ですから、発見した場合は私に報告してくれると助かります。
今、まさに激闘というものが始まろうとしてた。
その戦いに挑むのはこころ、そして妹紅。
だがその状況をたった一言でぶち壊す者。
それが、
一方通行「……オイ、とりあえず離せ。胸ェ当たってンぞ」
表情を少しも変えず普通に話す。
が、その言葉を聞いた主に一般人の男性陣は一方通行に妬みと怨みを込めて睨む。
しかし、周りの雰囲気が変わろうが気にしないのが一方通行。
だからそんなのを気付く訳もない。
「「……………………………」」/////
『当ててんのよっ☆』的なお決まりな台詞を言えないピュアな少女二人は顔を赤く染める。
そして、こころと妹紅はすーっと大人しく一方通行の腕を離した。
一方通行「チッ……、なにか新しい遊びか知らねェが俺を巻き揉むンじゃねェよ」
もう思わず…………だ。
『コイツ何言ってんだ?』と鈍感野郎以外全ての者が大声で言いたくなったが何とか彼の周りの皆はぐっと堪えた。
慧音「いや、本当にそれ本気で言ってるのか?その二人はね____________」
突如、慧音の唇が止まる。それは何故か?
答えは簡単だ。
こころと妹紅が一方通行にバレないように口の前で人差し指を立てて『しーっ……』としてた。
二人は察したのだろう。
いや察したと言うか二人は出会い自分以外にも一方通行へ特別な"好意"を持つ者が居ると知りまさかと思ったのだろうか。
まあ、とりあえず鈍感野郎に自分でちゃんと気付いて欲しいと二人は思い慧音の口をジェスチャーで封じた。
一方通行「あン?二人が……、なンだ?」
慧音「ううん。何でも無いさ。ふう…………お茶旨いなー」
最強の鈍感は無視をしよう。
慧音は一方通行の質問を適当に蹴りお茶を飲む。
こころ「で、貴方。そいつとどういう関係なの?」
やはり一方通行の手を握っていた方が落ち着く。
だからこころは妹紅に視線を向けながら自然に手を握ってみせた。
妹紅「それは私も気になるな。一方通行、その付喪神とどうゆう関係なんだ?」
一方通行「ただの知り合い」
妹紅「私は?」
一方通行「ただの知り合い」
こころ、妹紅「「………ふっ」」
一方通行の言葉を聞くなり、二人はライバルを見るなり鼻で嘲笑う。が、しかしただの知り合いと言われたのはこころと妹紅。
つまり、両方だ。その事に気が付くと。
こころ(…やっぱり、会ったばかりだから進展してないな。私)
妹紅(……もう少し攻めた方が良いのかな?)
これからの作戦を頭の中で考える恋する乙女。
でも、特別な好意を向けられてる一方通行はというと。もう一度腕に着けてる装置を弄っていた。
すると
一方通行「…………やっぱなァ」
こころ「どうしたの?」
「「…………?」」
発見装置の画面を見るなり一方通行が呟くので、三人は不思議そうに見る。
一方通行「どォやら次の目的地は博麗神社らしィぜ」
こころ「そうなの?」
一方通行「あァ。反応ポイントがある方向と博麗神社に行く方向が全く一緒だ。つまり……」
そう、つまり黒い玉が五つ集まってる場所は博麗神社。霊夢の居る所に間違いない。
しかし、何故博麗神社なのか。そんな疑問が浮かぶが今はとりあえず人里に近い博麗神社へ向かおう。そこが一応今ん所のゴールなのだから。
一方通行は空いてる方の手で自分の湯呑みを掴む。そして、もう冷めただろうと思い一気にお茶を飲み干す。
ことっ、と空の湯呑みを椅子に置き立ち上がり前に進む。
慧音「どうした、もう行くのか?」
一方通行「あァ。こォ見えて大忙しなンでな。で?こころ。まだ俺に付いて来ンのかァ?」
いきなり立ち上がるので、驚いて手を離してしまったこころに質問する。
こころ「うん、付いてくよっ!!」
ぴょこん、と椅子から飛び降り。自分の定位置である一方通行の隣に移動する。
一方通行「……そォか」
と、こころが隣に来るなり息を吐き、少しだけ下を向いた。
一方通行「っつゥ事だ。菓子はオマエらにくれてやるよ」
慧音「何か本当に悪いね。まあ、お言葉に甘えて貰っておこう。が、少し待ってくれるか?」
一方通行「ン?……何だ?」
急に真剣な表情になるなり立ち上がる慧音を見て首を傾げる。
慧音「キミがあの時来てくれなかったら、私もあの少女も助からなかった」
たがら、と続ける。
慧音「ありがとう。それをキミに言いたかった」
素直に頭を下げ礼を言う。
一方通行「チッ…何言ってやがる。俺ァオマエらを助けた覚えはねェよ。ただあン時は三下どもが道の邪魔だからブッ潰してやっただけにすぎねェよ」
慧音「でも、だ。そのお陰で今この里で問題となってた事が解決した」
頭を上げ、真っ直ぐ彼の赤い目を見て話す。
一方通行「………そォかい。そりゃ良かったなァ、じゃァ俺は行くぜ」
妹紅「あー…待ってくれよ」
一方通行が足を動かした瞬間。妹紅は慌てて立ち上がる。
すると、彼はとても面倒くさそうな表情をしてこちらを見てきた。
一方通行「はァ。下らねェ事ォ言いやがったら骨折ンぞ、コラ」
妹紅「おいおい。命の恩人に向かってそんな口聞いて良いのか?」
一方通行「命の恩人ねェ…………死ぬまで言ってろ。あ?オマエ死なねェか」
妹紅「そういう事だ。つまりずっと言い続けるぞ。って、こんな事を言う為に呼び止めたじゃ無いんだっだ」
一方通行「じゃあなンだよ……?」
妹紅「覚えてるか?一方通行。前にお前に会って欲しいヤツが居るって言ったこと」
一方通行「あァ……そンな事言ってたなァ。でェ、それが?」
妹紅「その会って欲しいヤツってのが、この慧音だ」
慧音に手を差し伸ばし話す。
妹紅「でも私は慧音をゆっくりとお前に紹介したいんだ。だから、また次。会ってくれるか?」
一方通行「別に構わねェよ」
妹紅「そうか!………あ、呼び止めて悪いな。さっ…行ってくれ、目的地の博麗神社に」
楽しそうに話す妹紅。やはり自分の言ってた事を覚えてくれてた事は嬉しいのだろうか。
話したい、もっと話していたい。が、彼は忙しい身。だから見送ろう。
また。そう、また何時か会えると思うから。
一方通行「あァ、そォさせて貰うぜ。って訳だ、行くぜ。…………こころォ!!」
こころ「え……?あわわっ!?」
話し合ってるなか大人しく待っていたこころの方を見るなり、その細く軽い体を一方通行は抱き抱える。
そして、博麗神社へと飛び立って行った。
慧音「行ってしまったな、妹紅」
妹紅「ああ。だが、あの付喪神をお姫様抱っこする必要ないだろ………………」
急に飛び立って行った二人の方向を見ながら話すが、妹紅は分かりやすいほど不機嫌だった。
慧音「しかし、妹紅。なんであの彼にそんなに夢中になってんだ?」
視線を妹紅へ向け、疑問を投げる。
妹紅「えっ!?…………そ、それは」////
余りにも、ドストレートの質問に頬を赤く染め可愛らしく照れる。
ああ、多分。これが恋する妹紅の姿なのだろう。
妹紅「え、と。その……理由を話すと、だな」////
少し長話になるだろう。
だから、先程まで座っていた茶屋の椅子に二人は座る。
そして続きを話す。
過去に一方通行と妹紅に何があったのか…………。
時を遡ること、、、
一方通行が幻想郷に落ちる太陽と正面衝突する数分前。
妹紅は迷いの竹林のなかを進んでいた。
何故、迷いの竹林のなかを歩いているかというと…………
自分が正気に戻ったと理解したあの時、暴走する仲間が心配になり近くに居た永琳に質問する。
そしたら答えが返ってきた。
今、外来人が暴走する者達を倒し正気に戻してるらしい。
が、一人では無理だろうと妹紅は考えそれを伝える。
すると、
永琳「だったら迷いの竹林を妹紅ちゃんに任していい?」
妹紅「えっ?」
永琳「彼から。つまり私達を正気に戻した外来人から聞いた話によると、迷いの竹林には暴走する人は妹紅ちゃん以外居なかったと言ってたわ」
けど、と続けた
永遠「一方通行は迷いの竹林を隅々探索してないと思うの______」
妹紅「だから私に探索しろ……と?」
永琳が続けて話をするなか途中で口を開き話に割り込む。
永琳「ええ……、今私と妹紅ちゃんしか身動き出来る人がいない。けど、私はまだ目覚めてないあの子達を治療しなきゃ。それに、迷いの竹林はこの幻想郷で妹紅ちゃんが一番詳しいでしょ?」
妹紅「そうだな……、じゃあ今すぐ行ってくるよ」
腕が折れようが、足が切断されようが再生する不死の体を持つ彼女はこの部屋の襖に移動した。そして、襖をスライドさせ部屋を出てく。
そう、その後は毎日毎日迷いの竹林を探索した。
暴走する者が居ないと知っていても念には念をとゆうやつだ。
妹紅「………………、」
そして、今に戻る。
あれから永遠亭の連中全員目を覚まして怪我も完治している。
こう毎日毎日迷いの竹林のをなかを歩くのは退屈だが
博麗の巫女。
霊夢が外来人と共に暴走者達に反撃の刃を突き立て頑張ってるんだ。
だから、と。
わがままや文句を言わず黙ってやろうと心に誓う。
すると、その瞬間だった
妹紅「……?何か熱いしやけに明るくないか?」
もんぺのポケットに手を突っ込みながら歩いていると、何かの異変に気付く。
今彼女が居る迷いの竹林は深い霧が立ち込める。
だから、そんなに光と呼べるものは無い。
にも関わらず空から赤い光が迷いの竹林を照らす。
妹紅は光射す空へ顔を上げる。
そして、見えたのは……………………
妹紅「……う、そ………だろ…………ッ!?」
自分の目を疑ってしまう程の巨大な赤い光の球体。
太陽に似た何かがだんだんこの幻想郷に落ちてきてる事を直ぐに察した。
妹紅(どうするこのままだと、…………クソっ!!)
守る。守ってやる。
自分の持つチカラと不死の体で自分の住む幻想郷を。
そう妹紅が決意するのはたった数秒だった。
それから直ぐにあの太陽を止めるべく全身を炎で燃やす。
そして、その炎を背中に集中させた。
すると妹紅の背中に不死鳥のような気高く美しい羽を纏ってみせる。
妹紅「私は不死身だ。だから…………」
自分の中のイメージはとてもシンプル。
太陽目掛けて飛び上がりあの太陽を押し返す。
そんな単純な馬鹿げた作戦を実行しようとする。
しかし
ゴバァァァァァァンッ!!!!
と、落ちてきてる太陽が弾け空から熱波が幻想郷全てに吹き荒れる。
妹紅「…う、……ん……!!」
余りの勢いの強い熱気が吹き荒れ思わず眼を瞑り、片腕を顔の前に持ってくる。
妹紅「……ん……、何だったんだ?今のは?」
もう背中には炎の羽は無い。無意識に解いてしまったんだ。
理解不能の現象が起き、周りを見渡し空を見上げる。
妹紅「あ………あれ……?」
すると、何が起きたのか。
落ちてきてた太陽は跡も形もすっかり消えていた。
その事にただ混乱して、妹紅は熱気とは逆の涼しい風に当たっていると
妹紅「……………、ッ!?」
風を切って何かが落ちてきてると気付き上を見ようとした瞬間、目の前その何かが落ちてくる
その時、妹紅は落ちてくるものが目の前に現れた時、まるでスローモーションのように遅く落ちてきてるように感じた。
見た色は白と赤。
真っ白で華奢な体に見てるだけで痛くなるような傷から真っ赤な血が流れていた。
でも、その落ちてきてた何かは人の形をしていて頭から落ちてきてた。けど、その人の形をしたものは頭上に天使の輪があり背には真っ白な翼を生やしてた。
そして、その天使のような人の形をした者が地面に衝突する数秒とゆう所で、カッ、と赤い眼を開く。
すると頭から落ちてきてる体勢を立て直し、ドンッ!としゃがむ形で地面に着地する。
妹紅「(月のやつらか……?いや、それよりこいつは敵なのか!?)」
目の前で落ちてきた者にもう頭上に天使の輪のようなものや背に白い翼はなかった。
だが、だ。
何者か知らないので警戒する。
しかし
白い者が立ち上がる。そして、糸が切れた様に倒れ込む。
妹紅は倒れた者に少しずつ近付く。
多分少年だろうか、パット見たら中性的な見た目をしてるが、よ~く見ると男のように見える。
妹紅「お、おーい。生きてるか?」
声を掛ける。
でも、返事はしない。
妹紅(まあ、とりあえず永遠亭に運ぶか……)
敵だったら倒せば良い。と自分の中で決め白い少年を横抱きし永遠亭に運ぶ。
白い少年を永遠亭に運び
妹紅「おーい!!怪我人持ってきたぞー」
永遠亭に入り大声で人を呼ぶ。
鈴仙「はいは~い早く運んでくだ_______っ!?一方通行!!??」
面倒くさそうに歩いてきた鈴仙は妹紅が抱えてる人を見た瞬間、慌てて近付く。
鈴仙「なによこの怪我!?師匠!お師匠様ーッ!!」
永琳「どうしたの鈴仙?これは……ッ!?」
慌てて声を上げて自分のことを呼ぶので小走りで鈴仙の声のする所に行く。そして見たのは鈴仙と同じ
自分達を助けてくれた、外来人。一方通行、だった。
鈴仙「これ、治りますか………?」
心配。そう顔に書いてあるかのように目頭に涙を浮かべる鈴仙。
永琳「そんな事を考える暇があったら手術の準備をしてきなさい!!妹紅ちゃん早く医療室に運んで!!」
妹紅「あ、ハイ!!」
珍しく大声で話す永琳に驚くが、とりあえず医療室に運ぶ。
そして、先程叱られた鈴仙が手術の準備をして待っていた。
もう、ここからは自分の出番はない。だから白い少年を手術用のベットに置き部屋を後にする。
その後、手術は成功したらしい。それ以外は知らない。
でもとりあえず幻想郷は救われたと聞いた。
救った者の名は一方通行。自分が運んだ少年だ。
だからと言ってその少年と会話なんてしてない、まあ永遠亭に居るらしいが。
そして、この幻想郷に平和とゆうものが訪れる。
妹紅はその平和の日常を迷いの竹林で過ごしてた。
だが、永遠亭に用があり寄ると
妹紅「ッ、お前……私が運んだヤツか。元気、じゃ無さそうだな」
一方通行「あァ?……」
頭や体に包帯を服の上から巻き、そして左手で木製の杖を突いていた白い影、いや一方通行と出会う。
一方通行「オマエ……、藤原妹紅か?」
妹紅「あ、ああ。そうだが。何だお礼か?」
一方通行「そンなンじゃねェよ。ただオマエに用があっただけだ」
そう言うと一方通行は妹紅に近付き、手を掴む。
妹紅「え?……なにを…」
一方通行「とりあえず外に出ンぞォ……」
逃がさないように妹紅の手を掴み永遠亭を出る。そして迷いの竹林のなかを歩く。
妹紅「おっ、おいったら!!乱暴過ぎるぞ!!」
呆気に取られてたが気をしっかり持ち足を止める。すると一方通行も足を止め舌打ちしてこちらを向く。
妹紅「用があると聞いたが何のようなんだ?……というか何で外に出たんだ?」
一方通行「オマエ、この迷いの竹林に詳しいンだろ?だったら俺に迷いの竹林の道を教えやがれ」
妹紅「それが人に頼む態度か」
一方通行「オマエが何て言おうと道を教えなきゃ俺達この竹林で行き倒れだぜ?」
妹紅「…………そうか、成る程。お前頭良いな」
意地悪そうに笑う一方通行。
妹紅はその白い彼の言葉を理解しうっすら微笑む。
一方通行が言ったこと、
それは迷いの竹林の中に入ってしまえば嫌でもこの迷いの竹林の道を案内せざる終えない。
そうするため、強引に妹紅を連れ出した。
一方通行「で、どォするよ?」
妹紅「……………はぁー。分かった分かったよ。案内するよ」
でもその前に、と繋がれた手を前に出して
妹紅「この手を離してくれ」
一つ、一方通行に誤算がある。
それは行き倒れるのは二人ではなく一人。一方通行だけだ。
一方通行は永琳から妹紅の情報を聞いたがそれは瀕死の自分を運んでくれたと白髪(銀髪?)と眼が赤く肌が真っ白だとしか聞いてない。
だから一方通行は妹紅が不死身と知らないのだ。
けど妹紅はそれを知っていても迷いの竹林に連れ出された自分の負けだ。と彼女は自分の中で呟き、了承する。
そして了承条件として手を離せと言うが
一方通行「ふざけンな。今、オマエの手ェ離してどっかに行かれると情けねェ話。俺ァこの竹林で迷っちまう」
妹紅「そんな事しないよ。だから__________」
一方通行「はァ……。話す暇ァあったら早く道を案内しろ。永琳に黙って出た事バレたら面倒だ」
妹紅が話してる途中に一方通行は自分の事を話す。
はあ、どうやら彼は俺様系らしい。だから何を言おうと聞いてくれないだろう。と妹紅は思い少し照れくさいが彼と手を繋いで迷いの竹林を案内しようと決めた。
それからちょいと小話をしながら二人は歩いていく。だが、妹紅は急に足を止める
一方通行「………、あン?」
急に止まるから一方通行も止まる。そして妹紅の方を向く。
すると彼女は少し悲しそうに
妹紅「やっぱり手を離しなよ……」
一方通行「…………?」
妹紅「化け物と手なんか繋ぎたく無いだろ?」
一方通行「……………、」
妹紅「私は不死身の化け物だ。腕が切断されようが顔が吹き飛ぼうが心臓が潰されようが何事もなかったかのように傷は再生し決して死なない。オマケにそこらの妖怪なんて数秒で灰に出来る力を持ってる…………」
無意識に手に力が入ってしまう。
"不死身"。
それは持って無い人からするとまるで夢のようだろう。
だが、それを手に入れた人からすると
______________ただの悪夢だ。
周りの皆は不死身の自分を受け入れてくれた。
しかし、普通の人間が彼女の事を知ったら気持ち悪いと言って引いて行くだろう。
それを妹紅は誰より自覚してた。
だから自分を"化け物"と、"異質な生物"として認めていた。
妹紅「な?だから手を離した方が良い。大丈夫だちゃんと案内するさ」
悲しい表情で笑う妹紅に一方通行は、
一方通行「…………くっだらねェ」
と、詰まらなそうに一言吐き捨てる。
そして、
一方通行「不死身ィ?妖怪を数秒で灰に力?ハッ、だからなンだよ?それで自分は化け物ですってかァ?何言ってやがる______」
ただ真っ直ぐに自分を化け物と蔑む妹紅の眼を一方通行は見て
一方通行「_______オマエはオマエだろ。それ以外の何者でもねェだろォがよ」
妹紅「____________ッ!?」
白い少年の言葉が妹紅の悩む心に突き刺さる。
妹紅「私は不死身なんだぞ。怖いとか気持ち悪いとか思わないのか……?」
一方通行「別に何とも思わねェよ。へェ、そォですかァぐらいだ」
その時、だった。
妹紅は自分の中にある何かが弾けた音を感じた。
何かが吹っ切れた、
そんな気がした。
妹紅「…………ははっ、アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!」
一方通行「あン?」
妹紅「くくくっ、ああ、すまない突然笑って。いやなんかつい……な」
笑いすぎて思わず眼に涙が浮かび、それを片手で拭う。
一方通行「何か知らねェが手は離した方がイイのかァ?」
妹紅「いやいや、良いよ。離さないでくれ」
ニコッ、と楽しそうに微笑み前に歩む。
すると一方通行も杖を突き歩く。
そして、
妹紅「さ、案内再開だ。っと言いたいが一つ聞きたい、お前の名は何て言うんだ?」
一方通行「アクセラレータ。覚えなくてイイ」
妹紅「フフっ、覚えとく_____」
もう一方通行は前を見てた、だから顔を赤くしてもバレ無いだろう。
と、言っても。もしかしたらもう顔が赤くなってるかも知れないな、何とも言えないこの気持ちが表に出てしまって。
その後妹紅は先の台詞の続きを口の中でこう呟く。
妹紅「(____________好きヤツとして)」/////
それから二人は迷いの竹林の中を歩いた。
そして、一方通行は完璧に道を把握し妹紅に礼を言い去った。
その後、永遠亭に帰ると永琳と鈴仙に勝手に出歩いた事がバレて滅茶苦茶怒られた事は内緒の話だ…………
妹紅「_______________って事があってな。それから、そのっ…………」///
一方通行との話を全て話した。
慧音「へえー。そうか、それは良い出来事だったな」
思い出して頬を赤く染める妹紅。
それを慧音は嬉しそうに見た後、空を見上げる。
そして妹紅に視線を戻す。
慧音「……が、妹紅。アイツには気をつけなよ、何か恐ろしいチカラを持ってるぞ」
その時の慧音は真剣な顔であった。
そう、妹紅の話を聞いても彼女は決して忘れなれない。
あの薄暗い細い道で起きた恐怖の出来事を。
妹紅「……はあ。あのなあ慧音______」
_______そんな事、私はとっくに知ってるぞ、
と、空気が重くなる声で言う。
慧音「知ってても………怖くないのか一方通行を?」
妹紅「怖い?……ああ、怖いな。あいつが離れてしまったらと考えると」
慧音「…………、相当惚れ込んでるな妹紅」
妹紅「ああ。あの時、迷いの竹林で私の心を奪った時からな」
何を言っても無駄だ。
彼女の瞳は真っ直ぐに一方通行を見つめてる。
それを変える事なんて誰にも出来ない。
慧音「まあそれは良いが。多分ライバル多いと思うぞ?」
妹紅「あー……そう、だろうな。あの様子じゃもしかしたらとんでもない数フラグ立ててそうだ」
はははっ、と乾いた様に笑う。
慧音「そのフラグを立てられた者達に知り合いが居たりしてな」
妹紅「………それは最悪だな」
今はあれこれ考えるようりも、とりあえず友と茶を飲みのんびりするとしよう。
そう、今後もし修羅場の中へ飛び込むかもしれないから。
一方通行は人間の里から飛び立ち、直ぐに博麗神社に着いた。
一方通行「よォ、霊夢」
こころ「…………………」////
霊夢「……………」
毎日神社の縁側に座り温かいお茶を飲んでゆっくりしてる博麗神社の巫女、博麗霊夢。
そんな彼女の前に突然空から現れたのは頬を染める少女を抱える一方通行で、、、
霊夢「……あー、とりあえず一方通行。アンタ十回死んでくれる?」
一方通行「なンでだよ」
霊夢「とりあえず、よ(この鈍感)」
一方通行「チッ。とりあえずで死ンでたまっかよクソッたれ」
霊夢「まー、そうでしょうね。さっきのは半分冗談だから忘れてちょうだい。さて、アンタが此処に来た理由でも聞こうかしら。座ったら?」
タンタン、と縁側を叩く。
すると一方通行はこころを自分が座る横に座らせ自分は霊夢の横に少し距離を座る。
霊夢「で?今回はなんの用なの?」
一方通行「霊夢。オマエこンなの持ってねェか?」
ポケットから黒い玉を取り出し霊夢に見せる。
そしたら
霊夢「……私持ってるわよ五つほど」
一方通行「そォか。なら話は早ェ、オマエの待ってるモン五つ全部寄越せ」
霊夢「?……別に良いけど理由聞いても?」
一方通行「オマエにゃ関係ねェことだ。首を突っ込むな」
霊夢「…………ハイハイ。分かったわ、今からそれを持ってくるわね」
手に持つ湯飲みを縁側に置き立ち上がる。
そして、神社の中へ入って行った。
が、直ぐに持ってきた。
紫色の布で包まれた黒い玉を。
霊夢「ハイどうぞ、私の知り合い達が見付けるとこの神社に持ってきた物よ。本当は
そう言いながら霊夢は一方通行の膝の上に紫色の布で包まれた黒い玉を置いた。
一方通行「あァ?香霖堂?なンだそりゃ」
霊夢「あれ?アンタ魔法の森行ったのよね?」
一方通行「魔法の森ィ?」
霊夢「嬉しそうに魔理沙が言ってたわよ……って、何よこころ」
二人が自分の存在を無視して話してるからこころは一方通行の影からひょっこり、と霊夢を無表情で見る。
こころ「弾幕ごっこじゃ負けたけど…………。これは負けられない」
霊夢「へぇ~、そう。別に良いわよそんなやつ興味無いし」
こころ「じゃあ私が貰うね。ツンデレ娘」
霊夢「誰がツンデレ娘よッ!!この万年ポーカーフェイス!!」
一方通行「おいコラ。話の腰を折ンじゃねェよこころ。っつゥかオマエら何を話してンだァ?」
こころ、霊夢「何でも無い!!(この鈍感が!!!)」
一方通行「あァ……?」
まあともかく五つ黒い玉を貰ったから一方通行は自分の持ってる黒い玉を二つ紫色の布に包み、布に合計七つ包むことになった。
そして立ち上がる。
一方通行「まァこれ貰ってくぞ」
霊夢「いいわよ。あっ、香霖堂はね、魔法の森の入り口の近くにあるから暇があったら行ってみなさい。魔理沙に連れられた森が魔法の森よ」
一方通行「………紫ィ全部集まったぜェ!!」
突如大声で叫ぶ一方通行にこころは無表情で驚く。が、霊夢は"紫"とゆう言葉に驚く。
霊夢「……ちょっと待ちなさい。それを集めた理由って紫に頼まれたから?」
一方通行「あァ……まァ、そォだな」
霊夢「少し嫌な予感がするわね。ねえ、それ_________」
話が途中で途切れた。
理由は簡単だ、
首根っこを掴まれスキマに引きずり込まれ、にとりの開発施設に無理矢理移動させられた。
一方通行「…ッ……クソっ、この俺を首根っこ掴ンでスキマに引きずり込むとは随分楽しい事してくれンじゃねェか……!御礼にミンチにしてやンよ、紫!!」
紫「そんな御礼は要らないわ。私が欲しいのはあなたが持つ"それ"よ」
一方通行が持つ紫色の布で包まれた黒い玉に指を差し話す。
すると、一方通行は舌打ちし紫に向かって黒い玉をつつんだ布を投げる。
紫「はいご苦労様。じゃあ河童を呼ぼうかしら」
パシッ、と綺麗にキャッチしてにとりを呼ぶ。
にとり「…呼んだー?あ、盟友お帰り」
奥の部屋から扉を開けて、にとりが手に近未来の装飾された両手で持てる四角い箱を持って来た。
紫「さて、これを使って一つの黒い玉を直してくれる?」
にとり「うん……じゃあこれに全部入れて」
四角い箱の上を開き前に出す。
一方通行「あァ?オイ待て。そりゃ解析装置だ、直すなンて機能ねェだろ」
にとり「ふっふん。実は盟友があの玉を探してる時に改造して解析と修復が出来るようになったんだよ」
一方通行「そォかい。俺はてっきりオマエらは俺が玉探してる時仕事してねェと思ってたが、そォでも無かったらしィな」
にとり「うん。紫と一緒に新しい装置を造ってたよ」
一方通行「紫と?……そいつは一体____」
紫「それは後で話すわ、だから早くしなさい」
一方通行の言葉を遮る。
にとりは紫に言われて慌てて黒い玉を七つ解析装置に入れた。
ピー…ピー…ピー…ピピっ。
どうやら修復と解析が終わったと考えられる。
にとり「解析完了!……さてさて………」
今、自分達が解析した物は幻想郷を崩壊させかけた物だ。
でも、わくわくしてたので少し微笑みながら解析装置の前にある画面に解析を見る。
そして映ってた結果は
にとり「力増幅機……?」
画面に映ってた結果はこうだ。
この機械の中に魔術が仕組まれておりこの機械が体内に侵入しその生物の、能力などをぐんと上げ進化させます。
この黒い玉の機械は生物の体に傷一つ着けず、更に違和感すら感じさせず体内に侵入出来る性能を持っています。
この二つが合わさり一つになった物がこの黒い玉です。
まあ簡単に言うと力増幅機ですね、これ。
にとり「______________だって」
解析結果を全て話す。
一方通行「…オイ紫。魔術って何だ」
紫「貴方の世界じゃ魔法を魔術と呼ばれてるのよ」
一方通行「っつゥ事はあの黒い玉は魔法と科学が合わさって出来た物か」
紫「……ええそうね。ふう。何か秘密でもあるかと思ったらただの力増幅機、ね」
八雲紫は解析結果を聞いて詰まんなそうであった。
一方通行「まァ黒い玉のせいでアイツらの能力名から『程度』ってのが消えたのは分かったが。紫、力を増幅する魔術なンて都合良くあンのかァ?」
紫「貴方の世界に魔道書が何十万冊あると思ってるの?そしてその一冊の魔道書に何百の魔術が書かれてると思ってるの?」
一方通行「ハッ……俺ら学園都市に住むヤツらはオカルトから離されてたって事かよ……」
魔道書。魔術。自分が生きて来て初めて聞いた言葉。
それを知らずにのうのうと過ごしてた自分に
自分の居た世界にもオカルトの力があった、だがそれに触れずに最強気取ってたあの頃の自分に
とても、とても、とても、とても、腹が立つ。
紫「まあ魔術を知らなかったのは無理も無いわね。貴方達学生に魔術に触れさせない様にしてたのはアレイスター=クロウリー、その人だからね」
一方通行「チッ……あのクソ野郎。どこまで世界を弄ってンだァ」
紫「さあ?それが分かったら苦労しないわよ」
一方通行「…………クソったれ」
と、吐き捨てる。
今やっと黒い玉の正体を掴んでも良い情報何て無かった。
一方通行は自分がやった事は無駄だったと思ってしまう。
紫「…………、っ!?(予想より早く動いたわね……)」
この場の空気が重くなる中、紫はこれからの事を考えているとある場所に何かを感じる。
紫「一方通行。悪いけどもう一回頼まれてくれる?」
一方通行「あァ?……。あァ別に構わねェよ」
紫の真剣な顔を見て断る気になれなかった。多分、また学園都市と関係があるかも知れない。
なら、やるしかない。
紫「じゃあ私からの頼み事はこの手紙に書いてあるから、霊夢と一緒に読んで」
手元にスキマを造り手を突っ込み、白い折り畳まれた紙を取り出す。
そしてその手紙を渡し博麗神社と繋がるスキマを一方通行の前に造る。
一方通行「霊夢と、か。ならこのスキマは博麗神社に繋がってンのか」
紫「そうよ」
一方通行「チッ、面倒くせェ。が、ンじゃまァ行って来ますかァ」
にとり「待って!!!」
一方通行「あン?」
前にあるスキマに入ろうとした瞬間、にとりに呼び止められ足を止めた。
一方通行「なンか用か?」
にとり「うん。解析結果がまた表れたの。一つは黒い玉が一定の時間体内にあると死んでしまう、そして二つめは_________________」
一方通行「……さっき振りだな、オマエら」
霊夢「急に消えてビックリしたわよ」
こころ「私もー」
無事、博麗神社にスキマで移動し着いた。
すると、霊夢もこころも縁側に座って待っていてくれた。
霊夢「アンタ、紫と何やってるの?」
一方通行「それはこれが終わったら話してやる」
そう言いながら、手に持つ折り畳まれた白い紙を見せる。
霊夢「コレ?何をやるの?」
一方通行「さァな、俺にも分かンねェ。だからこの紙を読ンで理解すンだ」
こころ、霊夢が近くに来た。
すると一方通行は紫に渡された手紙を二人が見える様に開く。
そして見た内容とは、
こころ「……これ、本当?」
霊夢「ホント冗談キツいわよ、紫」
一方通行「………あのクソ妖怪、相当面倒な事を俺達に頼みやがったな」
手紙にはこう書いてあった、
今から数分後に完全に暴走した妖怪、十万が人里に押し迫る。
その暴走者を全て撃退せよ。
霊夢と一方通行は強制参加☆
そしてそして。
これから数分後に幕を開ける。
『人里完全防衛戦』と、言うなの激しく残酷で血が飛び散るただの地獄が
一方通行。キミはその血に汚れた手で人を本当に守る事が出来るのか?
地獄まで、後…………数分