儀式に都合の良い開けた空間、その中心で適量の不死人のソウルと
次に奇跡"太陽の光の恵み"を詠唱、永続的な回復の効果を持つ装備と術により治癒力を高めた後、暗い呪術の火を灯した素手の拳を突き入れ、にじみ出る炎で全体を包み変性を促す。
そうしてソウルと骨、自身の手を侵し燃え上がる火の内に、微かに発現した
それを焼け爛れた手で掴み取り、上方へと引き抜いて固定。
火の中心から拳へ向け、尾を引くようにして燃える徴は次第に赤熱した螺旋を描く。
渦を巻き、ゆらめく火が剣に似た形状を形作ったのならば完成は近い。
熱に溶け崩壊と再生を繰り返す腕から、ぬくもりの火によく似た感触を感じたら手を離す。
螺旋の剣を中心に火種が爆ぜ、暗くゆらめいていた炎が骨片と共に赤白く染め上げられた。
手製の篝火の完成だ。
炎は、それを扱う者が求めるものをもたらす。
これは原罪の探求者アンディールがもたらした差異、そして呪術"ぬくもりの火"に発想を得た業だ。
ドラングレイグの地にて見出した手法がこちらでも通用して良かった。
自由に、自身に都合の良い場所を選び篝火を生じさせる、不死にとって破格の価値を持つ儀式。失敗を繰り返し、千回程度死を重ねた末に編み出したそれは、時代を超えようと使用感に変わりはない。
これまでの
少々困ったことになった。
店を出た後、周辺をうろついてみたが篝火が見つからない。
そもそも亡者にすら出会えないのだ。果てた不死人の名残でもあるそれが見つかる訳もないか。
最後に"敵意の感知"も試してはみたが……放たれた光は
本当に困った。
ロスリックでの最後の戦闘、前哨戦として闇霊と戯れる中で消費した分と、王たちの化身との戦いにより消耗したエスト瓶の補充がしたい。そして、それ以上に中継地点を確保したい。
次に復活する地点は過去の経験から察するにこの地に初めて足をつけた場所となるだろう。道は記憶しているが、遠いな。香霖堂からもだいぶ離れていたはずだ。行き来が不便なのはいただけない。
ここで何らかのミスにより死に、戻るとなると少々面倒だ。
それだけならまだいい。
もし、ここからまた別の場所・空間に飛ばされるようなことがあればさらに面倒な事になる。
この状況でそういった事態に陥るのは避けたい。
面倒だ不便だと不満を並べてみたが、何も利便性だけが問題という訳ではない。
明日、香霖堂に来るよう言われたのだ。
初めての予約を、約束を
誓約でも何でもない口約束に過ぎないが、俺にも意地というものがある。
約束事をこちらから破るのは気分が悪い。相手にされるのであれば、さして問題ではないのだが……
ならばどうするべきか。
手立てはある。
無いなら作るしかない。
「……」
篝火の前で座り込み、規則的に揺れる炎を見つめる。
静かに燃える篝火。
周囲には煌びやかな火の粉が、舞い踊るようにして、飛び交う。
その光景は、不死人に安らぎを与える故郷の風景ともいえ、己も時に、記憶にかすりすらしない"生まれ"を意識する程に郷愁を覚えるものである。
あぁ、しかし不純物が入るとうまく浸れぬものだな。
忌々しさから、そう思う傍で、また温かな光を宿した火の粉が噴き上がる。
篝火ではなく、己の左腕そのものから
仕方なしに林の中、甲冑が置かれていた場所、その広けた空間に篝火を置いた。
これでどうにかある程度の備えは済んだ訳だが……火を起こす際、反動で左腕が
炎熱から赤く火照り、崩れ、変容した腕。
幾重ものしなやかな線が絡み合い、腕に近い形を成したそれは木の枝や根の様相に似て、人の身の一部としては少し異様に見えるかもしれない。
イザリスの魔女、その
かろうじて形を維持しているものの、衝撃に弱く、途方もなく脆い。当然ろくに物も持てない。
呪術の火を筆頭とした、重量を持たない物なら最低限扱う事は可能ではあるが……悲しいことに本当に最低限の事しかできない。
同じように綻び、鞘により辛うじて形を保っている状態でありながら、それなりに頑強なうえ恐ろしい切れ味を持つ綻び刀とは類似点こそあるが根本的に異なり、素手やダークハンドで殴るにも適さない。
脆すぎるのだ。
重量のある触媒を用いない、火や闇に限った呪術ならばギリギリ運用は可能ではある。しかし、術の発動毎に崩れ去り鈍痛を残す腕など、余程鈍重な相手でなければ役立てるのは難しいだろう。
その他にも問題があり、正直使い物にならない。
近場に亡者が1人でもいたのなら、"儀式剣"の流用によりあまり不都合のでないやり方で篝火を生み出せたのだが……仕方あるまい。
手製の篝火を発現させるとだいたい同じような症状が出る。
分量から火の加減、配置まで工夫して手法を構築した結果、約2割の確率でリスク無しに作れるようにはなったが、どうしてもそれ以上成功率を高めるのは無理だった。布教した相手は尽く成功させていたというのに……開発者の1人としては嘆かわしいものだ。
これまでは、失敗したとしても一人旅なら自分しか困る事がなかった。そのうえ死ねば治るので大した問題ではない。だからこそ、あまり気にした事がなかった。
……今まではそうだったのだが、今は自決と落下死だけはしたくない。不便ではあるが、しばらくはこのままで行動せざるを得ない。
まあ、択を狭めた旅路というのもそう悪い物ではない。ひたすらに死を遠ざける遊びのない旅と異なり、まだ自由にできる余地が残されている。
今回は生命力以外何も失っていないのだから、片腕が使えなくて丁度良いと考えよう。
篝火のぬくもりでエストを満たし、立ち上がる。軽くだがこの地の篝火の
今回はロードランと同じく、篝火を介すだけでソウルによる強化が可能なようだ。
ありがたい。
これならば、旅の途中であろうと底まで下がりきった生命力をいつでも引き上げる事ができる。未だ伸び代のある、他の能力値へソウルを回すにしても篝火だけで可能なのは嬉しい。まだ不明な部分も多いが、後で暇ができたら調べればいいだろう。
それよりも今は戦いたい。
罠にハマってくたばるのもいいかもしれない。
いや、違うだろう。
興奮のあまり思考がおかしくなってきている気がする……我ながら落ち着きが無さすぎた。早く死にたいものだ。
慎重に歩んでゆくつもりであったがどうにも抑えが効かない。
短く息を
炎熱は既に引いてこそいるが、熱の痛みは未だ冷めやらない。嵐や太陽に焼かれるよりはマシではある……が、毒より強く、熔鉄や混沌のマグマで足を焼く程度の痛みはある。
煩わしいのは確かだ。けれども、腕が使えない事に比べ些細な問題に過ぎないので気にはしない。大した痛苦ではなく、単に感覚があるだけで害もない。
故に耐え忍ぶ。痛みだけで死ねる訳でもないのだから。
それにしても厄介なものだ。
一度死ねばこの痛みも、胸の内に燻る熱もどうにかなるはずだが、死ぬにしても何か良い場所、良い相手を探す必要がある。
頭を覚まし痛みを癒す。それだけのために
さて、篝火はできた。もう憂いはないだろう。
しかし次はどこへ行くべきか。
先程の古道具屋の話に出た湖の館に出向いてみるべきか。別の方角に足を運ぶのもいいかもしれない。どこに繋がるか見当も付かない道を見つけ進んでみるのもまた一興だ。
単純に効率だけ考えれば、今持ち歩いている固定されていないソウルをすぐにでも活用できそうな館を目指すべきだろうが、そちらに直行するのは流石に気が引ける。
不便な状況の中でこそ得られる楽しさも確かに存在するのだ。一度脱すれば再度味わうのは難しい苦境が、今目の前に置かれている。勿体ないと思う気持ちから、やはり迷いが生じてしまう。
何とももどかしい。
……一旦切り替えるか。
"失われた騎士"の甲冑を全て身につけてみせる。
程よい重み。どこか身に覚えのある感触だが……気のせいだろうか?
そこそこの重量を感じながら前転、間を置いて走り込む。感覚的にしかわからないが、どうやらスタミナの回復が若干阻害されるようだ。重量のある防具に多い特性だな。
他に何か特殊な効果は……特に感じない。
少なくとも、ソウルをより貪欲に吸収する力や背後から受ける痛みを軽減する力など、自身のよく知る能力と類似した感覚はない。確証はないが、特殊な個性は持ち合わせていない可能性が高いだろう。
各種属性に対しての耐性も把握しておいた方がいいかもしれない。
まずは出血からにしようか。
右手に一振りの刀"血狂い"を取り出そうとし、やめる。
気が散り失念していたが、血狂いを正しく活用するには両の手が必要だ。しかし左手が使い物にならない。これでは計測の続行は難しいだろう。
毒、猛毒なら問題ないが……興が削がれた。今回はここまでにしておくか。そう綿密に計測する必要もない。
少しばかり熱を発散できたので作業を取りやめる。……発散ではなく萎えただけかもしれないが、頭は冷めたのだ。それで良しとしよう。
次の行動に身を移すため、元の黒革の装束を身に纏いフードを被る。……この甲冑、全てを確認し終えた訳ではないが、体感だけで言えばなかなか悪くない。性能としては騎士、否、無名騎士の甲冑に近いものを感じた。初めて着た感覚がしなかったのもそのせいだろう。多くの鎧にとっての弱点となる打撃、それ以外の物理的な攻撃を防ぐには良いかもしれない。
今度、店に置いてあった異様な武器と共に着込んでから改めて計測しようか。
香霖堂にて目にした、先程の甲冑に似た得体の知れぬ3種の品々を思い出す。
直剣と刺剣、それに中盾。
その3種だけはどれも由来が分からず、名すら失われていた。
何故だろうか。
どういった経緯を経て、何を失ってこうなったのか。あるいは何かを得たのだろうか。
現段階では何もわからない。今まで得てきた知識の外にある物なのだろう。
興味深い。
いつかその正体に辿り着きたいものだ。
香霖堂前へと戻る。
林並木の通りに一軒だけ構えられた店。遠目からでも相応に目立ち、把握しやすい。出発地点としては上等だ。
次はどういった行動をすべきか……少々思い悩んだが、ひとまず考えなしに放浪してみる事にした。
先がわかる旅路は十二分に堪能している。冒険がしたいのなら、未知を既知のものとしてゆく過程をこそ大切にするべきだろう。
とりあえずは店の正面から見て左側の方角へ進んでみようか。進路はその時々、気ままに決めればいい。
新天地への期待と明日を楽しみに思う気持ちでまた胸がいっぱいになる。
同時に、左腕が熱を持つ。
不快な感覚と苛立ちから来る衝動を抑え、奥歯を噛み締める。
好ましくない傾向だ。
昂ぶる感情は時として熱を伴う。今この状態では危険なうえ、これ以上は流石に鬱陶しい。
仕方なしに
正規の闇術により成されるものとは異なる、僅かな意志すら与えられなかった歪な闇。
その
大きく肥大化したそれは、追い求める対象を見出す事なく、何者にも惹かれぬが故に何の力も持たない。
ただ重さに釣られ地へ落ち、同時に弾け、大気に広がる事も大地に染み込む事もせず、最初から存在しなかったかのように跡形もなく掻き消えた。
これでしばらくは大丈夫だろう。感情の処理にはやはりこれが手っ取り早くて良い。
そう思い、数歩ほど足を進めところで前方から来る人影に気付く。
一瞬遠眼鏡で垣間見る。
黒と真紅、そして薄青い空の色が際立つドレスを纏い、簡素なフードを被った人らしき者が視認できた。手包を下げ、こちらへ向かい歩いてきているようだ。
亡者ではない。先程の古道具屋と同じくまともそうに見える。朗らかな雰囲気を放つ様子を見るに、おそらく敵の可能性は低い。
何かしら考え込んでいたのか、ある程度近づくまで思案している様子であったが、こちらに気付くと女は軽く会釈し声をかけてきた。
「こんにちは」
「……こんにちは」
気さくな雰囲気の女だ。
少し迷い、一礼と共に口頭で返事をする。
一瞬、"人面「こんにちは」"で返答を行おうかと考えたが……やめておく。
声を発する木彫りの人面など、知らぬ者には驚かれるかもしれない。ネジの外れた不死人同士の交わりの場でもないのだ。無難に行こう。まずは───
「あの、ごめんなさい。ひとつ聞いてもいいかしら?」
「今日ってこの辺りで何かイベントでもあったりしたの? なんというか、匂いが濃いのだけれど」
……こちらから話を伺いたいと思ったが先手を打たれてしまった。質問を受けたが、今は答えを有していない。
それにしても匂いについて問われるとは、今まで考えた事もなかった。悪臭の類いならば慣れ親しんでいるため多少嗅ぎ分けられるかもしれないが、それ以外となると……特徴的で、尚且つ匂いの元と接する機会が多くなければ分別は難しいだろう。己の鈍い鼻では覚えのない匂いなど、濃さどころか何の匂いが漂っているのかすら判別がつかない可能性もありえる。
これではまともに答えられそうにない。
「わからない。すまないが、まだこの辺りには詳しくない」
「あら、そうなの? 手間取らせて悪かったわね」
「……もしかして外から来た人だったり?」
疑問が解消されず残念がっているのか、女は少しばかり口角を下げる。しかし、代わりに何か勘付いたのだろうか。また質問を投げかけてきた
「……その通りだ」
「やっぱり? 着物の質とかまるで違うものね」
納得する素振りを見せ、うなずく。
どうやらこの黒革の装束はこの地では特異な物らしい。これまではどの地でも見かけたものだが、もしかするとこの地では見ない物なのかもしれない。ロスリックに移ったら全く見かけなくなった放浪者の装束のような例もある。地域や時代が違えば仕方ない部分もあるだろう。
今後も服装について言及されるだろうか? 少々気になるな……着替えるつもりはないが。
「もし道とか、色々わからなくて困ってるならそこのお店の人を頼りなさい」
「私はちょっと手助けする訳にはいかないんだけどね。香霖堂さんなら……まあ悪い人じゃないから、たぶん助けになってくれるわよ」
あの人、お節介焼きだから。
女はそう呟いて笑顔を見せた。
助け舟、なのだろう。あの男は確かに頼れると思う。
「いや、問題ない」
「先程厄介になったばかりだ。頼りにするのも程々にしておきたい」
「もう尋ねたの? そう、ならよかったわ」
「この道をずっと行くなら危険もないでしょうし、人里までそう遠くないけど気をつけてね」
どこか納得した表情を見せる女。再度、小さく会釈し歩き始める。
こちらも一礼を返し前へと進む。
親切な人物だ。正直な話、どうせなら危険な道を教えてほしかったのだが、わざわざ聞くものでもないか。名前を聞いておきたいとも思ったが、今は話込む余裕はない。また次の機会にでもしよう。
人里……本来外からやって来た者は人里を目指すのが定番なのだろうか。話から察するにまともな者が寄り合う場なのだろう。訪れる時が楽しみだ。
まとまりのない思考を続ける最中、何事もなくすれ違う。
刹那、微かに匂う。
記憶にある種の香りだ。
「……お店でセールでもやってたのかしら」
小さくひとりごち、店へと進み次第に遠ざかってゆく女の残り香に、僅かながら想いを馳せる。
獣の匂い、これは狼の物だろうか?
少し薄く、それでいて人に近い。だが確かに香るそれに、どこか似た匂いのした者を思い出す。
灰となり燻っていた
英雄に、竜に夢見た狼を。
英雄になどならなかった彼は、おそらく逸話など残していないだろう。
だが、彼に熱を与えた伝説、そして彼自身の誇りでもあった同志、彼の友たちの話ならば、もしかすると耳に入るかもしれない。
この地では聞く事が出来るだろうか?
彼らが焦がれた伝説を
彼ら自身が築いた物語を
閑散とした店内、古びた椅子に座る白髪の男が一人、指輪を手に取り物思いにふけっていた。
閉ざされた空間、静寂に包まれ、男もまた時が止まったように静止していた。
その静けさは突如として打ち払われる。
───カランカランカラン
ほっかむりを被った女が無遠慮に押し入ってきた。
何を思ってか、入って早々に辺りを見回し、不思議そうな顔をして疑問符を浮かべている。
「……あら?」
「……今泉君か」
どこか幼さを残す女は、当てが外れたといった様子で被り物を外し、手ぐしでそのなめらかな張りのある髪を労る。
すると、解きほぐされた髪の中から獣の耳が現れた。
人狼だ。
狼女とも呼ばれる女、尋常な人から外れたその姿に、しかし男は
「昼間から入り浸るのは遠慮して欲しいんだけどね」
「んー変ねえ……」
「どこが変なんだい?」
男は気怠げに応答を返しながらも作業を取りやめ、対面する。
作業の再開に備えてか、向き直りつつも乱雑にまとめ置かれた指輪を片手間で整理し並べてゆく。
「人間の匂いがとんでもなく濃かったから……てっきり人里に売り込みにでも行って、団体さんを連れて来たのかなーなんて思ったの」
「僕がそんなに意欲的な物売りに見えるか?」
「うーん……見えないわね!」
「……」
自覚はあるのか、目を逸らし嘆息する店主。
ただ、匂いについては彼自身思う所があったのか、何やら考える素振りを見せる。
「匂いか……人間の匂い以外に、何か感じるものは?」
「え? ちょっとわからないかも。人の匂いが濃すぎて……本当になんなの?」
「そうかい……いや、それならいいんだ」
怪訝な目で見つめる人狼に気にするなと声をかけ、指輪を眺める。
「あら、綺麗な指輪……他にも見慣れない物がたくさん……なんだか凄いことになってるわね」
「……ちょっと、多過ぎじゃない? 香霖堂さん……なんでこんなに……」
今度はからかい半分、どこか心配そうに伺ってくる。コロコロと表情を変える様はまるっきり子供だ。
頭の片隅でそう思いながらも、舐めてもらっては困ると言いたげに店主は口を開く。
「泥棒を見るような目を向けるのはやめたまえ……心配はいらないよ。タダ同然で手に入れはしたが、どれも拾ったり交換して得た物だからね」
「そう? まあ、私なんかが口を出す事でもないわね」
皆早く来ないかなぁ。
そう呟いてテーブルに着き、くつろぎだす人狼と、人里から買ってきたのだろう菓子包みを横目に、店主は手にした指輪を置く。
台所を荒らされぬうちにティータイムの備えでもするかと、席を立つ傍ら、ふと思い出す。
先程取引した奇怪な青年。
外来人にしては異常な男から確かに感じたもの、あれはおそらく───
デモンズリメイク楽しみ…でした
今話から実装した後書きに関しては気が向いたら読んでくれると幸いです
※ここから先は読み飛ばしてもらって構いません
解説の方は、原作のテキストやデザイン、演出、小ネタ、原作者の言及に基づいた物なので、時たまくっついている作者の余計なポエム部分以外は、ソウルシリーズを知る上で最低限役に立つと思います
作者自身うろ覚えな箇所も多く、少なくとも再確認する際役立ったので、ソウルシリーズをまともにプレイした方にも読む価値があるかもしれません
無駄に長いのでおすすめはしませんが
この主人公は色々感動したり郷愁に浸ったりする事の多い側面を持つものとして形作ったのですが、無駄に描写が加算されていって表現するのに疲れますね
まあこういう亡者野郎の物語を書きたくて始めたので仕方ないんですけど…
篝火(不死人製)
骨と灰、歪な螺旋の剣を中心に、害のない火とぬくもりを放つ火。
記憶を失い、自らの生まれすらも忘れた不死人が最後にすがる寄る辺。
一種の不死人の成れの果てでもある。
体力と特定アイテムの消耗の回復、長距離移動の中継等、幾つもの役割を持つ。
篝火の炎に対し、働きかける力を持つ代物を幾つかくべる事もできる。
火の勢いは呪いと関わりがあるとされ、熱の大きさで周辺に存在するモノの質が変化する。
不死人以外には認識できない。
また、篝火は他の篝火と繋がりがあり、分かち難い。
最初の火によく似ている
不死人のソウル
亡者となり、遂に動かなくなった不死の遺した主なきソウル。
砕く事で、遺した者に相応しい程度のソウルを獲得する。
個として形を持ったソウルは、入手した者が死亡したとしても失われる事がないため、蓄えとして重宝する場合もある。
本来、それ以上の用途はない。
帰還の骨片
燃え尽き、白い灰となった骨片。
最後に休息した篝火に還る力を持つ。
篝火の薪は不死人の骨であり、その骨は稀に帰還の魔力を帯びる。
旅を道半ばで終えたものであれば、特に。
不死は骨となって尚、篝火に惹かれるという。
旅の続きを求めているのだろうか。
それとも、帰るべき場所への郷愁がそうさせるのだろうか。
骨は何も語らない。
太陽の光の恵み
回復の力を持つ魔法の一種。
大王グウィンの子、太陽の光の王女が与えた特別な奇跡。
周囲の者を含め、HPをゆっくりと大きく回復する。
不相応に術者への負担が大きいため、対となる、ある奇跡と比べ使い勝手が悪い。
王たちの化身が扱う奇跡でもある。
詠唱
魔法の発動に必要。
必ずしも発声が必要な訳ではなく、主人公含め無言で詠唱する者も多い。
詠唱速度は魔法によって異なる他、触媒にも影響される。
舌使いにでも影響するのか、技量に比例して速度が変化する場合もある。
基本的に詠唱破棄はできないが、抜け道はある。
呪術の火
呪術の祖、イザリスの魔女とその娘たちによって生み出された炎の触媒。
他社に分け与える事も可能。
呪術師にとって火は特別なものであり、大抵は一生を共にし、大事に育て続ける。
彼らにとって、火は半身であり、分かち合ったものは火の血縁となるのだとされる。
ロードランでは使用に必要な技能がなく、触媒の強さだけに呪術の威力が左右されたので、魔法に詳しくない純粋な戦士にも重宝された。
しかしドラングレイグ以降、炎自体が理力・信仰といった能力値にも影響されることになり、性質・運用法共に変化している。
触媒の種類が極端に少なく、基本となる呪術の火を統合するとシリーズで合計4種しか存在しない。
ただ不死との親和性が高いのか、うち2種は不死専用とも呼べる代物となっている。
呪術
炎を
イザリスの魔女たちが、魔術から派生させる形で編み出した魔法の一種。
主に炎の力を扱う。
純粋な炎の力以外に幾つかの派生があり、"火"をベースに、酸や猛毒といった侵し蝕む力としての毒。
炎を体内に取り込む形で作用させる、内なる力の活性。
過去、人間性に呼応して強まる性質を有していた、原初の生命ともされる混沌。
半ば、火その物でもあったが独自に確立した人間性由来の闇。
大まかに分け、これら4種が呪術として扱われる。
また、癒しの力を持つぬくもりや、炎に惹かれる生命に作用し術者の駒とする魅了、混沌を応用したとみられる岩、火であって火と異なる性質を持つ罪の炎、火と闇の複合属性となる咆哮も含まれる。
呪術を扱うのなら、炎を畏れなくてはならない。
畏れを忘れた者は、炎に飲まれ、すべてを失うだろう。
暗い呪術の火
呪術の火の一種。
この古い古い炎は、使用者に対し、力へのより強い渇望を求める。
死を重ね、深い呪いを宿す亡者ならば真価を発揮する事ができるだろう。
最大まで力を引き出せば、通常の呪術の火を若干上回る程度の火力を得られるのだ。
極まった亡者以外には到底使いこなせる代物ではないが、特定の条件下でならばまともな運用が可能であった。
己を高め戦いを楽しむため、ひたすらに死合い続ける亡者の下であれば、この火はきっと輝けるだろう。
ぬくもりの火
持続的な癒しの力を持つ唯一の呪術。
害意のない、柔らかな火を起こし、それに触れた者を敵味方関係なく回復する。
ある時を境にこのスペルは変容し、全魔法中で最高峰となる回復量を持つに至ったという。
失われた呪術の一つであり、癒しの力を持つ呪術は体系化されず途絶えたようだ。
炎は力の証であると共に、知恵とあたたかさの象徴でもあるとされる。
炎は、それを扱う者が求めるものをもたらすのだ。
ぬくもりの火は、その最たる例といえるだろう。
原罪の探求者アン・ディール
火と木からなる人の異形。
ドラングレイグにて、ある時を境に主人公に干渉するようになる。
呪いを超えようとした不死に興味を示し、人の在り方について問いかけた。
かつて、因果に挑み、常軌を逸した研究により幾つもの秘儀を生み出し、しかし、望みは叶わず全てを失ったという。
大王グウィンが成した封により、偽りの生を送る事になった人間に変革をもたらしたかったのだろうか。
彼は、想定を超えて足掻き続けた主人公に対し、答えを求め、ドラングレイグの最奥"渇望の玉座"にて最後に待ち構える。
アン・ディールがもたらした差異
篝火の位置の変更。
あるエリアにて、過去、大階段の下の狭いスペースに置かれていたはずの篝火が、アン・ディールの参入後、階段の前の広場へと移動した事変を指す。
この変更そのものは大した問題とは呼べないが、干渉不可能だと認識していた存在に対し、今まで持っていた固定概念を揺るがす出来事であったためか、主人公の記憶に深く刻まれている。
なお、ドラングレイグではその後、様々なものの位置が変化し、最早別物と化した世界が出現した。
敵意の感知
索敵の効果を持つスペル。
裏切り者を追う奇跡とされ、目標へゆっくり向かう光を放ち、その場から最も近くにいる敵の一体、または侵入してきた闇霊の位置を知らせる。
闇霊の対抗馬となる、ある青い霊体から放たれる事が多い。
待ち伏せをしている敵や、闇霊の数の把握には役立つが、目標を捕捉する光の性質上、高低差が小さく障害物の少ない平地以外では活用が難しい。
使い道がない訳ではないが、ノロマで壁や床を通過すれば認識できなくなる光など、とてもではないが普段使いはできないだろう。
大して価値のあるスペルではないが、特定の条件下では非常に重宝される。
闇霊
赤黒く光る、ソウルによって形成された霊体。
侵入、あるいは召喚によって他世界へ入り込み、その世界のずれの中心にいる者、
侵入者は無差別な相手を襲い、召喚された者は果たし合いを望む者と死合い、殺す。
役目を全うした闇霊は、人を保つために必要な糧を得られる。
例外はあるが、基本的にホストとその協力者以外には干渉できず、また、干渉される事もない。
単純にホストとその協力者の抹殺を第一に動く者が多いが、その他に、
(例)
生き汚く嫌がらせに徹する者。程々に力を抜き、または全力でホストを楽しませるために、道中の壁として殺意なく敵対し道を阻む者。道化を気取り命をかけて茶化す者。出来る限りのサポートをホストに施し、敵対者の旅路を助ける者。友好的に接し騙し討ちを狙う者。主催者兼観客のホストが用意した
この他にも幾つかあり、人の数に比例して個性的な闇霊が散見できる。
源流は闇撫でのカアスの誓約、ダークレイスにある。
エスト瓶
いつ誰が作ったのか知れぬ鈍い緑色の硝子瓶。篝火でエストを溜め、飲んで体力を回復する。
不死人の宝とも呼ばれ、不死の世界に灯る篝火と大きな関わりがあるようだが、その意味はとうに失われている。
人間性・エストのかけらによりエストを蓄える容量を増やす強化や、火防女の魂やとある不死の骨粉・遺骨の力をエストをより濃いものとし、回復量を高める強化を追加で施す事ができる。
ロイドの護符を受けると封じられ、中身のエストが出てこなくなるようだ。
妙な味がするという。
エスト
おそらく不死人を起源とする篝火の熱やぬくもり、またはそれが持つ力を指す言葉だと思われる。
死の名残の解放と引き換えにも得られる。
死、もしくは生の力そのものとも考えられなくもないが…ダークソウル作中ではエストその物について一切説明がなく(仮)、言及が避けられている節があるため、詳しくは不明。
誓約
何かしら特殊な力を持つものとの間に取り交わす契約。
人から獣、果ては神族や竜との間に結ぶ事もある。
多くの場合、誓約者はそれぞれ
時代が移るごとに、より緩く手軽なものへと変わっていった。
一部の誓約は捧げ物の数・誓約者間のランキングが公開されるせいか、30〜100程度で利益が打ち止めになろうとも止まる事なく、千から万単位まで捧げ続けランクを競うような酔狂な亡者を生み出した。
基本的に他世界との関わりの中で捧げ物を見出す誓約が多く、そのためだろうか、単身で捧げ物を収集しようとすると地獄を見る。
イザリスの魔女
闇より生まれたモノの一匹。
グウィン同様、最初の火に惹かれ、王のソウルを見出したという。
古い時代、頂点に位置していた古竜を滅ぼした者の一人でもあり、呪術の開祖でもある。
単にイザリスと呼ばれる場合も多い。
後年、1度目に最初の火が消えかけた際、自らと一族の力で新たな最初の火を創造しようとし、失敗。
混沌が生まれ、魔女は混沌の苗床という、火と樹木、そして虫の要素を持った異形へと成り果てる。
火から得た力に執着したのか、ただ火に惹かれ、魅入られたか、定かではない。
その
綻び刀
ロスリックの地、その果ての果てで手に入れられる刀。
神の忠実な僕であった、ある古い竜の末裔を象徴する武器。
かつて流麗な刀身をもっていたとされるが、不死人の処理をし続け闇に侵された竜と同様に黒く染まり、蝕まれ、既に根本から綻びはじめている。
鞘なくば、脆くも崩れ去るだろう。
闇の閃光を乗せた、高速の斬撃や地を這う衝撃を放つ事ができる。
耐久性は低いが、
ダークハンド
ロードラン、ロスリックの地で入手できた拳武器。
ダークレイスたちの業であり、それらを唆した世界蛇、闇撫でのカアスの遺産。
また、暗く、赤く透き通る波紋を生じさせ、特殊な盾としても活用できる。
本来なら吸精は人間性と生きる力、HPを奪う力を発揮するが、ロードランではいつからか、無傷で人間性のみを奪い取るようになった。
また、後にカアスが起こした亡者の国、ロンドールのダークハンドはHPのみを奪う。
主人公と本来の持ち主との間でモーションの格差が激しい武器の一つでもあり、主人公が扱う場合、対象に対し吸精が成功すると熱烈な抱擁とキスに近い動作を行う。
ただ、ロンドール産の物は能力値次第では必殺の威力を備えるため、純粋な戦闘以外での使用は差し控えよう。
人の腕は頭部の次に人間性の闇の影響を受けやすく、また、濃い呪いは人の腕を生むという
儀式剣
蝕夜を引き起こし、世界を闇に包む儀式、または闇に包まれた世界への侵入に必要となる、螺旋の剣。
ロンドールの契りの剣ではない。
ロスリックの地で手に入れる可能性のあった、しかし本来なら手にするはずのない代物。
形状は篝火の螺旋剣と同様。
闇と炎の名を冠する物が存在し、亡者の遺体に突き立てる事で効果を発揮する。
ひたすらに死を遠ざける遊びのない旅
ノーデスと呼ばれる
ドラングレイグの地ではこれを、あるいはノー篝火を完遂する事で個性的な指輪を得る事ができた。
慎重な人間や余程優秀な者なら意識せずとも達成する事が可能だが、下手でなくとも色々と雑な人間には困難を極めるだろう。
嵐
炎・混沌の嵐の名を冠する呪術を指す。
地に拳を突き立て、力を巡らせる事で術者を中心に広範囲を火柱で焼き尽くすといった形式の物。
"生命の残滓"、"嵐の嵐"といった類似した特徴を持つ闇術も存在する。
太陽
「封じられた太陽」の名を持つ呪術を指す。
アン・ディールの秘儀により生まれた、最高峰に位置する魔法の一つ。
大爆発で周辺を焼き尽くす巨大な火球を放つ。
負荷は大きいが非常に使い勝手が良い。
熔鉄
高音により溶けた鉄。
この話では熔鉄の城の、溶鉱炉に似た環境下で生じた、固形化したマグマに近い足場を指す。
対策なしではすぐに焼かれきり死ぬだろう。
何故か宝箱が置いてある場合が多い。
城の跡地であり不自然ではないが…
混沌
呪術の祖をも飲み込んだとされる炎。
この話ではイザリスの廃都に広がる、マグマに近い足場を指す。
対策なしではすぐに焼かれきり死ぬだろう。
かつてはチカチカ光り、イザリスに挑む不死の目すら焼いたとされる。
何故かこのマグマ地帯には竜の死骸の下半身が大量に沸いている。
かつてイザリスの魔女たちが焼いた古竜の成れの果てだろうか…
下半身は酷く攻撃的であり見た目によらぬ速さで跳び回るため、無闇に動くと対策をしても死ぬだろう。
どこか身に覚えのある感触
ロードランの地で手に入れる可能性があったロードラン産のフリューテッド装備の感覚。
フリューテッドシリーズは本来なら手にするはずのない代物であり、主人公は現在所有していないが、朧げながら感覚だけは身体が覚えていたようだ。
ロードランの旅の最中、いつか失ったのだろう。
血狂い
ある誓約者の古い刀剣。
嘘かまことか、『血狂いに斬れぬものなし』とまで呼ばれている。
腹を切り、定量のダメージと出血を自身に課す代わりに、自らの血でその刃を染め、一時的に刀身に血を纏わせ異様なまでの切れ味を手に入れる。
強みはあるが、短小なうえ素の火力が刀としては最低、エンチャント「血狂い」も持続時間が短く、かつては15秒で「正気」に戻っていた。(現45秒)
再び血に狂うにも切腹は隙が多く、戦闘中の掛け直しは容易ではないため非常に扱いづらい。
自決用・HP調整用の武器としては優れている。
また、半ば禁じ手に近いがエンチャント中に武器を変更し、他種の素で強い武器(血狂い以外の刀など)で血狂いをキメれば真の力?を発揮し、異様なまでの火力を手に入れられるだろう。
異様な武器
ロングソード・メイルブレイカー・カイトシールドの名を有していた武器。
失われた騎士の側に共にあり続けただろう代物。
鎧と同じく形以外の情報が失われている。
大して面白味のない凡百の品でありながらも、不死が持つ、限界を超えた強化を施され、伝説と呼ぶに相応しい力を秘めた武器に似たものを感じる。
イザリスの杖
遥か昔、呪術や混沌が生まれる以前、呪術の大元となった炎の魔術を扱うためにあった杖。
ロスリックの代に変質し、魔術に作用する"理力"だけでなく奇跡に作用する"信仰"にも強く影響を受けるようになる。
おそらくは、性質は違えど炎を扱っていた過去を持つが故に、時の流れで理力と信仰の値に影響されるようになった
闇術に極めて高い適正を持ち、術士の能力値次第では最高峰の触媒になる。
また、リーチの長さや物理的な威力の高さから、打撃武器としての適正も無駄に高い。
術士との戦闘中、近距離まで詰めたところで徐にぺしりとはたかれ、想定を超えたダメージを負い、あるいは殺され度肝を抜かれた者も少なくはないだろう。
人間性
人の本質、人らしさの象徴。
誰も知らぬ小人が見つけた
それは、世代を超えて受け継がれ、同時に薄まり、分かたれていったダークソウルの欠片であり、名残なのだろう。
薄く白光に包まれた、目のような一対の光点を浮かべた闇。
あるいは、薄光を放つ、まばゆい光と暗い闇を内包する光体とも形容できる見た目を持つ。
その形は人の影に近い。
優しくあたたかな人間ほど、人間性に富む。
そうでなくとも、死体を漁るか、殺し奪う事でも増幅する事が可能。
物質として固定化されたものは、砕く事で使用者の内に人間性を取り込み、癒しの力を得る事ができた他、誓約対象に捧げる事ができた。
砕き吸収した人間性は篝火に捧げられる他、発見力・防御力・呪い耐性の上昇や、特定の武器や混沌の呪術の力を高める効果を持つ。
アイテムとしてはロードラン以外で存在を確認できなかったが、時の流れと共に変質したのだろうか。
ドラングレイグ・ロスリックでは、似た形や役割を持ち、しかし異なる力を宿した
あたたかく、ふわふわとしている
人間性の闇
人間性の側面、あるいは人間性そのもの。
呪いと対になる存在。
最初の火によって生み出され、光の対となる概念として位置付けられた闇とはおそらく異なる。
暗く、
人間性は悍しい力を秘め、全ての生ある者、その本質を蝕み削り、時に深い狂気に導き、時に異形へと変容させ、時に殺す。
神族が酷く恐れるその力は、人間自身にとっても過ぎた毒となるだろう。
同時に多様な可能性を秘め、扱う者が求めるものをもたらす。
姿形は人間性と同一のものだが、表面化させる際、場合によって違った色合いを見せる。
人間性の闇は質量を持ち、闇術で扱い敵対者に放つ場合、その重みから盾を打ち崩し、衝撃により
また、闇術により羨望や愛といった意思を持たせ、情念の塊として確立した人間性の闇は、仮そめの意思によって目標に惹かれ、執拗に追い続ける性質を帯びるようになる。
闇に近い、もしくは闇から派生したと考えられる魔法も同様に。
他に深淵沸きと呼ばれる、生命を持った人間性の闇もまた近い性質を宿し、情やぬくもりでも求めているのか、人間性同士で集い群れをなす。
もっと確かな生命を持つ者が来れば、惹かれるようにして向かい、寄り添おうとする。
中には躊躇するように距離を取る個体もいるが、最後には必ず近寄ってくるだろう。
こうした性質こそが人の本質なのだろうか。
時の流れの中、少なからず変質してきたが、おそらく本質的な部分に変わりはない。
闇術
人の歪みの表れともされる魔法。
操るには意志が重要となる。
この術を知る者は、親しみと温かさ、誰もが知るような懐かしさに触れるという。
その多くは禁術とされている。
他の魔法と異なり専用となる系統の触媒を持たず、それぞれの術が魔術・奇跡・呪術の一種としても扱われるため、術の系統ごとに杖・タリスマン(聖鈴)・呪術の火といった異なる触媒を用意する必要がある。
存在が確立されていなかった頃、原初の闇術は純粋に魔術の一種、または呪術の一種として存在し、能力値に受ける影響は既存の魔法と大差がなかったものの、物理と魔力、または物理と火が混じり合った異常な属性を持つ魔法であった。
だが、技術の進歩か、はたまた時代の推移に伴い変質したのか、ドラングレイグの代あたりからは純粋に闇としての属性を確立したようだ。
ドラングレイグ以降、火とは異なる形だが、闇自体も理力・信仰といった能力値にも影響されることになり、性質・運用法共に変化している。
純粋な闇以外に幾つかの派生があり、"人間性の闇"をベースに、蝕みそのものも含む、猛毒や失望といった蝕む力としての毒。
闇を肉体に作用させる、力の活性・変質。
自身を含め、周囲にいる者や大気、場そのものに作用する環境型。
ソウルを必要とし、生命そのものに作用する共鳴・吸精。
深淵の闇より見出された人間性の火。
人智の届かぬ暗闇に沈む、
大まかに分け、これら6種が闇術として扱われる。
余談だが、原初の闇術を除くと複合属性を持つ魔法は、火と闇が混じる咆哮以外に存在しない。
人面「こんにちは」
奇妙な人面の彫られた古木。
地面に投げ落とすと砕け、同時に声を発する。
ただそれだけの品。
ある巨人に彫りこまれたそれは、確かな名工の技を感じさせる。
…この人面は「こんにちは」のようだ。
使用すれば「
よく見ると親しげな顔にも見える。
ネジの外れた不死人
ダークソウルシリーズの主人公。
その中でも他世界との交流に慣れ、順応した者。
ドラングレイグで必ず出会える一部の協力者と侵入者も含まれる。
ダークソウルでは余裕のない人物が多く、協力・敵対関係にあってもコミュニケーションは最低限に留まる者が多いが、他世界感の交流を重ねた者は時に過激なコミュニケーションを取り出す事がある。
無意味に盾や武器をパタパタさせる、回転しだす、過剰に人面を投下しだすなど、コミュニケーションの一環でせわしなく動き回る事が多い。
中には死体への糞投げやスカート覗きなど、正気でありながら異常な行動をとる者もいる。
この作品の主人公も、そうした存在と相対した場合は呼応して類似した行動をとるだろう。
当然だが、時と場所を弁えなければ見て見ぬ振りをされる。
悪臭の類い
おっさんの体臭から下水道の匂い、血や油溜りのキツい香り、毒や酸の瘴気、腐敗臭に死臭、病いや糞により猛毒の気を持った汚臭。
そういった臭気を嗅ぐ機会の多い巡礼者は、鼻を悪くしてしまう事もあるだろう。
この作品の主人公はそういった悪臭に慣れた結果、逆に良い香りに鈍感になってしまったようだ。
おそらく味覚にも影響が出るだろう。
放浪の装束
放浪者一式
あてのない旅人、彷徨い人の装束
ロードラン・ドラングレイグの地に存在した装備。
ダークソウル1・2主人公の初期装備の1つでもある。
ロスリックでは
薄手だが丈夫な革で作られ、風雨を凌ぐには適している。
何故か女性が装備する際は襟元にファーが付く。
ホークウッド
ロスリックで出会うことになる、心折れた脱走者。
火の無い灰の一人。
狼の狩りにも似た二刀流の使い手であったが、いつからか技を捨て、凡庸な大剣と粗末な盾のみを得物としている。
諦めの境地にあり、不貞腐れ口も悪いが、決して腐りきってはいない。
古い時代、醜悪な悪を狩り封じ、悍しい深淵を打ち砕いたという神話の英雄、狼騎士アルトリウス……その伝説に憧れ後継となろうとした旅団、ファランの不死隊。
深淵の監視者とも呼ばれたその一団に属していた彼は、狼血をその身に宿す、薪の王に足る者の一人でもあった。
古い仲間たちの死後、悲嘆の先に彼は姿を消す。
だがサインを介した霊体という形で、協力者として力になってくれるだろう。
人の匂い
生物的な匂いではない、もっと根本的な部分から放たれるもの。
精神に重きを置く存在である妖怪は、特に強く感じとるだろうが、尋常の生き物には感じ難いだろう。
香霖堂に現れた人狼
最近(妖怪基準)香霖堂の一角を占拠しているらしい謎の人狼。
「人間当てゲーム」という、人狼ゲームの亜種となる妖怪用の遊戯の主催者らしい。
考案者は相談相手の香霖堂さんらしい。
お茶会形式で開催されているこの遊戯は中々に好評らしい。
何故人間もそこそこ訪れる香霖堂で開催しているのか、誰がお茶を入れているのかは不明。
『東方文果真報』参照
篝火作成
魔術・呪術を扱う師弟、闇術師、失われた術の使い手といった他の術師や元火防女の老婆の手を借り、主人公が4割程度自力で作ったらしいバグ技的な何か
協力者の数と質を考えると4割という数値は大きいが、実際の所、主人公が術士としての能力やセンスに特別優れていた訳ではない
この割合は、主人公が一連の研究の主導者兼被験者であり色々無理をして様々な負担を呑んだ点、古い時代の篝火や最初の火を知る者である点など、研究への総合的な貢献度の高さからくる評価を見積もり雑に算出したものである
センス自体は大して秀でていないため、協力者の力添えがなければどれだけ長い時を重ねても成功には至らなかっただろう
なお、高い確率で発生してしまう失敗は、時代を移る際、主人公本人に定着した99を超える人間性+αによって引き起こされるものであり、他の者は確実な成功が約束される
また、腑分けした暗い呪術の火を与えられた者は戦技に近い技術としての使用が可能となり、アイテム消費無しにソウルと触媒の耐久値を引き換えに作成することができたという
主人公本人は無限に近い物資を蓄えているためそれを知ることはない
敵意の感知
この奇跡の真価は狩りにある
透明な姿で音も立てずじっとしている亡者、目の届きにくい高所などで羽を休めたまま動かない蛾などを筆頭に、通常の攻略では気づきにくい敵を探し当てるには重宝する
また、
封じられた太陽
"ダークソウル"において、太陽の名とは、元来神々や彼らの見出した雷に与えられるものであり、呪術の火として扱われる事の多かった炎にその名を用いるケースは、封じられた太陽とある指輪以外に存在しない
おそらくは、火と太陽を結びつける考えは異常なものなのだろう。
かの探究者は、何を思い、火に太陽の名を与えたのだろうか
ただ、ロスリックの代で最初の火が限界を迎え始め、その影響からかダークリングに近いモノと化した太陽を見るに、探究者の考えもおおむね真実に近い代物であったのだと考えられる
痛みだけで死ねる訳でもない
痛みという感覚は、現実では時にショック死を引き起こす
これに対し不死人は、どれ程の痛みを伴おうと活動そのものに支障が出る事がない
痛みを覚えさせる生の指輪というアイテムや、その身に薪の王の火を宿させる残り火にデメリットが無い点から、おそらくは肉体・精神共に異なる構造をしているのだろう
ホークウッド
ファランの不死隊の死後、塞ぎ込んだ状況を打開したかったのだろうか、彼は古竜への道を歩み完全な竜体を目指そうとする
求めたのは竜という逸脱した存在への昇華、生命の超越だろうか
それとも、理由付けが欲しかったのだろうか
死に場所を探していたかつての同志たちのように
最後に彼は、いつか捨てたはずの剣技──短刀・大剣の二刀による狼の狩りを取り戻し、竜体を司る石を賭け主人公と決戦の地で果たし合う
彼は待ち続けるだろう
彼自身が勝利し、完全な竜体を勝ち取ったとしても変わらずに
目的を終えたはずの身で去る事もなく
ただ己が敗れ、死に至る時まで
ずっと昔、共に夢を追った友たちの死に場所で