幻想郷を一方通行に   作:ポスター

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8話

一方通行「まァたかよ……」

 

八雲紫から渡された物を受け取り、いま手に持っている物を見て面倒臭そうな表情で彼は呟いた。

 

一方通行「……ったく、次はなンだよ?」

 

渡された物は手紙。

『というかなンで手紙なンだよ……』と、思いながらもピンク色の手紙を読んでいると、

 

紫「その送り主はね、私の友達からなの」

 

一方通行「なに………ッ!?」

 

珍しくビックリしている一方通行に紫は少し戸惑いの表情を見せた。

 

紫「えっ?なんでそこまでビックリするの?」

 

一方通行「オマエ、友達居たのか………?」

 

紫「失礼ね私にだって友達ぐらい居るわよッ!!」

 

どうやら一方通行は紫には友達と言う存在が居ないと思っていた。

だから珍しく驚いたらしい。

 

一方通行「で。オマエのオトモダチからこの手紙を渡されて、この俺に渡しに来たってことか」

 

紫「そう言うこと。なんでも、その子に貴方の話をしたら興味を持ったみたいなの。行ってくれるわよね?」

 

一方通行「断る」

 

紫「ダメ。強制よ」

 

一方通行「オイ、オマエなら分かるだろ。俺にはそンな訳の分かンねェヤツに構ってる暇はねェンだよ」

 

紫「何を言ってるの?貴方はもういつでも暇じゃない」

 

一方通行「あァ?」

 

紫「だって、あの実験に行きたくても行けないんだから」

 

持っている傘を閉じ、その傘の先端を地面に突き刺してから怪しく微笑む大妖怪。

 

"実験"と言う単語を聞いて一方通行は少しピクリと反応した。

その微かな彼の反応に気付かない八雲紫では無い。

 

紫「だってそうでしょ?貴方はこの幻想郷から出れないんだから、あのお遊び実験に行けない。違う?」

 

一方通行「俺は家探しをしてるから暇がねェンだ…………。次、実験の事をお遊びって言ってみろ、オマエの綺麗な顔面を絶望一色に染め上げてやンぞ」

 

強烈な殺意を向けながら紫のことを睨む。

 

しかし、紫はどこからか取り出したか分からないが扇子を手に持ち、その扇子で口元を隠しながら次はうっすら笑うのだった。

 

紫「絶望一色に………ね。今の貴方にならこの世に居る生物全てを絶望の顔に変えれるかもね。ふふふっ」

 

なぜ紫は笑うのだろう。

本当にそう思っているのなら笑うなんてする訳がない。

 

いや、そもそも笑うことなんて出来ないだろう…………………。

一方通行「チッ」

 

紫「さて。素直に行ってくれるわよね?私の友達の所に」

 

ピンク色の手紙にもう一度目を通した。

 

どうやら白玉桜(はくぎょくろう)という場所にこの手紙を出した奴が居るらしい。

ここからそこに行くのは面倒だが、一方通行は少し気になってしまったのだ。その白玉桜と言う場所を。

 

これは知識欲と言うのだろうか?

この幻想郷に来てから一方通行は色んな事を知りたいと考えるようになっていた。

知らない事を知ろうとするのは罪なのか?

いや、罪では無い。

追及心を抑え込む方が罪なのだ。

 

家探しは確かに重要。

だが、この知識欲に比べるとどうだ?

 

考え、そして一方通行が導き出した答えは、

 

一方通行「チッ。手紙を出せば来るとかいう噂が流れたら面倒だが、オマエが態々この手紙を持って来たンだ。しょうがねェから行ってやる」

 

紫「ありがとう。ん?なんか面倒な噂でも流れてたの?」

 

一方通行「あァ、とびきり面倒な噂がなァ」

 

本当に面倒な顔をしていた。

たがらこそ気になる。

一方通行が面倒と思う噂とは、と。

 

紫「それってどんな噂?」

 

一方通行「なンでも、俺がこの幻想郷で最強の能力者なンだと。チッ、こンなの流れたら学園都市と変わらねェ日々を送りそォだ。くそっ、面倒ったらありゃしねェ」

 

紫「そんな噂が、ねえ?」

 

そんな噂をしそうな奴が居ないか思い出してみる。

と、言うか一方通行の事を知っている者などごく限られている筈。

そう考えると一方通行と共に戦った者がその噂を流したのだろうか…………

 

いや、大体なぜそんな噂を?

 

考え込めば考え込む程、疑問が次々と浮かんでくる。

 

 

紫(でも一方通行の事を話す子なんて…………………………まさか!?)

 

一方通行「あン?どォしたァ紫ィ?」

 

先程から黙っていた八雲紫の表情に突然変化が見えた。

何かに気付いたのか知らないが、答えが出た。

 

そんな表情であった。

 

紫「もしかしたら噂の元は…………、私?」

 

一方通行「は?」

 

紫「前に貴方が強いって事は話した事はあるわ。だからそれが噂の元となり、そしてその噂がだんだん膨らんだ結果が…………」

 

一方通行「根源はオマエかよ」

 

紫「うぅー……、ごめんなさい」

 

一方通行「………………………あン???」

 

あの大妖怪・八雲紫が素直に謝った。

それから間があった。

そして、その間があいてから珍しく一方通行は驚きを感じた。

 

紫「だって貴方……、ッ!!…………いや、何でも無い」

 

一方通行「あ?何か言いかけてたろ、なンだよ?」

 

紫「何でも無いわ。そう言ったでしょ」

 

一方通行「……………あァ、そォかい」

 

紫は言いたくないみたいだからこれ以上詮索はしない事にした。

そして二人は少し沈黙状態になったが紫が閉じてた口を開く。

 

紫「…………自分の家をどうしたいか勉強して来たら?実際、その子の家は紅魔館とはまた違ったタイプの家よ」

 

一方通行「チッ。ずっとなにか視線を感じると思ってたがやっぱりオマエ能力を使って覗き見てやがったな」

 

紫「何の事かしら?さっぱり分からないわ」

 

一方通行「チッ、クソったれ。とぼけやがって」

 

あっという間にいつも紫に戻っていた。

だが紫の言いかけた事を忘れる事は出来ない。

 

だから、いつまでも紫の言いかけた言葉を覚えておこう、

 

……………………その続きの言葉を聞くまでは。

 

紫「ねえ、一方通行。貴方はどんな家に住みたいの?」

 

お洒落な傘を開き後ろにスキマを開く。その中に入る直前、一方通行の方を向いた。

 

一方通行「学園都市に居たときは五月蝿くて音を反射しなきゃ寝れなかったからなァ。そンな面倒なことをしなくても寝れる物静かな家だ」

 

紫「そう……、そういう家が見つかるといいわね」

 

そう言って紫はスキマの中へと消えて行った。

残った一方通行はピンク色の手紙をズボンのポケット雑に入れた。

 

そして手紙には白玉桜という場所に行くための地図が記されており、一方通行はその場所に向かって飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「ふう。疲れた…………」

 

藍「お帰りなさいませ紫様」

 

 

ここは神出鬼没の大妖怪・八雲紫が住まう家。

その場所に彼女は帰って来たの。

 

紫の家は広くて、落ち着く内装をしている。

『やっぱり我が家が一番落ち着くな…………』と思いながら紫は周りを見渡していた。

 

藍「どうかしましたか紫様?」

 

紫が周りを見渡していたので気になり質問する。

 

紫「(ちぇん)は居ないの?」

 

藍「居ると思います」

 

(ちぇんまたはだいたい)と結構名前が長いため、略して(ちぇん)と呼ばれている。

その子が居ると言うのだが姿が見えない。

 

橙「紫様、お帰りなさい」

 

居ないと思っていたら、急に姿を現す猫耳少女。

藍「どこ行ってたの橙?」

 

橙「お散歩です!!」

 

ニッコリ笑いながら藍の質問に答える。

 

紫「……もう、今日は外に出たくないわ」

 

藍「そんなにお疲れになったのですか?」

 

紫「ええ。でも、私のせいだししょうがないんだけどね」

 

部屋でくつろぎながらそう話す、そして橙はお茶を持ってきてくれた。

 

橙「どうぞ、紫様」

 

紫「ありがとう、橙」

 

橙「えへへ~」///

 

礼を言いながら橙の頭を優しく撫でてあげたら、とても嬉しそうな表情で照れていた。

 

紫「あっ、そうだ。次一方通行に会ったらこの家に誘ってみようかしら?」

 

藍「一方通行さんを、ここに?」

 

橙「私はその一方通行さん?に会った事がないから会ってみたいです紫様」

 

紫「来てくれるといいわね、藍?」

 

藍「えっ……!!なぜ、私に言うのですか?」

 

紫「だって藍、一方通行の事を…………ねぇ?」

 

藍「えっ?ち、違いますよ?」///

 

頬を赤く染めながら話す藍、その様子を見て橙は分からなかったが紫は分かって居るため口元を扇子で隠しながらうっすら笑っていた。

 

橙「何が違うんですか藍様?」

 

藍「えっ?…………そ、それは」///

 

紫「そうよ。何が違うの?」

 

藍「ッ~~~!!」/////

 

 

今日も今日とていつも通り八雲家は平和である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「チッ。これを上らなきゃ行けねェのか………」

 

手紙に書いてあった通りに目的の場所へ空を飛んで移動したが、目の前には上へ上へと伸びるとても長い階段があった。

どうやら目的の白桜玉という場所へ行くにはこの階段を上らなくてはいけないらしい。

 

一方通行「……………面倒くせェ。一気に行くか」

 

力強く地面を踏んだ瞬間に能力を使い砲弾の如く、空中を高速で進むように跳躍をした。

 

一方通行(………あァ?誰か居ンなァ)

 

跳躍して階段の頂上へ進んでるいる最中に人影が見えた。

そのため一方通行はベクトルを操ってその人影の前で止まることにした。

 

一方通行「_____________オイ。この階段を登りきったら白玉桜に着くのか?」

 

その人影に声を掛ける。

"彼女"の容姿は銀色・白色の髪で緑色の瞳をしていた。

 

でも、普通の少女では無いだろう。

何故なら立派な日本刀が腰に差してあったのだから。

 

しかも二本も、

 

多分、ここで住んでる奴だと思い質問をした。

 

だが、答えは返ってこなかった。

目の前に立つ銀と白の髪を持つ少女が黙ったままだったので少し怒りを覚えたが怒りを打つけるよりもこの階段を登りきったら白玉桜なのかどうか知る方が大事と思った。

 

一方通行「………オイ、もう一度質問をする。この________」

 

???「一方通行さん、ですか?」

 

人が話してる最中だと言うのにそれを無視して自分の質問を切り出す。

 

一方通行「チッ。あァそォだ」

 

もう面倒なので相手の話を聞いてから自分の話をしようと、一方通行は決めた。

 

妖夢「私は魂魄妖夢(こんぱくようむ)といいます」

 

一方通行「あっそ」

 

別に名などどうでも良い。

だから一方通行は真底興味が無さそうだった。

 

一方通行「なァ、この世界の奴等は見下すのが好きなのかァ?」

 

妖夢「さあ?私に言われても分かりません」

 

今二人が居るのは場所は階段。

そして一方通行が下の方に居て妖夢と名乗った少女が上に方に居る。

この状況を誰もが見たら妖夢が一方通行を見下してる様に見えるのだろうか?

 

一方通行「ホラよ。それは白玉桜の主が書いたやつだ。もし、オマエがここの門番だとしたら面倒だから渡しとく」

 

持っていたピンク色の手紙を回しながら投げて渡す。

そしてその手紙を受け取り、手紙に目を通す妖夢。

 

読み終わったのだろうか。

彼女はその手紙をポケットの中にしまい一方通行の顔をを真っ直ぐ見る。

 

妖夢「コレは幽々子(ゆゆこ)様が書いた手紙です。っということは本当に貴方が今日の客人で間違いないようですね」

 

一方通行「オマエに嘘ついてどォすンだよ」

 

妖夢「さて………、では。私と一戦良いですか?」

 

腰にあった二本の日本刀を抜く。

そして、その瞬間には空気が変わり始めた。

 

一方通行「一つ聞く。俺と戦うのはその幽々子って奴の命令かァ?」

 

妖夢「いいえ、違いますよ。貴方と戦う理由は私一個人の理由です」

 

一方通行「そォかい。そりゃ結構。じゃあやるかァ」

 

妖夢「幻想郷最強と言われる力、見せてもらいます!」

 

一方通行「無駄にやる気出しやがって……。良いぜ見せてやるよ、格の違いってヤツをなァッ!!」

 

一方通行は引き裂くような笑みを浮かべる。

実験をやっていた頃に狂った科学者から聞いた話だ。

なんでも強い敵と戦えば戦うほどに能力者は強くなるらしい。

まるでRPGゲームのようなことを言われ、そんな事現実ではないと思っていたが最近それが真実だと考えるようになった。

何故なら実質、強敵と戦えば戦うほど自分が強くなっているのだから…………。

 

妖夢「ハァァァァァッ!!!!」

 

叫びながら突撃してくる二本の刀を構える少女。

だが、一方通行は避けない。

いつもどうりの戦闘スタイル。相手の力を利用して勝つ。

 

一方通行「_____________弾けろ」

 

低い声で呟く。

妖夢は何の事か今は分からなかったが。その後気付く、その言葉の意味を。

 

妖夢「ッ………!!何故攻撃を仕掛けた私がダメージをッ!?」

 

日本刀が一方通行に当たりそうになったら瞬間、衝撃が刀から伝わり上空へ体が舞うように吹っ飛んだ。

 

一方通行「へェ。階段だけじゃねェンだなここは」

 

上の段にぶっ飛んでいった妖夢の後を追うようにゆらりゆくっくりと階段を登って来た。

そして、二人が居るのは階段の途中にある真っ直ぐな道。

だがこの道の先は階段である。

 

一方通行「おいどォしたよォ?立てよ」

 

なんとかしゃがむ形で着地し、またしゃがんでいる妖夢を見て普通とは言えない笑みを浮かべる。

すると妖夢は立ち上がり二本の刀を力強く握り構えた。そして、目にも止まらぬスピードで移動し一方通行から数メートル先で背を向ける形で立っていた。

 

妖夢「見え、ましたか。私の動き?」

 

一方通行の方を向いてもう一度刀を構える。

 

一方通行「いやァ、全然。でもあのスピードで攻撃できるとしても俺の敵じゃねェ」

 

妖夢「ふふっ、何を言って____くッ!!」

 

実は猛スピードで移動した最中に刀で攻撃をしていた。

しかし傷を負ったのはまさかの妖夢の方であった。

肩に切り傷が出来ていたのだ。あのスピードでも一方通行に傷一つもつけられないのか……、

 

一方通行「さァて。今度は俺の番だぜ」

 

妖夢の方に向く、そして片手を大きく振る。

能力を使用して風の向きを操り、大きな竜巻を発生させる。

 

一方通行「こン中に入ったら人肉ジュースの完成ぜェェ!!」

 

ゴォー!!と竜巻から音がする。

その竜巻の大きさはとてつもなく大きい。

そのためこの竜巻をどうにかしなくては一方通行に近づく事は出来ない。

 

一方通行「あはぎゃはッ!!オラオラ!ドンドン近づいて来たぜェ!あはアハあはははは!!」

 

竜巻の向こうで爆発的に笑って居る一方通行。

一方通行の作り出した竜巻がゆっくりと妖夢の方へ進み始める。

それはまさに死までのカウントダウンのようであった。

 

妖夢(信じるんだ。自分の刀を、自分の力を!!)

 

二本の刀を鞘に納め、下を向いている。

しかし、勝負を諦めた訳ではない。

 

一方通行「降参ってかァ。あァ!?」

 

妖夢「違います。これを!!____」

 

一本だけ刀抜く。

その刀を抜くスピードは誰もが見えぬほどに早かった。

 

妖夢「斬り裂くために!!___」

 

言葉のどうりに妖夢は竜巻を斬り裂いた。

 

妖夢「___集中しただけです」

 

一方通行「なるほど、抜刀術かァ」

 

剣術の一つ、抜刀術。

鞘に納めた状態で帯刀し鞘から抜き放つ動作で一撃を加える。

その剣術で竜巻を斬り裂いたのだ。

 

妖夢「良くご存知で。もしかして剣術とか習ってました?」

 

一方通行「いや、前に読ンでた本に載ってたンだよ。つゥか学園都市には剣よりイイ武器あるっつの」

 

妖夢「学園都市?」

 

一方通行「こっちの話だ、忘れろ」

 

ヒュー、と風が吹き二人の髪を揺らす。

妖夢は二本の刀を構え、対する一方通行は指を広げパキパキと音を鳴らす。

 

妖夢「……ふっ!!」

 

一瞬で距離を詰めて斬りつけたと思ったがそこに一方通行の姿はなかった。

 

妖夢「ッ!?あれを……躱した!?」

 

一方通行「オマエは直線的に速ェだけだ。そンな単純な攻撃この俺様に当たる訳ねェだろォが」

 

さっき居た場所から十メートルぐらい離れた場所に、一方通行は立っていた。

 

妖夢「ただ後ろに下がるだけで私の攻撃を回避できる、っと言いたいのですか?」

 

一方通行「あァ。オマエが近づいて来た瞬間、運動量のベクトルを操り後ろに移動する。ただそれだけでオマエの攻撃は回避する事が出来ンだよ、この能無しが」

 

妖夢「私が本当に能無しかどうか、試してみますか……?」

 

一方通行「試す必要もねェ」

 

妖夢「ッ!!!」

 

一方通行の一言で妖夢は激怒する。

もう一度直線的に高速移動し強烈な斬撃を繰り出す。

だが一方通行は言ったとおりに運動量のベクトルを操り後ろに移動し回避した。

でも妖夢は諦めずにもう地面を蹴って白い怪物の懐に潜ろうとするが、、、

接近してもすぐに離れられてしまう。

刀とは確かに接近戦ならこれ以上に最適な武器はないだろう。しかし当たらなければ意味がない。

 

妖夢はもう一度、もう一度と同じ事を繰り返す。

いつかこの刀が届くまで……と。

 

妖夢「はぁぁ!!____やばっ!!」

 

真っ直ぐに一方通行に突っ込んで居る最中に一方通行の表情を見た。

その顔は罠にはまった奴を馬鹿にする顔だった。

そして次の瞬間、一方通行は思いっきり地面を踏みつける。すると妖夢が立っている地面から物凄い衝撃が来る。

それを妖夢は躱わす事は出来なかった。

 

妖夢「くっ、うあああッ!!」

 

妖夢の体は空中へ飛び、気を失ってしまった。

 

一方通行(チッ……クソったれ)

 

敵が気を失って居る事に気付く、だから妖夢がどこに落ちるか計算し、その場所へ能力を使用して高速移動した 。

 

一方通行「………どォすンだよ。これ」

 

無事、妖夢を横抱き(お姫様だっこ)でキャッチしたがこの状況をどうするか悩んでいた。

 

一方通行(この階段を登りきったら白玉桜があるのかも分かンねェが、とりあえず登ってみるか。だが登ると言ってもコイツは俺が抱えてなきゃいけねェか……めンどくせェ)

 

うだうだ考えてばかりもいられないので妖夢をお姫様だっこしたまま空を飛ぶ事に決めた。

 

一方通行「あァ?あれがそォか」

 

ほぼ無限のように続く階段を飛んで進んで居ると建物らしき物を見つける。

 

一方通行「チッ、こンなに飛ぶ事になるとはなァ」

 

妖夢「…ん、……あ、……あれ、何故私は空を?」

 

建物に着いたらちょうど妖夢が目覚めた。

 

一方通行「よォ。ここが白玉桜だよな」

 

妖夢「えっ?……はい」

 

状況がうまくつかめないが、ここが白玉桜と言う事だけは分かった、そして妖夢は自分の状況に気付いた。

妖夢「わぁ!下ろして下さい」////

 

一方通行「こンな所で暴れンな!!言われなくても下ろしてやるっての…………チッ」

 

ゆっくりと下ろしてあげた。

妖夢は頬を真っ赤に染めて周りをキョロキョロ見ていた、もしかしたら誰かに見られたら不味いと思って居るのかもしれない。

 

一方通行「オイ。あァー、妖夢?だっけかァ、俺の事を呼ンだ奴はどこに居る?」

 

妖夢「はい!えっと……多分…」///

 

まだ頬を赤く染めて居る妖夢に聞いた、一方通行は自分の事を呼んだ奴が具体的どこに居るかは分からない。

 

???「おかえりー妖夢ー」

 

妖夢「幽々子様!」

 

ともかく建物の中へ進もうとしたら、なんかゆるい女性が登場。

自分の事を呼んだ奴に会った一方通行は、少し幕をひそめた、やはり警戒はしとくべきと思ったのだろう。

 

???「ん、お客さん?」

 

妖夢「幽々子様が呼んだお人ですよ」

 

妖夢と話して居る女性が一方通行が居る事に気付くと、ひょこっと妖夢の影から顔を出した。

 

幽々子「西行寺幽々子(さいぎょうじゆゆこ)よ、よろしく」

 

一方通行「……あァ」

 

目の前に立ちご挨拶、でも一方通行にとっては挨拶などどうでもいい、ゴミにも等しい行為だ。

 

幽々子「ふ~ん、紫が言うとうり無愛想ね」

 

一方通行「ほっとけ。で、なンの用だよ、ただ気になったから呼ンだ訳じゃねェンだろ?」

 

幽々子「ええ、そうなんだけど。一つ、良いかしら?」

 

一方通行「あン?」

 

妖夢(幽々子様?)

この場の雰囲気が変わる。

幽々子と妖夢の仲良し雰囲気とは違う、とてつもなく緊張感漂う雰囲気だ。

空が薄暗くなり、風が吹く。

そして幽々子から殺気を感じた。

 

幽々子「妖夢の肩に傷があるじゃない?あれ、貴方がやったの?」

 

一方通行「あァ」

 

いつものように返事をする。

 

幽々子「そう……よくも妖夢に傷を………」

 

妖夢「幽々子様!」

 

大切な子を傷付けられて幽々子は、もう妖夢の声すら届かなくなっていた。

 

幽々子「ねえ。1回、死んでみる?」

 

一方通行「……離れろ妖夢。今のコイツは普通じゃねェ」

 

妖夢は一方通行の忠告聞いて離れる事にした。

両者睨み合う、どちらも殺意むき出しだ。

 

幽々子「私の能力は"死を操る能力"。そう、だから私に殺せない生物は居ないわ」

 

一方通行「あはははギャハハハヒヒヒはは!!」

 

狂ったように笑う一方通行に妖夢と幽々子は、恐怖を感じたが、次に一方通行の言う事に更に恐怖を感じる事になる。

 

一方通行「死を操る、ねェ。そンな事ならこンな俺にだって出来るぜェ。なンせこの手で、何千何万もの命を奪って来たからなァ!!」

 

妖夢(嘘……………。何万もの命をたった一人でっ!?)

 

幽々子「…………紫には悪いけど。貴方はここで死んでもらうわ」

 

死を深く知る二人がぶつかる。

この二人が戦うと死闘になるのか、一方的な戦闘になるのか、誰も分からない。







次回、一方通行の身に予期せぬことが起きる。

それは良いことなのか悪いことなのか?

次回で明らかに………。


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