幻想郷を一方通行に   作:ポスター

25 / 62
12話

一方通行(タイムリミットは、三……二分半か)

 

自分の能力が暴走してからこの『黒い翼』に制限時間を作った。

あの時まではこの力を使ってもなんもなかったが今は違う。

心の底から涌き出る殺意、そして破壊衝動。

 

それに飲み込まれたら多分もうおしまいだ、

 

 

自分も、この世界(幻想郷)も。

 

 

 

一方通行は自分の力を"危険"と感じていたのだ。

 

萃香「ふっ……んッ!!」

 

鬼の少女は一方通行に向かって自動車と同等の速度で駆けて行った。

そして近付いたと同時に岩をも軽く粉砕する拳を振るう。

普通なら反応出来ないが、今の一方通行は違う。

 

一方通行はその場から一瞬で真上、上空100メートル位まで飛んだ。

そして黒い翼を上から萃香のいる場所へ勢い良く突き刺す。

 

萃香「よっ、と……!!危ない危ないっ♪」

 

上空から咄嗟に危険を察知して華麗に躱わす。

そして、上に居る一方通行を見ながら楽しそうに微笑んだのであった。

 

萃香は次に地面に落ちている小石を三つ拾い、その拾った小石を全力で一方通行に向かって遠投する。

 

投げられたのはただの小石。

だが、ただの小石だと思ってもしも受けたのなら軽くその身に見事なトンネルが出来るだろう。

 

しかし、一方通行はその小石を避けなかった。

 

白い怪物に当たったと思った次の瞬間、

彼の能力。

ベクトル操作に備わっている『反射』が機能して萃香の方へ飛んでくる。

 

萃香「やっぱり駄目だったか。しょうがない」

 

投げた本人に小石は向かっていった。

が、萃香はその小石を全て地面に叩き落とす。

そして何かを諦めたように呟いた。

 

 

 

 

一方通行「クッ……ソッ…たれ……ッ!!!」

 

 

 

上空に居る一方通行は息苦しくなっていた。

 

黒い翼の噴射速度が時間進むごとに速くなっていく。

それが意味するのは黒い翼の力が増幅してるということ

 

 

一方通行(さっさとけりを付けねェとこっちがヤバイ)

 

このままだ黒い翼の力が増幅し続けるといずれ操作出来なくなってしまう。

だから、早めに決着をつけようと一方通行は黒い翼を萃香が居る場所へ何度も何度も突き刺した。

 

 

だが萃香に一回も当たらない。

 

こんな単純な攻撃は当たらないのだろうか。

 

 

そして、一方通行が上空から地面へと降りてきた。

 

萃香「おー、落ちてきた。どうかしたの?」

 

一方通行「上からじゃオマエに攻撃を当てられねェからな。だから下に来た」

 

萃香「ふ~ん。ま、私的には地面に来てくれた方がやりやすいからいいけどね」

 

そんな会話をしていたら萃香の体がだんだん薄くなっていった。

 

萃香「私の能力は"密と疎を操る能力"。だからこんな事が出来るんだよ?」

 

一方通行「あン?消えやがった………?」

 

目の前に居たはずの萃香の姿が消える。

そして一方通行は周りを見て何処に行ったか探していると、、、

 

一方通行「ぐっ…!!………チッ、そォ言う事か!!」

 

目に見えない攻撃が横腹にきた。

 

右肩を殴られた一方通行は何とか吹っ飛ばないようにこらえた。

 

何かを理解した一方通行は黒い翼を全方位へ振るう。だが、攻撃が当たった感触はしない。多分避けられたのだろう。やはり目に見えない敵に攻撃を当てるのは難しい。

 

だが、一方通行は諦めない。

 

一方通行は目を閉じ、耳をすませた。

 

いくら透明になれたとしてと足音を消すことは出来ないと思ったのだ。

 

一方通行「……あァ?…くっ……!」

 

音のした場所に黒い翼を振るう。でも当たらなかった。そして腹に物凄い衝撃がくる。萃香に殴られたのだろう。

 

一方通行「チッ、面白ェ………、最っ高に面白ェぞオマエ!!」

 

幻想郷に来てから、何度もピンチになった。絶対に破られないと思っていた反射の壁は破られ、そして自分を殴れる存在が居るとは。学園都市では退屈な日常だった。この世界では毎日が新しいことばっかりだ。それがとても楽しい。

 

一方通行「く、」

 

ニヤリと一方通行は笑う。

 

一方通行「くか、」

 

そして頭上へ両手を伸ばす。

 

一方通行「くかき、」

 

この世界の風の向きを操る。

 

一方通行「くかきけこかかきくけききこかかきくここくけけけこきくかくけけこかくけきこけききくくくききかきかきくこくくけくかきくこけくけくきくきこきかかかーッ!!」

 

すると一方通行は上空に高電離気体を生成する。そのサイズは三十メートル以上。

 

萃香「…なに……あれ…」

 

驚きのあまり姿を現してしまった。萃香は冷や汗を流す。

 

一方通行を中心に黒い暴風が吹き回る。

 

周りの木がゆらゆら揺れる。そして落ちている葉は高電離気体へ吸い込まれるように舞い上がる。

 

一方通行「…さァて、オマエはこれからどォする?」

 

萃香「!?」

 

黒い翼を生やした悪魔は、両手を頭上に伸ばしたまま、萃香へ質問する。

 

一方通行「俺はなァ、この高電離気体をレーザーのようにしてオマエに打っ放すつもりだ」

 

これから何をするか一方通行は説明する。普通ならこんなことは言わない。もう勝った、とでも思っているのか。

 

萃香「そのエネルギーの球体は相当なモンだよ。でも当たらなかったらなんの意味もない」

 

一方通行「確かにそォだな。だが___」

 

萃香「???」

 

一方通行「______高電離気体(これ)を避けるのはイイけどよォ俺はどォすンだ?」

 

萃香「___ッ!?」

 

一方通行は萃香が気付いた瞬間、裂いたような笑みを浮かべる。

 

一方通行「オラァ!いくぜェェ!」

 

高電離気体を気にしていたら一方通行の攻撃がくる、けど高電離気体を無視出来ない。この状況を一方通行は作った。両方をどうにかしなくては、ならないが。そう簡単に出来る訳が無い。

 

高電離気体がレーザーのように萃香の頭上へ放つ。それを何とか回避したが、黒い翼を生やした悪魔が一瞬で萃香に突進し、萃香の隙を突く。

 

一方通行「歯ァ食いしばれェ!!」

 

萃香「…うっ……!?」

 

萃香は腕をクロスし、防御した。だがその上から一方通行の固く握られた拳が飛んでくる。

 

背中まで衝撃がくる。物凄い威力だ。

 

攻撃を何とか防御したが萃香のガードが崩れた。すると一方通行はもう一本の腕を降り

 

一方通行「もォ一発かましてやるよォ!」

 

全力で殴る。

 

もう一回ガードする事が出来ず、強烈な一撃を萃香は腹部に食らう。

 

萃香「……うっ……ぁぁぁあああああッ!!」

 

萃香の体は猛スピードで背後に吹っ飛ぶ。

 

萃香「……うっ……痛てて」

 

さっきいた場所から遠くへ吹っ飛ばされ、地面に叩きつけられた。

 

少しの時間、萃香が仰向けで倒れていると誰かの足音が聞こえる。音のする方を向くと、ズボンのポケットに両手を突っ込んで歩いている一方通行がいた。背中には黒い翼は無かった、解除したらしい。

 

一方通行「結構ォ吹っ飛ばされたな」

 

萃香「そう……だね」

 

一方通行「まだ()るか?」

 

近くに来て一方通行は言った。そして真っ赤な瞳が萃香を見下す。

 

萃香「いや、いい。私の負けだ」

 

目を閉じ萃香は負けを認めた。

 

一方通行「……立てるか?」

 

萃香「…ッ!……ダメだね。少し時間が経てば動けると思う」

 

立ち上がろうとするが体に激痛が走る。そして一瞬で力が抜けてしまった。

 

一方通行「…チッ。じっとしてろ」

 

萃香「え?なにを…。わあっ!?」

 

一方通行は優しく萃香を横抱きをした。

 

萃香「は、恥ずかしいよ…………」///

 

一方通行「我慢しろ。オイ、どっか休める場所はねェのか?」

 

萃香「あるけど、その前にさっき居た場所に行ってくれる?」

 

一方通行「あァ?何でだ?」

 

萃香「あそこに大事な物があるからそれを取りに行きたい」

 

一方通行「はァ…。ちゃンと掴まっとけよ」

 

萃香「うん」

 

一方通行は背に竜巻の翼を生成し空を飛んだ。そしてさっき居た場所へ着いた。

 

一方通行「…オイ、オマエ大事なモンとやらは、どこだ?」

 

萃香「ん~……。あ、あれ!!」

 

指を差した場所にあった物は瓢箪だった。

 

一方通行は瓢箪がある場所へ歩いて行って、膝を立ててしゃがむ。そして萃香が瓢箪を拾った。

 

萃香「ありがとう」

 

一方通行「…チッ。大事なモン忘れンなよ」

 

萃香「これを持ったまま戦うことは出来ないから置いたんだよ。それに私を吹っ飛ばしたのアンタだよ?」

 

一方通行「……あァ、ハイハイ。悪かった悪かったァ」

 

適当に一方通行は言った。

 

一方通行「で?休める場所はどこだ?」

 

萃香「案内するよ」

 

萃香の案内で一方通行は萃香を横抱きしたまま妖怪の山を歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「ホラよ」

 

萃香「ん、ありがと」

 

二人は妖怪の山にある滝の近く着いた。そして一方通行は近場にある大きな石に萃香を座らせ自分もその隣に座った。

 

萃香「いいでしょ、ここ」

 

一方通行「あァ?……分かンねェ」

 

周りを見たが何がいいのか分からなかった。

 

萃香「さて、勝負した後は。これ!」

 

そう言って杯を取り出した。そして杯に瓢箪に入ってる酒を注いだ。

 

萃香「ん……あれ?これしかないや」

 

もう一つ、杯を取り出し酒を探す。だが、もう一つ別の酒を用意してたが無い。

 

萃香「……あ!飲んじゃったんだ私……あはは」

 

そして萃香は思い出す。

実は一方通行を待ってる時に飲んでしまったのだ。

 

一方通行「さっきから一人で何やってンだ?」

 

何かの準備をしてる萃香が気になり質問する。

 

萃香「一緒に酒を飲もうとしたのに、これしかなくて…」

 

瓢箪を見せながら萃香は落ち込んでいた。

 

一方通行「あァ?酒ェ?ふざけンな、誰が飲むか」

 

宴会で無理やり酒を飲まされてから一方通行は酒が大嫌いになった。

 

萃香「残念…と言うか無理か。はぁ~…」

 

一方通行「……チッ……かせ」

 

萃香から酒の入ってる杯を一方通行は強引に取った。

 

萃香「あっ!ダメだよ!それは鬼専用の酒だから」

 

一方通行「あァ?鬼専用?」

 

萃香「うん、それは鬼しか飲めないキツイ酒なの。それを人間が飲んだら大変な事が起きるよ」

 

一方通行「へェ…。なら、これが普通に飲めたら俺は、酒に強くなれンのか」

 

萃香「え?」

 

一方通行「…ッ………はァ~…」

 

一気に杯に入ってる酒を一方通行は飲んだ。

 

一方通行は宴会で倒れたことを少し気にしていた。あの後、周りに馬鹿にされたのだ。何か言い返そうとしたが言葉が見つからず言い返せずにいた。だが、この酒が飲めたら、どうだろうか。アイツらはイジっては来ないだろう。

 

そう思い一方通行は酒を飲む決意をした。

 

萃香「だ…大丈夫?」

 

一方通行「ハッ…余裕…だっ……つ……の…」

 

言葉が途切れ、何か大事なものが抜けたように一方通行はバタン!と倒れ、意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……」

 

とある少年が居た。

 

苗字は二文字、名前は三文字で、ごく普通の名前だ。

 

生活も普通。何もかもが普通の少年に一つ異常な事が起きる。

 

それは……超能力の発現。

 

それからは、毎日が異常だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある少年が喧嘩をした。

 

???「……」

 

少年A「うおおおお!____ッ!?……うあっ!!」

 

殴りかかってきた少年Aがとある少年に触れた瞬間、吹っ飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……」

 

大人1「見つけたぞ、やれ!」

 

大人2「了解」

 

大人3「……」

 

大人4「……」

 

大人5「……」

 

拳銃を持った大人数の大人がとある少年を囲んで、拳銃の引き金を引く。

 

バン!バン!と銃声が響く。

 

撃たれた少年は、無傷だった。そして銃弾は飛んで来た拳銃へ飛んで行き、拳銃を破壊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……」

 

何故かこの町には人が一人も居ない。

 

道路の上にある橋を歩いていると、戦車が見えた。

 

どうやら自分に向かって戦車が来てるらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……」

 

アイツらの目的が分かった。

 

どうやら自分を捕まえたいらしい。

 

できないと思うがな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……」

 

いつからだろう。目が赤くなり、髪が白くなっていた。おまけに肌は女性のように白くなった。

 

まだ、アイツらが追ってくる。

 

捕まえられるはずが無いのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……」

 

あれからいっぱい歩いた。

 

けど、まだ追ってくる。

 

しつこい。うざい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……」

 

もう捕まえるつもりは無いらしい。

 

自分に向かって、核ミサイルを飛ばして来た。

 

だが、少年は無傷。

 

殺しに来たのだ。アイツらは。この世界は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……」

 

もう一度、自分に向かって核ミサイルを飛ばして来た。

 

もちろん無傷。そしてその衝撃で大きな穴が出来た。一番深い場所で立っていると、武装した人、戦車、武装ヘリ、が穴の上から自分を狙っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地下にある道を歩いていると

 

スーツの男「やあ、はじめまして」

 

???「……あァ?」

 

サングラスをかけたスーツの男が後ろから話かけてきた。とある少年は声のした方を向く。

 

スーツの男「…にしても、君の力は凄いな」

 

とある少年の周りには武装した男が何人も倒れてた。それをスーツの男は見てからそう言った。

 

???「何だ?オマエも俺を殺りに来たのか?」

 

スーツの男「そんな訳無いだろ。君に勝てる…いや、君を殺せる人間は居ないよ」

 

???「用が無いなら消えろ、殺すぞ」

 

小さい少年とは思えない目だった。

 

スーツの男「用ならあるよ。君に来て欲しい場所があるんだ」

 

???「ハッ…そォきたか。俺の力を利用しよってかァ?」

 

スーツの男「今の生活を変えたくないかい?」

 

???「……」

 

とある少年はその言葉を聞き、ピクッと少し反応した。

 

スーツの男「僕と一緒に来れば、君の生活が変わる。絶対にだ」

 

???「そこは何て言う場所だ?」

 

スーツの男「学園都市。君のような能力者が普通に生活してる場所だよ」

 

???「そこに俺を連れてって。色々やろうって魂胆だろ」

 

スーツの男「そんな事は無いよ。けど、少し実験には協力してもらよ」

 

???「ハッ…面白ェ。オイ、連れてけ」

 

スーツの男「そうか、じゃあ行こうか。少年___いや」

 

スーツの男がとある少年を学園都市に案内するため歩いて行った。だが、後ろに居るとある少年の方へ向く。そしてスーツの男がニヤッと笑って

 

スーツの男「___一方通行(アクセラレータ)

 

一方通行「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然、テレビの砂嵐の現象が起きる。そして砂嵐が消えると記憶に無い記憶を思い出す。

 

いつの記憶だろうか、とある少年、いや幼少期の一方通行が誰も居ない町を歩いていると

 

???「ねえ…坊や」

 

一方通行「あァ?」

 

後ろから優しい声の女性が話かけて来て後ろを振り向く。すると金髪ロングでおしゃれな傘を______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方通行「…ッ……ン……」

 

萃香「お……起きた?」

 

一方通行「あァ……チッ…頭痛ェ」

 

萃香「だから言ったのに……」

 

一方通行「…オイ、一つ……イイか?」

 

萃香「ん?」

 

一方通行は異常に気付き萃香へ質問する。

 

一方通行「なンで俺を膝枕してンだァ?」

 

自分が空を見ながら寝てる事に気が付く。頭に柔らかい感触、そしてこの目線。どう考えても、おかしい。そして一つの答えを見つける。

 

自分が膝枕されてるとゆう事を。

 

萃香「そこら辺で寝かす訳にもいかない……から?」

 

一方通行「何で疑問系なンだよ」

 

萃香「それにしても、いいものが見れたよ。ありがとね」

 

一方通行「あァ?イイものォ?」

 

萃香「うん」

 

一方通行が意識を失い、倒れると萃香は少しでも楽にするため膝枕をしてあげた。その時、見たのだ。

 

いつも凶悪な顔をしている一方通行の純粋な寝顔を。

 

その顔を見て萃香は一瞬、時が止まったような気がした。そして一方通行を膝枕しながら酒を飲み始めた。

 

萃香「…その…意外……だったよ」

 

一方通行「いや、何がだよ」

 

何の事か分からず一方通行はツッコんだ。

 

一方通行(はァ~…一体あれは何だったンだァ?)

 

意識を失い見た昔の自分。普通ならそんな気にしないが、最後に見た記憶がどうしても気になってしまう。

 

一方通行(…アイツは…一体…。…何処かで会ったような気がする……)

 

顔は全然見えなかった。けど何故か見覚えがあるような、無いような。

 

一方通行(チッ…今考えても分かンねェし、後で考えるとすっかァ…)

 

萃香「?…どうかした?」

 

一方通行「あン?何でもねェよ。つか、俺ァどン位寝てた?」

 

萃香「さあ?でも、一時間は経ってないと思うよ」

 

一方通行「そォか。っと、いつまでこォしてる訳にはいかねェしな……。あァ?何をしやがる?」

 

立ち上がろうとしたら萃香に邪魔された。

 

萃香「少し安静にしなきゃダメだよ」

 

一方通行「……はァ…。分かった」

 

諦めたように一方通行は言った。そして萃香は膝枕しながら、一方通行は膝枕されながらこの状態で時が過ぎるのを感じながらゆっくりしていた。

 

萃香(……久しぶりだな。こんな気持ちになったのは///)

 

一方通行は気が付かなったが、萃香は空を見上げながら頬を赤く染め、笑っていた。

 

あれから何分かして一方通行は立ち上がり、萃香と山道を歩いていた。

 

萃香「勝負は楽しかった?」

 

一方通行「オマエはどォだった?」

 

萃香「楽しかったよ」

 

一方通行「そいつァ良かったな。じゃ、俺はまた人間の里に行くとすっか」

 

萃香「う…うん。(あれ?答え聞いて無いような…)」

 

一方通行「じゃァな」

 

萃香「また勝負しようね~!」

 

一方通行「気が向いたらな」

 

背中に四つの竜巻で翼のようなものを作り、それを使って人間の里へと飛んで行った、萃香に手を振られ見送られながら。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。