魔銃使いは迷宮を駆ける 作:魔法少女()
日が暮れ夕暮れの差し込むホーム。
日がな一日を鍛冶に費やしていた【ヘスティア・ファミリア】の鍛冶師、ヴェルフは汗まみれの着流し姿のまま仲間を呼んでいた。
武具製作の為に呼び出されたリリ、春姫、ミコト、サイアの四人が「おおー」と揃って口を開ける。
「お前が前に使っていた刀に寸法は合わせておいた。材料は『ライガーファングの牙』に27階層で取れた『
「ありがとうございます、ヴェルフ殿! 素晴らしいです……!」
虎の刻印が施された黒塗りの鞘に収まる刃長90
「わたしのは?」
「これだよ……っと、やっぱ重いな」
ミコトに渡された刀を見て羨ましそうに指を咥えていたサイアに、ヴェルフから一本の大剣が渡される。
「うわ……でっかい」
「とても、大きいですね……」
その大きさに目を丸くするリリと春姫の前で、軽々と刃を保護する鞘から抜き放った大剣を持ち上げて見せるサイア。
刃長はおおよそ150
「ありがとう、お金は……次のダンジョンで稼いでくるね!」
「あー……いや、まあ、壊すなよ?」
高頻度で武器を破壊しているサイア向けに耐久重視でくみ上げられた一本だ。その刀身の重量とサイアの怪力から繰り出される一撃は、よほどの事が無ければ同格のモンスターなら一刀両断する事だろう。
「よし、それじゃあ名前を付けるか……そっちの刀は…………
「お待ちくださいヴェルフ殿ぉおおおおおおおおおおおお!?」
顎に手を添えてニヤリと渾身の笑みを浮かべたヴェルフに、ミコトが全力で吠えかかる。
血相を変え、自らの愛刀となる刀の銘を『
「よ、良いお名前ではございませんか、
「おっ、分かってくれるか、お前!」
「後生ですから黙っていてくださいっ、春姫殿ォッ!?」
箱入りっぷりを発揮して武具に付けるには珍妙な名を褒める春姫と、初めての賛同者に喜ぶヴェルフ。そして涙目で懇願するミコト。
げんなりとするリリを他所に、サイアが自身の武器に既に刻まれている銘を見て真顔になっていた。
「サイア様、どうかしましたか?」
「……この武器、
「…………」
既に銘が刻まれており変更不可能になっている武器を前にサイアが崩れ落ちる。
横で今ならまだ銘も刻まれておらず間に合う、とミコトが泣きながら土下座して懇願し、どうにか新武装の名を『虎鉄』にすることに成功していた。
「サイア様の方の武器は……」
「ん? ああ、先に作って良い名前が浮かんだからそのまま使わせてもらった。良い名前だろ?」
「次は相談させてほしいなぁ、って」
引き攣った笑みで
「まあ、良い。後はミリアの銃杖だが、こっちは形だけ整えただけだから前までと同じだな」
「名前は?」
「……俺が付けると不満らしいからな、後でミリアと相談しとくよ」
今日も一日忙しそうにあっちこっち駆け回っていた副団長の装備がおかしな名でなくて良かった、とサイアが胸をなでおろす。
「……で、後はお前達の防具になるが、これだ」
「マント、でございますか?」
「ヴェルフ様、まさか、これは……」
春姫とリリに渡されたのは、漆黒の
驚愕するリリとミコトを見て、事情を知らぬ春姫とサイアが小首を傾げる。
「ああ、春姫とサイアは知らなかったな。前に漆黒の
18階層での
その際に活躍したベルに優先的に渡された『ゴライアスの硬皮』の半分を、リリと春姫用の防具の素材として使用したのだ。
数百を超える上級冒険者の集中砲撃を受けても耐えきる程の凄まじい耐久性を誇る巨人の硬皮。ヴェルフなりに皮を鞣し、形を整え一級品の防具に仕立て上げた逸品だ。
「随分重いですね……」
「まぁ、重さには目を瞑ってくれ。あの階層主が出鱈目ならその皮も出鱈目だ、武器だろうが魔法だろうがびくともしない」
『ゴライアスのローブ』を身に着けたリリがその防具の重さに呟きを零した。
【
「う、う~っ」
「は、春姫殿、大丈夫ですか?」
「重くはありますが、これならば『中層』や『下層』のモンスターからの一撃必殺は防げますね」
18階層での出鱈目な強さを目の当たりにしていたリリが感嘆の息をついた。
「ただし、攻撃は防いでも衝撃までは殺せない。とんでもない力で殴られればおしまいだ、気を付けろよ。あ、後、ミリアの
「副団長の
「それは、確かにリリも同感ですね」
結晶竜の乱入による蘇生が無ければ、あの強襲型の階層主も一撃で仕留める事が出来る程の威力の
ヴェルフ達が半笑いを浮かべていると猫人が廊下の奥から急いだ様子で駆けてくるのが見え、皆が何事かと彼を伺う。
「よう、談笑してる所悪い。
「何かあったのでしょうか?」
「いんや、詳しい話は知らんが、すぐにヴェルフを呼んできてくれって」
「……何かあったんだろうな。わかった、直ぐ行く」
ミリアが急な呼びつけを行う。ともなれば派閥内では重要な事に違い無いと皆が確信し、慌てた様子で駆け出した。
執務室で確認作業しているさ中、いくつか気になった点があったので確認の為にヴェルフを呼んだら大事になってしまいました。ミリア・ノースリスです、過保護な家族が居て嬉しいやら悲しいやら。
「それで、何があったんだ?」
「ミリア様、何事ですか?」
「あー……えっと、そのー……まだ確証が得られていない、と言いますか~」
「まぁまぁ、落ち着きなよ」
執務室の扉を蹴破る勢いで入ってきたヴェルフとリリに詰め寄られ、ヘスティア様がそれを押し留めてくれる。そんな中、入り口からぞろぞろとミコト、春姫、サイアなんかも入ってくるのが見えた。
いやね、ほんとうに申し訳ないんだけど大事にはしたくなかったんだけどなぁ。
「はぁ……えっとですね、説明しますんで少し離れてください」
「ああ」
詰め寄ってきていたヴェルフとリリが離れ、ヘスティア様がふぅ、と一息ついた。そのさ中、バンッ、と扉が開け放たれ、ベルが飛び込んできた。
「ミリア! 何かあったって聞いたけど!?」
「……あー、春姫、皆にお茶をお願い」
ちょっと落ち着いてくれ。本当に大した用事じゃないんだよ。ディンケは皆にどんな伝え方したんですか。
春姫にお茶を用意して貰う序に、執務室では部屋が狭くて全員は入れないという事で
「で、ミリア、俺に用があるって聞いたが」
「あ、はい。いくつか聞きたい事があったんですよ」
「聞きたい事?」
まずその前に状況の説明をさせて貰おうかな。
つい昨日、藍色の女神の所の『ダルトン情報屋』の方からいくつか情報提供があった。それの裏取りの為に『情報屋マイヤーズ』からいくつか情報を購入した事。
その結果として、期間が余りにも短すぎて確定情報とは言えないものの、ヴェルフを中心として【ヘスティア・ファミリア】の情報収集を行っている集団がある事が判明したのだ。
「で、ヴェルフは誰かから恨みを買ったりとかした覚えは無いですよね?」
「恨み、か……特に思い付かないんだが」
ふぅむ、何が不思議かって、収集してる奴らが
しかも、都市各所に散らばってるし。地図上の分布を見た感じだと、ギルドや商会、大派閥のホーム近くなんかに散ってるし。
なにより【ヘスティア・ファミリア】の
「はぁ? 大事じゃねぇか!?」
「……ミリア様、相手は誰か特定できてますか?」
「いや、それはまだわかってないわ。ただ、真っ先に情報を買い漁られてるのがヴェルフだし、ヴェルフの知り合いまたは怨恨……もしくは、『クロッゾの魔剣』が目的なのかなぁ、とは考えてるけどね」
一番可能性が高いのは『クロッゾの魔剣』を目的としてヴェルフを狙っている、という線だろうか。
正直、今の【ヘスティア・ファミリア】は狙われる要素が多すぎて洗い出すのが本当に面倒臭い。大半が俺を中心に情報収集している中、珍しくヴェルフを中心に情報集めてる集団があるっぽかったので少し警戒をしているだけなのだ。
「それ、黙ってる積りだったんですか!?」
リリが責める様に立ち上がって吠える。当然だろうなぁ、と頬を掻いてヴェルフに視線を流す。
「いや、ね。正直、ヴェルフと相談してから決めようとは思ってたのよ」
「…………」
「ほら、自分が原因だったら、気に病むでしょ?」
少なくとも、俺が狙われる原因になっているであろう事については俺は気に病んでる。自分でその辺りの案件は全部片づけて無かった事にしておきたいぐらいには、気に病むに決まってる。
だから、まずヴェルフとヘスティア様にだけ話しておいてから今後の行動について決めようかと思ってました。はい……。
「はぁ、悪いなミリア。俺、お前の事責められなくなったわ」
ばりばりと頭を掻いたヴェルフが眉を顰めて広げた地図を見つめだす。
「そうか、自分が原因で狙われてるってわかっちまったら、そりゃあ、な……」
何処か思い詰めた様な表情で黙り込んだヴェルフを見て、リリが眉を顰めて呟いた。
「リリ達に黙って解決しようとするのであれば、リリは怒りますよ」
「あー、えっと……」
「ミ・リ・ア・さ・ま?」
「ごめん、癖になってて、今度から気を付けるから」
リリが割とマジギレ寸前なのを宥めていると、ベルが口を開いた。
「その、僕達はどうすれば良いのかな?」
「えっとですね、既に【ロキ・ファミリア】の方には情報は流しておきましたので」
「流した?」
あー、誤解を生まない様に説明をするとだね。
現在【ヘスティア・ファミリア】周辺を嗅ぎ回ってる怪しい派閥や商会なんかを
その中で最近、都市外からやってきたらしい者達が揃って情報を買ってて怪しいし、隠れる様にこそこそしてるから潜伏場所を探っておいたよ。と知らせておいたのだ。
「はぇー、珍しく行動が早いですね、ミリア様」
「で、【ロキ・ファミリア】の方は何て?」
「確認が取れ次第拘束する、との事ですね」
それまでは暫く気付いて無いふりして欲しい、との要望が来ている。
正直なぁ、【ロキ・ファミリア】の主力部隊が都市内へととんぼ返りしてきてるし、時期的にフィンは何かしらに気付いて居そうではあったんだよなぁ。
うーん、俺個人の想像の域を出ないんだけど。
「ヴェルフの魔剣目的にラキア王国がなんかしてるんじゃないかなぁ、とは思ってますね」
都市外の戦況についての情報が無いのでなんとも言えんのだけどね。
だって、勝ち確の戦争(笑)の情報なんて誰も欲しがったりしないでしょ? だからか、情報屋の殆どが『戦争の戦況? んなもん知ってどうすんだよ』と取り合ってくれないんだよ。ほんと、使えない情報屋ばっかりでうんざりするね。
「ラキア王国が……? 内部工作でしょうか?」
「うん? あのラキア王国がねぇ……」
「と、言う訳でですね」
ま、とりあえずヴェルフの身の振り方については少し考えて貰って、今後の方針だけ告げておきますか。
「まず、ヘスティア様の近辺警護で常に二人は欲しいですね。後、ヴェルフは必ず誰かと一緒に行動する事。できれば春姫以外で自衛出来る人が良いわね」
「おう、俺の方は了解だが、ヘスティア様の護衛か」
「……それについてなんだけど、ミリア君は警護から除外で頼むよ」
何やら怪しい動きがあるので、狙われたら不味い主神を守る為に重点的に警護を着けよう、という話なのに、主神自らが『キミが警護するのは駄目だ』と言い放つんですよ。正直信じられないですわ。
「いや、ミリア様は既に忙しいではありませんか。なのに仕事を増やすおつもりですか?」
「……ぐぅの音も出ないわ」
ぐぬぬ……と言いたいが、実際に忙しくて目が回りそうなのは否定しない。
否定、しないが……ヘスティア様の護衛は俺の手でやりたいんだけどなぁ。
「じゃあ、ミリア様は除外確定で」
「あの~、でしたら
まず、前提として現状、忙しい俺と、護衛として力不足なリリ、春姫を除外。
そこから、狙われている可能性の高いヴェルフも外して、残った面々と加えて【ミアハ・ファミリア】のナァーザさんや【タケミカヅチ・ファミリア】の人達にも協力してもらう事になってるので、その中から時間を決めて護衛して貰う事にしようと思う訳だ。
「ほぅ、夜はどうする?」
「屋敷内についてはキューイとクリスが居れば問題はありませんので、基本的に昼間ですね」
一応、クリスの方は常にヘスティア様に付きっ切りになってもらう積りではあるが、俺に何かあると問題になる可能性もゼロではないので、常に護衛を着ける。
それと、昼間といっても【ヘファイストス・ファミリア】の店舗でバイトする時間帯は無しでも一応問題はない。ヘファイストス様の方にも話を通すし、そもそもあの派閥は窃盗対策として店舗に自前の警備員として屈強な団員が配属されてるので問題はないだろう。
そうなってくると、じゃが丸くんのバイトの時が問題となってくる訳だが。
ヘスティア様の行動予定の書かれた紙をテーブルに広げ、その横に護衛の予定を書き込む枠線のみの紙を広げる。
「勿論、どうしても時間が埋まらなければ私が動きま……すいません、何でもないです」
ヘスティア様の護衛は任せろー、とい言おうとしたら凄まじい圧をかけられたんですが。
いや、だって、ヘスティア様の護衛だよ? 俺がやんなくて誰がやるんだよ。なんなら24時間体制でヘスティア様の近辺警護だってやるよ。喜んでやるよ!
「じゃあ僕はこの日の昼間かな」
「団長がそこいくなら、俺はこの日だな。一日いけるぞ」
「ディンケがそこか~、じゃああたしはここにしようかな」
「私はこの日に護衛に付きましょう。サイアもどうです?」
サクサクと日程が決められていき、余った枠は今後【タケミカヅチ・ファミリア】や【ミアハ・ファミリア】を交えて相談するという事で話し合いは終了。
ヴェルフの方を伺うと顎に手を当てて考え込んでいる様子だった。
「ヴェルフ、何か気付く事はあった?」
「……ん、ああ……そうだな、自分の所為で仲間に迷惑がかかるってのは、案外
「大丈夫だよ、ヴェルフ」
ベルが気落ちした様子のヴェルフの肩を叩く。
「僕達、家族じゃないか。そんな事気にしなくていいから」
「ベル様の言う通りです。ミリア様みたいにこそこそされても困りますし」
ちくりと棘をこちらに刺してくるリリに苦笑しつつも、予定表の紙を纏めてヘスティア様に託しておく。
「おーい、夕飯が出来たから皆食堂に集合してくれ」
丁度夕食の準備をしていたエリウッドとイリスの二人が呼びに来たため、会議はお開きだ。
「そういえば、明日は【タケミカヅチ・ファミリア】と17階層に行きますが、それは予定通りに?」
「あ、その件は忘れてたわ。うん、予定通りに17階層まで行く予定だから、皆準備は忘れないでね」
そうだそうだ、昨日から桜花達と相談で決めていた『小遠征』の準備の方も確認しておかないとなぁ~。
ぼんやりと、準備の為に食後倉庫に行かないとなぁと考えていると後頭部を強打された。
「いたっ……なんですか」
「準備の方はリリ達の方でやっておきますので。ミリア様は今日は直ぐに寝てください」
「はい、
気合十分、と張り切る春姫は微笑ましいのだが、ダンジョン探索の準備に手は抜けないし。リリには悪いが少しだけ、と視線を逸らそうとしたら頭をガシッとフィアに掴まれた。
「副団長、昨日から今朝にかけて夜中出かけてたよな」
「……あー、えー……全然大丈夫ですよ! 元気一杯ですって!」
情報屋の方をこそっと回ってたから夜中こっそり出かけてただけです。でも大丈夫なんで放してくださいお願いします。何でもしますんで。
ぐいっ、とリリが顔を覗き込んできて目を細め、じぃーっと見つめてくる。
やだ、照れちゃう。
「ミリア様、眼の下に隈がありますね」
ははーん、カマかけてるな? そんなんに引っかかったりなんかしないぞ。念入りに化粧で誤魔化したからバレたりするわけないんだよなぁ。
「副団長、化粧してるなんて珍しいな」
「……あの、フィアさん、匂い嗅ぐのはやめてください」
フィアがすんすん、と鼻を鳴らして匂いを嗅いでくる。匂いフェチかな、と冗談を零したい所ではあるが、獣人の鼻に化粧が引っかかったらしい。
素早くリリが俺の目元を拭って化粧を剥がし、その下に隠されたほんの薄らとよく観察しなければわからないはずの隈を見つけたのか、リリの目が徐々に吊り上がっていく。
「ミリア様、この後夕食を食べたらすぐにお風呂に入って歯を磨いたら寝て下さい」
「……お、おかあさんですか?」
俺は冒険者【魔銃使い】ミリア・ノースリスだぞ、第二級冒険者だぞ、下級冒険者の圧なんかに絶対負けない!
「寝て下さい。良いですね?」
「あっ、はい」
…………リリの圧には勝てなかったよ。
「副団長は相変わらずだな。倒れる事だけはしてくれるなよ」
「ミリア、無茶は駄目だって毎回言われてるのに……」
「あれは死んでも直らんだろ」
「それよりも、明日は
待って、サイア、ちくわの試し切りって何?
参加人数はヘスティア派閥から11名+α、タケミカヅチ派閥から5名の合計16名+αの規模の遠征隊となる。
今後、より深い階層、20階層以上の層域にまで足を運ぶとなれば、日帰りでは到達時間が足りない。行って戻ってくるだけで時間がカツカツで碌な探索処か、下手すると途中でトラブルに見舞われれば日帰りすら難しい。
故に、迷宮内での
『小遠征』等と銘打ってはいるものの、実際は長期間のダンジョン探索に向けた迷宮滞在のお試しである。
しかも今回は遠征慣れした【ロキ・ファミリア】や【ガネーシャ・ファミリア】等の大派閥の知識を持つフィアやディンケといった経験者もいる。彼等から『深層遠征』に関しての知識なんかも得られる事もあって、桜花等は非常に張り切っていた。ベルも、アイズさんの活躍なんかを聞けるかも、と思っていたらしいし。
留守に関しては【ヘスティア・ファミリア】のホームに、タケミカヅチ様も泊まりで、護衛として【ミアハ・ファミリア】のナァーザさんや、ダフネ、カサンドラなんかも来てくれる事になっている。
後、【ロキ・ファミリア】の方からこっそりと護衛としてホーム周辺に団員を派遣してくれているらしいので、問題は皆無、安心して『小遠征』に挑む事が出来る訳だ。
目的地は17階層。半日一杯を探索に費やし、一晩過ごしてから明日の昼に帰還する予定となっていた。
────筈だったのだが。
ヴェルフ関連のイベント。
超警戒中のミリアの情報網に呆気なく引っかかりますね。
自分が原因で狙われるのがわかると申し訳なくなるからね、自分で全部片付けようとしちゃうのは仕方ないよね(目反らし)