魔銃使いは迷宮を駆ける 作:魔法少女()
昇降機に乗りながら恥ずかしげに顔を伏せるベルと、少し上ずった声でフォローするエイナさんの姿があった。俺? 慣れたと言うかなんというか。ヘスティア様らしい一面だったと思う訳だが。
「変わった神様……だね」
「…………」
ヘスティア様は途中でヘファイストス・ファミリアの人に呼び付けられてそちらの方の対応に向かったので、当初の目的通り一つ上の階層へと移動しているのだ。
カシャーンと言う特徴的な到着を知らせる音が響き、扉が開く。下の階層と違い開いた扉の向うには真っ赤なカーペットでは無く、剥き出しの石レンガが広がっている。光量が少な目なのか下の階層より少し暗い雰囲気なのだが、活発な人の声が響いている。
「こういった武器が欲しいんだが」「この剣ならなんだって切れますよ」
「この盾良いわね」「探してる武器はこれですか?」
探している武装に関する質問、売り込みに勤しむ声、嬉しそうに何かを見つけたらしい声、様々な声が雑多に聞こえ、下の階層とはまた違った喧騒を生み出している。
「はい、到着」
昇降機を下りて直ぐに気が付いた。壁が木材製で下の階層より安っぽい。高級武具店と言うよりこれは……。
壁に無造作にかけられた大剣や小剣、斧や盾。どれも下の階層で見た物より安っぽい雰囲気がする。質素と言えば良いのか。どちらかと言うと下の階層の武装は俺やベルには不相応って感じの力強さや鋭さを感じたが、この階層に展示されてる武装類はまさに俺達の手に届く様な感じがする。
「二人は、ヘファイストス・ファミリアみたいな高級ブランド、自分達には縁が無いもの。なんて思ってたでしょ?」
「えぇ、まぁ」
「そうですね……」
「実はそうでもないんだな~」
得意げに、慣れたように足を踏み出したエイナさんに続いて歩き出す。
人が多いな。それも俺達と同じ様な駆け出しの恰好をした冒険者も居る。下の階層で場違い感の出ていた俺らもこの階層ではぴったりの雰囲気と言う奴だ。
「ほら、見てみて」
エイナさんの前の展示を覗き込んでみると、其処にはベルの扱うナイフと同型のナイフがあった。
値段は……1200ヴァリス。下の階層とは雲泥の差である。とは言えその分装飾は一切見られない。質実堅剛さが見て取れる。
他の剣も似た様な値段で、高くとも5000ヴァリス程度とかなり安い。下の階層では目ん玉飛び出るぐらいの値段ばっかだったが……と言うか本当に安いな。ヘファイストス・ファミリアの店だよな?
「あれ……高くない?」
「ふふ、驚いた?」
悪戯っぽい笑みを浮かべたエイナさん曰く。
ヘファイストス・ファミリアには上級鍛冶師ももちろん所属しているが、それ以上に下級鍛冶師、新米鍛冶師が数多所属している。
上級鍛冶師は当然の如く下の第一級、第二級武装を取り扱っているが、その鍛冶師の誰もが最初からそんな素晴らしい武装を作れるわけでは無い。
その上で、ヘファイストス・ファミリアと言うファミリアは鍛冶師の支援を行うファミリアではあるのだが、全てを補助している訳では無い。
ファミリア側が提供するのは神の恩恵と鍛冶場の二つのみ。後は定期的なファミリアの資金徴収があるのみ。
鍛冶師にとって何が一番難しいかと言えば鍛冶場を用意する事だが、鍛冶師一人一人に新米だろうが上級だろうが専用の鍛冶場を用意する辺り、ヘファイストス・ファミリアの規模はやはりでかい。
それはさておき、鍛冶師と言うのは自分で自分の食い扶持を稼がなくてはならない。他にも鍛冶に必要な燃料、素材は実費で補う訳だが……。当然、新米鍛冶師は名が売れておらず武装が売れない。
作り出した武装は買い手が居なくては金にならず、かといって個人個人で作った武装類を抱えて街中で宣伝等するのは効率が悪いし時間の無駄だ。
ヘファイストス・ファミリアはその辺りも考慮してこの階層丸々貸し切って駆け出し鍛冶師用の売り場として活用し、新米鍛冶師が成長しやすい様に考慮しているらしい。
ヘスティア様の
「安くても売られて評価されないと誰も相手にしてくれない。だからこの階層では原価ギリギリで冒険者に自分の武器や防具を売り込む新米鍛冶師が多いのよ」
へぇ~。ギルド所属だからか知識豊富だな。
「中には掘り出し物もあったりするのよ」
「掘り出し物?」
「そう、新米ながら下級鍛冶師顔負けの武装を作る鍛冶師も時々居てね。そう言った新米鍛冶師の作品が安く売りに出されている事もあるのよ」
なるほど、名が売れる前の才能有る鍛冶師の作品か。名が売れなきゃ上位の鍛冶師となる事も出来ないわけか。
「さ、行こう」
「はい」
エイナさんの後を着いていきながら剣の展示を見てみるが……うぅん。どれもこれもでかいな。いや、俺が小さいだけか。
棚にかけられたショートソード、小ぶりで扱いやすいみたいな説明書きがあるが、そのショートソードですら俺の手に余る大きさである。ぶっちゃけ俺にとってはロングソード並。
これは俺がパルゥムである弊害だろうなぁ。
パルゥムの冒険者は珍しいので、新米鍛冶師達は態々数の少ないパルゥム向けの武装なんて作らない訳だ。そうなると俺が武器を求める場合はナイフ類か……もしくは特注で鍛冶師に直接依頼を出すしか無い訳だ。困ったな。
長杖については割とあっさり見つかったので何とも言えんが、サブウェポン用の刀剣を探すのに苦労しそうだ。
そうこう考えている間にも武器類の展示と防具類の展示の境界線になっているらしき場所に到着した。
武装類を扱う場所には駆け出し冒険者が数多居たが、此方には全く人が居ない。まぁ、防具類はそう買い替える物じゃないからな。壊れたら修理して使うのが一般的らしいし。
アホみたいな全身板金鎧が展示されてるが、値段は4800ヴァリス。とは言えドワーフ用なのかずんぐりむっくりみたいな雰囲気がする。サイズの表示もしっかりあるが、こういったフルプレート系は大きさが合わないときつそうだな。
「わぁ~」
感動した様に声を漏らすベル、其れを見て笑みを浮かべるエイナさん。俺の方はどうにも俺の体躯に合う武装類が一切ない事に正直焦りを感じてる所である。
「僕、奥の方も見てきますね」
「あぁベル君……もう」
興奮していたのかエイナさんと俺を置いて、ベルは奥の方を見に行ってしまった。まぁしゃあなし。エイナさんは仕方ないなぁみたいな笑みを浮かべて此方を見た。
「ミリアちゃんはどうする? 武装類の展示に戻る?」
「そうですね、私の扱える刀剣類があるか不明ですが一応探してきます。エイナさんはベルをお願いして良いですか?」
「わかった。気を付けてね」
無意識か意識的か、エイナさんは俺の頭を撫でてからゆったりとした足取りでベルを追っていった。
さぁて、俺の方は武装の展示に戻りますかね。パルゥム用の展示とか無いだろうか。まぁ、期待せずに行きますかね。
やはりと言うかなんというか。俺の手に収まるサイズの武装は殆ど無かった。
無い訳ではないがどれもこれも古臭いと言うか、刀身が薄らと曇っていたり、赤錆が出始めた物だったりと、手入れが行き届いていないフロアの隅っこにほんの少しだけ存在した感じ。
樽に無造作に立て掛けられた剣を一本手に取ってみる。
刃渡りは40Cから50Cぐらい。真っ直ぐな刀身に片刃の刃。切っ先が欠け、刃の部分も無数の刃こぼれが見受けられる。柄の飾りらしき部分も圧し折れて変な途切れ方をしているし。
なんつーかなぁ。パルゥムってここまで不利なのか。各種族専用武装みたいなのも数多見かけたがパルゥム用だけは少ない。と言うかほぼない。
目の前の一つの樽に纏めて放り込まれてる辺り扱いの悪さは筋金入りと言うかなんというか……。
「はぁ……」
溜息しか出てこん。こりゃ酷い。一般向け展示の所で短剣類でも漁りますかね。扱えるかは別としても持っといて損は無いだろ。いや、ギルド支給のナイフがまだあるしそれで良いか。最悪、ベルの方の資金へと回せばいいし。
そんな考えの元その場を離れようとして、棚の上に置いてある物に目が留まった。
「え? ショットガン?」
下からでは良く見えん。えっと、ここらに踏み台みたいなもんはないのか。
俺の目に留まったのはダブルバレルショットガンの持ち手の部分の様な物。棚に置かれた木箱から柄だけが覗いている。一瞬それに目を奪われるが木製ではなく象牙製なのか色合いは全く違うし、そもそもここは刀剣を取り扱っている店だ。よもやショットガンなんて展示されている訳がないだろう。
近くにあった踏み台を運んできて棚の上の方……多分、普通に成人男性辺りなら手を伸ばせば届く場所なんだろうが、俺の手では届きようのない場所に展示されたそれを手に取ってみる。
湾曲した刀身、柄頭が小指側に湾曲しており、柄の部分だけ見るとショットガンの柄を彷彿とさせるククリナイフの様な物である。ただ、赤錆びが浮いて使い物にはならなそうと言うか、刀身は完全に腐食してるのか指で少し押しただけでボロボロと崩れていく。酷過ぎだろ……。
まぁ展示場所に広さに対して管理する側の人間が少なすぎるのが原因だろうが。
其処らは別にどうでも良い。と言うか俺はこの剣を見つけてとある発想が浮かんだ。この剣の柄をショットガンの持ち手と誤認した訳で……もしかしてだけどショットガンマジックやらピストルマジックを使う時に剣を持ったまま出来るのではないかと言う予測。
そもそも、ミリカンでは右手を『銃』の形にして詠唱しないといけないと言う条件付けがなされていたが、此方の魔法となってからは性質が多少変わっているのだ。もしかしたら……。
店中で詠唱するのはどうかと思うが、周囲を見回して人が居ないのを確認する。まぁこの階層の隅っこの部分だし人は居ないわな……。
右手で件の剣を持って構える。若干違和感を覚えるが剣の柄の部分の握りはワイアットアープダブルバレルショットガンのショートストックに近い。とは言え刀身の湾曲がどうにも癖が強い。
「『ショットガン・マジック』」
脳裏で剣を意識しながら詠唱してみる。刀身を銃身に見立て、切っ先に銃口が重なる形でのイメージ。
詠唱の結果としては上々。構えた剣の切っ先に魔法陣、剣の刀身の側面部分に結晶体。今までは右手に直接投影していた形のガン・マジックが上手い事剣に重なった。
とは言え慣れるまで扱い辛そうだが……これなら右手に武器を持ちつつ同時に魔法も使えるはずだ。
イメージ次第でどうとでもなるって言う情報をリューさんから学んでから色々と応用がきく様になったな。
……まぁ、こんな刀身が死んだ剣を持つわけにもいかないので、同型の湾曲した柄の剣を探さないとな訳だが。見付かるかねぇ。
結果だけ言おう。一応見付かった。見付かったんだが……なんつーかなぁ。
「ミリアはその剣を買うの?」
「ベルはその軽装鎧を? 9900ヴァリス……ギリギリですね」
ベルが木箱ごと持ってきたそれは軽装鎧らしい。エイナさんもなんか持ってきてるけどエイナさんは何を買ったんだろ? まぁ良いか。ベルの軽装鎧の方は製作者はヴェルフ・クロッゾと言うらしい。ただ……ただなぁ。
「ベル、この鎧……名称が『
ど根性ガエルか? いや違う、なんつーかもうね。ネーミングセンスの方が……。ただ、性能の方はかなり良さそう。エイナさんも値段に見合った良い防具だと褒めるぐらいだったしね。ベル君も一目惚れしたっぽいからもう何も言わんが、もうちょっと名前どうにかなんなかったのか……。
俺の剣の方は、製作者不明。これについては仕方ない。手入れの行き届いていない奥の方の所から引っ張り出してきたからな。刀身はそう錆び付いておらず薄らと曇っていた程度。お値段なんと2800ヴァリス。そう高い買い物と言う訳でも無い。後はこっそりと鎖帷子を買っといた。こっちは3000ヴァリス程。袖無しのシャツみたいな形状のもので、背中部分と腹の部分を重点的に守ってくれる奴。ウォーシャドウの攻撃程度なら防いでくれるらしい。
剣の方は湾曲した柄に真っ直ぐな刀身と言うよく分らん剣だ。湾曲した柄と言うのはゲームで良く見たショーテルを思わせるが、刀身が真っ直ぐなのでショーテルでは無いだろう。なんという名称の剣なのか知らんが俺がイメージする銃の形と重なるのでまぁ良し。
刀身の長さは40C程度。若干俺の手からすると長めだが、扱えないわけでは無い。分類はショートソード辺りだろうか?
ただ、振るうのに独特の癖があって正直剣として扱うとなると使い辛い。突き攻撃は割としやすいが切り払い系の攻撃には扱えないだろう。
「変わった武器ね……銘も無ければ製作者名も無いなんて」
「使い辛くない?」
「まぁ、要練習ですかね。メインはそっちじゃないんで」
右手に剣を持ちつつ、右手で魔法も扱う。なんて戦い方を想定してるからな。普通に剣を使うのはまずないだろ……。一応、リューさんに頼んで剣の扱いも少し学ぼう、そうしよう……。あ、リューさんには魔法を教わってるだけだからもしかしたら無理かも? 一応頼み込んでみよ……。
今日の集合場所まで戻ってきた。ベルは嬉しそうに鎧を抱え持ち、後序に俺の買った鎖帷子もベルが持ってる。剣は俺の腰に吊り下げてあるが……荷物持ちをさせてしまったのは申し訳ない。と言うか鎖帷子が予想以上に重かったのだ。それ着て上から魔女衣装となると……まぁ、体力作り頑張らないとだな。うん。
「あぁそうだ、ミリアちゃん」
「なんですか?」
夕暮れ時、帰宅する冒険者等が散見される広場で唐突にエイナさんが声をかけてきた。
「ベル君にも言ったんだけど、パーティーメンバーを増やした方が良いよ」
「ふん?」
メンバーを増やすねぇ。
「ベル君は前衛型だけど、ミリアちゃんの援護が間に合ってないって聞いたから、もう一人前衛を増やしてできれば足止め役が欲しいかなって思ったんだけど。後はサポーターを雇って荷物持ちを任せるべきかな」
あぁー、なるほど。ベル君がドロップ品や魔石を持って動くから援護が間に合わん時がある。と言うか時々モンスターが抜けてくるからそれで危ない目に何度かあってるし、気になってたのか。マジックシールドのおかげで気にしてなかったが、良く考えればそこらも必要か。
荷物持ち専用のサポーターねぇ……。
「もしよければギルドの方からおすすめのサポーターとかを紹介できるけど」
「……ベルはどうしたいです?」
ベルの意見次第だな。一応、団長はベルだし?
「少し考えてみようと思う。ミリアもその……困るでしょ?」
「あー……確かにそうですね」
そうだよな。俺の魔法やらキューイ関連やら、割と他のファミリアの人物を受け入れるには問題が多い。
「そっか、じゃあ必要になったら声をかけて。紹介出来る様にリストアップだけはしておくから」
「ありがとうございます」
気が利くと言うか、何と言うか。良い人だなぁ。
「さて、そろそろ時間かな」
「あ、今日はありがとうございました」
「ありがとうございました、エイナさん」
エイナさんに頭を下げておく。ヘファイストス・ファミリアの武装がそれなりの値段で買いそろえられると知ったのは僥倖だ。知らなかったらそこらの露店商人で揃えていた所だろう。
鉄製の長杖はそこそこの値段だったが、同質の物が何本も買えるぐらいの値段だったのでどうやらぼったくり価格だったらしい。もっと事前調査すべきだったな。
「そうだ……二人にこれを」
エイナさんが取り出したのはさっきの店で買ったらしき包み。俺らの為にわざわざ? 良い人過ぎるだろ……。
ベルに手渡されたのはグリーン・サポータと言う手甲。細長い形状の盾として扱う物らしい。エイナさんの瞳と同じくエメラルド色をしており、中には短剣類を入れておける空間もあるらしい。
俺の方には右手用の手袋。本当はエメラルド色の物を用意したかったそうだが見つからなかったので、俺の左手用手甲である竜鱗の朱手甲に合わせた色合いの物を選んでくれたらしい。
革製ではあるが俺の手にぴったりの大きさで、身に着けても違和感は感じられない。ほんの少しの魔法効果が付与されたマジックアイテムらしく、防御力が普通の物よりも高めてあるらしい。
どちらもそこそこ良い値段のする物だ。
「私からのプレゼント、ちゃーんと使ってあげてね」
「えぇっ!? そっそんなもらえませんっ」
悪戯っぽい笑みを浮かべてはいるが、エイナさんの目は何処か悲し気だ。なんだ……?
「貰って欲しいな。私じゃなくて……君達の為に」
笑みが消え失せ、悲し気に眼を伏せるエイナさん。
「本当にさ……冒険者は何時死んじゃうかわからないんだ。戻ってこなかった冒険者を沢山知ってる」
あぁ、そう言う事か。ギルド職員として、冒険者の対応をしていればそう言う事もあるか。いや、むしろそう言う経験は当然の様にあるのか。
冒険者は何時死ぬかわからない。死の危険に満ちたダンジョンに潜る以上、死ぬ事なんて珍しくない。俺やベルだって死にかけたんだ。次も助かるなんて保証は何処にも無い。
「居なくならないで欲しいな。二人には……兄妹みたいで見ていて楽しいし。どっちかが欠けるなんて……」
そうだよな。そうか、俺もベルも死ぬ危険を冒してる。心配してくれる人はヘスティア様だけじゃないのか。
素直に嬉しいと思う。同時に怖いとも思った。俺が死んだら悲しませる人がいる。前世なら死体に唾吐きかけられてもおかしくは無かったし、死後を気にかける事なんて無かったが……そっか、悲しむ人が居るのか。
「あはは、これじゃやっぱり私の為かな」
誤魔化す様に笑みを浮かべたエイナさん。其れに対しベルは悩んでいる様子だ。自分の夢を叶える為に色んな人に心配されている自覚をしたのだろう。
「ベル君、君達が頑張ってる姿を見て、私も応援したいな~なんて思ったんだよ。だからね、受け取って」
……そうだ。俺もベルが頑張ってる姿を見て力になりたいなんて思ったんだ。結果としては心配をかけてしまっているが、それでも力になりたい。
それにしても二人の顔が赤いな。まぁ夕暮れ時なのも相まって顔が赤いのか日の光が赤いのかわからないが。
「……ありがとうございます」
消えそうなベルの礼の言葉にエイナさんが綺麗に微笑む。絵になる二人だな。
「エイナさん、心配してくれてありがとうございます」
「うぅん、二人は私の事は気にせずに頑張って。でも、無茶だけはしないでね」
無茶しないで、か……。
主人公が入手した剣について。
刃渡り40C程のショートソード。柄の部分が小指側に湾曲している。くの時に柄が湾曲してると言えばいいのかね。
イメージとしてはタリボンみたいな感じ。持ち手がソードオフショットガンみたいなので、持ちながらガンマジックを使う銃剣スタイル。
ライフルマジックのイメージとしては違うから命中精度が上がると言うよりは刀剣類を手にしたまま魔法が使える様になった感じ。
銃身に見立てて~っていう感想を見て思い付いた。感謝感謝。
まぁ、扱えるかは別問題。多分咄嗟の状況に陥った時に剣を使うと言う発想は出てこないんじゃないかな。魔法でなんとかしようとしてしまいそう。
リューさんにボコボコにしてもらって鍛えなきゃ()
次話から例のあの子が出てくる。どうやって絡ませよう(遠い目)