そしてそれからヘラジカらはまた辺りのパトロールをして、PPPとステージにて赤髪の回復を待っていた。
「そろそろお昼かしらね、それじゃちょっと待ってなさいよ。」
「えっーまたジャパリまんかよー?」
「イワビーさん…それしかないから仕方ないですよ。」
「でもよー…あっ!そういや前にサーバルが料理を作りに来た時の材料の余りとかどうなってんだ?」
「余り?たしかまだ残ってたような気がするけど…?もしかして…。」
「そーだぜ!俺達でも料理を作ろうぜ!六人合わさりゃロックだぜ!」
「……。」
「……。」
「……。」
「…?」
「…?」
イワビーが腕を上げてそう言うと三人が思い悩む顔をして残りの二人は首をかしげたのだった。
「イワビーさん…流石にやめて大人しくジャパリまんを食べましょう?」
「なんでだよー?」
「…何も言うな。」
「あっ!おいっー!?」
するとイワビーはコウテイとジェーンに挟まれて拘束されたのであった。
「ははは…まぁRASNも待っててちょうだい、今ジャパリまん取りに行くか…えっ!?」
「…!」
立ち去ろうとするプリンセスを引き留めるようにその腕をRASNは掴んだのであった。
「…?……?」
「食材とか?あっちの方にあるけどもしかして……。」
「…!」
するとRASNはプリンセスの指差す方に歩き始めてプリンセスとフルルはそれについていったのだった。
そして三人が到着したのは野外キッチンなのであった。
「…!」
早速中へと入るとRASNは辺りを物色し始め、フルルとプリンセスも遅れて入ってきたのだった。
「…?」
「あっ、食材ならそこにしまって置いてあるけどもしかして…?」
「…………。」
プリンセスの言ってることを聞きつつRASNは食材を吟味し鍋などの調理器具を取りだし並べており、二人はそれを口を開いて見ているだけしかなかったのだった。
「ねぇプリンセス、何してるか分かる?」
「…あまり分からないけど…料理なのかしら?」
そうしてRASNは近くの手頃な石を洗って鋭く磨いで即席の包丁にして食材を切り分けたり、木と木を擦りあわせて火を起こして鍋に火をかけたりとしたのであった。
「すごいねー?」
「えぇ…こんなにテキパキと…!」
二人がそれに見惚れている内に二個の鍋にはシチューが出来上がっており、ふんわりと辺りにいい香りが巡ったのだった。
「すごーい!あったかそー…!」
「これが料理…!?とても美味しそうね…!」
「………!」
感心する二人を見てRASNは得意げに笑いながらも出来た鍋に蓋を落としてワゴンの様な物に木の皿等と共に乗せたのだった。
「ねぇねぇ、私が押していいかなー?」
「…!」
RASNは軽く承諾してキュルキュルとフルルがワゴンをステージがある方にへと歩を進め、RASNとプリンセスはその後ろを見つつ歩いていた。
「こんなに美味しそうなものまでありがとねRASN?」
「…!」
「本当、こうなるとここに置いておきたくもあるわね…、…ってどうしたのフルル?」
「…ううん…なんでもないよ?」
「そう…?」
一行は一旦止まってしまったもののまた歩み始めたのであった。
だがそんな彼女ら達の後ろの方からガサッと音がして草むらからセルリアンが出てきたのだった。
「セルリアン!?どうしてこんなところに…!?」
「…!!」
RASNは紙を棒状に丸めた物を構えて斬りかかるもののセルリアンは怖じ気ることなく、直撃を受けても弾きながら近づいてきたのだった。
「RASNここは一旦引きましょう!もう少しでステージだからそこに行けば…!」
「プリンセスー…また囲まれてるよー。」
すると進む方からもセルリアンが四・五体が迫ってきており八方塞がりとなっていた。
「…!」
「駄目よ!そんなことはさせないわよ…!」
「…でも何でこんなにセルリアンが来るのー?」
「何でだろー…ねっ!」
すると前方のセルリアンがぱっかーんと弾けてそこには鬣のように広がるボリュームたっぷりな暗い金色の髪とピョコンと出ている耳や尻尾が特徴の女の子が着地していたのであった。
「あなたは…ライオン!?」
「…!」
「とりあえずまー走っていきなよー、ここはやっとくしさ。」
するとその女の子の隣に迷彩模様の服を着て腹部は鍛えられており、湾曲した角を持つ褐色の子が立ちRASNの側にへと寄ったのだった。
「そんじゃ頼むよー?こっちも早めに済ますからさー。」
「了解っ!それじゃ早いところ行くぜ!」
「…!」
「分かったわ!」
そうしてどうにかRASNらはその場から撤退し、ライオンも程なくしてステージにて合流したのであった。
「いやー…ちょっと手間取っちゃったかなー?」
「あの、助かりましたありがとうございます。」
「いいっていいってー。ところでさ、そこの赤いのってRASNって名前?」
「…?!……!(コクリ)」
不意にライオンと呼ばれている子から指差されRASNは驚きながらも頷いたのであった。
「やっぱかー見つかって良かったよー。おーいオリックスこっちこっちー!」
ライオンがそう声を張り上げると白い髪の頂点からチョイチョイと生える角のような触角をしたオリックスと呼ばれる子とその影に隠れてもう一人が近づいていた。
「…!」
「船長っ…!」
するとその一人がオリックスの影から出てRASNに駆け寄ってきており、RASNは驚きながらもカモメを受け止めたのだった。
「もしかして…RASNが言っていた仲間?」
「そーだね、まぁともかく良かったね…んっ?」
ライオンはふとプリンセスの隣にいるフルルを見てキョトンとしたのであった。
少ししてからヘラジカ達やジェーン達も合流したのであった。
「おっ?何だかいいにおいだな!」
「そうですね、これは…料理ですか?」
「美味しそうだなぁ!私達もいいか?」
「…!」
「忝ないでござる!わぁ…美味しそうでござる…!」
そうしてやって来たフレンズ達もよそわれてる皿を取って食べ始めたのであった。
「ん?何をしてるんだライオン。」
「いやねー、なんか熱そうだから少し冷ましてんのよー。ふっー」
「少し持ちにくいですが…これは美味しいですわ!」
「それじゃそろそろ私達も食べましょうか?」
「…!」
各々美味しそうに食べており人数分よそい終えたRASNとカモメもシチューを取って食べ始めた。
「それにしても良かったです…こうやって船長と合流できて。」
「…!」
「えっ…船長もですか?それは…なんと言うか…。」
「…?」
「あっ!何でもないであります?!それより…ユキムラさんとかエクルちゃんとかは一体何処に…?」
「……。(汗)」
「そうですよね…でも個人的にはこのまま二人で……わぁ?!」
「…?!」
徐々に顔を赤らめていたカモメとRASNの間に割って入る様に来たのはフルルであった。
「やっほーRASN、食べてる?」
「…!?」
「おっとと…いきなり誰でありますか?!」
「フルルだよー、あれー?あんまり食べてないのー?だったら…はいっ、あーん。」
するとフルルはRASNの持つ皿に置かれてるスプーンですくいながら取ってRASNにへとシチューを食べさせようとしていた。
「…?!」
「ええっ…!?」
RASNは勿論それを見せられてるカモメも驚いていたのであった。
「食べないのー?」
「…。(汗)」
「むっー…。だったら…!」
カモメは頬を少し膨らませると自分の持つ皿のスプーンを手にしたのであった。
「せっ…船長…!…あっ…あーん…です!」
「…!?」
二つのスプーンに迫られRASNは困惑し身をズズッと退かしていたのであった。
そしてそんな様子をヘラジカとライオンは見ていたのであった。
「にぎやかでたのしそーだね?」
「そうだな、そういえばライオンよ。どうしてここにいたのが分かったんだ?」
「ん?ヘラジカのとこのヤマアラシが教えてくれたんだよねー、みすべちほーあたりに行くってさ。」
「おっと、そういえばそう言ってたか…。」
「それとさヘラジカ、もしかしてあのRASNっての流れ星からやって来てたりしてた?」
「そうだったな、真夜中に光ってたから見に行ったが…もしや…。」
「そう、あの子も流れ星から。それでだけどさ…セルリアンは?」
「あぁ、まるで引き付けられてるかのようだった…特に夜中は…。」
「てことは何か特別なのかもねー、ん?」
するとライオンは上空を見た、するとそこには三つの影がステージにへと降り立ったのであった。
「いいにおいね…。」
「とーちゃーく!」
三つの影のうち一つは頭から羽のようなものに白と朱鷺色目を引くがの女の子であり、あとの二人はエクルとユキムラであった。
「喫茶店だけじゃなくてステージまであるのか…?」
「あっ!あそこにRASNとカモメがいるよー!」
「そうだな…って何してんだ!?」
「たのしそー!」
「何やら色々と来て…うぉっ!?」
するとヘラジカらの背後から全速力でメグとイロメロが飛び出してきたのであった。
「やっぱり先に着いてたおー。」
「でもとても楽しかったですよー!」
「一気に賑やかだねー?」
「そうだな…。」