東方鞍馬録   作:Etsuki

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遅れてスミマセン。
それにしては短くてスミマセン。
リアルが忙しかったのと、久々のメタルギアが面白すぎたのとかあって……

まあいろいろありますが、この方と戦うのは何人か予想してたんじやないでしようか?
それでは本編どうぞ!!


冥界にて

 はあ、お茶がウメェ

 

 俺はそんな事を思いながら縁側でお茶を啜っている。

 しかもこれは自分で淹れたものではなく文の淹れてくれたお茶だ。

 文は俺の淹れてくれたお茶の方が美味いと言っているが、自身の淹れた物より他の誰か、それも大事な人に淹れて貰った物ならそちらの方が美味く感じることだってあるだろう。

 俺もその例に漏れず、文の淹れた物の方が美味く感じる方だ。

 

 今は、文が張り切って家事を終わらせていて、水音がしなくなったことから、水回りは終わったのだろう。

 文も、お茶を淹れて縁側にきたみたいだ。

 そのまま、俺の隣にだいぶ密着して腰を下ろす。

 

 そのままお茶を啜る。

 周囲にはお茶を飲む音が響く。

 俺と文は楽しく話し合う時間も多いが今みたいに無言の時間を二人で楽しむ事も多い。

 ただ、それが苦痛なのでは無く、この上ない幸せに感じることなのだからいい時間だと言えるだろう。

 

 

 虚空でこちらを見ている気配がなければ。  

 

 だいたい誰かは察しがつく。

 とりあえず、声を掛ける。

 

「おい!紫!そこでみてないでこっちにきたらっ!?」

 

 俺が言いきる前に体が一瞬の浮遊感に襲われる。

 そしてどこかの縁側に尻から着地する。

 そして唐突に理解する。

 俺の手元にはなにもない…つまり…

 文が…文が…あんなにニコニコで淹れてくれた、俺の方が美味いからって恥ずかしがってなかなか淹れてくれなかったところを頼み込んで淹れて貰ったお茶が…

 

「お茶が…お茶がない……」

 

 俺の手にはお茶がすっかりと消え失せていた。器ごと。

 

「ハイハイ、お茶ぐらい戻してあげるからそんな絶望に染まった顔をしないで頂戴。」

 

 そんな声が聞こえてきたと共に俺の手元にお茶が現れる。

 

「ああ、お茶だ。文のお茶だあ…ズズッ。」

 

 戻ってきたお茶を飲んで落ち着く。ああ、美味いなあ…

 

「あとついでね。」

 

「きゃあっ!」

 

 そんな悲鳴と共に文がスキマから俺の膝の上に落ちてくる。

 俺は湯飲みを文に当てないようにしながら上手く受け止める。

 ついでにそのまま後ろから抱き締める。

 

「へへえ~、天さん~。」

 

「ん~~、どうしたの~、文~。」

 

 俺と文の間にラブラブの雰囲気が流れる。

 

「あなた達、ところかまわずイチャイチャしないで。」  

 

 そう言いながらスキマから出てきたのは金髪ロング瞳も金色、毛先をリボンで結びつけ、服装は八卦の萃と太極図を描いた中華風の服を着ていてリボンのついたモブキャップらしき物を着用している、胡散臭い感じが定番の八雲紫だった。

 

「で、どうしたの紫?そっちから呼び出すのは珍しいんじゃないのか?」

 

 だいたい俺達鞍馬天狗が起こした事にわざわざ処理しにくる以外ではそこまで俺達の前に姿を表さないのが八雲紫だ。

 こちらが起こしたこと以外で呼ばれるのは今までなかったのでは無いだろうか?

 

「ちょっとね、見てみたい事が有りまして、あ、その前にちょっと紹介させて頂戴。」

 

「ん?別に良いけど。」

 

 俺達がそう返事をすると、紫が奥の方に声を掛ける。

 

「幽々子~ちょっとこっち来て頂戴~。」

 

「は~い。」

 

 奥の方からそんなおっとりとした声がして、一人の女性が現れる。

 ピンクの髪に赤とピンクの中間のような瞳、そして白い肌を覆う桜の柄があしらわれた水色の着物。

 紫と似ている水色のボブキャップをつけていてそこに付いている三角布に特徴的な渦巻きがある。

 

 そのような服装と容姿をした女性を紫は隣に立たせて紹介を始めた。

 

「紹介するわ、この子は西行寺幽々子。この冥界の管理者であり、私の唯一無二の親友よ。」

 

 紫がそういうと、隣の西行寺というどこかの坊さんのような名字をした女性が改めて自己紹介する。

 

「私からも紹介するわ、私は西行寺幽々子。さっき紹介された通りこの冥界の管理者をしているわ。種族は亡霊よ、足はあるけどね。」 

 

 へえ、亡霊なんだ。

 正直言って種族なんてとくにこだわっていないのでなんでもいいのだが、冥界に亡霊に。まあ、なんともそれらしい妖怪で。

 ただ、外面だげでその人の人となりを決めるわけではないが。

 

 とりあえず、あちらが自己紹介したのならこちらも自己紹介しなければならない。とりあえずしよう。

 

「こほん、俺は鞍馬天狗の鞍馬天鴎だ。今はいろいろあって妖怪の山に住んでいるけど。そしてこちらが…」

 

「清く正しい射命丸文です、文々。新聞というのを発行しています、残念ながらここにはお運びできそうにないので残念です、しかし以後お見知りおき下さい。」

 

「後俺達は婚約してる。」

 

 重要なことだから言っておいた。相手側は手を口元に添えてニコニコしている。

 

「あら、あなたがあの有名な鞍馬の天狗の一員とその婚約者なのね、会えて嬉しいわ。」

 

 やっぱり鞍馬の事はそれなりに有名になっているようだな。

 ただ、有名になった理由が脳筋だったからという理由だったというオチはやめて欲しい。

 一応、俺たち鞍馬天狗は土木でこの幻想郷に貢献しているので、その方面で話が広まっていることを願う。

 

 …それも微妙だか…

 

「それで?今回はなんで俺を呼んだんだ?俺を呼んだことなんて滅多にないから理由が分からないんだか?」

 

 とりあえず今回呼ばれた意味が分からなかったのでその事を質問する。

 

「そうね、私達二人はね、剣術に最近興味が有ってね、だからちょっとみてみたくなったのよ。」

 

「別に剣舞ぐらいなら舞ってやるが?それのためにわざわざ呼んだのか?」

 

「いいえ、剣舞も魅力的だけど今回は達人達の真剣勝負というのを見てみたくてね、呼んだ次第よ。」

 

「ふーん、それで?どこに剣の達人というのはいるんだ?それらしい奴はいないんだが…」

 

「ええ、今呼ぶわね。妖忌~、ちょっと来て頂戴~。」

 

 西行寺のお嬢様が奥に向かって声をかける。

 

 すると奥から老人が歩いてくる。その歩みは決して遅くはなくそれでいて足音は全く立てていない。

 姿勢も一本筋が通ったように真っ直ぐであり、外見の通りの年老いた感じは全くみせていない。

 それにこの老人を見ているとなんとなく、歩き姿だけでもわかる。

 

 ああ、この人はかなりの使い手だと…

 

 その腰に差している刀からも使い込まれた跡がみえ、相当の時間を刀に注ぎ込んでいるのが分かる。

 

「お呼びでしょうか、幽ヶ子様。」

 

 その言葉と共に膝立ちになるが、その時の姿勢になるまでも随分と柔らかい動きで実力の程が伺える。

 

「妖忌、この方が前に言っていた天狗よ。」

 

「ほう、この方がですか…」

 

 妖忌と呼ばれる老人はこちらの方を向く。

 紫がそれと同じく自己紹介を促してきたので、とりあえず会釈する。

 

「あなた方のお噂は常々伺っております。何でもとんでもない武の達人の集団だとか。」

 

 あちゃー、武勇の方で有名になっていやしたか、しかし脳筋だという事が分かっていなさそうな態度ではあるな。

 俺だけなら脳筋だというのはバレないだろうが、里の奴らに興味をもたれたら最後。

 ガチ引きされる運命しか見えない。

 ここは礼儀正しい態度で常識が正常だということを印象付けていかなければ(混乱)

 

「ええ、俺達鞍馬の天狗の一族は武に力をいれていますので、武人は多いですし、達人級の者も多いですね。」

 

「やはり、噂は本当でしたか。いや、しかしそなたの立ち姿を見ただけで相当の武人だということはなんとなく感じておりましたぞ。無駄も隙も全く無い、お手本のような立ち姿、感服しましぞ。」

 

「いやはや、あなたの立ち姿も隙は無いですけどね、相当の武人だと推測しますがどうですかね?」

 

「確かに、今はここで庭師をしていますが、若い頃は剣に身を捧げましたからな、自信は有りますぞ。」

 

「ほう、それは興味深い。」

 

 この方老人がどれだけの時間を剣に捧げてきたのかはわからないが、その心ゆきは俺たち鞍馬天狗に迫る物がある。

 この方ならなかなかに良い勝負ができるだろう。

 

「紫。」

 

「何かしら、天鴎。」

 

「やってやるよ、その勝負とやらを。達人通しの真剣勝負、ここまでのクオリティでの戦いは鞍馬の里以外ではなかなか観れないだろう。しっかりとみておけよ。」

 

「ええ、解ったわ。」

 

 それだけ言って俺はこの老人の方に振り返る前に……

 

「文~、応援宜しくね~。」

 

「天さん~、全力で応援しますよー!!」

 

 よしっ、気合い入った。

 

 俺はスッキリした気持ちで目の前の老人を見る。

 

「今ままで話しを聞いていた通りだ、そちらの主の意向もあって試合をする事になる。意義はないな?」

 

「ふっ、主の意向じゃしな、逆らおうとは思わんよ、それにここまでの達人とは私の方から試合を頼みたい程じゃよ。」

 

「ああ、そうだな。俺もあんたとは是非戦ってみたい、お相手願うよ。」

 

「こちらからも、お相手願おうか。」

 

 そのまま、俺たち二人はそのまま庭の開けている場所まで出る。

 

 二人とも、小手調べとでもいうのかその手に持つのは鞘に刺さった刀ではあるが。

 

 ただし、老人の方は鍔の無い刀であり、天鴎の刀は鍔はあるがその刀は包帯のような布でぐるぐる巻きにされており、おふだが一枚張ってあるという何とも奇妙な物であったが。

 

「それじゃあ、抜刀するのは任意でってことで。」

 

「ああ、それで構わん。」

 

 二人して構える、目の前の相手を見据える。

 

「二人とも、ちょっと待って。」

 

「ん?なんだ?紫?」

 

 いきなり紫が二人の間に割って入る。

 

「いやね、こういうのは立会人が必要かと思って。」

 

「立会人ね…」

 

 まあ、紫は剣術というのを全く分かっていないようだったから意味はそこまで無いだろうが雰囲気はでるだろう。

 

「まあ、いいよ。こっちも始める前にしたかった事があるし。」

 

「へぇ、何?」

 

 俺は構えを解いて体を老人の真正面に向ける。

 

「俺は鞍馬の天狗出身、名は鞍馬天鴎!、剣士だ!」

 

 俺は堂々ど名乗りを上げる。

 やはりこういう時は名乗りを上げないとな。

 

 相手側もニヤリと笑う、こちらの名乗り合いに乗ろうと思ったのだろう。

 

「儂は半人半霊の剣士、名は魂魄妖忌!今は訳あって幽々子様の元で庭師をしている!」

 

 二人とも刀を構える。

 そして目の前の好敵手に覇気を送りながらも宣言する。

 

「「いざっ!!尋常に勝負っ!!」」

 

 二人の剣士の真剣勝負が、ここに始まった。

 




天「文、鞍馬天鴎はスニーキングミッションもこなす事がある。」

文「へぇ、正面戦闘だけでは無いんですね?」

天「ああ、そうだ。その際には馬や犬や凄腕のスナイパーなどと一緒にミッションに向かう。」

文「なんか聞き覚えのあるような内容ですが、それで?」

天「ああ、その中で基本になるのが音を出さずに相手を無力化する格闘技」

文「その名も?」

天「CQCだ」

文「それまるっきりメタギアじゃないですか!!」

天「まあ、犬や馬や凄腕のスナイパーやCQCを取り入れたのはつい最近だからな」

文「ほぼ全部じゃないですか!!最近取り入れたの!!」

天「まあな、そもそもの話し俺たち鞍馬天狗が本気で気配を消したら例え目の前にいても気づけないぐらいのレベルになる、真正面から入ってもなんら問題はない」

文「身も蓋もない」
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