東方鞍馬録   作:Etsuki

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 こんにちは、zakkuです。基本読み専の癖に書きたいからって投稿しました。ハーメルンでは初投稿です。
 いろいろと駄文ですが、読んでくれたらめっちゃ嬉しいです。

 それじゃあ、東方鞍馬録はじまるよっ!


プロローグ

 君は鞍馬天狗という天狗をご存知だろうか?

 

 鞍馬天狗、それは今の世の中でも有名な源義経に剣術や兵法を授けたと云う伝説の天狗だ。

 

 今の世の中では、そういう話にしたかった僧が作った話だとか、源義経の父親、源義朝の意志を継いだ者とか言われている。

 

 だが、残念ながら源義経に剣術や兵法を授けたがどうかは知らないが鞍馬天狗は『実在』する。

 

 そして何を隠そう、その鞍馬天狗が俺、鞍馬天鴎(くらまてんおう)だ。

 

 しかし俺達、鞍馬の天狗は天狗の中でも人々の記憶の中に残り力が強い天狗ではあるが、王道の天狗ではなかったりする。

 王道の天狗というのは、昔話でよく語られる人が天狗を騙し、その天狗の道具によって悪戯をする有名なとんち話に出てくる天狗だ。

 

 そうゆう天狗とは全く違い俺達鞍馬天狗は道具や術を使うのを放棄し、ほぼ武術だけで強さを追い求めてきた。

 

 それらの影響で、俺達鞍馬天狗は忘れられた者達が集まる『幻想郷』という場所に入ったのは他の鴉天狗と比べるとかな~り遅い方だったはずだ。

 主な理由として忘れられる事の弱体化と、存在が薄くなることを利用して修行するアホだったからだ。

 

 そんな中俺もそういう修行をした。死にそうになったが。

 だが、俺にはそういう事しかできなかった、鞍馬天狗は嬉々として修行と称して襲いかかってくる。そのせいで、武術の修行は死に物狂いだった。

 

 おかげで、俺はおかしい程強くなったが。

 

 

 おかげで、程度の能力も手に入れ頭狂った鞍馬天狗になったけど。(レベルアップ)

 

 

 だが、この脳筋共ようやくそと世界で修行してても不毛な事に気づき、強さを極めた後をどうするかも考えていなかった事に今更ながら気付いた。

 俺も危うく忘れかけていたんだけど。

 

 そして、何でと問いたくなるようなその脆弱な情報網で、不思議なことに幻想郷という存在を見つけ出した鞍馬天狗達。

 皆、諸手を上げて喜びロクな確認もせず幻想郷への移住を決めた。

 俺も難しい事は考えることを放棄していた。

 

 そんな頭パーパーで来た俺達鞍馬天狗達は何故か迷わずに幻想郷へ来れたが、そこでの住居が無い事に気付いた。というか当たり前のことなのだが。

 だが、俺達は頭おかしい鞍馬天狗。

 適当に人も妖怪もいなそうな森に何故か得意な土木と建築を駆使して約三日で約五十人が住める集落を作り上げてしまった。

 柵や畑、田んぼ、上下水道、用水路、ボスの家込みで三日である。

 

 そして、なんやかんやで俺達が住み始めて一年ぐらい経った時、この幻想郷の管理人だというスキマ妖怪とその式神がやってきた。

 というか、そのスキマ妖怪は知り合いで八雲紫だった。

  

 結構昔に下践な妖怪共に追いかけられていたときに偶然俺達と出会って助けたのだ。

 その時は、八雲紫も強くなく、一人じゃ対処するのは難しかったらしい。

 

 近所のアニキがそいつらを五分で片付けたと聞いた時は八雲紫もビックリしていた。

 オヤジは一分も掛からず殲滅出来そうなので俺は驚かなかった。

 

 うん、おかしいな。

 

 まぁ、幻想郷に入れたのも実はそこら辺の恩があったからだったりする。

 入る時は次元を無視する特別な歩法で結界を無視したから意味ないかもしれんが。

 

 ま、そういう事で八雲紫から自分の式の紹介と幻想郷の説明を聞き、俺達の頭に入っているかは怪しいが満足した顔で紫はスキマから帰って行った。

 しかし、案の定頭に入ってなく後日、鞍馬の頭首がしっかりと話しをききに行きました。

 哀れ、紫。

 

 俺は、ちゃんと常識はカケラ程度かもしれないがあるので、ちゃんと覚えている。 

 俺はコイツラより常識は有るのだ。多分、たぶん、メイビー。

 

 ま、それには理由がある。

 

 すごく唐突なカミングアウトとなるが、俺には俗に言う前世知識というものがある。

 最初こそ、その心と体、人間と妖怪という違いで戸惑ったものの、厳しすぎる修行とある事件のせいでそんな戸惑いは吹っ飛んだ。

 つまり、俺は生きるために人間の感性などどこかにかなぐり捨てた、といよりかなぐり捨てられたということだ。

 実際、あんな修行の日々で人間の感性と常識でいては、今頃狂っていただろうし、最悪の場合精神崩壊を起こしていたかもしれない。

 そんな状態になる程みんな修行だいちゅきなのだ。

 

 ただ、最初からか修行の日々のせいなのか、前世知識はほとんど覚えておらず、前世の自分がどんな人間だったか解らないし、前世の親の顔も解らない。

 しかし、何故かアニメやゲームなどのサブカルチャーの知識だけは結構覚えていた。

 多分、この知識の偏りようから察するに前世の俺はろくでもない人間だったのだろう。

 

 親の顔がみてみたいぜ。(混乱)

 

 

 まぁ、話を戻すが、鞍馬天狗はそれからは、意外にもおとなしく、穏やかに幻想郷で過ごしていた。ただし、過激過ぎる鍛錬はいつも通りだが。

 時々、八雲紫とかから頼まれるゴダゴダの解決依頼でははめを外すものもいたが、他者を不用意に傷つけることなど誰もしなかった。

 

 けれども、皮肉なことにトラブルの種は外側から舞い込んできた。

 

 俺達と違って無駄にプライドの高い奴らの多い妖怪の山に住んでいる鴉天狗達が、天狗の威厳がどうたらこうたらとかで、俺達鞍馬天狗に収集をかけてきたのだ。

 そして、支配系統とか、興味も知識もない鞍馬天狗はそれをボイコット。

 名前も知らない同族の収集と厳しい修行ではどうやら修行の方に天秤が傾いたようだ。

 当たり前だが、妖怪の山の鴉天狗は怒り心頭。

 危うく、鞍馬天狗と妖怪の山の天狗との戦争にまで発展しかけた。

 

 だが、そこは幻想郷の賢者たる、八雲紫が両者を宥め、和平の提案してくれた。

 そして、両陣営の話し合いの場が設けられ、幾つかのことが決定された。

 

 何でも、鞍馬天狗を少しの間ではあるが、妖怪の山の天狗とは違う扱いにするそう。

 ただ、両陣営の天狗の数は昔に比べ減少傾向にあるため、いずれは合併の流れにするそう。

 あと、両陣営での技術指南をするらしい。

 妖怪の山の天狗は妖術を、鞍馬天狗は武術を共に教えあう事になったそうだ。

 そういう事で、両者共に交換留学生みたいな人材を試験的に送る事になったらしい。

 

 本当、オヤジと爺さんが修行ちゅきちゅきだったらこんな事までちゃんと決まらなかっただろう。

 

 でた、交換留学生みたいのなら当然鞍馬天狗からも誰かを派遣しなくてはならない。

 ここまで言えばなにが起こったのか察しのつく人もいるだろう。

 そう、鞍馬側から誰を送るかで揉めに揉めたのだ。

 妖術を学びもっともっと強く成りたいという奴らが大勢いてその内数名の派遣は決まりそうだったのだが、妖怪の山の天狗と選ばれなかった天狗がずっと拒否ってたおかげで、決まるに決まらず、妥協点として、鞍馬天狗のボスの孫である俺が試験的に派遣される事に決まった。

 

 

 なぜ??

 

 

 まあ、そんな経緯があって俺は今、妖怪の山で今マイホーム作りに勤しんでいる。

 家すら用意してもらえたかった訳では無いが、ボロ家を紹介されたので、それを蹴って新しくマイホーム作る事にしたのだ。

 

 俺のほうが立派な家を作れるんだからね!(錯乱)

 

 幸いに鞍馬天狗は土木が大の得意だ。

 一夜城とか結構作ってきた。

 理由は…各自で察して欲しい。

 

 とりあえず、もう家はそろそろ完全間近だ。

 水道をひき、立派な家具も作った、低反発ベットもある。

 

 やっぱ、鞍馬の妙な技術力はさいこーだな。

 

 さてと、仕上げに少しの外壁と断熱材を仕込んだり庭を作ったりしますか。

 

 俺は意気揚々と作業に取りかかることにする。さーてと、庭はそんなでかくなくていいし、断熱材は日本建築故そんな使わんかったし、すぐに終わるかな。

 

「あやっ!!本当に3日で立派な家が建ってますーー!!」

 

 おっと、客がきたようだ。

 俺は、今しがた来た天狗の方に顔を向ける。

 

 短い黒髪にフリル付きの黒スカート、白シャツと赤い山伏風の帽子というもはやその帽子に天狗的な意味は期待できないのではとツッコミたくなるような格好をした鴉天狗の少女。

 

「いやぁ、これはイイネタですね、有り難く使わせて貰いますよ。どうせ後からは技術指南しなきゃいけないわけですしね。」

 

 俺は、はぁとしか言うことができない。本当にこの娘やる気有るのか。この交換留学上手くいかなかったら妖怪の山との関係どうなるんだろうな。

 俺はそう妖怪の山の天狗達と鞍馬天狗の将来を案じ憂鬱になる。

 

 まあ、とにかく最悪の事態にならぬよう俺が頑張らねばいけない。

 とにかく、目の前で俺の家を撮りまくっている技術指南役に選ばれたこの少女を引っ張って本来しなければいけないことをすることにする。

 

「ほら、さっさと仕事してください、射命丸さん。あなたの仕事だろ。」

 

「え~、せっかくの特ダネがぁ~~、あ、私のことは気軽に(あや)ってよんで良いですよ。」

 

「はいはい文、仕事仕事。」

 

「は~い」

 

 こうして俺の1日は過ぎていく

 

 

 そんな俺こと鞍馬天鴎は、頭オカシイ鞍馬天狗に染まりきった一員で、今は妖怪の山で世話になっている、いや自給自足しているただの頭オカシイ天狗だ。

 兎にも角にも、今は鞍馬天狗と妖怪の山の天狗達の平穏な将来を祈り、射命丸文という鴉天狗の少女との接し方を測りつつもどうにかするしかないと覚悟を決めている。

 

 

 

 どうやら、そんな俺の幻想郷での苦労譚はここから始まるらしいのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いや、苦労譚なんて始まらんといてくれよ。

 

 




 この作品は作者がただの勢いで書いた物です。
 マンガも基本的にはYouTuberにアップされてるような二時創作を見ている事が多くとてもにわかです。公式の小説もマンガも読んでみたいけど読んだ事ありません。
 それに路線的にはラブコメ擬きか、バトル物擬きになりそうです。

 それでも読んでくれたなら幸いです。

 これからも宜しくお願いします。
 

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