弱小!?海防艦娘と過ごすほのぼのとした日常(無人島編)   作:おしゅら職人

4 / 5
お久しぶりです。おしゅら職人です。

かなり期間が明いてしまいましたが第四話投稿させていただきます。




いまだに艦娘が一隻しか登場していないのはどういうことか...。


第4話

「計画がパーじゃねぇか、マジでどうするよ。」

 

俺は秘書艦のしでかしを嘆きながら、目線を上に向けて今後の生活について考える。

 

ここのところ書類仕事やらなんやらでず-っと忙殺された中、アクシデント的ではあるがせっかく得られた自由な時間だ。

 

宿については、艦長室のベッドがあるし食事については非常食で我慢しようと思ったのに。

 

多少不便でも食っちゃ寝ののんびりとした生活が一転、それが今日の飯を心配するサバイバル生活に変わったのだ。

 

ふとイロの方を見ると、俺の視線に気づいたのか顔をこちらからそらした。

 

さっきまでは堂々と非常食の批評をしていたのが、今更責任に気付いたらしい。

 

(気にしたところでお前は餓えないんだがな。)

 

そんなことを言ってもまた、言い合いになるだけなので恨みがましくイロを見ながら心の中でつぶやく。

 

俺に視線に気づき、気まずさを感じたのか指先を合わせてもじもじ始めた。

 

「そ、そういえば!」

 

この気まずい状況を変えようとしたのかイロが何かを言おうとした。

 

「司令がせっかく作ってくださっていた釣り竿が役に立つ機会ですよ。ほら、早速試してみましょう!」

 

「あ、あぁ釣り竿な。」

 

イロのやらかしに怒ったりで存在を忘れていた。

 

確かにこの危機的状況では役に立つものだと思う。

 

それがテキトーに作ったものと知らなければ。

 

だが、ここで作った釣り竿が実は釣り竿のようななにかと言ってしまうのは、無人島においても有能な司令としての立場がない。

 

かといってこいつで釣りをしても、成果は期待できないし、時間も無駄につぶすことになる。

 

何とかうまく魚が取れる方法はないだろうか。

 

俺は振り返ってさっきまで釣り竿の材料をあさっていた海岸を見返す。

 

波打ち際にはガラスやプラスチックの破片、金属のパーツなどが溜まっている。

それらのゴミとゴミの隙間を何度も目を凝らして確認をするが、手っ取り早く漁の道具になりそうな道具はない。

 

浜にないのなら海に浮いてるものはないだろうか?

 

(いいのがあればイロに取りにいかせよう。)

 

そう思い砂浜から海の方へ目を向ける。

 

空は高く、南洋の温かい空気が流れている。

 

穏やかな波間には木箱が1つ浮いているだけだった。

 

「あ、あった。」

 

ザ・漁に使える道具が。

 

横に長く黒い塊が海に浮いている。

 

それは揺れる木箱より遠く、日に照らされ蒸発した水蒸気に輪郭が揺れて見える。

 

片方の先は切り立った崖のように鋭く、もう片方は反対よりも一段低く垂直に切られている。

 

塊の上にはビルのような構造物や箱から筒が突き出たもの、横倒しになったドラム缶のようなものが載っていた。

 

そう、海防艦だ。

 

その艦の上、細い煙突と後部楼の間にそれはあった。

 

探照灯だ。

 

これは使えるんじゃないか?秋刀魚とかは明りに集まる習性があるらしいし。

 

これはいい考えなのではないかと思い、イロに提案をする。

 

「おい、イロ。」

 

「司令、どうしました?何かいい考えでも浮かびました?どんなのですか?」

話題がそらせそうなことに気づき早口で続きを促してくるイロ。

 

「いやーな、あれを使おうぜ、探照灯。」

 

そう言って沖合の海防艦(イロ)の探照灯を指さす。

 

「あれで海面を照らして魚を集めるんだよ。釣りなんかしてチマチマ取るよりは絶対いと思うぜ。」

 

これは頭いいぞ俺、この危機的状況にもかかわらず、艦娘の装備を利用するなんてそんじょそこらの奴にはなかなか出てこないぞ。

 

「探照灯ですか。」

たしかに、とも思ったような顔でつぶやくイロ。

 

な、いい考えだろ?

 

「それに海防艦ってオホーツク海とかの北の方の海にいたんだろ?それぐらいお手のもんだろ。」

 

「確かにイロは北海道に行ったことはありますけど、魚の取り方なんで知りませんよ。というか海防艦は漁船じゃありません!」

 

漁船扱いにぷんぷんとグーと両手を挙げて私は怒りましたーポーズをするイロ、全然怖くない。

 

「まぁ、できないことはないだろ。照らして魚を集めて、網ですくうだけ、単純だろ?」

とりあえず実行するように顎をしゃくって促す。

 

「うーん。」

 

「まぁ、いいからちょっとやってみろよ。」

 

俺が促すと不満そうな顔になるが上げた腕をおろしながら沖合の方へ向く。

 

身をよじって顔を覗くとイロは両目を閉じた。遠隔で艦を動かすには集中する必要があるらしい。

 

少しすると眉間に梅干しが出来たようにしわが出来ていた。

 

毎回面白いから見ているが、どうしてこいつだけは艦を始動するときにこんな顔をするのか

 

他の海防艦娘の始動時も見たことはあるがこんな変顔ではなかった。

 

「むむむむ、むむっむ。」

 

変な声出すのもこいつだけだし。

 

「むむむむっ、むんむんむむ、むめ?」

 

しばらく見ていると一層変な声を出した。

 

「むゅ?むむみゅ?むゅ?」」

 

少し首を傾げた後、鳴き声?が止まった。

 

こいつは一体何のフレンズなんだろう。

 

「あー、無理で。燃料がすっからかんでボイラーが焚けません。」

 

イロは両手を逆ハの字に挙げてこりゃだめだとでもいうように言った。

 

ってマジかよ俺の名案が使えないだと!

 

いや、まだだ、あきらめるのは早いはず。俺の頭脳はそんなもんじゃ

 

鈍らねぇ。エロ本の流通で近所で中学生を支配した俺の頭脳を信じろ!

 

 

そうだ、バッテリーだ、バッテリーがあるはずだ!

 

「いや、バッテリーとかがあるだろ。それでなんとなる。」

 

「司令それは無理ですよ。探照灯はものすごーく電力が必要なのでイロの積んでるバッテリーなんかじゃすぐに上がってしまいますよ。何年前の物だと思っているんですか。」

 

「そんな古いのじゃなくてリチウムイオン電池とか乗せとけよ!もしくは電球をLEDに交換しとくとかさぁ、エコだろ、省エネだろ、環境にやさしいだろ!」

 

「何を今更いってるんですか、艦娘には旧来の装備か専用装備しか積めないって前にも言いましたよね。」

 

「そんなんわかってるわ、専用装備の更新がなかなか受理されないことまで知ってる。

 

「そうですねぇ。でも仕方ないといえば仕方ないですよ、イロ達は前線の部隊でもないですし。十分な弾薬がある分昔と比べたらはるかにマシです。」

 

戦時になって防衛費が大幅増になってもこのザマだ。それに弾薬があるのは妖精のおかげであって人間は何も頑張ってない。

 

「まぁ無理なものは無理です。楽な道はあきらめて釣り竿でも使いましょう。」

 

ワンチャン釣れることにかけて釣り竿もどきを使うしかないか。

 

 

 

 

 

 

 




どうもです。

とりあえずこの無人島編を終えたら仕切りなおして司令とイロの出会いからのストーリーを始めていこうと思います。オリ艦娘もそちらのほうが多く出せると思うので期待していてくれると嬉しいです。(なお執筆ペースは)



ちなみに当b作品のオリジナル艦娘、第16号海防艦のbot を作りました。
@Escourtes_16
現状は時報のみ実装していませんが興味があれば覗いてみてください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。