クソラックなんとかしろ() ボルチモア引かないと出せねぇだろぉぉん!?
「えぇ・・・どうしてそんなに小さくなったんですか・・・?」
真面目にやってきたからか? 後輩の方が大きいですけど。何がとは言わんけど。
「知らないわよ。けど・・・」
嘆息した赤城ちゃん(仮)がその場でくるりと回る。
「・・・へ?」
瞬きした後に、そこに立っていたのはいつもの赤城だった。着物のサイズがピッチピチになっているといったギャグ展開もなく、いつも通りの、巨乳で九尾なおねいさんだった。
「その反応・・・指揮官様がロリコンでないと分かって安心しました。」
「えぇ・・・なにそれ、変幻自在なの?」
「はい。・・・それはそうと指揮官様、こちらを。」
赤城が取り出したのは、指揮用の端末だった。・・・それが置いてある執務室は、俺がいない間は施錠しているはずなのだが。今日の秘書艦は赤城だったのか?
「・・・外洋遠征部隊から?」
緊急度レベル3────そこそこ優先度が高い。
「どうした?」
『指揮官。こちら第二委託部隊です。ポイント5で接敵、セイレーンです。殲滅には成功しました・・・ですが、増援が向かってきています。ご指示を。』
第二・・・旗艦はアリゾナか。そんなに戦力の高い編成じゃなかったはずだが、流石はレベル100。お強いぃ。
だがセイレーンとは聞き捨てならない。久しぶりの天敵だ、警戒していこう。
「損害は?」
「損害なし。燃料の残りがあまりありませんが、弾薬は問題ありません。遅滞戦闘なら───きゃぁっ!?」
「どうした? ・・・アリゾナ? ・・・おい、アリゾナ!?」
通信が切れていた。
先日の戦闘を思い出し、一気に肝が冷える。
「加賀、集合をかけろ! 第一艦隊は・・・いや、第一から第三艦隊は出撃用意をしてゲートで待機。手隙の空母は偵察機を出せ! ダンケルクに核ミサイルの準備をしろと伝えろ。赤城は俺と執務室へ。第二遠征部隊を暫定的に第四艦隊とし直接指揮を執る。・・・ノエル、タマ。仕事の時間だ。」
『了解にゃ。』
『第一艦隊は任せるにゃ。タマは第二と第三にゃ。』
「いや、ノエルには俺が就くまで第四を任せる。一刻も早くあいつらを救い出してくれ。」
二度とあんな無様を晒してたまるか。セイレーン風情が、俺の艦船に手を出したことを無限の拷問の中で後悔させてやる。
「っ・・・え?」
ドロドロとした感情を乱す、鳴動した通信機に慌てる。が、着信はアリゾナからではなかった。
国際チャンネル。だがいつぞやのように、国連からという訳ではない。
「・・・ペンタゴンだと?」
ユニオン陣営の国防を取り仕切るあそこだった。ご丁寧に緊急度4のタグまで付いている。馬鹿が、アリゾナ達の危機より優先度が高いものなど存在せん。と思いつつ、一応出る。
『・・・助けてほしい。』
開口一番、苦渋の判断です、と言外に言いまくっている声だった。
「助けだと? ・・・詳しく話して貰おうか。」
一週間後にな! と言いたいところではある。
だがこのタイミングで────セイレーン出現と同時期の救援要請だ。それに、第二遠征艦隊の目的地は大西洋沖だ。
偶然と断じて通信を切るのは早計だろう。
『ニューヨークが陥落した。』
・・・ほーん。それで? と言いたいところではある。ニューヨークが落ちようがワシントンD.C.が落ちようが知ったことじゃない。知ったことじゃないが、ちょうどその辺りにはアリゾナたちがいた筈だ。
「・・・ノエル、被害状況の確認は済んだか?」
『通信端末に被弾しただけにゃ。燃料は遠征成果を流用すれば基地まで往復できるレベルにゃ。弾薬も問題ないにゃ・・・ただ、敵がちょっと厄介にゃ』
厄介、厄介ねぇ? 数か、質か?
『セイレーンの数は関係ないにゃ。向こうの攻撃はほぼ無意味で、こっちの一撃で沈む相手を、弾幕ゲーでは強敵認定しないにゃ。・・・ただ・・・その・・・厄介な相手がいるにゃ。』
『・・・敵はセイレーンの大群。そして・・・』
『『艦船。』』