魔銃使いは迷宮を駆ける 作:魔法少女()
「ち、力が溢れてくるっ!! なんて事を想像してたのかい?」
背後で揶揄ってくるヘスティア様を見上げて頷く。むしろそうはならないのか? 正直、めっちゃ期待してた。
現在はステイタスの最後の更新を終え、遂にやってきたランクアップ更新に心躍らせていた所ではあるが、特に何も変わってないなぁと思っていたらヘスティア様が揶揄ってきた。
「ほら、これが君のステイタスだ。珍しいというか、もう驚くのも疲れるぐらいだけど、スキル変質ねぇ……クラスチェンジっていうのが出来るみたいだよ」
なんだってぇっ!? クラスチェンジだとっ!? マジで?
ヘスティア様から紙を受け取り、舐める様に見据える。クラスチェンジ、そう、クラスチェンジである。ミリカン時代にあった初期クラス『ニンフ』から別のクラスへと変更できると聞いて。つまり
ミリア・ノースリス
Lv1→2
力:E482 → I0
耐久:F381 → I0
器用:SS1209 → I0
敏捷:A873 → I0
魔力:SSS1329 → I0
《魔導I》
《魔法》
【ガン・マジック】
・詠唱派生魔法
・基礎詠唱『ピストル・マジック』
・消費弾薬 1/1
・単発の魔弾を放つ
・特殊詠唱『デュアル』
・基礎詠唱『ショットガン・マジック』
・消費弾薬 15/3
・単発の散弾を放つ
・特殊詠唱『ソードオフ』
・基礎詠唱『ライフル・マジック』
・消費弾薬 1/10
・高威力の魔弾を放つ
・長射程
・特殊詠唱『スナイプ』
・追加詠唱『ファイア』
・共通詠唱『リロード』
【サモン・シールワイバーン】
・召喚魔法
・最大召喚数『2』
・追加詠唱にて封印解除
・基礎詠唱『呼び声に答えよ』
・追加詠唱『
【レッサー・ヒール】
・最下級治癒魔法
・基礎詠唱『癒しの光よ』
《スキル》
【タイプ:ニンフ】
・クラスチェンジ可能
・
→クーシー:アサルト
→クーシー:スナイパー
→クーシー:ファクトリー
→ドリアード:サンクチュアリ
【マガジン・スロット】
・装弾数『30』
・保有最大数『14』
・基礎アビリティ『魔力』により効果増加
【マジック・シールド】
・防御効果
・基礎アビリティ『魔力』により効果増大
・自動発動
・精神力消費
…………。はい? いや、魔力と器用高いなぁ。とか力と耐久は悲しいね、とかいろいろあるんだけどね? もう力と耐久に関しては
「このクラスチェンジっていうのがなかなか曲者っぽくてだねぇ。って、ミリア君聞いてるかい?」
ちょっと待って。クーシー:アサルトは、両手にショットガン装備して突っ込むアレだよね?
クーシー:スナイパーは俺が前世で考えた『超火力遠距離狐娘』じゃん? ダンジョンでは産廃ですよ。
クーシー:ファクトリーは別名『凶弾狂響』って名称で親しまれた茶髪の糞犬。『爆発弾』や『麻痺弾』等の特殊段を生成&使用できるというキャラ。あとは『跳弾』という壁に当たると跳ね返る弾丸。室内で適当にぶちまけたら跳弾が跳弾しまくって敵も味方も全滅させるとかいう頭のおかしい奴。こんなキャラ考えるとか絶対頭おかしい。後、地味に設置罠系使えた気がするけど使った事無いから知らん。弾丸製造強すぎたしね?
ドリアード:サンクチュアリってのは『絶対仲間守るちゃん』だったし? 効果範囲内だと自身のマジックシールドを他のプレイヤーと共有出来る様になる&範囲回復魔法ぶっぱできる&魔力回復ボーナスで無限の魔力を持つ移動不可能な奴。ただしガンマジックにペナルティ食らいまくるやつ。無限弾薬固定砲台とはならなかったのだ……。
え? フェアリー:ドラゴニュートは? 竜人ミリア・ノースリスは? 竜翼とガトリング・マジックで地上掃射する最強の幼女は? どこ? ここ?
「おーい、ミリア君話を聞いてー……うん?」
『うわぁぁぁぁぁああああっ!!??』
「っ! ベル君の悲鳴だっ!」
え? ベルの悲鳴? 何事っ!?
ランクアップ更新を行うので上の廃教会で待機してたはずのベルが悲鳴を上げてる。今はちょっと色々と考えたい事があるが、それは一時的においておこう。竜人になれなかった事をぐだぐだ言っても仕方ない。というかさっそく襲撃が来たのか!?
狙いはキューイか? それとも新しく召喚しなおして従順になったインファントドラゴンことヴァンか?
唐突に響いたベルの悲鳴に、慌てて地下の居住区から飛び出して廃教会の中に飛び出た俺は絶句しつつもなんとか震える声を絞り出す。
「キュー……ィ……?」
「キュイ?」
目の前に居るのはキューイである。淡紅銀鉱を職人が手塩をかけて精密に削り出したのではないかと言う鉱石の光沢を持つ鱗。
額より突き出ているありとあらゆるモノを貫いて尚傷つく事など無いと言わんばかりの氷晶石を磨き上げたような一本の鋭い角。
まるで溶けた岩がそのまま膜質となったような翼。
そう、キューイである。その横にはインファントドラゴンのヴァンも居る。子猫サイズのキューイと、子犬サイズのヴァン。対比としてはそんな感じ、だったのだが。
「な、なんで大きくなってるんですか……」
目の前に居るキューイの大きさは体長1M程、つまり俺の身長と同じぐらいにまで成長したキューイの姿。そしてヴァンの方は体長1.5M程の大きさに。俺よりでかぁい。説明不要。いや、説明必要だよ、超欲しいよっ!?
何が起こったっていうんだ……せっかくランクアップ更新したってのに……。
つか、ベルは何処だ……?
「ベル君っ! しっかりするんだっ! キューイ君っ、其処をどいてくれっ、ベル君が下敷きになってるっ」
…………? あー、なんだ? 状況がわからん。レベル2のベルだから平気だと思うが。
はて? キューイがでかくなる原因……。俺のランクアップか?
「ベル君、大丈夫かい?」
「いてて……。大丈夫です。少しびっくりしただけなんで」
まぁ、なんだ。何が起きてこうなった? でかくなったキューイはどうすればいいんだ、これ?
「何があったんだい?」
「えっと、突然キューイが大きくなって……」
「下敷きになったと?」
「うん」
頭痛の種が増え過ぎだろ。ランクアップとファミリアが有名になったのでお腹一杯だっての。つか……
「この大きさのキューイをどう隠せばいいのやら……」
「あーガネーシャの所に行った方がいいかも」
「不味い、よね?」
キューイ、なんでそう面倒ごとばっか起こす訳? 反省して?
「キュイキュイ!」
キューイ悪くないもんって……。
キューイとヴァン、二匹の封印状態のワイバーンが大きくなった理由。まあ当然の如くだが俺のランクアップが原因らしい。
ガネーシャファミリアに運び込むのに結構苦労したが、ガネーシャ様が馬車やらなんやら用意したうえで、誤魔化す為にか色々としてくれたっぽい。ただでさえ今回の
「うむ、そうだな……。大きくはなったが、指示に従わなくなった訳ではないのだろう?」
「そうですね。キューイは相変わらず気ままな感じはありますけど、ヴァンの方は逆らう気はない様です」
檻に入れられた二匹のワイバーン。キューイは檻の外に居るヴィルヘルムに求愛の鳴き声を上げ、ヴァンの方は大人しくしている。ヴィルヘルムは苦笑を浮かべる様な雰囲気でキューイの求愛の鳴き声に答えている。なんつーかなぁ……。
今回、キューイとヴァンの二匹が大きくなった理由について。簡素に説明すると俺のランクアップによって、
言ってしまえば、俺の強さに合わせて封印が段階的に開放されていく的な? 俺が強くなればその分封印は弱まり、本来に近い性能を発揮できると。
封印解除はその段階を無視して本来の性能を引き出す為の代物でー。うん、意味わからん封印やん?
俺が強くなったおかげで、俺より弱くなるようにされる封印が弱くなった?
いまいちピンとこない話だが、本来の性能に近くなるという事は普通に封印状態でも強くなったという認識で構わない訳で。要するに戦力強化に繋がって万々歳……。となれば話は簡単なんだがなぁ。
「この大きさだと、街中を連れ歩くのは厳しいかもしれないな」
「ですよねぇ」
「どうにか出来ないかいガネーシャ」
ヘスティア様と俺、後ガネーシャ様にガネーシャファミリアの団員が何人か。ベルはダンジョンに行ってもらった。こっちにきても何か出来る訳じゃなかったし。
「ふむ……今日の午後、緊急の神会を開くのだが、そこでこの件に関して神々で話し合う、という事もできるが……」
ガネーシャの言いたい事を纏めると、緊急の神会。今回の
ただし、当事者として俺、そしてキューイとヴァンは神々の前での証言を行う必要がある。つまり完全に顔を晒す必要が出てくる訳で、これまで以上処か完全に神々に目をつけられて日常生活が死ぬっぽい?
とはいえ、ダンジョン探索する上でキューイレーダー無しは流石に考えられず、キューイを連れ込みたければ神々を説得する必要があると。今までは子猫サイズであった事もあり、たとえ暴れても被害が高が知れていたが、体長1Mの子飛竜と、1.5Mはある子飛竜では扱いが難しくなる。
まぁ、嘘つかずに『言う事に逆らわないので平気です』と言えばいい訳なんだが、それでもいちゃもんつける神は多いらしい。具体的には神々の中にもいろいろとあるらしいのだが、ガネーシャを疎ましく思う神なんかは間違いなくいちゃもんをつけてくるっぽい。
其の上で神ガネーシャ曰く『この俺、ガネーシャはお前を支持しよう。もし出席するのなら任せておけ』だそうで。とはいえヘスティア様は反対っぽい。
神々は『面白いもの』に目がなく、俺みたいな子は間違いなく目をつけられると。神ガネーシャの後ろ盾なんて知ったことかと手を出す阿呆は絶対に居る。だそうだ、つまり安全を考えると出席は控えるべきって話っぽいが。
……選択肢なくね? ダンジョン探索でキューイ使えないとか死ねって言われてるのと変わらんし……?
「キューイ、なんで貴女は毎回こんな面倒を起こすんですか」
「
…………えぇ。
今回の神会の会場は、神ガネーシャが緊急で使用予定を捻じ込んだ場所で、普段なら神とその側近以外が立ち入らないバベルの階層らしい。俺の待機場所はその大部屋の横の待機室。檻に入れられたキューイとヴァンと共に待機中なう。
なおキューイはヴィルヘルムと強引に引きはがされてキレ気味。機嫌めっちゃ悪いっぽい……頼むから暴れないでくれよ? お前の進退がかかわってんだからな?
「キュイ?」
「いや、本気で言ってるんですけど」
「キュイキュイ?」
「はぁ? いや、終わったらリンゴあげるんでちょっと大人しくしててくださいよ」
「キュイキュイッ!!」
リンゴぐらいでヴィルヘルムへの気持ちは揺らがないっ!! だってよ。阿呆臭ぇ……。
「ミリア・ノースリス。準備ができた」
「あ、はい……」
ガネーシャファミリアの団員が扉を開けてくれるのを見つつ、その扉をくぐれば円形に揃えられたテーブル。中央にぽつんと設置されたパルゥム用の小さな椅子。その椅子を中心にして神々が席についている。人数はー、ざっと60人ぐらい? ヘスティア様に神ガネーシャ、神ミアハの姿も見える。やばい、足が震えそう。
にこやかな笑みの神デメテルが小さく手を振ってくれているが、返す余裕はない。ヘスティア様が『頑張れ、僕も頑張る』とエールを送ってくれてるので震えながらその中央の椅子の前に立ち、一礼した。
「お初にお目にかかります。ヘスティアファミリア所属、ミリア・ノースリスです」
神々の興味津々という視線に射貫かれ、俺は胃がひっくり返りそうである。
そんな震える俺の左右に、檻に入れられたままのキューイとヴァンがおかれた。運び込んだガネーシャファミリアの団員は静かに部屋を後にし、残った人と神の比率が1:60になった。おしっこちびりそう……。
「ふむ、それでは審問会を始める。まず神ガネーシャより今回の
司会進行役っぽい神の言葉に答え、神ガネーシャが立ち上がりよく通る声で朗々と今回の一件についてまとめ上げた書類を読み上げる。
「今回の
この件に関しては既に説明した通り、ミリア・ノースリスはインファントドラゴンの
神ガネーシャの説明に対し、神々が次々に質問を飛ばし始め、緊張でよく聞いていなかったが『本当に
「質問は以上で終了だろうか。それでは、今回のガネーシャファミリアが引き起こした事態に対する処罰を発表する」
神々を見回し、司会進行役っぽい神が手を叩き、口を開いた。
「今回の一件、街に与えた被害こそないものの、街の住人にいらぬ不安感を抱かせた事、貸し出した
次の瞬間には神々が一斉に手を挙げた。神ガネーシャへの罰則が少なすぎると大声で叫ぶ者までいる始末。俺の所為で迷惑をかけ過ぎた訳で……、だがこの一件については神ガネーシャより口出し不要を言い渡されていて何も出来ない。悔しいが……俺は何もできん……。
「ガネーシャファミリア本拠、アイアムガネーシャの改修をすべき、そうすべき」
「あのうざったい本拠は改修不可避。むしろしろ」
「罰則にガネーシャファミリア本拠の改修をいれろ。しろ」
…………。
「それはできない」
神々から上がるブーイングの嵐。神ガネーシャは堂々と立ち上がり、胸を張って言い切った。
「あれを改修したら俺が目立たなくなるだろうっ!!」
「ふざけんな」「あれが街の景観を破壊してる。改修すべき」「流石に無いわ。センスを疑うね」
酷い言われようである。だが正直否定できないんだが……。
「なんだとっ!! ならばこの場で唯一の地上の
「せやな」「絶対にこっち側だぞ」
うぇっ!? 神ガネーシャ。私は貴方を尊敬しております。数々の御恩もあり、人柄も素晴らしい事を知っています。故に、私は貴方に好意を抱いているといっても過言ではありません。ですが本拠のデザインに関しては、ノーコメントを貫かせていただきたいです。
「それで、どうだ? ミリア・ノースリスよ。我がファミリアの本拠。アイアムガネーシャは、ダメだと思うか?」
ノーコメントで……。
休みの日が少なく、吐きそう。梅酒美味い。色々と思う所はあるけど、とりあえず。
こんな糞みたいな場面はさっさと終わらせて最終局面の黒いゴライアス戦にいきたいです。
何書いてるのか自分でもわからない。キューイ関連の強化入れようと思ったというより、封印の効力的にミリアが強くなったら当然キューイ達の封印弱まるし、多少はね? って感じで書いてたらこうなった。書くのがこんなに辛いのはじめて……。酒飲み過ぎたかもしれないね?
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