幻想郷を一方通行に   作:ポスター

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11話

流石に道のど真ん中で突っ立ってるのは非常識と思ったのか、一方通行は道の隅に行く。

そして見知らぬ店を背にして、新聞屋の文に渡された手紙を読む。

しかし、それは学園都市に居た時に良く貰ったやつとそっくりだった。

 

一方通行「……"挑戦状"か。フッ、これで懐かしく思うなンてな」

 

渡されたのは挑戦状。

学園都市に居た時は"第一位"という称号は、一方通行からしたら別にあっても無くてもどうでいも良いもの。

なのに、不良どもはその称号をとても欲しがっていた。だから一方通行に挑戦状を叩きつけ勝負を仕掛けてくる。

逃げても別に良いが格下に舐められるのは非常に腹が立つ。

一方通行は素直にその紙に書かれた場所へ向かい、一人残さずその日の内に病院送りにしてやった。

 

そして、

いくら数を集めよォが強力な武器を持ってこよォが俺に勝てねェって気付かねェのか?

そう呟いて、その場を去る。

無能力者だろうが、例え高位の能力者だろうが一方通行に傷一つ付ける事もできない。

もしも、第一位に挑もうものならソイツは絶対的な恐怖を胸に刻まれるだろう。

 

一方通行「場所は妖怪の山ァ?……と言う事は相手は妖怪か」

 

そォいや文は鬼からだって言ってたなァ。っと、そう次に呟いた。

そしてその手紙にはご丁寧に待ち合わせ場所も書いてあった。

一方通行はその手紙を暗記したため適当に自分の後ろへ投げ捨て、妖怪の山へと行くため人間の里を出る。

 

一方通行(この俺に挑戦とはな。イイ度胸じゃねェか……ッ!!)

 

まだ見ぬ相手にもう殺意を向け、一方通行はいつもの様に背中に竜巻を生成し空を飛んで行った。

 

その『鬼』と戦うために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山へと飛んで向かっている最中に川を発見した。

 

一方通行「…………あァ?」

 

特に理由もなく川を見ているとその近くに緑色のリュックを背負っている少女を見付けた。

 

一方通行「……ッ……、あァ!?」

 

どこにでも居る普通の人間だろうと思い無視……。

とはいかなかったのだ。

 

その少女が持っていた物を見てからは、、、

一方通行はその場で止まり下に居る少女をじーっと視界から外すことなく見ていた。

一方通行が気になっていた物は少女が両手で大事そうに持っていた機械だ。

この世界の文明は大分遅れていると思っていた。

人間が着ている服は学園都市では絶対着ない服だろうし、店や家があったとしてもとても古い構造物ばかりだ。

 

だから機械なんてあるわけ無いと思っていた。

だが、一方通行は文との会話を思い出す。

 

一方通行(そォいや文は"機械"っていうワードに引っ掛かってなかったなァ)

 

機械を知らない者に"機械"なんて言ったら「機械っ何?」とまずは質問するはずだ。

だが文はまるで機械を知っているようだった。

つまりこの世界でも機械、『科学』があるのかも知れない。

 

一方通行「幻想郷独自の科学技術。興味があるな、ちょっくら行ってみっかァ」

 

背中の竜巻を消す。

すると一方通行の体は重力に従い地面へと落ちて行った。

 

落ちている最中、一方通行は少女の目の前に落ちる様に風のベクトルを操作する。

 

一方通行「よォ……。リュック野郎ォ」

 

???「うわわわわ!!?」

 

突然急に自分の前に人が空から落ちて来たのだ、驚いて当たり前だ。

 

一方通行は巨大なリュックを背負った少女から3メートルぐらい離れた場所に着地した。

そこから話かけたが返事が返ってこない。

だが当然だ。突然空から人が降ってくるわ何事とも無かったように話かけてくるわで、混乱して話をするどころじゃないだろう。

 

一方通行「オイ、突然で悪りィがオマエが持ってるもン見せてくれ」

 

まるでカツアゲのような事を言って来た白い人間。

それに緑色の急にリュックを背負っていた少女は、

 

???「きゅ……、急に空から降って来て……そんな奴にだ、誰が見せるか!!」

 

一方通行「まっ、その反応が当然だよなァ。チッ、やっぱりあの登場は不味かったかァ」

 

一方通行は落ちている最中、流石にこの登場はなにかと問題があるのでは無いかと考えてはいたのだがもう行動に移ってしまったし今からじゃ止めようとすれば止められるが『もう良いや』的な気分でリュックを背負った少女の前に現れた。

だがやはり失敗だったらしい。

頭を掻き、この後の事を考えて無かったので今から考えていた。

 

すると少女の方から話かけてきた。

 

???「もしかして……人間?」

 

まあ一方通行の容姿を見た者はまず人間と思うだろう。

だが一方通行はもう人の姿をした神を越えた存在なのだ。

 

一方通行「あれやこれや説明すンのが面倒だから人間って思ってくれても構わねェ」

 

???「人間じゃないの?」

 

一方通行「………"元"人間だ」

 

???「人間!?」

 

ササッ!!と近くにあった大きな岩の後ろに隠れる。

 

一方通行「あァ?人間が嫌いかァ?」

 

???「ううん、嫌いじゃない。むしろ好きだよ。でもその、人見知りで……。妖怪相手じゃこうはならないんだけど…………」

 

一方通行「面倒くせェな」

 

大きな岩からちょっとだけ顔を出して少女は会話をしていた。

この光景……。他人が見たら勘違いするかもしれない。

 

一方通行「……オイ、見せるのが嫌なら交換でどうだ?」

 

???「交換?」

 

一方通行「あァ。俺はオマエ達みたいに言ったら幻想入りした外来人ってやつだ。だからオマエの知らねェ、知る由もなェ知識や技術を知っている。異世界の機械、オマエは見たくないかァ?」

 

???「異世界の機械!?どれどれ!!」

 

一瞬で一方通行の懐に潜る。

目にも止まらぬ速度であった。

まるで新しくおもちゃを買って貰える子供のような目で一方通行を少女は見つめる。

 

一方通行「ちょっと待て。つゥか人見知りはどうした?」

 

???「そんな事より早く!早く!」

 

一方通行「チッ、分かった分かった。あァ?……オイオイ、マジかよ」

 

ポケットから携帯を取り出したがヒビが入っており壊れていた。

だが、少女はその壊れた携帯を、、、

 

???「それが異世界の機械!?」

 

目をキラキラ光らせながら見ていた。

だが、、、

 

一方通行「壊れてやがる……。まァ、あンなに激しく戦ってたらポケットに入ってるもンは壊れるわなァ」

 

壊れている携帯をポケットにしまい一方通行は斜め下を見て舌打ちする。

 

そして。

 

一方通行「やめだ。俺のブツが壊れてる、これじゃ話にならねェ」

 

???「いいよ壊れてても、見せて!!」

 

一方通行「……イイのかよ、壊れてンぜ?」

 

???「うん!!」

 

満面の笑みでうなずいて了承してくれた。

一方通行はもう一度ポケットから壊れた携帯を出しそれを少女に渡し、少女は持っていた機械を一方通行に渡す。

 

一方通行「これは……学園都市の奴らじゃ作れねェな」

 

一方通行は近未来的な機械を見ながら呟いた。

珍しく感心しながら見ていると物は両手で持てるぐらいの大きさで重さは多分重いのだろう(能力を使って持っているので分からない)。

 

一方、少女の方は

 

???「すごーいっ!こんなの見た事ない!!……うぅ、中も見たいなあ…………」

 

一方通行「分解してもイイぜ。それ壊れてるしなァ」

 

???「えっいいの!?じゃあ早速___」

 

近くにある机代わりにするには丁度いい石に携帯を置く。

そして背負っていたリュックから工具を取り出し分解を始める。

 

一方通行「そォいやオマエ妖怪か?それとも人間か?」

 

???「私は妖怪。そして河童だよ」

 

一方通行「河童ァ?」

 

思っていた河童とは違っていた。

河童とはなんか頭に皿を乗せた、真緑の半魚人のようなものだと思っていたが全然人間っぽい。

まあ、ここは幻想郷。

常識にとらわれてはいけないのだ。

 

???「…………もしかして、妖怪が怖い?」

 

質問をしているとき自称・河童の少女の表情は少し暗くなっていた。

 

一方通行「ハッ……。この俺が妖怪ごときにビビっかよ。もしかしてオマエが妖怪だと知ったら人間はビビるのかァ?だったらこの世界の人間は腰抜けばっかだな」

 

???「例え幻想郷という世界で共に生きているとしても人間と妖怪の間には目には見えない境界線のようなものが引かれてる。人間と妖怪が一緒に暮らす事はできないよ。だって妖怪には力がある。だから生まれながら非力な人間は力を持つ妖怪を恐れている……」

 

一方通行「俺はもしも力が無くたってオマエの事を怖いなンて思わねェよ」

 

???「えっ!?」/////

 

暗い顔をしていた少女の顔が変わる。

頬を赤く染め一方通行の方を見る。

 

一方通行「オマエは人間が好きなンだろ?もし、俺に能力なンて無かったら俺もどこにで居るモブのような平凡で普通の人間だ。だが弱者たる人間だとしても好意を向けてる相手をビビる必要は無いだろ」

 

???「そうは無らないよ……、きっと君も」

 

一方通行「じゃあ約束する。俺はオマエを絶対怖いとは思わねェ。つか、オマエのようなヤツ怖いとか嫌いとか思わねェよ」

 

???「……お前じゃ、ない……。にとり、河城(かわしろ)にとり」///

 

一方通行「にとりか。俺は一方通行だ」

 

名前を呼ばれたら心臓がドクン!!と大きく鳴った。

そしてにとりの体温は徐々に上がり顔は更に赤くなった。

 

一方通行「?」

 

にとり「_____ッ!?」

 

何故か真っ赤になっているにとりを不思議と思い一方通行はにとりに顔を近づける。

 

心臓よ、少し黙ってくれ。

嗚呼……何でだろう。

一方通行と顔があうと何故か顔が、体が熱くなる。

 

にとり「う、うぅ……ッ」///

 

一方通行「あン?」

 

ここまで解りやすい反応をすれば普通の男なら気付くだろうが一方通行は"超"が付くほど鈍感。

それに元々自分にはそういう感情を向けられるなんて考えてもいないのだから気付く筈が無い。

 

にとり「ね、ねえ。盟友って呼んでもいい?」///

 

一方通行「好きにしろ」

 

にとり「うん!」///

 

そして。

にとりは密かに心に決意した。

いつか。そう……、いつか秘めたこの想いを伝えよう。

…………と。

 

にとり(……この想いはいつか伝えよう。いや伝えたい。その時まではこの人は私の盟友だ)///

 

一方通行「そォいや妖怪の山に行ってる最中だったけな。またな、にとり」

 

にとり「うん……って、これはどうするの?」

 

本来の目的を思い出し見せてもらったモノを返す。

そして妖怪の山へと歩き始めた一方通行ににとりは慌てて手に持っている壊れた携帯電話を指差して質問する。

 

すると。

 

一方通行「それはオマエにくれてやる。そしてそれを元にしたもンが出来たら見せてくれ」

 

にとり「……うん!絶対盟友をアッと驚く物を作って見せるよ!」

 

一方通行「そォか。そいつは楽しみだ」

 

にとりの言葉を聴いて一方通行は笑う。

だが、その笑みはまだ満面とは言えなかった。

いつか一方通行は純粋な笑みを浮かべて笑う日は来るのだろうか……?

 

この幻想郷で……。

 

そして。

にとりは貰った物を胸の前で握りしめ、手を振って一方通行を見送った。

 

にとり「またね、盟友!!」

 

一方通行も『またな』っと返した。

そして地面を踏みつける。その瞬間にベクトル操作能力を使用すると一方通行の体は速いスピードで空へ向かって一直線に飛んで行き、ある程度の高さまで上がったら背中から四つの竜巻を伸ばし自由に空を翔る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、そして。

にとりと別れ、妖怪の山へと着いたら?

 

一方通行「チッ。どけ、殺すぞ」

 

「そうはいかん!!」

 

「ここは妖が住まうところ。貴様のような者が足を踏み入れて良い場所ではない!もしも我々の言葉を無視してこれ以上進もうと言うのなら実力行使で貴様を排除する!!」

 

妖怪の山に着くなり二匹の天狗の大男に道の邪魔されていた。

 

一方通行「(コイツらに手紙を見せれば………)クソっ。捨てちまったな」

 

あの時手紙を捨ててなければこんな事は起きなかったかもしれない。

だが、一方通行は手紙を捨ててしまった。

 

しかしもう過ぎたことだ。

「しょうがねェ……」

そう小さく呟き諦めた。

 

一方通行「バカ鬼と戦り合う前に準備運動だ。オマエら、俺の邪魔をするなら無様に叩き潰してやらァ」

 

天狗1「我らの警告を無視して進むつもりか!!」

 

天狗2「ならば貴様の命をいただくッッ!!」

 

二匹の天狗の男は一斉に一方通行を襲う。

だが、相手が悪かった。

この幻想郷で"最強"と謳われる能力者。

 

その者とこの世界で対等に戦えるの者はごく僅かだろう。

 

二匹の天狗の男は一方通行に近付いた瞬間、視認できない力によって天高く吹っ飛ばされてしまう。

そして地面に強く落下した。

 

だが。片方の天狗は気絶したがもう一人の天狗は意識を保っていた。

 

「行かせはせん……。行かせはせんぞ人間ッッ!!!!」

 

懐に隠していた羽団扇を取り出してそれを思いっきり振る。

すると、普通の人間ではとても立っていられない強風を吹かした。

 

だが、しかし。

 

一方通行「………………で?」

 

「____な、なんだとっ!?」

 

一方通行には全く効かなかった。

風はいとも簡単に奪われてしまったのだ。

 

「そ、そんなバカなっ!?私の放った烈風をどうやって防いだ!?」

 

一方通行「簡単な話だ。ベクトルを操ってこの手のひらに集めた」

 

一方通行の手の平には螺旋の形となった風があった。

それは天狗の大男が一方通行に向かって放った攻撃だった。

だがしかし。それはもう一方通行のモノとなってしまったのだ。

 

そして。

 

一方通行「こりゃオマエのモンだ、返してやるよ。受け取れ」

 

ブン!!っと大きく腕を振るい奪った烈風を天狗の大男に放った。

今、自分に放たれたものは元々自分自身で生み出したもの。

ならば、防げる。

 

っということは無かった。

天狗の大男は烈風と共に遥か彼方へ吹っ飛んでいった。

 

残っている気絶したもう一人の天狗男を無視して一方通行は進む。

 

そして、そしてそして。

頭にねじれた大きな角を生やした背丈が低い少女に出会った。

 

萃香「おー、来た来た」

 

一方通行「…………オマエだな手紙の送り主は?」

 

二人は多くの木に囲まれた開けていて闘いの邪魔になるものが殆ど見えない場所で出会う。

 

萃香「結構早く来たね。もう少し遅れるかと思っていたよ」

 

一方通行「面倒事は早く終わらせるに限るからな」

 

そして一方通行は戦う前に「一つイイか?」と言う。

すると萃香は頭を傾げて反応する。

 

一方通行「オマエ誰だ?」

 

萃香「……え?あえ〜?宴会の場で会ったよね?」

 

一方通行「……………………あァー。そォいえば会ったよォな気がすンなァ、オマエみたいなガキに」

 

"ガキ"と言われると萃香は眉をピクッと動かす。

だが、、、

 

萃香「まったく……。約束したじゃんいつか勝負しようって」

 

一方通行「言ってなァそンな事。ま、俺はそれを承諾した覚えはねェけどな」

 

萃香「じゃあ何でここに来たの?」

 

一方通行「あァ?最初に言っただろ?面倒事は早く終わらせるに限るってな。だがそれとは別の理由もある、それはなァ____________」

 

まるで悪魔の様な笑みを浮かべながら一方通行は目の前の何かを持つように片手を伸ばし、

 

一方通行「_____________オマエの様なクズをぶっ潰す為に来たンだよ」

 

そして片手を強く握った。

持った物を握り潰したように。

 

一方通行が握り潰した物は何だろうか?

心臓か。世界か。もしやこの世界の生物全ての命か?

その真実は誰も知らない。

 

だが、なにか。そうなにかを白い怪物は握り潰した。

目に見えない…………なにかを

 

萃香「はははっ。やる気あるってことだね。だったら話は早い。さあ思いっきり()ろうかッ!!」

 

手に持っていた瓢箪(伊吹瓢)を木の影に投げる。

だが少々乱暴しても壊れない頑丈な瓢箪だから投げたのだ。

投げてからこんな説明をされても信じれないと思うがその瓢箪、伊吹萃香にとってはなくてはならない大切な物なのだ。

 

一方通行「相手が酔っぱらいだろうガキの見た目してようが、この俺に勝負を仕掛けて来たンだ。覚悟は出来てンだろうなァ!!」

 

一方通行は両隣に2メートル弱の竜巻を発生させる。

これは勿論一方通行が能力を使用して作ったものだ。

 

一方通行「こっちからいくぜェ!!」

 

竜巻を投げる様に一方通行は両腕を大きく振るう。

竜巻はクルクルと回りながら萃香に向かって飛んで来た。

だが、それを萃香は避けようとはしなかった。

 

萃香「こんなの…………、片手で十分!!」

 

片手を萃香は大きく振る。

すると近くまで来てた竜巻の姿は形も残さずに消えた。

 

萃香「まだまだあるんでしょ?見せなよ。君ならできるだろ?退屈で退屈で死にそうだった戦闘狂のこの私を楽しませることをさあッ!!」

 

一方通行「ハッ、後悔すンなよ!!!」

 

先程、生成した竜巻を遥かにしのぐ大きさの竜巻を一方通行は五つ以上生成する。

 

一方通行「____やれ」

 

低い声で一方通行は命令する。

すると竜巻はさっきとは違うパターンで萃香に飛んでくる。

だがそれを萃香は軽快な動きで軽々避けながら、なんと一方通行に近付いて来たのだ。

 

萃香「拳を交わしあってこそ闘いってもんだ。なあ、そうでしょ!!」

 

一方通行のすぐ側に接近して殴るため拳を握り大きく振りかぶる。

……だが、

 

一方通行「三下が」

 

萃香「_______ッ!?…………ふぅ。なるほどね」

 

何もなかったのに萃香の下から竜巻が空へを上るように地面から出てきた。それを萃香は少し驚いたが、一方通行の表情を見て危機に勘づいて竜巻を身を捻って躱わす事に成功。

そして一方通行から離れた場所に着地した。

 

一方通行「オマエは俺に触れる事はできねェ。オマエの様な突っ込むことしか頭にねェバカはな」

 

萃香「あっそう。さーて準備運動はこの辺で終わり。そろそろ本気を出していくかッ!!」

 

肩を回したりして体を萃香はほぐしてそう言った。

でも一方通行は鼻で笑いニヤリと唇を歪ませる。

 

一方通行「本気出そうが俺に_____チッ!」

 

態度から見て一方通行は余裕そうであった。

だがそれは直ぐにその余裕は消えた。

突如、萃香の姿が視界から消える。

でも動く瞬間は見えた。

完全にこの世から存在を消した訳ではない。

つまり速すぎて目で追うことが出来ないスピードで移動したのだ。

 

そして一方通行は次に萃香が姿を現す場所を風の向きを読み取ることで解り、そこへ一瞬で移動する。

そして、拳を大きく振りかぶり殴り付けた。

たがその拳は鬼に片手で受け止められてしまい、萃香の反撃が来る前に一方通行は右足で強く地面を踏み運動量のベクトルを操作しその場から退避した。

 

一方通行「クソっどォなってやがる!?あれが鬼の力だってのか!?」

 

萃香「はァァァーッ!!____う……ッ!?」

 

逃がす事を許さない萃香は避ける一方通行に追い付き、萃香は一方通行に殴り付ける。

すると殴る事に成功______とはいかなかった。

最強の力。最強の壁。

それに防がれてしまう。萃香の殴る力は異常だ。そんな威力の力を一方通行は反射する。

当然、萃香の体は背後に吹っ飛び木に打ち付けられた。

 

一方通行「アハギャハッ!!まさか俺があンなので驚く訳ねェだろうが!!調子に乗って接近しやがって。だからオマエはバカなンだよこのクソ脳筋!!」

 

一方通行は萃香を嘲笑う。

驚いたふりをして接近させ殴ってきた所に反射。

すべては一方通行の作戦だったのだ。

それを知らずに萃香は全力で一方通行を殴ってしまいそのまま力を反射され吹っ飛んでしまう。

普通なら鬼レベルの本気の拳を受けてしまえばいくら 鬼といえど倒れてしまう。

 

でもこの戦いは続く……、

 

萃香「よっ…面白い能力だね」

 

木を背に座って居たが何事も無かった様に萃香は立ち上がる。

 

一方通行「結構タフじゃねェか」

 

萃香「う~ん……。手が少し痛むけどまあいっか。いくよ!!」

 

一方通行「(バカが、また反射して___)ぐっ……

!?」

 

萃香が走って突っ込んで来たが一方通行は避けなかった。いや、避けようとはしなかった。

構えを見る限りまた考えなしに殴り付けてくるのだろう。

ならば、避けずにその攻撃を反射すれば良いだけ。

 

だが、、、

萃香の拳が一方通行の腹部へ突き刺さり一方通行の体は背後へ吹っ飛んだ。

しかし一方通行は何とか後ろへの勢いを足で堪えたのでそんなに遠くまで吹っ飛ばなかった。

 

萃香「おー、当たった当たった。?……あらら」

 

拳を突き出したまま萃香は意外な顔をしていた。

そして痛みを感じた拳を見てみると指が青く腫れていたのだ。

 

一方通行「クソっ、この野郎ォ_______________まさかッ!?」

 

強く睨みつけ一方通行は萃香に殺気を打つける。

だが、萃香の手を見て白い怪物の顔は驚愕の表情へ変化した。

 

一方通行(一回目殴った時には手にアザなンて出来て無かった。つまりさっきので出来たのか。……クク…あはアハハハ!!そォかそォか。コイツ……ッ!!)

 

なぜ萃香が自分にに攻撃を当てることが出来たのか分かった一方通行は萃香を"警戒"する。

『コイツは俺の"敵"になれるヤツ』だと。

 

一方通行「オマエ、俺の反射を力だけで破ったな」

 

萃香「反射、か。それが君の能力?」

 

一方通行「クソっ…………。まさかこンな事ォ出来る奴がこの世に居たとはな。世界はまだまだ広いってかァ?」

 

萃香「どうしたの?御自慢の力が破られたからってもう降参?」

 

一方通行「バカ言え。降参なンてすっかよ、楽しくなるのはこっからだろォが」

 

萃香「そりゃ良かった。もしも降参しちゃったら白けるところだったよ」

 

空気が静まり返る。

一方通行はもう油断などしないと決意する。

認めたのだ。

伊吹萃香という鬼を自分が全力を出すに値する敵だと。

 

そして。萃香はまず周りの木に向かって跳躍する。

だがただ木に飛び移るためそんなことをしたのではない。

ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!と萃香は木から木へ移るように高速移動していたのだ。

 

しかし、一方通行は

 

一方通行「オラァ!!ブッ飛べえェェ!!」

 

地面を強く踏みベクトルを操作することによって烈風が天へと昇る。

……だが、

 

萃香「そんなの無駄さ」

 

一方通行「なにっ!?___が、は……ッ!?」

 

音も気配を感じさせないで萃香はいつの間に急接近して

一方通行を横腹から蹴りつけ吹っ飛ばした。

 

一方通行の体は軽い。

だから攻撃が一度当たれば普通の人の倍は飛ぶ。

でも一方通行は足を使い遠くに飛ばないように耐えたが…………、

 

萃香「まだまだァ!!次は上から!!」

 

一方通行「……ッ!?」

 

上から鬼の容赦の無い拳が振り下ろされた。

 

一方通行「調子に乗ンなよ三下ァァァッ!!!」

 

顔面から体が地面に打ち付けられたが自分を中心に一方通行は風を起こし竜巻を作る。

 

一方通行「クソ………、俺が____あァ?」

 

立ち上がり口元を手の甲で拭くと血がそこにはあった。

 

一方通行「この俺があンなガキに……………。くっ、そがァァァあああああああああああああ!!!」

 

自分を中心に回っている竜巻を一方通行はだんだん広げていった。そうすればいずれ……

 

一方通行「ギャハハハハ!!空の旅行楽しンで来やがれェッ!!」

 

萃香を飲み込み大きな深傷を負うことになるだろう。

 

だが萃香はその竜巻に___

 

萃香「……ふっ!……と」

 

____自ら突っ込んで行った。

でも萃香の体には傷一つ無い。

 

一方通行「あァ?」

 

予想とは違うことが現実に起きた。

その予想を覆した鬼は、

 

萃香「私を倒すため作ったやつがまさか自分を閉じ込める檻となるなんて、こういうのを皮肉って言うのかね?」

 

一方通行「もう奇跡は起きねェよ!!」

 

背に四本の竜巻の翼を作り人がどれだけ必死に走ってもけっして追い付けない異常な速度で萃香に突進。

そして鬼目掛けて拳を放つ。

 

萃香「あははっ遅い遅い!止まって見えるよ!」

 

一方通行「……グ……ッ!!??」

 

萃香の見事なまでのカウンターが綺麗に一方通行は顔面に炸裂し、背の竜巻は消え一方通行は後方へ地面をゴロゴロと転がり倒れた。

 

萃香「はぁ……。なんか思ってたより弱いね君。もうヤメようか、冷めちゃったよ。これならお酒を飲んでる方がよっぽど楽しいよ」

 

飽きたように萃香は倒れてる一方通行を見る。

もう立ち上がる気力も体力も無いだろう。

しかし、だけど。

一方通行はゆっくりと立ち上がった。

 

一方通行「……終わ…れっ…かよ。……終われるかよ!!この俺様に惨めな思いさせてタダで済むと思うなよォォォッ!!」

 

ズキズキと痛む体を動かし一方通行は山の中で咆哮する。

 

萃香「やる気十分なところ悪いけどさ、弱い者とこれ以上戦っても詰まんないだけなんだよ。だからこの戦いは止め止め。じゃあねー」

 

一方通行「ォォォォォォォおおおおおおおおッッッ!!!!」

 

萃香「ん?」

 

もう背を向け萃香は瓢箪を取りに歩いていると何かに気付き一方通行の方を向く。

 

すると……………、

 

暴風の中心地に黒き翼を生やした白い怪物がそこには立っていた。

 

一方通行「戦いはこれからだ……ッ!!」

 

萃香「あはははははははははははははっ!!良いね、良いよ最高に面白いよ君ってやつは!!」

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