせいなのでしょうか…?」
「…?」
二人は首をかしげて只今頭に羽根がちょこんと生えてるような髪型にさせられたユキムラらの所に行っていた。
「RASN、どうだった…!?」
「…!」
「そうか、何もないか…いい加減にしてくれ…!」
「むっー…」
「ユキムラさんの髪ってツヤツヤしてますねー。」
「道具があればもっと遊べたおー…。」
ユキムラはその髪型のまま取り付いていた三人を追い払った。
「…ったく…ん?」
結ばれた髪をほどこうとしたが途中でその手は止まってしまったのだった。
「今度は何だお?」
「イロメロ…!お前の持ってる紋章…!」
「んんー?わぁー!ぴかぴかです!」
イロメロがさっきまで描いた紋章は虹色の光を発しており、みんなはイロメロの方にへと集まっていった。
「なんだろなんだろー?!」
「…でも綺麗ですね!」
「…!」
「イロメロ、何かしたのか?」
「特にはなにもですけど…どれも楽しそうでバビューンとしてますよー!」
「んお?」
紋章の光に目を奪われてる中メグはそそり立つ耳をピクンとして、先程ユキムラが見てRASNとカモメが調べに行った草むらの方にへと視線を合わせたのだった。
「あれは…星たぬき…じゃないし…なんだお?」
そんな視線の先には草むらに紛れて青色の突起物がゆらゆらと揺らいでいたのだった、メグは下唇と少し上げて一歩二歩と歩み寄ろうとしていたが。
「んぉ?!」
「どうした!?うわっ!?」
「なんですかー?うわぁー!」
「…!?」
「きゃぁ!?」
「わーい!」
次の瞬間光っていた紋章が辺りを包む様に光輝いた、そしてそれに飲み込まれた六人はその場からいなくなっていたのであった。
しかしイロメロの描いた紋章紙のみは残って落ちていったが先程から草むらにいたモノに乗っかったのだった。
「わーい!」
「あんまり走ると危ないよ?」
夕刻の草原を行く二つの人の姿がり、一つは跳ねていたりしておりもう一つはそれを歩いて追いかけていた。
「へーきへーき!それに風が気持ちいいからー!」
「あははは…あれ?」
「どうしたの?」
「あれ…流れ星かな?」
「んー?…あっ!ほんとだー!すごーい!いっぱいだー!」
「そうだね、1…2…3……6つもあるね?」
そうやって空を見ると6つの流れ星は3組になるようにまとまり散らばったのだった。
「あー…消えちゃった…。」
「でも綺麗だったね?」
「そうだね!きらきらしててサンドスターみたいだったよ!」
「うん。それより早く行こっか、そろそろ暗くなってきたし寝床を探さないとね?」
「そうだね!かばんちゃん!」
そうして二人はまた前へと進み始めた。
「マッマママママ…」
途中かばんちゃんの腕に付けられていた機械の様なものがピコピコと緑色に光ると少しノイズが走っている電子音が小さく鳴ったのであった。
「ロッ…ロロロ…クメイサマ…マッマママママ…ヨッ…ヨヨヨ…ヨウコソ…ジャパリパークヘェ………。」
「うみゃ?」
「どうしたのサーバルちゃん?」
「ううんー、なんでもないよー!」