元ウサギの異世界記   作:ラーカー

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アニメ記念
元ネタ「カードキャプターさくら」


カードキャプターの兄

「ほぇえええええ!?」

 

 朝、隣の部屋の妹の奇声で目が覚めた。

 時計を見るあと30分は「ほぇえええ!」眠れる(そのかわり遅刻ギリギリになる)な。二度寝する――バタンッ――べきかしないべ――ドタドタドタ――ドタバタうるせえし起きるか……。

 どっかの急いでる誰かさんと違い急ぐ理由がないのでゆっくり仕度する。

 ネクタイってしなくていいと思うんだけどなあ。首元苦しいしゆるくしとくかメンドイし。

 

「さくら怪獣じゃ無いもん!」

「確かに怪獣じゃないなこんなちっちゃいしな」

 

 階段を下りると高校生が小学生と遊んでいた。

 どうやら桃矢(とうや)兄がさくらをイジメてるらしい。

 毎朝毎朝飽きないな。

 

「おはよー」

「おはよう。いつもより早いな?」

玄兎(ゲント)兄おはよう!」

「朝から大騒ぎする誰かさんに起こされた。あと30時間は眠りたい」

「う……」

「怪獣も少しは反省しろ。あと寝すぎだそれは」

 

 そうかねえ?

 なんか寝ても疲れが取れないんだよなあ。集団生活とか面倒くさいことこの上ない。中学校とか行かなくてもなんとかなると思うんだけどねえ。

 でも常識掴むのに苦労してるし、行った方がいいかなあ?

 

「おやゲントさんおはようございます。ご飯食べますか?」

「おはようございます。食べます」

「いってきます」 

「あれ?早いね?」

「部活の朝練なんだよ」

 

 サッカー部だっけか。バイトと掛け持ちしながら部活するとか俺には無理だな。

 それよりも金儲けしたいがこの時代情報機器少ないんだよなあ。小遣い少ないし地道にバイトしようかな?でもうちの中学校バイト禁止だしなあ。まあ勝手になんかすればいいや。

 

「待って!」

 

 そう言って朝飯を早食いする妹。

 兄の友人である雪兎と会いたいから桃矢兄さんの登校によくついて行っている。

 正直、あの人は苦手なんだけどなあ。

 なんていうか、仮の姿って感じがすんだよな。それにあの人は人間じゃないし、かかわらないのが一番だと思うのだが妹はアレの事が好きなようだ。

 人の感情と嗜好はよくわからんな。

 

「あんまりかっこむと喉に詰まらせるぞ」

「ん!?」

「おい!?だから言っただろ!?」

 

 大したことなかったらよかったものの危ないんだよ。

 説教しようと思ったが逃げた。

 ……帰ってから説教だな。

 

「まったく」

「ゲントさん出来ましたよ?」

「すぐ行きます」

 

 とりあえず飯食ってから俺も学校行くか。

 

 

    ☆   ★   ☆

 

 夕方に学校から帰ろうかとしていたら、家の方から強力な力の塊があっちこっちへ飛んでいくのを感知、目撃した。

 この力は魔術系かな。うちの書庫にあった魔力と酷似してる気がするがたぶん気のせいだろう。あの封印力任せに解けるの恐らく兄さんぐらいだろうし、兄さんはそこまで命知らずじゃないだろう。

 飛んできたカード?(よく見えなかった)を一度避けたらそれ以降、現象は収まった。

 

 あとで確認したことだが、あの目立つ花火と流星群を足して二で割ったような派手で目立つ現象はほとんどの人に見えていなかったようだ。

 例外は霊感が強いとされる魔力持ちくらいだろう。もっとも見える人は余計な波風を好まないから聞き出すのには苦労したけどまとめると見えたことは見えたがよくわからない自然現象だと思って気にしてなかったらしい。

 いいのかそれで。

 

 話はそれたがあれは自然現象ではなく故意か偶然かは知らないが人為的なものだろう。

 帰ってから書庫を確認してみたら魔導書の一つがなくなっていたし、なぜか妹の部屋から散らばった魔力の残り香みたいなのが感じられるが(あと関西弁の声が聞こえる)、気のせいだと信じたい。

 

 あ、今日の夕飯の当番俺だな。

 材料あるし、コロッケでいいかな。というかコロッケを食べたい。

 

    ☆   ★   ☆

 

 本日あったこともあって、一応寝る前に町の観察でもしようと窓から街並みを観察していたら、妹がローラースケートで玄関が飛び出していった。パジャマで。

 なにやってんだあいつ?

 あれ以来妙な魔力があっちこっちで感じられてうまく感知が効かない。同系統の魔力だからか全方位から魔力を感じて近いのか遠いのかすらわからない状態だ。

 とりあえずさくらが帰ってきたら説教だな。

 

「でっけー鳥だな」

 

 視線をあげたら空に鳥が飛んでいるのが見えた。

 なんだあの鳥?

 地球上の生物ではないな。宇宙人でもないだろう。そもそも生きているのだろうか?魔力でできた疑似生命というのが一番近いか。

 姿形は東洋系の神話生物に似ている気がするが、あれは東洋系の魔術なのだろうか?

 あんな生物を生み出すのはむしろ西洋魔術だと思うが、考えても仕方ない。

 被害が出る前に退治するか。

 あんなのが一般人に見つかったら大騒ぎだ。

 変な収束点になっても困るだろう。

 

 適当な道具を作っていざ出かけようと鳥の現在地を確認したら。

 妹が空を飛んでいた。

 

 ……見間違いかな?

 双眼鏡を使ってよく確認する。

 

・パジャマ姿

・ローラースケート

・ピンクの杖

・ぬいぐるみみたいなのが一緒に飛んでいる

・妹そっくりの顔

 

 ……なにやってんだあいつ?

 とりあえず準備しとくか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おかえり。何かいうことは?」

「た、ただいま……」

「……なんでこんな時間に帰ってきたんだ?」

「えっとえっと(クロウカードの事は言えないしどうしよう!?考えてなかった……)。ちょっとお散歩に……」

 

 聞こえてるよ。

 

「はぁ……。風呂溜まってるから入ってこい。明日寝坊しても起こさないからな」

「ほえ?」

「なんだ?あ、そうだ」

 

 ずいっと顔を近づける。

 

「次は夜中の無断徘徊なんか許さんからな。あと汗かいてるからさっさと風呂入れ風邪ひくぞ」

 

 そういって自分の部屋に戻る。

 眠たいし寝よ。

 気がつかない振りも大変だしな。




あんな大事件関係者以外動かないのはおかしいですよねえ。

災厄が精神操作にあたりますしね。似たような力が発生してると好意的に解釈してみる。


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