「本日から、皆さまの支援をさせていただくリエです!どうぞよろしくお願いいたします!」
六人の拠点といっても過言ではない工蔽にて、一人の少女の声が響く。
元気よく、笑顔で話す姿に、赤城も微笑みながら返す。
「深海棲艦討伐隊、隊長赤城です。こちらこそよろしくお願いします」
赤城は後ろに並んでいる、五人の方を向き話し続ける。
「こちらが、私と同期の加賀さん」
何も言わず軽く頭を下げる加賀。
「黄色の着物を着たのが飛龍、緑の着物の子が蒼龍」
「よろしく」
そう言いつつ片手を上げる飛龍、一緒に手を上げる蒼龍。
「そして、先日入ったばかりの翔鶴と瑞鶴です」
「正規空母の翔鶴です。ご協力、誠にありがとうございます」
「瑞鶴よ。よろしく」
深々と頭を下げる翔鶴と挨拶だけの瑞鶴。
「わぁ……皆さん、とても綺麗な方々ですね!」
「え、綺麗だなんてそんな……」
「あはは、飛龍、顔がにやけてるよ」
「いやいや、蒼龍もそうじゃん」
二航戦と瑞鶴の漫才を他所に赤城は言い出した。
「リエさん、こちらは初めてですか?」
「はい」
「でしたら、私が鎮守府全体の施設をお教えしましょうか?」
「はい!お願いします!」
「では、行きましょう」
赤城は加賀の方を向き頼む。
「では加賀さん、四人をよろしくお願いします」
「はい」
そう言って出て行く二人、加賀はリエの方を姿が見えなくなるまで見つめていた。
赤城が出て行って数分後、深海棲艦の出現に備えて、待機を出した加賀ら五人は工蔽で各々、過ごしていた。
何かを熱心に読む加賀。
動きの確認をしている五航戦。
世間話をする二航戦。
その時、工蔽内で警報器がけたたましい音を出した。
明石が叫ぶ。
「深海棲艦出現!場所は……え!?鎮守府のすぐそば!?」
それを聞いた五人は艤装を片手に工蔽を飛び出した。
「蒼龍は赤城さんに伝えて!残りは私についてきて頂戴」
「了解!」
蒼龍と離れ四人は走りながら叫んだ。
「変身!」
敷地外に出た一行の前に立つのは六体の深海棲艦、何も言わず四人は立ち向かって行った。
赤城達が駆け付ける頃には、戦いは既に終わっており、二人は加賀達の無事を見て安堵した。
そこへ、リエが言った。
「すごいです!皆さんが深海棲艦を倒しちゃったんですね!見たかったなぁ……」
「ふふん、どーよ!」
勝利の興奮冷めあがらぬ中、加賀はリエだけをただ見つめていた。
その日の夜、加賀は一人、外へ出て星を見ていた。
そこへ、赤城が現れる。
「加賀さん?」
「あら、赤城さん」
「どうかしたのですか?」
「いえ、ただ星が見たくて……赤城さんは?」
「私は、食材を買って戻る所で……しかし」
続けて赤城は語る。
「加賀さんが星を見ていると言う事は、何か考え事があるのですか?」
「……赤城さんはそういう事には鋭いのね……」
「隊長ですから」
加賀は一呼吸置くと口を開く。
「では、はっきりと言いましょう」
「はい」
「私は、リエさんを信用していいのか迷っています」
「う~ん、取り敢えずは信用するのはどうでしょう」
「根拠は?」
「ありません。しかし、疑ってばかりだとかえって不安なってしまいます」
「根拠が必要ないなんて……赤城さんって純粋な所がありますね」
赤城は一瞬、ばつが悪い表情をすると話題を変えようとした。
「いえ、そんな……何か、悩みはありませんか?相談に乗りますよ」
「そうね……悩みじゃないけど……」
こうして、二人は門限まで星々の下で語り合った。
今回で主要人物は全員出たと思います。