小豆小僧古書店   作:高性能脂肪

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このマトモな転生者に安息を!~その2

 汚水の駄女神アクア様……僕は異世界転生しました。あなたが魔法陣を間違ったために、一から人生を始めた事は良しとしましょう……何故ならあなたがまさか言葉を理解させないまま転生させるという愚行をしたので、逆に一からじゃないと大変な事になったことでしょうから

 

 

 僕は紅魔族という魔法に特化した一族の元に産まれました。魔法に特化したのはいいのですが……色々と残念です。まずネーミングセンスはありません、僕の名前はひえぴたという酷い名前としった時は絶望しかけました……両親の名前がすんすんとやくるとんと知って、一周回って受け入れましたから。あと厨二病です、紅魔族は黒髪紅目が一般的な中僕は白髪蒼目という正反対な子供として産まれました……普通なら他の子と違うとか言ったりするものだと思うのですが

 

「この子は……俺はお前達とは違うとかを普通に言えるとは、何て羨ましいんだ!」

 

「違いますよアナタ……俺こそが完成体、紅魔族の王となる者だ! ですよ」

 

 

 と頭の痛い事を言っていました。周りの大人も普通に羨ましがりながら可愛がってくれたので良かったです……でもみんな厨二病です。そんな大人と子供に囲まれてすくすくと育ち、今アクセルの街という駆け出し冒険者街で暮らしています……が何で異世界から来たっぽい高校生とべとべとになっている幼馴染みのめぐみんと一緒にべとべとになって歩いてるんですかアクア様?

 

 

 

「めぐみん……何でべとべとになってるの?」

 

「その声はひえぴた、ひえぴたじゃないですか。この男に見捨てられて蛙に食べられたんですよ!」

 

「おぉーい言い方! お前が魔法使っていきなり倒れて食われただけじゃねえか、誤解を生むような事言うんじゃねえよ‼」

 

「生臭い……生臭いよぉってアナタだれ? めぐみんの友達か何かだったら大衆浴場に入るお金ちょうイタッ何するのよカズマ!」

 

「お前はタカるな! 蛙に殴りかかって食べられたなんて知ったらお前が笑われるだろう!」

 

「あーカズマが言った! そもそも私は女神よ、女神の拳が蛙ごときに効かないなんておかしいじゃない」

 

「……めぐみん、お金あげるから風呂に入ってきたら」

 

「……ありがとうございます。じゃあカズマまた後で」

 

「依怙贔屓よ、依怙贔屓! めぐみんにだけ渡すなんて……ねぇカズマ? 私もお風呂入りたいんですけど」

 

「なにもしてないお前は水でもかけ「うわーん、カズマに変態プレイを続行し」よーし分かった! 分かったからそれ以上何も喋るな……ほら金やるからさっさと行けよこの穀潰しが」

 

「め、めぐみーん、カジュマがいじめてくるー!」

 

 

 このカズマっていう人は何であの駄女神と爆裂馬鹿のめぐみんと一緒にいたのだろう? めぐみんの爆裂馬鹿はパーティー組んでから初めて知ったとしたら理解できるんだけど……本当になんで汚水の駄女神アクア様と一緒にいたんだろう?

 

 

「……色々と大変そうですね」

 

「大変どころじゃないけどな! アクアは役に立たないし、めぐみんは爆裂魔法しか使えないしよ、チクショーー‼」


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