提督が鎮守府に着任···あれ?   作:征嵐

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 ・・・アトリエやってました。ごめんなさい。


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 「鏡面海域だと!?」

 「はい。既にアリゾナ達はその内部に居るものかと。・・・どうされますか、指揮官?」

 

 指揮用端末を手に、深刻そうな表情の赤城。普段は悠然としている彼女のそんな表情が、俺からさらに余裕を奪う。

 

 鏡面海域は対セイレーン戦の場。雑魚相手かもしれないし、ヒトガタを取る上位個体戦かもしれない。どちらにせよ、長距離遠征の途中で疲弊している、戦闘に特化しているわけでもない艦隊に任せたくはない。すぐにでも緊急離脱させたいところなのだが。

 

 「・・・通信は?」

 「依然としてノイズとラグが酷いですね。こんな状態で緊急離脱をするのは、鏡面海域の特性も理解できない現状では危険かと。」

 

 ・・・そう。セイレーンが現れるときに出現する『鏡面海域』は、その性質から影響まで悉くが謎だ。とりあえず分かっているのは、結界のような何かで、エリアへの侵入・離脱が制限されているということくらい。そんな場所からでも量子テレポートならなんとかなりそうだが、逆に「何か」が起こってしまうと困る。

 

 「応援を送って・・・いや、共倒れになるのは避けたいが・・・」

 

 かといって放置は無理だ。聞くところによると別陣営の艦船・・・かどうかは分からないが、とにかく俺の傘下ではない艦船もいるみたいだし。この状況を何とかできそうなのは・・・我らが最高戦力にして全能者(メイド長)たるベルファスト、セイレーンの技術を艤装に転用した鉄血のプリンツやらグラーフやら。そして最高の問題解決手段たる火力担当、ジャンバールとフッド。そして大穴というかダークホースというか、ブラックボックスのキズナアイ。正直言って彼女は能力が未知数過ぎる。ぶっちゃけ怖い。なんせ俺と同じ指揮能力持ちで────

 

 「指揮官。アリゾナから通信だ。」

 「ッ、すぐに繋いでくれ。」

 

 最悪の可能性を想起した瞬間に、見計らったかのように加賀が通信端末を寄越す。

 

 『指揮官、戦闘終了です。損害ゼロ、弾薬も補給できました。』

 「何? 何があった?」

 『詳しい話は戻ってからさせて頂きますが、大まかなところを申し上げるなら・・・』

 

 そこでアリゾナは一瞬だけ思案するような空隙を入れた。その一瞬に滑り込み、聞き慣れない声が通信機から流れる。

 

 『アタシたちが仲間になってやるってこ────痛ッ!?』

 『ごめんなさいねアリゾナ、よく言って聞かせておくから・・・』

 『あ、いえ、問題ありません・・・とにかく指揮官、帰投しますね。』

 「お、おう。」

 

 ・・・なんか前にもこんなことあったよな。

 

 

 ◇

 

 

 第二委託部隊が危機を脱した・・・というか、勝手に乗り切ったというか、そもそもセイレーン程度、危機でも何でもなかったというか・・・まぁとにかく安全が確保され、念のため後詰に戦闘に特化した第二艦隊を送り込んで、ようやく当初の目的・・・メイド隊の部屋にいるというベルに会いに来た。

 先ほどの赤城の様子を見るに、もしかしてベルもちみっこくなっているのだろうか。もしそうなら・・・うーん、なんだろう、複雑だ。あの黄金比と言っても過言ではないプロポーションを誇る肢体が失われるのは、非常に、とても、とっても惜しい。だがそれはそれとして、ロリータなベルも見てみたい。

 ロリコンの気はないが・・・相手がベルならワンチャン目覚めるかもしれない。

 

 「・・・よし。」

 

 メイド隊の部屋、そのドアプレートを見つめること約5分。

 ノックする決心がようやく固まった。

 

 「・・・どちら様ですか?」

 「その声、カーリューか? 俺だよ。」

 「ご主人様!?」

 

 カーリューが上げた驚きの声を皮切りに、今まで静かだった部屋の中がにわかに騒がしくなる。何を音源とするものかは分からないが、大掃除もかくやという喧騒だ。だがそれも数秒で収まる。

 

 「・・・どういったご用件でしょうか。」

 「え、あぁ、さっきからベルファストの姿が見えないんだが、知らないか? ダンケルクには部屋にいるって言われたんだが。」

 「・・・申し訳ございません、しばしお待ちください。」

 

 ここまで全部、ドア越しだ。メイド隊らしからぬ扱いである。

 ややあって、ようやくドアが開かれる。

 

 「お待たせ致しました。散らかった部屋で恐縮ですが、どうぞお入りください。」

 「あ、あぁ。お邪魔します。」

 

 散らかっているとは言っていたが、別にそんなことはなかった。まぁ狭い部屋で・・・とか言えないよな、俺の基地だし。まぁ俺が作った訳じゃないけど。

 

 「・・・ひょ?」

 

 普通に綺麗な部屋で、俺を出迎えたもの。

 

 予想通りそこにいた、何故か簀巻きにされて猿轡まで噛まされている、ちみっこいベルファスト。

 

 そして。

 

 土下座する、普通サイズのベルファスト。

 

 「・・・え? いや、え?」

 

 予想の斜め上を行く光景に戸惑っていると、ベルファストが土下座したまま口を開いた。

 

 「ご主人様・・・」

 

 その声は、何故か涙に濡れていた。

 

 

 

 

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