魔銃使いは迷宮を駆ける   作:魔法少女()

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第九十八話

 日も暮れて蒼い闇に包まれるオラリオの街並み。

 夜を迎えてなおこの街の騒がしさは失われる事は無い。

 むしろ日が落ちた事ではめを外した冒険者達が酒場や広場で今日の成果を伝え合う。そんな冒険者達は各々の武勇伝を披露したり、その武勇伝を囃し立てる様に楽師が弾奏を披露する。

 ある者は手にした成果を片手に娼婦を買うべく足早に歓楽街へ向かい。ある者は今日の疲れを酒で癒す為に酒場に足を運ぶ。迷宮帰りの冒険者を呼び込もうと呼び込みの声が響き渡り、より一層騒がしさを増した街並み。

 特に、南のメインストリートに位置する繁華街は一層騒々しい。

 色とりどりの魔石灯が周囲を照らし、星々の明りが霞む様な煌々とした明りを放っている。主用路に軒を連ねる店の数々はどれも高く、大きく、外観は豪華で派手派手しい。貴族が利用する高級酒場や賭博場(カジノ)大劇場(シアター)など、都市の他の場所と比べると金の巡りが良さそうな雰囲気が立ち込める雰囲気の一帯。

 そんな大通りから外れた裏路地の一角。

 鳥や獅子などの様々な動物を象った看板の立ち並ぶ酒場の一つ、ベルとヴェルフ、俺にリリの四人はジョッキを高々と掲げて打ち付け合った。

 

『乾杯!』

 

 笑みと共にエールの泡が弾け、ジョッキからお酒がこぼれ落ちるが、そんな小さなことを気にする者はこの場に居ない。

 ファミリアのエンブレムを彷彿させる真っ赤な蜂の看板を掲げる酒場『焔蜂亭』。繁華街の裏道にたたずむこの店はヴェルフの行きつけの酒場らしく、一部の冒険者や鍛冶師(スミス)には根強い人気があるらしい。

 店の名物はまるで紅玉(ルビー)を煮詰めた様な真っ赤な蜂蜜酒であり、それに虜にされた者の中には連日通い詰める者も居るらしい。

 裏路地の店だけあって店内は『豊穣の女主人』に比べて狭苦しくはある。けれど移動に苦労する程の沢山の丸テーブルや、長年にわたり染みついた小汚さの残る店内、そしてドワーフをはじめとした男達の豪快な笑い声が響くこの店は、ファンタジー小説等に登場する『冒険者の酒場』をそっくりそのままのイメージがしっくりくる。

 珍しく小人族の給仕がちょこちょこと小柄な体躯を生かして客の間をすり抜ける様に忙し気に動き回っている。『豊穣の女主人』だと鼻で笑われる光景だがこういう小さな店だとあの小柄さも利点として利用できるのだろう。それにしても忙しそうだが。

 

「ランクアップおめでとう、ヴェルフ」

「これで晴れて上級鍛冶師(ハイ・スミス)ですね」

「上級鍛冶師、いろいろと作れる物の品質も上がるでしょうし喜ばしい事です」

「ああ……ありがとうな」

 

 普段ならあまり見せたがらないだろうはにかんだ笑みを浮かべたヴェルフ。引き締めようとしている様だが目的を達した喜びが口元に笑みとして浮かび上がっている。

 先日の中層の決死行や十八階層での激戦を経た事で、ヴェルフはとうとうランクアップするに至ったのだ。レベル1からレベル2へ、それに伴い《鍛冶》の発展アビリティも無事習得して名実共に上級鍛冶師となった。

 神ヘファイストスにステイタスを更新してもらいランクアップが判明したのが今朝の事。ヴェルフはいの一番にヘスティアファミリアの本拠に駆け込んできて、笑顔でその一報を伝えてきた。……寝ていた俺を叩き起こす形で。

 その後リリにも報告し、皆で祝賀会を開く事を決めたのだ。

 念願の上級鍛冶師(ハイ・スミス)に仲間入りする事ができたヴェルフを祝って。

 

「これでヴェルフ様はファミリアのブランド名を自由に使う事が出来るのですか?」

「自由に、とはいかない。少なくとも文字列(ロゴタイプ)を入れられるのはヘファイストス様や幹部連中が認めた武具(もの)だけだ。下手な作品を出してあの女神(かた)の名を汚せないしな」

 

 制作物に【Ήφαιστος】と刻む事が出来る様になったらしい。とはいえ全てではなく許可を得た物だけらしいが。

 とはいえこれから彼が作る作品は飛ぶように売れる事だろう。それだけブランド名の力は大きいのだから。

 喜ばしい事、だけだったら良かったのだが。ヴェルフの目的はランクアップする事。ランクアップするまでの期間だけ同じパーティとして活動する事になっていたのだ。そう簡単にランクアップできないだろうと高を括っていたら早々にランクアップした形だ。

 ヴェルフが抜ける穴をどうするかという問題もある。結晶竜(クリス)が正式に利用可能になったとしても彼女は残念な事に前衛が出来るタイプじゃない。むしろ後衛に編成しないと耐久の低さが裏目に出かねない。

 

「これでパーティも解散ですか。寂しくなる、というよりは編成に困りますね。新しく前衛壁役を探さないといけませんし」

「おいおいミリア、俺がそんな薄情な奴に見えるか?」

 

 ジョッキを手で軽く回しながら、ヴェルフは少し照れた様に口を開いた。

 

「お前たちは恩人だ。用が済んで、それじゃあサヨナラ、なんて言わないぞ」

「えっ……」

「呼びかけてくれればいつでも飛んで行って、これからもダンジョンに潜ってやる」

 

 それはなんともありがたい事だ。これからもよろしくしてくれるなら万々歳だしね。とはいえ前衛壁役はもう一人欲しいかなあ。

 快活に笑う姿に微笑み返し、序に聞きたかった事を聞くべく口を開く。

 

「そういえば頼んでいたモノはどうなりました?」

「あぁ、ミリアの銃杖か、一応できたんだが」

 

 銃杖を完全に破壊してしまった所為もあって少してこずったそうだがちゃんと完成したらしい。ついでにベルの武装も少しずつ作成していくと。

 それに加えてもう一つの方の進捗はどうなのか尋ねると、ヴェルフは苦々しい表情を浮かべて頭をガシガシと掻いて言った。

 

「悪い、結晶竜の結晶の竜鱗なんだが、俺じゃ扱いきれなかった」

「……えぇっと?」

「ランクアップしたからなんとか、とか思ったんだがな」

 

 結晶竜から採取、というよりは本人の許可を得て手にした結晶の竜鱗。ギルド曰く『下層で採取できる希少鉱石』でもあるらしいその結晶は上級鍛冶師なりたてのヴェルフの手に余る代物だったらしい。

 金属と混ぜ合わせて合金に加工しようとしたが混ざり合わず、金属が脆くなってしまい武装にする処か合金加工すら出来ない始末。挙句の果て、なんとオラリオ最高峰の鍛冶師である椿・コルブランドという人物が結晶の竜鱗の存在を知った後、ヴェルフに対し『ヴェル吉には勿体無い』等と言って持って行かれたそうな。

 いや、普通に窃盗では……? まぁ彼女は『出来た武具はくれてやるから許せ』等と言っていたらしいが。

 どうにも相当希少な鉱石故に彼女の琴線に触れたのかなんなのか、神ヘファイストスも呆れていたそうな。

 

「悪いな、本当なら俺の手で武具にしてやりたかったんだが」

「いえ、むしろ無茶言ってすいませんでした」

「……そこで謝られると俺も反応に困るぞ」

 

 手に余る代物を渡したのは悪いと思ったが、本人からすれば自分の力不足の所為であって謝罪を受け入れがたいらしい。まあ、武具に加工してくれるなら別に構わんが。

 次々に運ばれてくる料理に舌鼓を打ちつつも会話に興じる。

 こんがりと焼け目のついた厚切りのハムステーキや、香草(ハーブ)のソースに彩られた鯛の蒸し焼き。そしてこの店自慢の名物である真っ赤な蜂蜜酒、一口飲めば口と腹の中がカーッと熱くなり、料理が進む。

 ヴェルフの提案でこの店を祝いの席に選んだが、やはり勧められるだけはあり料理も酒も美味い。強いて言うなれば見目麗しい店員が居ない事や狭苦しい事等はあるが、値段も含めると総合的には『豊穣の女主人』とは甲乙付け難い。

 ヘスティア様も参加するはずだったのだがヴェルフ経由で神ヘファイストスに『間違っても付いていくんじゃないわよ』と釘を刺され、今日も泣く泣くバベルでお仕事である。悲しいなぁ。

 

「二人はランクアップしなかったのか? 特にミリアの方、大分十八階層で活躍してたろ」

「うん、僕はまだ。ミリアもまだだったよね?」

「そうですね。私もまだですよ」

 

 小指の爪の先ほど、ほんの少しだけ偉業の経験値(エクセリア)が不足していた。それだけの理由といえばそうだが、総合的な経験値量はベルと相違ない。

 

「レベル1とレベル2では取得する経験値(エクセリア)の基準も、ランクアップに必要な総量も違うのでしょうが……まぁ、最後の戦闘に関してはリュー様の総取りでしょうね」

 

 正体がバレぬ様に狼人(ウェアウルフ)の子供に変身しているリリの言葉にベル共々おなじように頷く。

 あの激戦の内、ほぼ半分以上がリューさん一人の活躍によって支えられた様なモノだと言えるからだ。

 ゴライアスとの戦闘に参加した冒険者の数は百を超えるし、モンスターの足止めをしていた者も含めれば総勢五百にも届きうるほどの冒険者がひしめき合っていた事になる。

 集団戦における経験値(エクセリア)分配の法則によって一人当たりの取得量はかなり低いだろう。その中において突出した活躍をしたリューさんとアスフィの二人が────とりわけリューさんの活躍は著しく評価されたはずだろうし。

 『豊穣の女主人』のルノアさんとクロエさんの二人曰く冒険者はあるラインを超えると桁違いに強くなるらしい。それが『第三級』と『第二級』だという。

 第三級っていうのは、まぁ言ってしまえば今の俺とベル、レベル2であり上級冒険者の事だ。

 それが第二級になっただけでもう次元が違う。第一級に関しては同じ人かどうかも疑う程らしい。

 リューさんは第二級冒険者、その中でもレベル4だ、活躍も当然と言えば当然か。レベル3もヤバいらしいが、あの二人って一応レベル4だったよな……? あの二人がかりでリューさんを仕留めにかかっても返り討ちに遭うってヤバいでしょ。毒かなんかで弱ってればワンチャンあるらしいが、逆に言えば毒で弱らせないと桁が違うらしいし。

 

「……それにしても、結局なんだったんだあのゴライアスは」

 

 ヴェルフがあの階層での異常事態(イレギュラー)に言及する。それに合わせて四人で顔を寄せ合いヒソヒソと周囲に聞かれぬ様に話し合う。

 

異常事態(イレギュラー)としか言いようがありませんが……間違いなく前代未聞でしょう。安全階層(セセーフティポイント)に階層主が生れ落ちた上、未知の竜種が現れたなんて」

能力(ちから)も普通の階層主(やつ)よりも上だったんだろ? しかも魔石を撃ち抜いても死なない不死身だったしな。あんなことがこれからも続くようなら、命がいくつあっても足りない」

「それは同意ですね。未知の竜種は現在ガネーシャ・ファミリアが調査してくれていますし、本人……? も協力的なのでその内情報がわかると思いますが」

「……よく、生きてたよね。僕たち」

 

 ベルのしみじみとした呟きに全員が苦笑を浮かべる。

 幾度となく死んでいてもおかしくなかった状況だった。特にリリとヴェルフは強化された漆黒の階層主(ゴライアス)でなくとも普通のモンスターに襲われただけで一溜りも無かった可能性が高いのだ。

 それに加え、今回の出来事は異常事態(イレギュラー)という言葉で片付けるには何もかもが桁違いだった。

 

「ヘスティア様は何かご存知のようでしたが……」

 

 (じぶん)を抹殺する為に用意された。ヘスティア様はあの怪物を見てそう言っていた。

 ダンジョンが神の存在に感付いて刺客を放った。

 また、存在を感知されない様に神は基本ダンジョンに潜らない。

 ヘスティア様から与えられた数少ない情報だけを見れば、まるでダンジョンは神々に激しい怒りを抱いているという事が想定できる。神々と迷宮の関係、どういったものなのかは知り得ないし、ヘスティア様も含め殆どの神が曖昧に誤魔化すのみ。

 神は『ダンジョンはダンジョン。それ以上でもそれ以下でもないだろ』と笑うが、やはり全知零能(ぜんちれいのう)な神達はダンジョンについて何か知っているのではないか。そんな考えを共有した。

 

「何か教えてもらえましたか?」

「いや、曖昧に誤魔化されたというか、知る必要が無いって感じでしたかね」

 

 あの事件の後、ヘスティア様は頭を下げて謝罪こそしたものの、原因に関しては一切触れない。其の上で触れてほしくない、聞かないでくれと言外に雰囲気で拒絶してきた。

 少し悲しいものの、やはり何か重要な事なのだろう。知りたくはあるが、強引に聞き出す必要はないと思う。

 

「ま、これ以上話してもしょうがないか。世間ではどうなってるんだ?」

 

 空気を入れ替える様に話題を取り換えたヴェルフに便乗する。

 事件後の後始末についての情報交換を始めた、とはいえ口に出来る事は多くはないのだが。

 

「ギルドが真っ先に箝口令を敷きましたから、都市や冒険者の間では混乱は少ない様子ですね。詳細を知っているのは当事者であるリリ達だけでしょう」

「絶対口外するな、って徹底されたし……」

罰則(ペナルティ)も厭わない、って確かに鬼気迫っていたしな。ギルドの連中」

「それ以外は金にがめつくうざったい事この上なかったですねぇ」

 

 しみじみとあの光景を思い出す。

 豚の様な、というかエルフ特有の長い耳が無ければ絶対にエルフだとは思えない様な容姿のギルド長の姿が脳裏にちらつく。まあ、一泡吹かせてやったのでもう思うところはないのだが。

 

「十八階層のリヴィラの街は既に機能を取り戻しているそうです。ダンジョンもあれから変わった動きはなく、平常通りと」

 

 表面上は、ね。異端児(ゼノス)やらなんやら、裏では結構な異変が起きている様子だが、其処までは詳らかになっちゃいないんだろう。神ウラノスやフェルズって奴もかなり気を張ってた様子だし。

 

「そういえば、ギルドに言いがかり付けられて罰則(ペナルティ)を課せられたとお聞きしましたが」

「あー、それ? 全然平気よ。あまりにもムカついたから色々と小細工してやったわ」

「あぁ……アレかぁ」

 

 首を傾げるヴェルフとリリを前にニヤりと笑みを浮かべて詳細を語る。

 

 と言っても難しい事は何一つない。

 ヘスティア・ファミリアと、ヘルメス・ファミリアはギルドから罰則(ペナルティ)を課せられる事となった。

 今回の騒動の事情聴取としてギルドに強制召喚される事となり、雷が落ちたらしい。

 訳を説明しようにも一切取り合わず、今回の事件の発端は『神災(じんさい)』────神が原因であると断定され、厳しい警告とともに、重い罰則(ペナルティ)を食らう羽目になった。

 罰則(ペナルティ)の内容は……罰金。

 

「罰金の額はおいくらだったのですか?」

「ファミリアの資産の、半分」

「……キツイな」

 

 まぁ、()()()()()()()()ならキツイだろう。

 

「別に、支払った額なんてたった5,200ヴァリスぽっちでしたから、金額自体は大したこと無いんですけどね」

「はぁ?」

「……はい? いや、資産の半分が5,200ヴァリス……って、ヘスティアファミリアの資産額ってたった10,400ヴァリスしかなかったのですか?」

 

 これにはちゃんとした理由はがある。

 というのも、だ。今回の事件においてヘスティア様はヘスティアファミリアの主神として、とある冒険者依頼(クエスト)を発注していた。

 ダンジョンから未帰還の己の眷属の捜索依頼。報酬金は()()()()()()()()()()()()()()()()()()である。

 序に言うと現在進行形で『円形闘技場(アンフィテアトルム)の修繕費300万ヴァリス』の返済も相まってぶっちゃけファミリアの資産と呼べるモノはほぼゼロに等しいんだが。

 

「つまり、タケミカヅチファミリアとヘルメスファミリアの支払いで全部吹っ飛んだと?」

「そう言う事です。残ってるのは()()()()のみですからねぇ」

 

 ギルド長が考えてた事はなんとなく理解できる。

 竜を二匹も調教(テイム)しているファミリア。それも相応な素材も採取可能で、なおかつガネーシャファミリア、ヘファイストスファミリア、ディアンケヒトファミリアといくつかの取引をしている。

 当然、ヘスティアファミリアの貯蓄は数万処か数千万ヴァリスに届く、と考えていたのかもしれない。というか普通に考えたらそれだけ貯蓄があってもおかしくはないのだ。

 

 全部、借金が、悪い。

 

 最初は酷かった。ギルド長は『資産を隠しているに違いない』とか決めつけてくるし、実際隠しもせずに色々と詳らかに説明してみたらみたで凄く激昂して『なんで資産をため込んでおかないのだっ!』とか怒鳴り込んでくるし、本拠の廃教会を見た瞬間発狂してたし。

 今回の件の罰則で資金を()()()()奪いたかった様だが、結局のところ零細に等しい処かぶっちゃけファミリア存続も危うい状態だとはだれも思わないだろう。というか俺も思わなかった。

 泡を吹いたギルド長の面は非常に笑える光景だったんだがね。

 

「ヤバくないか? ギルドへの定期的な税もあるだろ」

「あ、実は……タケミカヅチファミリアに支払った報酬って返してもらったんだ」

「はぁ? え、どう言う事です?」

 

 ベルの言った通り、タケミカヅチファミリアへの支払った報酬は返してもらったのさ!

 元々、タケミカヅチファミリアの救援を行った結果、今回の件に至ったので彼らは最初『報酬は受け取れない』等と言っていたのだが、強引に受け取らせた。むしろ()()()()()()()()()()()()()()()()()()と説得までして。

 簡単に言えば、依頼はれっきとした()()()()()()()()()()()()な訳で、それを言い訳に『資金? あぁ、クエストの報酬として支払っちゃった。ごめーんねっ?』と言い訳して罰金回避できるかなと考えた訳だ。

 んで罰金の支払い終了と共に『我が眷属を助けてくれた礼に』とタケミカヅチファミリアから報酬金を全額返してもらう。と……完璧な作戦であった。

 ちなみにヘルメスファミリアは十八階層で背中をぶっ差してくる真似をしやがったので当然報酬は無し。ついでに十八階層での買い物分も全額あちら持ちにしてもらった。

 

「まぁ、あの一件の後にギルド長は『竜の資産価値を含める』なんてふざけた事を言い出してごたついたんですけどね」

 

 ものすごく面倒な事になったんだよなぁ。まぁ全部問題無かったんだけど。

 

「そもそもの話ですね。現在のキューイ、ヴァンの二匹は()()()()()()()()()()()()()なんですよね」

「あ、そっか。一応調教(テイム)モンスターの取り扱いってガネーシャファミリアしか許可されてないんだっけ?」

「私はあくまでも()()()()()()()()()()()()()だけですしね」

 

 なので、竜の資産価値云々はガネーシャファミリアが背負っている事になっている。というのは俺がつい先日知った事だ、俺も吃驚である。その分の税金やらなんやらガネーシャファミリアが処理していたらしい。ガネーシャ様に頭上がらなくなってくんだけど……。

 

「で、結晶竜の方は現在調査中。ギルド長より上の立場の神がなんか結晶竜に関する搾取の完全禁止を言い渡したらしいですし」

「おいまてっ、もしかしてギルドに捕まってたのってその関係もあるのかっ」

「……ミリア様、やる事があくどいですね」

 

 いや、普通に考えてくんない? 正式に発注したクエストで『貯蓄全額』とかやらかしたのはヘスティア様だし、俺とベルの武具で総額5億とかいう頭おかしい金額の借金背負ったのもヘスティア様だよ?

 序に俺は俺でインファントドラゴンの調教(テイム)のさ中に円形闘技場(アンフィテアトルム)の破壊やらで色々と借金背負ってるのもあるけど、やっぱ俺は悪くないよね? むしろファミリアの為に全力回避に努めたんやで? 褒めてくれてもええやろ。

 

「いや、凄く悪い顔してたよミリア」

 

 ベルまでそんな事言うんか……。

 




 やぁ、日曜日じゃないのに投稿されて不思議だって?
 とりあえずこのキューイの煮汁を飲んで落ち着いて欲しい。そう、またなんだ。

 完成したから投稿しちゃった☆ミ

 ぼちぼち書いてたら1話分完成していたんだ。なに、ときどきよくある奴さ、ムカムカして(投稿して)やった。反省はしていない



 ドルフロで『G41』のL2Dスキンゲットしたのに本人持ってなかったから、製造で手にいれようとして資源40万溶かしたからとかそんな理由ではない。

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