Fate/Others Order 残されし世界の記憶   作:生姜ねる

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Another World

ある塔の一室。

 

 

 

「…うーん…どうしたものか。」

 

 

 人理焼却が行われた。

 

それ自体は把握していたし、一応の対策も取ってあった。

 

だがそれよりやっかいな別の問題も発生してしまった。

 

 

「僕の眼はどこぞの王さまみたいなものじゃないんだけどなぁ…。」

 

 

 見える事は見えるが、平行世界は僕の管轄外だ。

 

こんな事はこれまでなかったし、普段と扱い方が全然違う。

 

最初はどれが自分の世界か迷った…すぐに慣れたけど。

 

元々僕は夢と現実を頻繁に出入りしているから感覚は同じだ。

 

 

うーん。だけど結末が見えないのは不便だ…。それに見える世界は凄いブレてるし。

 

英雄王はこんなに重なって見えるのをよく管理出来ているなぁ…。

 

 

 

「ああ、そういえば彼達の様子は…。」

 

 

 

 カルデア、人理焼却を防ぐ者達。 

 

脅かされた人理を護り継続する為の人々。

 

 

 

 放ったキャスリバーグの様子を見ていたら、南極まで行っていた。

 

別にどこに行けとは言わなかったからなぁ…自分からそこに行ったのさ。

 

そうして様子を見ていたんだが、どこかの施設で保護されたようだ…。

 

まあ、それがカルデアなんだけどね。

 

 

 

で、面白いモノを…いや、少女をキャスリバーグが見つけてね…。

 

少し調べるとこれまた人間の闇が深いったらそれはもう…。

 

 

 

まあ…。この話はまた今度にしようか。

 

 

 

「うぅん…よし、写った」

 

 

 

燃える街。確か…彼らは特異点Fと言っていたかな?

 

…盾…なるほど…ふむふむ…横にいるのはマスターかな?

 

姿が重なって…男の子…女の子…ほう。こんな可能性もあるのか。

 

ふむ…慣れてくると中々におもしろいぞコレは…

 

 

 

あれ…おかしいな…アイツはどこに行ったんだか…

 

アレの事だから、絶対について行くはずだと思ったんだけど…うーむ。

 

 …ははん。さては迷ったな?まったくどこに居るんだか…

 

 

 

おかしいな…確かにいないぞ…キャスバリーグが…

 

 

 

ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー 

 

 

 マスターが突然消失してから数十分が経過しました。

 

私達はドクターの案内の元、私達は南西に向かっています。

 

ジークフリートさんと私は連携を確認しつつ、遭遇する敵を撃退、

 

魔力消費を出来るだけ抑える為に非戦闘時は霊体化してもらっています。

 

 …移動中、幾度も人の生活の痕跡を発見しましたが、全てが燃え尽きたり、焦げてしまったりと…まるで災害が起こった後の様になっていました。

 

…一切、人の気配はありませんでした。

 

 まるで、逃げる間もなく一瞬にして何かが全てを呑み込んだような。

 

 

「…カルデアと連絡を取ります、あの橋の手前で一度休憩にするわ。」

 

 

 「了解しました。」

 

 

 

カルデアからマスターへの電力供給は続いていて、実際に私達に

魔力供給が届いている点から先輩の生存する可能性は高いと思われます。

 

ですが、カルデアからは未だに発見できず、私達も…パスが切れている訳ではないのですが、存在の感知、大まかな場所すら分かりません。

 

このままでは、マスターの意味消失の危険性が更に高まります。

 

 

「こちら調査隊。何か進展は?」

 

 

『報告は2つ…一つはカルデアのメインシステムの復帰が半分を超えた。

 

レイシフトによる帰還はまだ危険だが、通信状態は良くなったはずだ。

 

これからは細い龍脈や、場所によってはマリーの魔力だけでも短時間なら通信が可能になった。」

 

 

 

「わかったわ、こちらから状況報告の頻度を高めます。もう一つは?」 

 

 

 

「こちらが先程指示した場所とは別に、もう一つ魔力値の高い場所がある。そちらほどではないから伝える事はしなかったんだが、もしかすると

 

そちらが原因かもしれない…だけど中規模の龍脈という可能性もある。

 

もし目的地に何も無かった場合。そちらにも向かって貰うことになる。

 

方角は西…立地と反応から察するに、山の中腹かと思う。報告は以上だ。」

 

 

 

「…分かりました。現在の目的地には後15分ほどで着きます。

 

その後、何も確認できないようならそちらに向かういます…他に連絡は?」

 

「いや、こちらからは以上だ、このまま注意して調査に当たって欲しい。」

 

 

 

「…通信を終わります。」

 

 

 所長が通信を終え、こちらに歩いてきます。

 

ジークフリートさんも霊体化を解き、所長の指示を待ちます。

 

「カルデアとの通信が安定したので、今後は情報交換の頻度を上げます。

 

具体的には5分毎に移動しながら連絡を取るわ、それと西にもう一つ、魔力測定値が高い場所があるそうです。現在の目的地を確認後、場合によってはそちらに向かいます。分かったかしら?」

 

 

 「了解しました」 「ああ、了解した」

 

 

 

「では休憩を終了して出発します、行くわよ」

 

 

 所長は時間の経過もあり、多少の冷静さを取り戻したようです。

 

それを見たジークフリートさんは少し目を閉じた後、霊体化しました。

 

 

 目的地までの少しの間、戦闘は発生せず、無事に到着する事が出来ました。

 

 

「…マシュ、ジークフリート。周囲を警戒。私は調査を始めます。」

 

 

 目的地には建物の残骸。それといくつかのクレーターがあるだけだった。

 

 ただ、それは物理的な面の事で、魔術に触れた事がある人間には分かる。

 

とてつもない大きいナニカが弾けた様な、そんな魔力の残滓が広がっていた。

 

 

 「…もしかしたら、ここに先輩が…?」

 

 

そう呟いてはみたが、現実的に考えて可能性は低い 

 

魔術的な隠蔽の可能性も無くはないが、この辺りを見る限りそういったものもない。

 

 

 数分後、オルガマリー所長が私達を呼んだ。

 

 

「二人とも、今すぐ出立します。目的地は西へ約2キロ。

 

詳しい説明は移動中するわ、準備を。」

 

 

 

『了解』

 

 

 

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