幻想郷を一方通行に   作:ポスター

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10話

ある異変が起き、幽々子と一方通行の戦いに決着はつかなかった。

その背中に真っ黒な翼を生やし暴走する白き怪物。

 

彼はどれ程強いのか誰も想像もつかない。

 

だが、これだけは分かる。

次、もしも一方通行が暴走したら"悲劇"の一言では収まらない事態になるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは白玉桜のある一室。

そこで一方通行はふかふかの布団で寝ていた。

 

一方通行「………ン………あァ?」

 

目覚めると知らない部屋で寝ていたことに気付いたが、大したことではないと思った。

 

一方通行「………俺は……、あの時……」

 

思い出す、あの瞬間を。

黒い翼が暴走し心の底から沸き出てくる殺意と破壊衝動。

それに耐えていたが自分に限界が来て、黒い翼に意識が飲み込まれてしまった。

 

一方通行「ハッ。ベクトル操作の能力を持つこの俺が自分の能力を操作できなくて暴走か……。笑えねェな」

 

自分の事を静かに嘲笑う。

 

一方通行「とりあえず、ここが何処か調べに行くとしますかァ」

 

ふかふかの布団から出て、自分が居る部屋の襖を開けると手入れされている庭が見えた。

 

一方通行「……あァ、此処は白玉桜かァ」

 

一目見て気付く、何故なら白玉桜に入った瞬間この庭は目に入っていたのだ。

 

一方通行「チッ。暴走の次は記憶障害かよクソったれ」

 

暴走した事には起きた瞬間分かったが記憶がちょくちょく飛んでいて訳が分からなっていた。

だが、もう大丈夫だ。全てを思い出した。

 

一方通行は部屋から出て縁側を歩いて居ると自分の靴を発見し、そして自分の靴を履いて白玉桜の庭へと出る。

 

もう幻想郷はすっかり夜だった。

月は綺麗に輝きこの地を照らしている。

 

 

一方通行(…………………………)

 

 

手入れされて庭を歩いていると池と橋を見つける。

一方通行はその橋を渡っていたがその途中で足を止め、夜空を見上げ月を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方の話だ。

 

妖夢が今いる場所は白玉桜の風呂場、そこで服をゆっくり脱ぎ湯船に浸かる。

 

妖夢「痛てて……、やっぱり傷に染みるな」

 

ゆっくりと大きな湯船にに入ったがあの戦いで傷を負ったため湯が傷に染みる。

 

妖夢「ふぅ……。なんだが今日は一段と疲れた」

 

いつもは家の掃除や料理を作るだけだが、今日は戦ったのだ。しかも同じ人と二回も。

そして、お風呂で疲れた体を癒せたので妖夢はお風呂から上がる。

 

妖夢「♪~~~。ん、幽々子様?」

 

幽々子「……………」///

 

お風呂上がりで機嫌が良い妖夢が鼻唄を歌って縁側を歩いて居ると縁側で座って庭を眺めて居る幽々子を発見した。

だがなにか、少し変だ。

幽々子様は頬を赤く染めていたのだ。

 

妖夢「どうしたんですか、幽々子様?」

 

幽々子「___ッ!?妖夢、お風呂入って来たの?」

 

急に声を掛けられ驚く幽々子。

いつもはこんな反応は絶対にしない。

それほど何かに夢中になっていたのだろう。

妖夢は幽々子が驚いた事に驚いたが、

 

妖夢「は、はい。それにしても珍しいですね、幽々子様があんなに驚くなんて。何かあったんですか?」

 

幽々子「な、何にも……、無いわ」////

 

妖夢「そう、ですか……」

 

頬を染めながらそっぽ向く幽々子に妖夢は「絶対何かあっただろ!」っと言いたかったが立場上言えなかった。

 

妖夢「何を見てたんですか、幽々子様?」

 

幽々子「そ……それは……えーと」////

 

妖夢「ん?あれは一方通行さん?」

 

恥ずかしい気持ちがあるが幽々子はある所に指を差すとそこには白い影。

真っ暗な夜のなか、月の光に照らされていた一方通行が居たのだ。

 

幽々子「………綺麗ね」///

 

妖夢「そうですね」

 

ニッコリと妖夢は笑い幽々子に言葉を返す。

すると幽々子も笑ったのだった。

一方。一方通行は、

 

一方通行(あン?なァにアイツら俺の事見てンだァ?……あァそォか。俺の事監視してンのか)

 

誰かに向けられた視線に気付く。

一方通行はその二人の方へ首を向け話掛ける。

 

一方通行「オイ、イイのかァ俺の事自由にさしちまって?もしかしたらオマエらを殺すかも知ンねェぞ」

 

幽々子「もし貴方がそう思ってたらそんな事私達に言う必要無いんじゃない?優しいのね」

 

一方通行「俺が優しいだとォ?寝言は寝て言え」

 

幽々子「フフッ、照れてるの?………さて、寝ましょ妖夢」

 

縁側で座っていたが幽々子は立ち上がり背筋を伸ばした。

 

妖夢「えっ!?お食事は?」

 

幽々子「お腹空いてるけど、それ以上に疲れたから眠いの」

 

妖夢「(幽々子様が夜ご飯を食べないだと!?珍しい……ッ!!)そう、ですか。分かりました。明日の朝食に夜出すはずだった料理を出しますね」

 

幽々子「そうそう、貴方。あんなに暴れたんだもの、相当疲れてるんじゃない?寝て疲れを取りなさい」

 

一方通行「あァ?何言ってンだァオマエ?」

 

幽々子「さっき居た部屋に帰って寝なさいって言ったの。分かりやすく伝えたはずだけど伝わらなかったかしら?」

 

一方通行「俺はオマエらを殺しかけた、そンな奴を自分の家に泊めるなンて頭のネジ外れてンじゃねェのか?」

 

幽々子「たしかに。でも、私の見た限りじゃ貴方は危険な人じゃなさそうだからね。ゆっくり休みなさい」

 

二人は自分の部屋へと歩いて行き一方通行は一人庭で立っていたが眠いのでさっきいた部屋へ行った。

そしてまた布団に入り深い眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空に光輝く太陽が昇る。

そして鳥達はチュンチュンと鳴いている、

 

そんな平和な朝だというのに一方通行は妖夢に大声で起こされていた。

 

妖夢「もうっ!!いい加減布団から出てきてください!!いくら客人といえどこれ以上は許しませんよ!!」

 

一方通行「チッ。うるせェな」

 

なかなか起きて来ない一方通行を起こしに来た妖夢。

だが一方通行はそう簡単には起きない。

 

妖夢「あっ!何もう一回瞳を閉じて寝ようとしてるんですか!?朝です!起きる時間です!起きてください!!」

 

一方通行「……まだ起きるには早ェよ」

 

妖夢「早く無いです!!どちらかと言うと遅すぎます!!だーかーらー起ーきーてーくーだーさーいっ!!」

 

一方通行「はいはいはい、分かった。起きればイインだろォ。……ったく」

 

あまりにもしつこいため諦め素直に起きた。

そして少し寝惚けている一方通行を妖夢が案内した場所はこの白玉桜の茶の間。

そこに幽々子は既に来て居て座っていた。

 

妖夢「さて……。それではお食事を持って来ますね」

 

幽々子「よろしく〜」

 

一方通行が茶の間に来た事でやっと皆が揃った。

ので、妖夢は食事を取りに台所へと歩いて行く。

そして一方通行は幽々子とは反対の方に座った。

 

幽々子「おはよう一方通行。良く眠れた?」

 

一方通行「………」

 

幽々子「あら〜?おはようは?」

 

一方通行「俺にそンな事求めるな」

 

幽々子「朝の挨拶は大事よ。親に言われなかった?」

 

一方通行「俺には家族なンて居ねェから言われた事ねェよ」

 

幽々子「そう……なの。ごめんなさい」

 

不味い事を言ってしまったと幽々子は後悔。

だが一方通行は、

 

一方通行「気にすンな。別に何とも思っちゃいねェよ」

 

机に肘を付きながらあくびをする一方通行は早く起きると言う事は学園都市で住んでる時は無かった。

学校は書類上は通ってる事になっているが行く必要が無いため行ってはいない。

そして"絶対能力進化計画"は人目にかからない時間帯、つまりよく夜にやっていの。

結論、朝早く起きる必要無い。

だから一方通行は朝に弱いのだ。

 

一方通行「……そォいやよォ、俺を呼ンだ理由はなンだ?どォせ面倒な理由なンだろォけどよォ」

 

幽々子「勿論あるわ。それはねえ____」

 

妖夢「お待たせしました!」

 

幽々子が言おうとした瞬間に妖夢が豪華な食事を持って来た。

豪華過ぎて朝に食う量では無いと一方通行は見た瞬間に思った。

でも幽々子は普通の顔をしている、まさかこの量を食うつもりらしい。

 

一方通行「朝食にしては多すぎねェか?」

 

幽々子「昨日の夜に出す予定だったからねー、妖夢」

 

妖夢「でも少し減ってましたよ。幽々子様、もしかしてつまみ食いしました?」

 

幽々子「し……、してない……よ?」

 

妖夢は幽々子がつまみ食いをしたと知っておきながら質問をした。

質問された幽々子の反応は目をそらし落ち着きがなかった。

 

妖夢「はぁー……。ごめんなさい一方通行さん」

 

一方通行「あァ?何故俺に謝る?」

 

妖夢「この料理は貴方のために作った物なんですけど。それなのに幽々子様ったら、全く」

 

呆れながら妖夢は横目で幽々子の事を見た。

幽々子は反省をしていたが「多分またやるな」っと妖夢は心の中で言った。

 

一方通行「はァ?…俺のために作ったァ?」

 

幽々子「私は貴方にとても感謝してる。だからここに呼んで妖夢の美味しいご飯を食べて貰おうと思ったの、感謝の気持ちを形として伝えたくてね」

 

微笑みながら幽々子は一方通行に感謝の気持ちを伝えた。

だが一方通行は何故感謝されたのか分からなかった。

 

一方通行「俺はオマエらに感謝される覚えはねェぞ」

 

幽々子「この幻想郷を救ってくれたじゃない。忘れちゃったの?」

 

一方通行「幻想郷を救ったのは霊夢だ。俺じゃあねェ」

 

幽々子「紫から話を全部聞いたけど私はあなたが救ったと思うげとなー」

 

一方通行「……ともかく。感謝される理由はねェからこれは食わねェ」

 

こンな下らねェ理由だったのか……。

っと一方通行が立ち上がろうとした瞬間、それを見ていた妖夢は、

 

妖夢「ま、待って下さい!」

 

慌てて一方通行の腕を掴んだ。

 

一方通行「チッ、離せ」

 

妖夢「せっかく一方通行さんの為に作ったんです。食べていって下さい……。少しでも良いので」

 

誰かの為にと、作られた料理がそのまま放置なんて可哀想にも程がある。

妖夢の表情を見て一方通行は一回ため息をつく。

そしてチラッと幽々子の顔を見ると楽しそうな顔していてイラッとした。

 

一方通行「はァ……。分かった、分かりましたよォ。食えばイインだろォ食えば」

 

幽々子「素直じゃ無いわね」

 

むかつく。

幽々子に対してはその言葉しか見付からないがとりあえず、だ。

一方通行はご飯に食べようと自分の前に置かれた箸を手に撮った。

が、何故か妖夢が隣に座ったのだった。

 

一方通行「あァ?オマエはあっちじゃねェのかよ?」

 

妖夢「どこに座るのも私の自由です」

 

一方通行「あァ、そォかい」

 

もう全てが面倒くさくなってきたので一方通行は黙って目の前の和食を食べる。

 

一方通行「……何だよ」

 

じーっ、と隣の銀髪の少女が見てくるのでたまらず質問する。

 

妖夢「どうですか、お味は?」

 

一方通行「……美味い」

 

ギリギリ妖夢に聞こえる声で一方通行は呟いた。

そしてその言葉を聞いた妖夢はニッコリ笑って、

 

妖夢「そうですか、よかったです!」

 

その後三人は話をしながらご飯を食べていた。

そしてその途中、一方通行は気になる事があったから二人にその気になる事を話した。

 

一方通行「そォいやよ。この世界に神ってのが居るらしいがどこに行ったら会える?」

 

幽々子「んー?なんで神様に会いたいの?」

 

一方通行「もしも本当に神ってのが居るンだとしたらどンなやつなのかこの目で見てェ。って理由だがこれじゃダメか?」

 

幽々子「別にいいんじゃない?でももしかしたらあなたが思ってるような神様じゃないかもしれないわよこの世界の神様は。それでも会いたい?」

 

一方通行「見たいだけだって言ったろ」

 

幽々子「う~ん。教えてあげたいけど基本この白玉楼から出ないし土地勘はあまりない方なの私って。だから神様が居る場所は知らないのよね。妖夢~、神の居場所知ってる?」

 

妖夢「すいません、私も詳しくは知らないです。とてもいいお野菜を売っている場所なら知っているのですが………」

 

悩みに悩んだが妖夢は分からなかった。

一方通行は二人の言葉を聞いた後に小さくため息を吐いた。

 

一方通行「そォか。なら自力で探す」

 

次に幽々子は神の居場所を知っている知り合いが居ないかどうか考えていると一人の人間を思い出す。

この幻想郷を飛び回り、率先して異変解決に向かう者。

その者とは、

 

幽々子「あーッ!!博麗の巫女に聞いてみたら?あの子結構この世界に詳しかったと思うけど」

 

一方通行「情報提供に感謝する。だがその前にやる事があるンだよ。だから霊夢に神の居場所を聞きに行くのは後だ」

 

妖夢「やること……ですか?」

 

一方通行「あァ。なかなか進まねェンだよオマエ達みたいな邪魔が入るとな」

 

幽々子「ふ~ん。やる事って何?」

 

一方通行「俺の住む家を探すこと」

 

幽々子「だったら簡単じゃない」

 

一方通行「あァ?」

 

"簡単"と幽々子は言い放った。一方通行が悩んでいる事を、だ。

 

幽々子「ここに住めばいいじゃない」

 

一方通行「はァ?」

 

妖夢「えぇ!?」

 

幽々子は笑いながらとんでもない事を口にだす。

一方通行は「コイツ頭大丈夫か?」と思い

妖夢は「何言ってるんですかぁ!!」と思った。

二人が何も言わないので幽々子は片手を頬に当てながら

 

幽々子「どうかしたの?」

 

一方通行「今、オマエの頭がどうかしてるって事が分かった」

 

妖夢「幽々子様、流石にそれは……」

 

幽々子「一方通行が居たら楽しいと思ったから言ったんだけど、ダメだった?」

 

一方通行「昨日会ったばかりの人間でしかもオマエらを殺しにかかった野郎だぜェ俺は。そンなヤツと一緒に住ンだらヤベェって考えは浮かばなかったのかよ」

 

幽々子「んー、そうねぇ。思わなかったかな?」

 

一方通行「妖夢、オマエの(あるじ)警戒心ゼロだ。オマエが頑張らねェよヤバイことになるぞ」

 

妖夢「そうですね。今まで以上に気を引き締めてなきゃ大変なことが起きそうです」

 

二人は幽々子を見ながらそんな会話をしていた。

そして、多過ぎた食事は幽々子が軽く平らげたことに一方通行は少し引いていた。

 

そしてそして、妖夢がお皿を片付けている最中。

 

妖夢「あの幽々子様。あともう少ししたら今日のご夕飯の分が無いので買い出しを後で行ってきます」

 

幽々子「そう。一方通行はどうするの?」

 

一方通行「人間の里に今から出発する予定だ。オマエ達には本当に世話になった。じゃあな」

 

もうここから出る準備は出来ているためすぐ出ようとしたら

 

妖夢「私も人間の里に行くので一緒に行っちゃダメですか?」

 

一方通行「だったら早くしろ」

 

妖夢を待つため一方通行は足をだすように縁側にすわった。

 

妖夢は慌ててお皿を片付けていた。

そして幽々子は縁側に座っている一方通行に話しかけたとても優しい声で。

 

幽々子「ねえ、一方通行。もし困った事があったらいつでもいらっしゃい」

 

一方通行「……覚えとく」

 

妖夢「お待たせしました!」

 

一方通行と妖夢は縁側から外に出て行った、それを見ながら幽々子は小さく笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「…………チッ、これを下るのか」

 

大きな階段の上から一方通行は下を眺めていた。両手をズボンのポケットに突っ込みながら。

 

妖夢「どうしたんですか?」

 

一方通行「オマエは下に果てしなく続くこのバカデカい階段を普通に下りてンのか?」

 

妖夢「はい。慣れてますから苦ではありませんよ?」

 

「まァ慣れてりゃそォだろうな」と、一方通行は心のなかで呟く。

そして次に速く人間の里に着く良い方法を思いついた。

 

一方通行「人間の里はあっちか。___よっ、と」

 

妖夢「_____ッ!?」

 

一方通行は妖夢に近付き、そして妖夢を横に持つ形で抱き抱えた。

妖夢は一方通行が近付いて来たとき、顔に何か付いてるのか?と思った。

だが違ったのだ一方通行が思っていた事は。

だから今、自分がどうなってるか分からなかったがあの時の目線と一緒だ。

お姫様抱っこされている時と。

 

一方通行「口を閉じてじっとしてろ。じゃねェと舌噛むぞ」

 

妖夢「えっ?」///

 

頬を真っ赤に染めている妖夢に一方通行はいつもどうりに普通に話す。

そして次の瞬間。一方通行の背中に四つの竜巻が生成させ、それを利用して空を飛んでいた。

 

一方通行「あの高さを利用して飛ぶと結構楽だなァ」

 

妖夢「……うぅ……」///

 

もう恥ずかし過ぎて妖夢は両手で顔を隠していた。

そんな彼女に、

 

一方通行「妖夢。このまま人間の里に着地するぞ」

 

妖夢「えっ?多分……。いやダメ!絶対ダメです!!」///

 

一方通行「そォか……。そォだよな(空から人が降ってきたら注目を浴びて面倒事でも起きそォだしな)」

 

妖夢(知り合いにこんな姿見られたくない!!)///

 

空を猛スピードで飛んでいたら人間の里付近に着いたのでそこからは誰にも見つからないように静かに地面に降りた。

そして、

 

一方通行「こっから道の案内頼むぞ」

 

妖夢「その前に一つ二つ言いたい事があります!!」

 

怒りの表情を浮かべながら妖夢は人差し指を顔の前で立て、もう一方の手は腰に当てていた。

そして、

 

妖夢「事前になにか言ってから……その……お姫様抱っこして下さい。……ビッ、ビックリするので……ッ!!」///

 

一方通行「?……悪ィ」

 

妖夢「そして。私も空を飛べます!!」

 

次に妖夢は両手を腰に当てて胸を張る。

これでも、っとでも言いたいのだろうか。

 

だが自分勝手な白い彼は、

 

一方通行「それは知ってる」

 

妖夢「だったら何故私に「飛んで行こう」って言わなかったんですか?」

 

一方通行「俺が抱えて飛ンだ方が速いだろ」

 

妖夢「私だってあのぐらいの速度で空を飛べますよ!!」

 

一方通行「ハイハイ悪かった悪かったァ。これで満足ですかァ?」

 

妖夢「絶対悪いなんて思ってないですよね!?___って、そっちじゃないですよ里の方角は!!」

 

もう面倒になり妖夢の言葉を無視した一方通行は適当に歩き出した。

だがそっち里がある方角とは全く別の方角。

妖夢は慌てて一方通行の後を追い、頼まれた里への案内を開始した。

 

妖夢(もう自分勝手すぎる!!でも、なんでだろう。何で私はこんな人が"嫌いでは無い"……。って思っているんだろう……?)///

 

一方通行「あン?なァに黙りこくってンだ?まさかこっからはオマエでも知らねェとか言うンじゃねェだろォな」

 

妖夢「ッ!?ち、違いますよ!!何でも無いので黙って私のあとをついて来て下さい!!」///

 

何故か一方通行と一緒に居ると心臓の鼓動が早くなる。でも何故か苦しくは無い。逆に楽しいのだ。

なんなのだこの"気持ち"…………は?

 

妖夢(もしかして……私……いや、"まさか"。"まさか"………ね)

 

一方通行「?」

 

隣で一緒に歩いている一方通行のチラッと見る。

そしたら一方通行と目があった。

その瞬間、心臓がドクン!!と今までで一番大きな鼓動音を響かせる。

 

妖夢はモヤモヤしながら、

そして、一方通行は面倒くさそうに歩いて行った。

 

それから二人は黙って歩いていると人間の里に入るための門に着いた。

 

一方通行「門番は居ねェンだな」

 

妖夢「そうです。ここは妖怪の集落よりは平和ですからね」

 

二人は人間の里に入った。

やっと一方通行は目的地である人間の里に着きひと安心。っと言ったところだろうか。

 

そしてそして。

ここで、妖夢は

 

妖夢「すいません。案内してあげたいんですが……私は用があるのでここでお別れです」

 

一方通行「あァ。世話になったな」

 

妖夢は一方通行に微笑む顔を見せて、「気を付けて下さい、お元気で」そう言うと彼女は彼女の目的の場所へ歩いて行った。

そして、一人になった一方通行は物件探しのためこの里を歩き回ることにした。

 

すると、通り道で

 

文「おっ!一方通行さーん!」

 

一方通行「誰だ?」

 

文「あやや!?忘れちゃったんですか?一度会いましたよね?そしてその時自己紹介もしましたよね?」

 

とても目立つ白い髪に下手したら女性よりも白い肌の彼の姿に気付き手を振りながらこちらに近付いて来た鳥のような黒い翼を生やした少女。

彼女は、一方通行の前に立ち一方通行の足を止めた。

 

一方通行「あの時取材がどォとか言ってたクソ鳥か」

 

文「く、クソ鳥って………。まあ、思い出してくれたならなんでといいす。あの時は邪魔が入りましたが今なら____って、どこ行くんですか!?」

 

長い話になりそうなのでメモ帳を取り出してる時に逃げれる隙を見付けたので黙って去ろうとしたら文に見つかり、腕を捕まれてしまった。

 

一方通行「うざい消えろ、そして手を離しやがれ三下ァ。殺されてェか?」

 

文「ヴッ………。お願いします。少しで、少しでいいんで取材を……」

 

一方通行「…………チッ。分かった、少しだけな」

 

一方通行の殺気に見事耐えた文。

そして自分の腕を握る強さでどのぐらい必死か分かった一方通行は仕方がなく了承した。

彼にも優しさあるのだ。

 

文「やった!ではでは、あの団子屋でお茶をしながらっていうのはどうですか?」

 

一方通行「何処でもイイからさっさと済ませろ。こっちは暇じゃねェンだ。オマエに長く付き合ってられねェンだよ」

 

文と一方通行は団子屋に入り、客が利用できる畳に座る。

そして勿論ここは団子屋。だから二人分のお茶と団子を文は注文した。

 

一方通行「別に俺は茶だけで良かったンだが?」

 

文「言うの遅いですよ。もう頼んじゃいました……」

 

席に着いてまず出されたのは温かいお茶だった。

そのお茶を飲む一方通行に文は、

 

文「それではいいですか?取材」

 

一方通行「俺が答えられる程度は話してやる」

 

気を取り直して文は一方通行に気になっていた事を質問する。

 

文「貴方が居た世界の事をお聞かせ下さい」

 

メモを取るためメモ帳とペンを取り出す。

新聞のネタになるというのもあるが彼女自身。

他の世界が気にならない訳じゃない。

別世界。異世界。まだ誰も知らない未開の土地。

そういう響きは胸を踊らせてくれる。

 

一方通行は湯飲みを机に置き肘をついた。

 

一方通行「オマエらは機械って知ってるか?」

 

文「はい知ってます。それが?」

 

一方通行「俺の居た場所の名は"学園都市"。オマエらが考えが及ばないようなハイテクな機械があり、超能力者と無能力者、そのどちらも居る世界だ。そこは大人よりガキの方が多くてな____」

 

そしてそれから学園都市の事を話す。

真っ暗な闇の部分は隠して…………。

 

そしてその話の途中、

 

文「なるほど。どうやらあなたが居た世界は結構便利な文明を築いた所だったんですね。しかも大人より子供の方が多いとは…………」

 

一方通行「そォいえば幻想郷に学校はあンのか?」

 

文「学校というか、寺子屋があります」

 

一方通行「寺子屋だと?なに時代だよここは……」

 

文「やはりあなたの居た世界とはこの幻想郷は全然違いますか?」

 

一方通行「まァな。俺が居た世界では演算して能力を発動する。だが、オマエ達は違うだろ」

 

文「演算……ですか。ほうほう、それで?」

 

一方通行の言った事をメモりながら相槌をする。

そうやって話していると団子が机に置かれた。

頼んだ団子はみたらし団子だ。

このお店の看板メニューだ。

 

文「____ふー……。なかなかいいネタをゲットだぜ!!それではお礼にどうぞ!!」

 

一方通行「甘いモンは好ンで食わねェが。まァ貰うか」

 

文はとても嬉しそうに笑って団子が乗った皿を渡してきた。

それを一方通行は素直に受け取り団子を食べ始めた。

だが……、

 

一方通行(そォいや俺ァバカみたいに朝食食ったけな……)

 

一本食っただけでお腹がいっぱいになった。

だから一方通行は残りを文にあげる事にした。

 

一方通行「……後はやる」

 

文「いいんですか?」

 

女性は甘いものが好きと言うが、まさにその通りだなと思った。

幸せそうに団子を食べる文は嬉しそうに団子を受け取る。

そして食べることに夢中になっていたのか。美味しそうに食べていると口元にみたらし団子の餡が…………。

それを発見した一方通行は、

 

一方通行「オイ、口元に付いてンぞ」

 

文「えっ!?ど、どこですか!?」

 

手を伸ばし親指で優しく吹いた。

すると手にはみたらし団子の餡が。

 

それを一方通行はペロッと舐める。

 

一方通行「……よく、こンな甘ェもンあンなに食えンな____って、何だよ?」

 

文「……えっと、いやー、そ、そのー………」////

 

一方通行のやった行動に団子屋に居る人全員が驚く。

文は口元に餡が付いていた事は恥ずかしかったが、もっと恥ずかし事が起きた。

だからだろうか。

心臓が五月蝿い。顔が、体が熱い。

 

文は頬を真っ赤に染めて下を向いていた。

 

一方通行「あン?どォした?」

 

文「い、いえ、そ…その……」///

 

まともに一方通行の顔を見れなくなっていた。

しかも心臓はまだバクバク鳴っている。

 

文「何でも……ありません……ッ!!」////

 

一方通行「あっそ。つゥか何か注目してンぞ俺達」

 

多くの目線に気付き周りを見ると、

 

「今の若い子は皆あんな感じなのかしら?」

 

「あんな可愛い子と……ちくしょう!」

「あらあら、若いわね~」

 

おばさんに、爪を噛んで嫉妬する若いお兄さんに、緩いお姉さん……などなど。

多くの者が何か小声で話していた。

 

そんな中、文は一人で考え込む。

 

文(………どうしよう、今まで感じたことの無い気持ちだ。もしかして、これって……。確かに顔立ちは素敵だしなにか惹き付ける不思議な雰囲気を持つ人だけど___ってなに考えんだ私はッ!?)////

 

顔を両手で覆ってブンブン顔を振ったり、指と指の間から一方通行の顔をチラチラ見たり………と。

なんだが落ち着きの様子がなかった。

しかし、そんな事気にならない真っ白な彼は

 

一方通行「もォ取材終了だよなァ。だったら俺は行くぜ」

 

文「______あっ!待って下さい!!」

 

気付けば一方通行は団子屋から出て行ってしまった。

慌てて文はお会計を済ませ一方通行を追いかける。

その手には折り畳んだ紙が、

 

道のど真ん中で一方通行は止まり文の方に振り向く。

そしたら近くまで文が走って来た。

 

文「こ、これを……!!」

 

一方通行「あァ?何だコレは?」

 

文「とあるお人から。……いや、とある鬼から渡されたお手紙です、受け取ってください」

 

手に無理やり渡された紙。

それがなんだか分からないが、

またまたコレは面倒な事の種になりそうだ。

 

そして手紙を渡すと文は頬を真っ赤に染めたまま何処かへ飛んで行ってしまった。

 

何がなんだか分からない一方通行は手紙を持ったまま、

 

一方通行「チッ……。俺が住む家探しはいつ始められるンだァ?」

 

そんな事を呟いた後折り畳まれた紙を開き書かれている文章を読んだ。

 





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