俺、曹操はーー今、とんでもない人と邂逅していた。
そのとんでもない人とは・・・・
「貴方が、私達の監督役を引き受けてくれると?」
「ええ。ーー前は色々とヤンチャしていたみたいですが、今は関係ありません。貴方達が新しく求めた挑戦の道。その道を歩む為の糧、もしくは、その道を導く船頭として、貴方達のチームに入れてもらえはしませんか?」
「まさか、大英雄ヘラクレス、アキレウスを導いた大賢者が監督を引き受けてくれるとは・・・全く、人生は何が起こるか分からないな。ケイローン殿?」
「そうですね、魏の覇王の名を受け継ぐ聖槍使いよ。それでは、君たちの強化案についてですが・・・」
そう言って、大賢者ケイローンは笑みを浮かべて、曹操にチームの強化案を語り出すのだった。
大賢者ケイローンが曹操が率いる『天帝の槍』の監督になってから一週間が経過した。
ケイローンが提案した強化案を元に各チームメンバーは、様々な場所に赴き、修行していた。
ヘラクレスの場合
「くっ・・・まだ、まだだぁ!!」
「ほぉ・・・喰らいつくか。ならば、これはどうだ!!」
ヘラクレス以上に強大かつ屈強な身体を持つ男が放つ矢を回避しながら、ヘラクレスは男に立ち向かっていた。
だが、男が放つ矢の速度、威力があまりにも凄く。直撃を避ける為に、回避し続けたが・・・
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・」
「これくらいで息切れか?」
回避に全力を使ったことで、スタミナ切れを起こしたヘラクレスは地面に倒れ込んでいた。
そんなヘラクレスに・・・
「やれやれ、身体作りから始めないといかんな。行けるか、我が魂を受け継ぐ者よ?」
「上等だ、ご先祖様!!」
矢を放っていた男・・・初代ヘラクレスは、修行に耐えられる身体作りを、提案した。
ヘラクレスは、その提案を受け入れると、直ぐ様、息を整えて、自分の先祖の話に耳を傾けるのだった。
ジャンヌの場合
「喰らいなさい!!」
気合いを込めながら焔を放つジャンヌ。
ジャンヌが放った焔はドラゴンとなり、的を焼き尽くすしていた。
「まだまだね。憤怒の焔はこんなものでは無いわよ」
ジャンヌが放った焔を見て、こう呟くのは、復讐者の英霊ジャンヌ・ダルク・オルタ。
今回のレーティングゲーム大会の為に、呼び出された英霊の一人でチームメイト兼ジャンヌの修行相手として、ジャンヌの修行に付き合っている。
「見てなさい。これが、本当の憤怒の焔よ!!」
ジャンヌ・オルタは、ジャンヌが放った焔以上の火力で、的・・・それどころか修練場を焼き尽くした。
その様子に、思わず、ジャンヌは・・・
「この火力。私も、あれ程の焔が出せるかしら?」
ジャンヌ・オルタが放った焔と自分の放った焔を比べてしまうのだった。
ジークフリードの場合
「腰をもう少し、落とせ。それでは体重が剣に乗らず、威力が落ちる」
「はい、師匠」
ジークは、師匠と呼んだ男と模擬戦をしていた。
師匠と呼ばれた男は、ジークのグラム同様に大きく重そうな銀の大剣を巧みに振るって、ジークのグラムの剣戟を軽々と捌いていた。
ジークの師匠の名は、英霊ジークフリード。ジャンヌ・オルタ同様に召喚された英霊であり、今回はケイローンと同様に、英雄派の
「俺達は、一振りの刃。幾ら名剣と言われた刀剣を何本使っても、最後は己が鍛えた一刀が勝敗を決める」
「ええ。俺は魔帝剣グラムを筆頭に様々な魔剣に選ばれた事で増長してしまった。剣の力を己の力だと、過信してしまった。だから、一度・・・グラムは俺から離れ、木場祐斗の手に渡ってしまった」
ジークが持つ魔帝剣グラムは、一度、木場祐斗に渡っていたが・・・トライヘキサの一戦後、彼に返却されている。
理由としては、木場祐斗が魔帝剣グラムよりも聖剣と魔剣の特性を同時に有する聖魔剣アロンダイトの適合者となった為、グラムを使わなくなった事。そして、もう一つの理由が魔帝剣グラムが、再度、ジークを主と認められた為、木場祐斗の望みでジークに返却された。
「二度とグラムに愛想が尽かされないように・・・そして、
そう心に刻んだジークは、ジークフリードに渾身の一刀を放つ。
「我が手に栄光あれ・・・
黒き斬撃がジークフリードに放たれた。
「剣を満ちよ・・・
ジークの斬撃を迎え撃つ形で、ジークフリードも己が宝具を開放する。
その後、ジーク達が使う修練場で大爆発が起きたのだった。
その2日後。曹操は、チームメンバーに集合を、掛けた。場所は、教会総本部にある食堂で、ジャンヌは、その食堂の料理人見習いとして、今は働いている。
「そんな訳でジーク達は、今、自分達が放った宝具で破壊された修練場の修繕で居ない訳だが・・・」
曹操は、ジークとジークフリードが二日前に起こした騒動の説明を冥府から合流したゲオルグと、再びメンバーとして、英雄派に戻ってきたペルセウスに残念そうな表情で説明していた。
「それで、こんなに人が少なかったのか。コンラは、あの影の国の女王で修行中で居ないし、レオナルドは『神獄界』と『
「ペルセウスだけか・・・とは何だ!?残念そうに言うな、ゲオルグ!!」
チームメンバーの一人であるコンラ、レオナルド、マルシリオは自身の力を、高める為に、不在。同様にヘラクレスとジャンヌは、今、引き受けている仕事の為、同様に不在。あとから合流予定である。
「メンバーは少ないが、今から今回のレーティング大会について話そう。ゲオルグ、その前にハーデスが何か企んでいなかったか?」
「そうだね。結論から言うと企んでいる。おそらく『神獄神』が秘密裏に教えてくれたハーデスの計画・・・その進行はだいぶ進んでいる。既に超越者が二体、魔王クラス二体の悪魔が生まれている」
「もう、その段階か。まぁ、様々な世界が混ざった事で、技術も色々と集めたのだろう。もしかして・・・」
「嗚呼。一体は龍神クラスの超越者・・・バルべリスだ」
「早いな。だが、今回は、その超越者すらも氷山の一角。神仏クラスは勿論、あの覇道神達も参加するらしい」
「それだけじゃ無い。噂によれば、この世界以上に険しい世界に住むスーパーマサラ人なる者や美食家、海賊、格闘家、魔導士と言った人間の超越者達もチームを組んで参加するらしい。全く、頭が痛い話だ」
ペルセウスは神妙な顔で、今回、参加するチームについて感想を述べた。
「彼らの目的は、勿論、兵藤一誠と戦う事だ。無論、俺達もだ・・・ヴァーリは、既に兵藤一誠に勝つために異世界の強者達を率いれた。こっちは指導者であるが英霊を何体か自陣に引き込めたが・・・唯一人だけ・・・動きが分からない物がいる」
曹操は、そう言って、一枚の紙を取り出した。
「この紙は・・・リアス・グレモリーのチームメンバー表か?」
その紙には、今大会に参加するリアス・グレモリーのチームメンバー表が書かれている。
「グレモリー眷属は、勿論の事・・・聖杯使い、ジークの教え子だった紫炎使い、ミスターブラック・・・クロウ・クルワッハ・・・ヴァスコ・ストラーダって・・・もう、あの方を引き込めたのか!!」
『神獄神』から既に教えてもらった未来の情報からミスターブラックこと『
それを知ったゲオルグは、彼女の交渉力に戦慄を覚えた。ペルセウスも同様だった。
だが、曹操だけは違った。
「遅かれ、早かれ、彼女は引き込めていただろう。だが、彼女は彼らを引き込んだ後、目立った動きはしていない・・・・そこが不自然に思えてな」
「何故だい?」
「修行についての情報が無いんだ。隠しているにしても、一つも入って来ないのはおかしい・・・」
「兄の力を借りている事は無いか?」
「それは無い。魔王サーゼクス・ルシファーは、確か妹に甘い。だが、各神話勢力が共同で行うレーティング大会だ。身内に有利にしてしまえば、各勢力の反感を買う。それに義弟である兵藤一誠の顔に泥を塗るような真似はしないだろう」
「考えすぎじゃないか?学業で忙しく、修行で手が回らなかったんじゃないのか?」
「それだったら、楽だったんだがな・・・」
そう言って、曹操はリアス・グレモリーのチームメンバー表をじっくりと見つめるのだった。
『天帝の槍』チーム大会登録メンバー
サブメンバー
詳細不明
監督・指導者
ケイローン
ヘラクレス
ジークフリード
ジャンヌ・オルタ
関帝(監視役)
今回は英雄派について、焦点を当てました。原作と違ってジーク、レオナルドも参加するため、若干、メンバーの配置が変わっています。詳細不明と書いた所については追々、明かす予定です。
関帝は、今回、指導者兼監視役として、参加します。商売の神様の為、中々、忙しいですが、曹操の指導者として、曹操を鍛えます。
また、ケイローンはヘラクレス兼チーム全体の指導者として力を振るいます。
ちなみに、グラムの真名は私のオリジナルです。バルムンクの真名を参考に、それらしく名付けてみました。
次回は曹操も気になっているリアスチームにスポットを当てます。一見、メンバーは原作通りですが・・・・
次回もお楽しみに!!