小豆小僧古書店   作:高性能脂肪

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この素晴らしい世界に祝福を!
このマトモな転生者に安息を!


「………さん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先ほど、不幸にも亡くなりました」

 

「……はぁそうですか」

 

「そうですかって貴女ね、私女神よ……そんな態度ないんじゃない? 地獄に落としてもいいの「すみません……記憶がないので、地獄に落ちるような事したなら仕方な」待って、お願いだからそれは止めて! 今月のノルマが厳しいの、このままじゃ私怒られちゃうの!」

 

 

 ノルマって何なんだろうか? 神様もサラリーマンのような感じだとしたら天国も大変そうだ……のんびりするんじゃなくてデスクワークさせられたりしそうだし。まぁ地獄よりかマシなのは分かっているけれど

 

 

「アナタが考えてる事分かるから教えてあげるけど、天国は何もないからお爺ちゃんみたいに日向ぼっこするしかないのよ……けれどね今なら異世界に行くことが出きるのよ! 今だけ、そう今だけ期間限定のサービスなのよ」

 

「……すみません、とっても胡散臭いです女神様」

 

「う、胡散臭いって何よ! 私は女神よ、女神に胡散臭いって何よ。敬ってよ、もっと敬って私を讃えてよ!」

 

「…………何かその異世界に問題があるんじゃないですか? 魔王がいるとか、僕の他に送った人が問題を起こしてるとか」

 

 

 こんなに胡散臭いんだ、きっと何か問題があるはず……世界が荒廃してるとか、人間が滅亡寸前とか。そうでもないと普通に生まれ変わらせるはずだ、それくらいじゃないと異世界に人を送ることなんてしないはず……問題があるから送るんだろう

 

「えっとね…魔王軍のせいでそこそこピンチなの、それをどうにかするために異世界に人を送ってるのよ」

 

「で送った人がまだ魔王を倒せてない…もしくは魔王軍にいると」

 

「……はいその通りです。魔王倒すために何か一つ持っていけるんだけど……それを使って魔王軍の為に働いたり、グータラしたり、自分の欲望に従ったり……で、でもちゃんと戦ってる子もいるのよ! 魔王にすらたどり着いてないけど」

 

「……駄目じゃないですか。もしかしてノルマって異世界に送る人間の数ですか? はっきり言いますけどね、送りゃいいってわ「言わないでよ! 私だってね分かってるわよ、でもノルマ達成しなきゃ怒られるの…お菓子とか没収されるの! だからお願い、異世界に行ってよ…行ってノルマ達成させてよ!」」

 

「……み、みじめだこの女神。分かりました、分かったからしがみつかないでくださいって何涙と鼻水拭いてるんですかこの駄女神!」

 

「あっ駄女神って言った! 駄女神って……私は駄女神じゃないわ水の女神アクア様よ、アナタが行く世界の女神なの……謝ってよ、速くあ「やっぱり天国行き」待って謝るから待って~お願い異世界に行ってよ~」

 

 

 

 本当にこれが女神なんだろうか? この泣きながら鼻水を垂らしている水色の髪の残念な女性が女神なんだろうか……あとこれが女神の異世界ってそれだけで大丈夫か?

 

 

「分かりました、行きますから……行きますから鼻水拭かないでください!」

 

「グスッ本当に行ってくれるのね……これカタログだから選んで「それ以外からでも良いんですよね?」まぁ別にいいけど……無茶苦茶強いのは無理よ、それできるならとっくの昔にやってるから」

 

「アクア様って水の女神なんですよね? 水関連の凄い女神なんですよね……その世界で凄い女神様なんですよね?」

 

「そ、そうよ凄い女神なの! 私はその世界の二つある宗教の内の一つ……アクシズ教の女神なのよ、凄いでしょ!」

 

「それなら……水と氷の魔法の適性と威力を上げる事くらいできますよね? それを持って行きたいんですが」

 

「えっそれくらいでいいの? それくらいなら別に構わないけど……はいアナタにあげたわ! じゃあその魔方陣からでないでね……フリじゃないわよ」

 

「……分かってますよアクア様、あとありがとうございます」

 

「それじゃあ…………さん。アナタをこれから異世界へと送ります。魔王討伐のための勇者候補の一人として……魔王を倒した暁には神々から贈り物を授けましょう」

 

「えっ何かくれるんですか?」

 

「そう、世界を救った偉業に見合った贈り物……例えどんな願いでも、たった一つだけ叶えてあげましょう」

 

「……それあるのに魔王倒せてないってどんだけ魔王の手下強いんですか」

 

「さぁ勇者よ! 願わくは数多くの勇者候補の中から、アナタが魔王を打ち倒すことを祈…………あっ魔方陣間違えた」

 

「えっ? 聞き間違えじゃなかったら魔方陣間違えたって聞こえたんですけど、気のせいですよね!」

 

「だ、大丈夫よ! 死ぬ訳じゃないから……ちょっと出す魔方陣間違えただけだから大丈夫よ。まぁ頑張って私の評価あげてね!」

 

「最後の余計な言葉なかったら、ちょっとは許せたんですけどね……次あったとき絶対に怒りますからね!」

 

「ぷーくすくす! 次会うときはアナタが死んだときか、魔王倒したときだから……あったとしたらずっと後よ」

 

 

 あの駄女神絶対に覚えおけよ……次会ったらデコピンじゃすまないからな! あっ体が浮く…っていうか吸い込まれていくんだけど大丈夫なのこれ!

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