魔銃使いは迷宮を駆ける   作:魔法少女()

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第六十四話

 バベルに存在するヘファイストスファミリアの貸切となっている階層にベルと共にやってきていた。目的は『ヴェルフ・クロッゾ』さんの防具を探す事。ベルには結局あの事は言えてない。もしかしたらパルゥムだったのが断られた原因かもしれないからね。

 

 それにしてもこういう言い方は良くないかもしれないが、この店は地震が起きたら絶対に死人が出ると思う。

 棚に無造作に置かれた金属製の防具を眺めていると、そんな感想が脳裏を過ぎった。日本は地震大国だったからその名残みたいなもんだろう。ここらで地震があるのかは知らないがね。

 

 昨日の豊穣の女主人ではリューさんとシルさんの飲み食い分まで支払があったが、まぁそこは問題無かった。と言うかリリ曰く、他の冒険者に比べると凄まじく稼いでいる方らしい。

 何せ普通ならレベル1冒険者5人、サポーター1人と言うのが通常のパーティ編成であり。その一般的パーティの収入が大体2万ヴァリス前後。5人で割り勘で4000ヴァリス。サポーター? そんなもんに渡す金は無い。って感じらしいのだが。

 俺とベル、そしてサポーターのリリで冒険者2人、サポーター1人の3人パーティで一回の稼ぎが3万から4万前後と言った感じ。一人当たり最低1万ヴァリス分は稼いでいるので、普通のパーティから考えたら有り得ない程らしい。その上で回復薬、ポーションの消費が無いと言うのもでかい。俺が回復魔法覚えているのも相まって武具の消耗以外には殆ど消費が無い。

 詰る所は他の冒険者に比べて金はあるのだ。……借金が、無ければの話だが。

 

 まあ、借金についてはね。ヘスティア様が少しずつ返済してるし、俺も殆どそっちに金を回してるからね。防具ぶっ壊れたから今回は修理費にあてるけど。……まだ4億9000万ヴァリスの借金があるんだよな。

 

「ミリアー、見つかったー?」

「ううん、こっちには無かった」

「そっか……これも違うし。あの人の防具、もう売ってないのかなぁ」

 

 しょんぼりした様に足元に置かれた木箱から鞣し皮製の防具を引っ張りだして溜息を吐いてるベル。うぅん、高い塔状の建造物とは言え一階層辺りの広さは相当だからな。此処で探し続けるのは骨が折れるだろう。

 こういう時は、店員に声を掛けるのが手っ取り早いか?

 

「ベル、私は店員に聞いてみます」

「うん。わかった、僕はあっちの方を探してみるよ。見つけたら声をかけて」

 

 了解。まあ、これだけ雑多に物が置かれてると、店員も全ては把握しきれないだろうから望み薄だとは思うがね。

 

 

 

 

 

「だから、なんでいつもいつもあんな端っこに」

 

 店員の居るカウンターの前。見覚えのある後ろ姿を見つけて思わず嘆息。件のベルのお気に入り防具の製作者、ヴェルフ・クロッゾさんが其処に居た訳だが。どうやら取り込み中らしい。

 端っこの方って事は、彼の武具を探したければ端っこを探すと良い訳か。と言うのはまあ冗談だが、彼の足元の木箱は、前にベルが装備してた兎鎧(ピョンキチ)とよく似た雰囲気である。もしそれが彼の製作品の防具なら、ベルが喜びそうだが。どうなんだか。

 

「こちとら命懸けでやってんだぞ。もう少しマシな扱いをだな────

「いらっしゃいませ。何かお探しの物でも?」

 

 困った様な表情の店員が此方に目敏く気付いて話をぶった切って声をかけてきた。いい加減にしろと言う雰囲気が漏れ出てる当たり、ヴェルフ・クロッゾとのやり取りは何度も同じ事をしているらしい?

 とは言え、そのヴェルフ・クロッゾ本人が此方に振り返った瞬間に表情を歪ませているのでなんとも。と言うかそう睨むなよ。パルゥムの可愛い美少女だぞ。一部界隈ではめちゃくちゃ人気だぞ? なお一般界隈だと扱いが酷い模様。

 

「お前……ここに何しに来たんだよ」

「客に向かってなんて態度を」

「ふん」

 

 不貞腐れたようにカウンターの前を空けてくれたが、睨みつけてくる視線は相変わらずと言うか。嫌われてしまっているらしい。何とも言い難いが、何が悪かったのやら。

 

「それで、何をお探しで?」

「軽装鎧と、後は鎖帷子の修理を頼めるなら其方の方も。見積もりだけでもお願いできますか」

「はいはい、修理する鎖帷子はこちらですか……これは、そうですね。1200ヴァリス程で修理できますよ。それとパルゥム用の軽装鎧はあちらの方に在ります」

 

 修理に1200ヴァリス。高いのか安いのか……3000ヴァリスだった物だが。うぅん、新しいの新調した方が良いかね。

 

「修理の方は少し考えさせてください。それと軽装鎧は私用では無く、ヒューマンのー、14、15歳ぐらいの少年が使う用の物を探してます。」

「ほう。男性用ですか。製作者等に希望はおありですか?」

 

 製作者に希望ねぇ。棚に凭れ掛かって目を瞑ってむすっとした表情を浮かべている赤髪長身の男性をちら見する。その足元にはー、先程カウンターの近くに置かれていた木箱が置かれている。さりげなくどけたっぽいが、中身は兎鎧(ピョンキチ)に似た軽装鎧。赤い線が入っていてより洗練されている雰囲気を醸し出している。

 見つけはしたが、本人は不愉快そう? まあ一応確認だけとってみるか。

 

「彼、ヴェルフ・クロッゾ制作の兎鎧(ピョンキチ)と言う軽装鎧と同系統であるのが希望です」

「はぁ……?」

「……? は? お前、俺の防具探してるのか?」

「まあ、そうなりますね。ベルが気に入ってましたのでー、前に制作を頼もうとしたときは断られましたけど。とりあえず同系統、できればより性能の高い物があれば良いです。予算は2万ヴァリス程を予定してますね」

 

 変な顔をした店員と、驚いた表情のまま固まったヴェルフ・クロッゾの二人。とりあえずベル好みの防具が見つかればこっちとしては言う事は何もない。後は鎖帷子も出来れば新調したいが、そっちは優先度低いしね。

 

「お前、もしかしてギルドで会った時────

「ミリアー、防具見つかったー?」

 

 草臥れた表情のベルが棚の間を抜けてやってきた。一応木箱を持ってはいるが表情は暗い。

 

「今交渉中ですかね。それよりその箱は?」

「見て回ったけどヴェルフ・クロッゾさんの防具、見つからなかったから一番良さそうなのを持ってきたんだけど……少し錆てて」

 

 うわぁ。うっすらと赤錆びの浮いたその鎧は、確かにヴェルフ・クロッゾ制作の兎鎧(ピョンキチ)と似た雰囲気だが、どれだけ放置されてたんだか。それになんか金具の部分が軋みを上げてるし、値段はー、嘘だろ。こんな錆びた鎧が18,000ヴァリス? 予算内の金額だが高すぎるだろ。

 

「それで、交渉中ってどういう事? 鎧は見つかったの?」

「あー、其処に件の彼、ヴェルフ・クロッゾさん本人が居ます。そこの箱の中身が丁度探してる物っぽいですけど。それで、ヴェルフ・クロッゾさんは、その鎧を此方に売ってくれる気ってあります? 無いなら、別の鎧を探しますけど」

 

 硬直したままのヴェルフ・クロッゾに視線を向ければ──唐突に笑い出した。なんだ? 頭でもおかしくなったか?

 

 

 

 

 

「すまなかったっ」

 

 ブンッと風切り音がする程の速度で振り下された赤髪の頭に思わずのけぞる。

 唐突に笑い出したかと思えば、防具は普通に売ってくれるらしい。その上で少し話がしたいとバベルの外周部に存在する通路のベンチの所まで連れてこられた訳だが、ベンチに腰かけた瞬間にヴェルフ・クロッゾは頭を思いっきり下げて来た。

 どうやらギルドで不機嫌になった一件は彼の勘違いが発端だったらしい。何なんだかわからん。まあ、防具売って貰えたし別に構いやしないが。

 

「別に構いませんよ。それより防具の方ありがとうございます」

「そうか、詫びになんでも作ってやる。なんか欲しい物とか無いか?」

「……鎖帷子ですかね」

 

 今欲しい物ってのを聞かれたから、欲しい物を答えたら笑われた。何処に笑う要素があったのか不明である。ベルの方はー、完全にヴェルフ・クロッゾ制作の『兎鎧Mk-Ⅲ(ピョンキチ)』に心を奪われている。赤い線が入ってより洗練されたデザインにベルが首ったけだ。と言うか前に買ったのがMk-Ⅱで、今回のがMk-Ⅲらしい。Mk-Ⅰはどうやら勝手に破棄されてしまったらしく、ヴェルフ・クロッゾは凄く不機嫌そうだった。まぁ、名前が名前だからなぁ。

 

「お前ってもしかして俺の事知らないのか?」

「はぁ……、妙な名前の防具を作るヴェルフ・クロッゾですよね?」

「…………あー、妙な名前か」

 

 良い名前だと思うんだがなと呟いてる当たり、筋金入りっぽい。いや、名前より性能だよ。うん、ベルは性能を気に入ってるからね。と、ベルの方は本当に熱い吐息を零しつつ鎧に見入ってるし。いや、本当にキラキラした純粋無垢な瞳でなめまわす様に見てるし、ヴェルフの方も悪い気分では無いのだろう。自分の制作物をそこまで気に入ってくれた様子にまんざらでもない様子だ。

 

「それにしても、まさか噂の【未完の少年(リトル・ルーキー)】が俺の防具を買いに来てくれるなんてな」

「僕も、クロッゾさん本人に会えるなんて思いませんでした」

 

 ベルの返答にヴェルフの表情が曇る。クロッゾと言う呼び方に反応したっぽいが、もしかして『クロッゾ』ってのは有名なのか? 少し調べてみるか。

 

「なあ、クロッゾさんって言うのはやめてくれないか。そう呼ばれるのは嫌いなんだ」

 

 クロッゾってのは家名のはずだ。詰る所──有名故に『クロッゾ』の方だけで人に判断されるのが嫌、とかそんな感じか?

 超凄い武器を作るクロッゾ。けれども武器ではなく防具を作りたいと言う強い想いがあってーみたいな? まあ想像だけど。それにこっちとしては彼がどんな人物だろうとあんまり関係ないしなあ。良い防具作って売ってくれるなら、まあ。

 人格に問題があるかって言うと、今の所は少し早合点が過ぎるぐらいか? 言葉足らずだったこっちにも非があるから何とも言えんが。それよりも周囲の視線が気になる。

 喧騒に舌打ちの音も混じってるし、時折『あのクロッゾが……』とか聞こえる。やっぱクロッゾってのは何かしらの意味があるっぽい?

 

「じゃあヴェルフさん?」

「さん付けか。まあ今は良いか」

 

 今は? 何か狙いがあるっぽいな。周囲の視線を集めているし、彼は何かしらの隠し事もしている。こちらに厄介事を押し付けてくる積りならー、申し訳ないが少し()()()()()()()()()()

 

「なあ、ベル・クラネル。お前は俺の作品を二度も買いに来た」

 

 やけに強調した言い方をする。何が狙いだ? 周りの、鍛冶師? ヘファイストスファミリアの団員っぽい奴等もこっちに注目してるし、何が狙──あぁ、鍛冶師同士の縄張り争いか? ベルも有名になり始めてるし、今の内にすり寄っておきたいって事か。納得は出来るが、ベルを利用されるのは少し気分が悪い。

 

「もう俺の顧客だ、違うか?」

「え、はいそうですね」

 

 ヴェルフの押しの強い言葉に思わずと言った様子で頷くベル。有名税と言えばそうだが、やはりベルを利用しようとしてる辺りに不快感を覚える。俺みたいなのが何言ってるんだって話だが。

 にしてもあからさまに舌打ちし過ぎだろ周りの鍛冶師。縄張り争いってのは何処でもあるもんだな。にしてもファミリア内では仲良し好良しとはならんのか。ああ、もしファミリア全てが仲良し好良しであったらソーマファミリアみたいな肥溜めは出来んのか。ヘファイストスファミリアが悪い訳じゃないが、気分が良いとは言えん雰囲気だ。

 ……人数が増えたらヘスティアファミリアも同じ事が起きてしまうのだろうか。それは、嫌だなぁ。

 

「あぁ、悪い。ちょっとした縄張り争いだよ」

「縄張り……?」

「ベル、有名税みたいなものですよ」

「有名税?」

 

 事細かに説明してもしゃーないし、こんな事知ってても仕方ないからざっくりとした大雑把な説明しかしないが。

 

「ベルは、そうですね。【剣姫】の事、気になりますよね?」

「えっ、あぁ……うん」

「じゃあ【剣姫】の持ってる武具にも興味ありません? 出来うるならば同じ武具を使いたいとか。思う事とか」

 

 まあ無理だろう。【剣姫】の武器と言えば『デスペレート』と言うサーベルだったはずだ。作成者がゴブニュファミリアの主神、神ゴブニュであり。不壊属性(デュランダル)の付与された特殊武装(スペリオルズ)。一級品等級の武装に比べて攻撃力は低いが、耐久性の高さ故に其方を選んでいるらしい。アイズさんから聞いた。

 

「あー確かに。少し憧れるかも」

「冒険者が有名になれば、その冒険者が身に着けている武具も注目されます。ベルは今オラリオでは有名人なので、その有名人が身に着けている武具にもそれとなく注目が集まってるって訳ですよ」

「そうなのかな?」

 

 胸を張っても良いと思うんだがね。少なくとも『あのベル・クラネル』と口にするだけで大半の人間が『ああ、あのベル・クラネルか』って納得するから。『あのミリア・ノースリス』と言えば『ああ、あの竜を従える者(ドラゴン・テイマー)の』と返答が来る当たりで俺も相当だが。ベルの方が注目度は……高い? どうだろうか?

 

「今、ベルが装備を使ってる云々で彼にもメリットがあるんですよ。その有望株に売り込みをしてる感じですかね。他の鍛冶師を牽制して」

「まあ、そんなところだな」

「へえ」

 

 ベルの反応は、薄い。あまり意味を理解できなかったっぽい? ヴェルフの方は隠しもせずに笑ってるし。なんだかなぁ。

 

「それでだ、ベル、俺と直接契約を結ばないか」

 

 直接契約。簡単に言えば鍛冶師と冒険者の契約の様な物。契約した鍛冶師の武具を安価に、または無料で卸してもらう代わりに、鍛冶師の提示した条件を飲むと言った形の契約だったはず。

 例えばどこどこの階層の鉱石をとってきてくれ、だとか。あのモンスターの素材を集めてくれと言った雑務から、新作した武具の試行を行うと言ったモノまで。メリットは武具を格安または無料で手に入れられる事。デメリットは鍛冶師の依頼次第と言った代物である。

 

「ヴェルフさん、失礼ですが契約に当たっての条件だけ確認したいのですが」

「あぁ、当然だよな。お前もベルと同じパーティに入ってるなら話を通さないとだ」

 

 パーティに入ってる。まあ、ベルが依頼を受けたら同じパーティの俺も同じ依頼をこなす事になる訳だからな。それに変に契約を結ぶと面倒事になるかもしれん。特にこのヴェルフ・クロッゾと言う人物。『クロッゾ』ってのがどういう意味か調べてからじゃないと契約なんて怖くてできやしない。

 

「俺を、お前達のパーティに入れてくれ」

「え?」

 

 うん? 入手の難しい素材収集とかじゃなくて? と言うか鍛冶師が直接パーティに入る? ……あ、思い出した。ギルドで『空いてるパーティ』を探してたじゃないか。

 質問すべき所はー、まず戦えるのか。それからパーティに加わる目的。後はパーティ内での報酬の振り分けとかか。

 

「質問、いくつかよろしいですか?」

「おう、なんでも聞いてくれ」

「使用する武器は?」

 

 リューさんのアドバイスを真に受けるなら、大剣使いか大盾使いみたいな、大型モンスターの足止めが出来る人物が好ましい。

 

「自作の大刀だな」

 

 ふぅん。大刀、大刀ねえ。大剣の分類で良いのか? 少し悩ましい所ではあるが、一応は良い感じか?

 

「戦えるんですか?」

 

 口をへの字に曲げて少し不満そうな表情を浮かべてから、直ぐに笑みを浮かべた。それなりに自信はありそうだが、失礼な話、()()()()()()()()()()()()。変に出しゃばって連携を乱されるのは勘弁だし、ベルの方が見捨てると言った選択を出来ない以上、コイツが変な行動をとるとパーティ全体が危ない。

 

「当然。っつっても普段は浅い階層でちまちまモンスターと戦うぐらいしかやってないがな。まあ、もうランクアップするのに十分なステイタスなのは保障する」

 

 ランクアップに必要なステイタスは、確か基礎アビリティが最低D以上だったか? どのステイタスがDに到達しているかまでは聞けないが、悪くは無いか。

 

「パーティを組んだ経験は?」

「……悪い、それは無いな」

 

 パーティ経験無し。そこらは注意しとかないと危ない感じか。と言うかファミリア内でパーティをー、組めないか。周囲からの鍛冶師の視線から察するにファミリア内での立場はあまり良く無さそうだしなあ。リリと同じタイプ、ではないか。ヘスティア様の神友というヘファイストス様に限ってそこら辺は赦さんだろうし。

 

「パーティに加わる目的は?」

「ああ、ランクアップに必要なステイタスまではいけたんだが、後は偉業を成し遂げるってのが一人じゃ難しくてな。ランクアップしたくてパーティを求めてる」

 

 ふむ。リューさんの言ってた『パーティを組んで偉業に挑む』ってのをやりたい訳か。なるほど、ごく普通の理由だし、ヴェルフ・クロッゾの目を見る限りでは嘘は無い。

 

「報酬の振り分けに関しては此方に一任すると言った形で良いですか?」

「報酬? ああ、稼ぎの事か。別にそっちの振り分けに関しては言う事は無いな」

 

 後はー、そうだな。これだけは聞いとくべきか。

 

「口は固い方ですか?」

「……? ああ、そうだな。固い方だと思う」

 

 同じパーティに入る以上、キューイ関連についてはいずれ明かさざるをえない。そこら辺を黙っていてくれる様な人物じゃないと、色々と危うい。ガネーシャファミリアには未だに竜を従える者(ドラゴンテイマー)を出せとか会わせろと問い合わせが来てるっぽいしね。

 一応、俺の見る限りではフォローできる範囲であるのなら別に構わんと思う。リリが何と言うかはわからんが。

 

「ベル、私の意見としては、加えても良いと思います。もし口が固く無かったら……」

 

 ダンジョンで()()()()になってもらうだけだし。

 

「……なあ、もしかしてお前って結構ヤバい奴だったりするのか?」

 

 そんなにビビらなくても平気だぞ。キューイの事を周囲に言い触らしたりしない限りは、ね。




 とりあえずランクアップの為の偉業稼ぎはなんとかなりそう。ランクアップ後にどういった形の強化、テコ入れするかが問題……。キューイ肉盾化とか言うのが浮かんだけど現状のオリ主の精神状態だとキューイを肉盾として使うのはしたくない感じだし。なんとも言えない。

 と言うか防具の方は鎖帷子+ローブとか言う魔法使いスタンスだけど、軽装鎧にして魔法剣士に寄せるべきだろうか。ベルと被るんだよなぁ。

 そもそも鎧になんて詳しく無いし。けぶらーべすとでも着せとく? 世界観に合せると軽装鎧一択な感じはする。
 魔法補助用の魔法効果の付与されたお高いローブ? ヴェルフって魔法補助用装備は流石に作れないだろうしなぁ。

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