魔銃使いは迷宮を駆ける 作:魔法少女()
ベルの顔がだらしなく笑みの形を浮かべているのを横目に、軽く溜息。
ベルの方は俺の溜息に気付く事無く、スキップしだしそうな雰囲気のままギルドの入口を潜り、エイナさんを見つけて駆け寄って行った。
つい先日、強化種のミノタウロスを撃破すると言う偉業を成し遂げた俺とベルの二人。あの後、リリが助けを呼んでくれていたらしく、丁度遠征に向かう途中のロキファミリアの上位陣が強化種のミノタウロスとの戦いを見ていたらしく、気が付けばマインドダウン……では無く、マインドダウン寸前の癖にベルの怪我を治す為にレッサーヒール使ってぶっ倒れた阿呆の俺と、意識を失ったベルの二人はロキファミリアの面々に助けられた。らしい。
らしいと言うのも後から聞いた話なのでなんとも。と言った感じなのだが。
「何か良い事でもあったの?」
「わ、わかりますか」
ベルの後ろからそろーっと近づく。余りにもわかりやすく浮かれているベルにエイナさんは悪戯っぽい笑みを浮かべている。まあこのベルの表情でわからん奴は居ないわなぁ……。
「そんな顔してちゃ誰でもわかっちゃうよ。どうしたの?」
「えへへ、実は次のステイタス更新で────
「だから、パーティに入りたいんだ。空きのあるパーティの一つや二つ知ってるだろ」
「と、言われましても……」
横のカウンターでミィシャさん相手に大声で捲し立てる大柄な赤髪の男をちらりと見る。首に巻いたスカーフに着流し。着流しってのは鍛冶師の衣類って印象だから、多分鍛冶師か? 鍛冶師の居るファミリアでパーティを求めてるのは、ヘファイストスファミリアぐらいじゃないか? 戦闘鍛冶師とか言う訳のわからんのが居るっぽいし?
とは言え自分で素材を集める為に冒険者兼用する鍛冶師とか薬師とか居ない訳じゃ無いっぽいしなぁ。ナァーザさんも過去に薬師兼冒険者やってたっぽいし。
「えぇぇっ!? たった一ヶ月半でレベル2ぅ!?」
「あはは……」
照れたように笑うベル。驚きの表情を浮かべたエイナさん。誰だって驚くよなぁ。俺もそうだし。
「ちょっと、ミリアちゃん、本当なの?」
あ、こっちに確認するのね。ベルのランクアップは嘘ではない。まぎれも無い事実である。ステイタスも限界突破したうえで、強化種、レベル3相当のミノタウロスの討伐を成し遂げたのだから、ランクアップしない方がおかしいって話……らしい?
「本当ですよ。ベルの勘違いでも、ベルが寝ぼけている訳でも無いですね」
「寝ぼけてるって……そんな事無いよ」
「……ミリアちゃんが言うなら本当なのね……はぁ、神会まで期間があんまりないから調書とか……」
ギルドに提出する調書。ランクアップした際の状況やこれまで戦ってきた記録なんかを大雑把に記すもので、確か二つ名を決める際の参考にするって話だったはず。
ちなみに、俺はランクアップできなかった。 理由はー、まぁ普通に偉業のエクセリアが足りなかったとか。
ヘスティア様曰く。後ほんの少し、小指の先ぐらい足りなかっただけだから、決して慌てる事は無い。との事……要するにきっかけさえあればランクアップできるぐらいには溜まっているらしい。
更新した後のステイタスも、魔力がかっとぶ勢いで上がってたし。SSS1200超えだよ、SSS1200。え? 力? 耐久? 魔法剣士極める上で必要なのは器用、魔力、敏捷だよ。力と耐久なんて飾りなんだよ、魔法剣士やった事無い奴等にはそれがわからんのだ。……嘘、力は本当は必要。武器振り回すのに力不足は笑えないからね。
「……とりあえず、ランクアップおめでとう。ミリアちゃんもランクアップなんて事は?」
「無いですね。私はしてないですよ」
「そっか」
ほっと一安心した様に吐息を零すエイナさん。少し傷付くよ、とは言え焦るなとヘスティア様には耳にタコが出来るぐらい言われたから、焦りは──しないとは言えないけど、深呼吸して落ち着こう。
「それで、エイナさんに一つ相談があってですね」
「相談? 私でよければ聞くけど、主神のヘスティア様には?」
「もう相談しました。それでですね、ランクアップするときに発展アビリティ覚えるじゃないですか」
発展アビリティ。ランクアップの際に特定の行動によるエクセリアが一定値まで溜まっていると発言する五種の基礎アビリティとは別の特別な物らしい? 詳しくは知らないが、普通の基礎アビリティを向上させるものから、特定条件を満たす事でステイタスを跳ね上げる物。後は《鍛冶》や《薬師》と言ったプロフェッショナル? な物まで様々あるそれ。
「あぁ、そうね。発展アビリティについて聞きたいの?」
「いえ、そうではなくてですね。発展アビリティが三つ発現しまして────
バシィッと音が出る程の勢いでベルの首元を掴んだエイナさん。ベル君がびっくりして言葉を止めた瞬間に、エイナさんが言い聞かせる様に、威圧しながら口を開いた。
周りで此方を窺っていた人たちも一斉に黙り、事の成り行きを見守り始める。エイナさんの威圧怖ぇな……。
「ベルく~ん。ちょっとお話があるから向うの個室に行こうか。自分のステイタスに関して、人が沢山居る場所で話すのは良くないって前にちゃんと教えたよね?」
「え? あっ」
不用心に、人が多いギルドのエントランスで自身のステイタスに関する話を出そうとしたベル君。しかも大声で、エイナさんに前に注意されてたのに浮かれて忘れてたな。若干青褪めた表情のベル君がエイナさんに引っ張られて個室に連れ込まれるのを手を振って見送る。お説教待ったなしだからね、助けを求める様にこっちを見てもダメだ。ちょっと浮かれすぎだから少し絞って貰った方が良いと俺は思う。
バタンと扉の閉まる音がしてようやく時は動き出す。いつも通りの喧騒がギルドのエントランスに広がり始めた所で、横合いから声をかけられた。
「よう、ちょっといいか?」
「はい? えーっと、どちら様でしょう?」
声をかけてきたのは先程の長身で赤髪の青年。パーティを求めているとミィシャさんに詰め寄ってた男である。何か用件、まぁ察しはつくが。大方、ランクアップしたベルに興味を持ったと言った所か。
「俺はヴェルフだ」
「ヴェルフ……さん? えっと、私はヘスティアファミリアのミリア・ノースリスです」
気さくそうな笑みを浮かべて此方を見下ろす長身。カウンターの前に立っていた辺りで察していたが、ヴェルフは背が高いみたいだ。見下ろしやがって……パルゥムでさえなけりゃ。最近見下ろされるのが若干不愉快になってきた。リリにすら見下ろされてるしなぁ。はぁ……身長伸びないかな。
と言うかヴェルフ? どっかで聞いた、いや? 見た様な名前?
「さっき、お前の所の仲間がランクアップとか言ってたが、どうやったんだ?」
「はぁ、ステイタスを探っているので?」
「いや、そう言う訳じゃなくてな。俺もランクアップを目指してるんだが、中々上手くいかなくてな。参考にしたいんだ」
参考にね。と、ここで思い出した。ヴェルフと言う名前。確かベルのみょうちきりんな名前がついてた性能の良い鎧。
「はぁ、そうですね。戦闘内容は教えられませんが強化種のミノタウロスを討伐してのランクアップになりますね」
「はぁ? 強化種? ミノ……タウロス? そりゃぁ、なんとも……すげえな」
驚きと困惑の表情。まぁそうなるよね。レベル1がレベル3相応のミノタウロスを倒したなんて言っても、誰も信じない話だし? レベル1で通常のミノタウロス倒すのも無理だって言われるのに、よりによって強化種だもんなぁ。
「そうですね。ベルは凄いんですよ……と、すいません、ちょっと確認しますけど貴方の名前は“ヴェルフ・クロッゾ”で間違いないですかね? ヘファイストスファミリア所属の鍛冶師の」
ヘファイストスファミリアの管轄のフロアに防具展示してるぐらいだし、ヘファイストスファミリアだよな?
「……っ。あぁ、そうだよ」
……? ありゃ? 地雷踏んだっぽい? 表情が苦々しげに歪んだ。待て、何か不味い事言ったか? 心当りが無いが、ヘファイストスファミリアに所属してる云々は地雷だった? にしては何か反応がおかしいんだが。
「それがどうしたんだ?」
いきなりとげとげしい反応に切り替わったぞ。なんだコレ……マジで地雷踏み抜いたっぽいな。どういえばいいんだ? ベルが鎧気に入ってたし、この前のミノタウロス戦で完全にぶっ壊れたから新しい鎧欲しがってたから、同じ鍛冶師に鎧制作を任せられたらなと思ったんだが……何で不機嫌になっちまったんだ?
理由がわからんけど……一応、頼んでみるか? いい機会だし?
「えぇっと……貴方が“あの”ヴェルフ・クロッゾで合っているのなら、作成を頼みたいのですけど」
「…………断る」
わぁお、きっぱり断られた。何がダメで────もしかしてあの妙な名前が気に入らなかったのか?
「話はそれだけか」
「え、えぇ。そうですね」
「じゃあ俺はこれで、じゃあな」
刺々しい雰囲気のまま去って行く赤髪の青年。ヴェルフ・クロッゾ。入口ですれ違う冒険者を刺々しい雰囲気で退けて行ってしまった。どうやらあの鎧は彼にとっての地雷作品だったっぽいな。
まぁ、妙な名前だったし、自分でも変だなって思ってた鎧をもう一度作ってくれって言われりゃ怒るか。
ベルの鎧どうするかなぁ。金は、まぁ日頃から貯めてたしそこそこはあるが。借金の事考えるとマイナスなんだがね。俺の方は、鎖帷子を新調するか、修理したい所ではある。
まぁ、態々ヴェルフ・クロッゾと言う鍛冶師に拘る必要も無いか。他の新米鍛冶師の中からベルが気に入る防具を作れる鍛冶師を探せば良い。
数分後、エイナさんにこってり絞られたベルがどんよりした雰囲気で出て来た。発展アビリティをどれにするか相談するだけのつもりが、結構な時間をとられたけど。まぁ、ベルが不用意にステイタスに関する発言をぶちまけたのが原因だから俺は何とも。それでベルは発展アビリティはどうするんかね。
三つも発現するのは、非常に珍しいらしいけど。羨ましい限りだ。
ベルがステイタスを更新している最中。俺は自身の更新されたステイタスの紙を片手に廃教会の壇の上に腰かけて足をぶらぶらさせていた。
足元でキューイがキュイキュイ言ってゆれる俺の足を鼻先でつついてくるのがむず痒い。
キューイ。一度ミノタウロスに握り潰されて死んだはずのキューイだが、彼女は──普通に召喚魔法で再召喚できた。最初は、泣いた。よかったって泣いて──キューイに思いっきり噛みつかれた。
『逃げろって言ったのに逃げない阿呆、間抜け、馬鹿、糞虫』と罵倒の限りを尽くされ、呆然とする俺の前でそっぽ向いて鼻を鳴らした。
キューイが戻ってきてくれて嬉しかったが、そんな想い知った事かと罵られ、ついでにキューイの説明を聞いて納得して、同時に困惑した。
キューイ曰く、俺とキューイは一心同体で、キューイが死んだとしても俺が再召喚すれば何度でも
つまり、キューイは何度死んでも平気だが、俺が死んだ場合はキューイが生きてようが問答無用で消滅する。だからこそ、俺は生き残る事だけ考えろと。
例え自分を見捨ててでも、時間稼ぎの為に自分が潰されていても気にせずに逃げて良い。再度呼び戻してくれれば、何度死のうが気にしない。
キューイの言葉は、ある意味では納得できるが、ある意味では納得できなかった。確かに、呼び戻せるなら、キューイを見捨てて俺だけでも生き残るべきなんだろうが……キューイも家族だから、見捨てる事はしたくない。
そう伝えたら『ミリアが死んだら消滅するんだけど、馬鹿なの?』と罵られた。
痛いとか、苦しいとか、死の恐怖とか。キューイからすればあまり気にならない事らしい。どれだけ死んでも
よく分らないが、ともかく今度からは見捨ててでもさっさと逃げろとキューイは言った。『ミリアは弱いんだから、早く逃げないとダメだよ』って。
弱い、かぁ。キツイ言葉である。ベルのランクアップも合わさって、気分が沈みまくった。
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ミリア・ノースリス
Lv1
力:E420 → E445
耐久:F335 → F339
器用:A868 → S902
敏捷:B766 → B778
魔力:SS1087 → SSS1201
《魔法》
【ガン・マジック】
・詠唱派生魔法
・基礎詠唱『ピストル・マジック』
・消費弾薬 1/1
・単発の魔弾を放つ
・特殊詠唱『デュアル』
・基礎詠唱『ショットガン・マジック』
・消費弾薬 15/3
・単発の散弾を放つ
・特殊詠唱『ソードオフ』
・基礎詠唱『ライフル・マジック』
・消費弾薬 1/10
・高威力の魔弾を放つ
・長射程
・特殊詠唱『スナイプ』
・追加詠唱『ファイア』
・共通詠唱『リロード』
【サモン・シールワイバーン】
・召喚魔法
・最大召喚数『1』
・追加詠唱にて封印解除
・基礎詠唱『呼び声に答えよ』
・追加詠唱『
【レッサー・ヒール】
・最下級治癒魔法
・基礎詠唱『癒しの光よ』
《スキル》
【タイプ:ニンフ】
【マガジン・スロット】
・装弾数『30』
・保有最大数『8』
・基礎アビリティ『魔力』により効果増加
【マジック・シールド】
・防御効果
・基礎アビリティ『魔力』により効果増大
・自動発動
・精神力消費
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【ガンマジック】の全ての魔法に特殊詠唱が付与されて、破格の性能に至ってる。はずなんだがなぁ。『ピストル・マジック』から『デュアル』で二丁撃ちが出来る様になったし。『ショットガン・マジック』から『ソードオフ』で射程が短くなる代わりに広範囲に散弾をばら撒いて複数のモンスターを足止めしやすくなった。
冒険者として見るなら、完璧な性能と言えるだろう。
『ショットガン・マジック』『ソードオフ』による近距離の足止め能力。
『ピストル・マジック』『デュアル』による中距離の殲滅力。
『ライフル・マジック』『スナイプ』による遠距離の確殺力。
近距離戦から遠距離戦まで、オールでこなせる上。微弱とは言え回復魔法も使えるし、
基礎アビリティもたかが一ヶ月半で辿り着くには最上級。器用S、敏捷Bと言う二つだけでも凄まじいと言える。そして魔力に至ってはSSSと言うぶっ飛びっぷり。同ランク冒険者の中では敵無しである。
力、耐久もはっきり言って
全アビリティSと言う数値から見れば、余りにも低すぎるステイタスなんだけどね。
魔法に関しても、破格の性能、性質を持つと言える『詠唱派生魔法』である。魔法一つで複数の種類の魔法にも
ちなみにだが、【
なんでも『射出口を生み出し、そこを起点に発動する』と言う共通点から、俺の魔法は詠唱派生、別名“分岐詠唱”と言う魔法だと見抜いたそうな。
魔法に関する知識から導き出した答えに驚きだ。
それと、彼女、リヴェリア・リヨス・アールヴからの評価は『最高峰の詠唱派生魔法の使い手』だそうな。
分岐詠唱。第一詠唱、第二詠唱、第三詠唱に分れた三文節からなる詠唱。二文節のものもあれば、四文節のものもあるらしい。
第一詠唱から第二詠唱に入った時点で、普通の魔法使いなら身動きがとれない所か、狙いを定められないらしい。
分岐詠唱を覚えた本来の魔法使いの使い方は、第一詠唱を終えた後、狙いを大雑把に定めてから第二詠唱、俺で言う『リロード』を行ってから、第三詠唱である『ファイア』を連射。マガジンを撃ち尽くすまで魔法を打ち切って魔法解除。そこから第一詠唱を再度繰り返してと言った形で運用するらしい。
普通の詠唱魔法と比べ、非常に早い速射性が特徴で、第二詠唱を終えてからは前方に向かってぶちまける様な使い方をするのが一般的。
と言うか狙いを定めるなんて高度な事が出来ず、敵が固まっている所にマシンガンの如くぶちまける以外には使いようが無いらしい。相当な使い手ならば第二詠唱を終えてからも狙いを定められるが、走ったり所か、歩く事もままならないぐらいに集中力が必要だそうだ。
ばら撒いて使うのが基本の使い方となるはずの詠唱派生魔法。
それを、第一詠唱をして、第二詠唱、魔法に魔力を込めた不安定な状態のまま走り回ったり剣を振り回したり、あまつさえそのまま百発百中の命中精度を誇る“狙撃”を完遂していたと言う技能の高さ。
まさしく派生詠唱魔法の使い手としては最高峰の使い手だろうと言う評価を頂いたらしい。リヴェリア様曰く『私でも真似できない』とかどうとか。
まぁ、リリが聞いた話なんだが。俺はリリにその事を聞いたのみ。
褒められてる。彼の有名なオラリオ所か世界最高峰の魔道士と言われるリヴェリア・リヨス・アールヴが認める程の派生詠唱魔法の使い手。そんな評価を貰っておきながら、俺が感じているのは
褒めて貰えた、でもそれだけじゃダメだろう。どんなに上手く扱えても、精々が
ランクアップできなかったと言うのも、大きい。
シルバーバックも、大量のキラーアントも、ミノタウロスも、どの戦いに於いても俺は後方支援しか出来ていなかった。それが、偉業のエクセリア不足に繋がっていると言える。
あと一歩、ほんの少しだけ、足りなかった。それが何よりも悔しくて、何よりも情けない。置いて行かれそうだという焦燥感に身を焼かれる。
誰が見ても、どの冒険者が見ても冒険者としては破格のステイタスだと言われても。彼の最高峰の魔道士が認める程の技量があっても。まだ足りない。ベルに追いつくには全然足りていない。
────でも、ベルも同じ様に思っているのだろう。
彼の【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタインに追いつくのには。今の自分では足りないと。
詰る所、ベルはもっと勢いを増して強くなっていくのであって、そうなるのであれば俺はもっと強くならないといけない訳だ。
「キューイ、どうやったら強くなれるんですかね」
「キュイ? キュイキュイ? キュイ?」
何で? 強くなりたいの? 弱いのに? だってよ。笑っちゃうね。弱いのにだって。
「キュイキュイ」
直ぐに膝を折っちゃうんじゃダメじゃない、か。その通りだ。俺は
心を強くするかぁ。どうすれば良いんだろうなぁ。
『神様の馬鹿ぁぁぁっ!!』
……地下でステイタス更新してたベル君に何があったんだか。はぁ、馬鹿らしい悩みを抱えちまったもんだよ。
最高峰の魔道士に褒められて尚、
全体的なステイタスを見た限りでのミリアの評価。
つよい(確信)
はずなんだけど、ベル君のオールSと言うステイタスを見るとなんとも言えなくなる不思議。オラリオでは間違いなくレベル1の中ではトップクラスの性能のはず……なんだがなぁ。
普通の冒険者はDかCまで行けば上等。Bは才能有り、Aは天才、Sは最高峰の才能があればって感じだったはずなんだけど……ベル君はまあ。説明不要な感じあるし?
地味に『