東方鞍馬録   作:Etsuki

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 初感想!!ありがとうございます。
 励みになります。今回は文視点です。
 それでは、どうぞっ!!


妖怪の山の事情

 side 射名丸文

 

 

 最近、妖怪の山をある話題が駆け抜けた。

 と、言っても何十年も前の話しですか。

 それは、外からこの幻想郷に入ってきたある妖怪がその原因らしく、普通、私達妖怪の山の鴉天狗がただの妖怪が入って来た程度では驚きはしませんが、なんと驚くべきことにその妖怪はもう外の世界にはいないと思われていた同族、鴉天狗だったのです。

 

 このことを知った妖怪の山の鴉天狗は当然混乱しました。

 勧誘をするべきだと主張するもの、自分達に従わせたい者、不干渉を主張するもの等々、いろいろな者が出てきてとても個人的には面白い事になっていたのですが、ここで意外なところからの意見で事が決まりました。

 なんと、天魔や長老達が彼らへの不干渉を言い渡したのです。

 この決定に場は騒然としましたが決定は決定。

 ましてや彼らは天魔や長老達、その決定に逆らう訳にはいきません。

 とりあえず、彼らの処遇についての集会は解散。

 彼らも納得していなかったようですか、逆らいはせずにすごすごとかえっていきました。

 ただ、私からしたらこれはスクープの予感がぷんぷんするものです。

 調べれる機会があったなら、徹底的に調べてやろうと心に決めました。

 

 まぁ、そんなこともあり、表だって彼らのことを噂することはできなくなり、私も新聞のネタにできないので、彼らの話題も少しずつ落ち着いて来ました。

 

 ただ、私が興味本意で彼らの拠点をみに行ったとき、それほど日にちが経っていないはずなのに、立派な村が出来上がっていたときはとても驚きました。

 

 なんと言うか、その村の完成度はまだ建設してから数ヵ月しか経っていないにも関わらす完璧であり、実際に見た時はこの目を疑ってしまいました。

 それほどに有り得ない出来でした。

 これをスクープ出来ないのはかなり悔しかったですね。

 

 そして、次に事が動いたのは何十年か経ったある日でした。

 残念ながら彼らとの関係を悪くしてしまう事態をこちらの側の天狗が起こしてしまったのです。

 

 彼らは天魔様に忠誠深い比較的若い者達だったのですが、何を血迷ったのか、天魔様に挨拶の一つも無しだとはなんたる無礼だとかいいながら彼らの拠点めがけて突っ込んで行ったのです。

 しかも、彼らは比較的若いと言っても勇猛果敢な武道派連中。

 敵の一人二人位は何らかの傷を負わせて、帰って来てしまうかも知れません。

 そうなればあちら側も黙ってはいませんでしょうし戦争は免れないでしょう。

 

 しかし、その心配は杞憂でした。

 いくら経っても帰って来ない彼らは、妖怪の山近くの木に簔巻きにされて吊るされていました。

 彼らには特に外傷もなく、意識だけを的確に刈り取られた事が伺えました。

 

 その後、彼らは天魔様のもとまで連行されて、事情聴取を受けました。

 彼らは非常に悔し気な顔をしており、渋々何が起こったのかを説明していたそうです。

 

 何でも、彼らは門番として立っていた男達に一瞬で意識を刈り取られたらしいです。

 まあ、彼らの要求もいきなり我らの支配下に置いてやるから一番上の者を出せという無茶苦茶なものでしたから、気絶させられて、放置という形になるのも仕方のないことでしょう。

 

 しかし、その時の彼らの戦闘方法がまた奇妙だったらしいのです。

 彼らが言うには、妖術を使ったそぶりもみせずに、気づいたら後ろに回り込まれ手刀を打たれた後だったというのです。

 確かに、我らの中には武術を使い体を鍛えているものもいるものの、基本は妖術を使った戦闘が主です。

 一切の妖術を使わないのは、私たちから考えたらありえないものなのです。

 

 そのことが、妖怪の山の天狗に広まり彼らの戦闘方法の違いなどから、彼らの正体は何なのかという憶測は静まる事を知らないものになってしまいました。前回の集会の時に彼らの正体を知っているというような決定を下した天魔や長老達に質問が相次いだそうです。それに根負けした天魔や長老達はとうとう彼らについての情報を落としました。

 

 何でも、彼らは鞍馬天狗というかの有名な天狗の一族であり、まだ我らが妖怪の山という一つの山に集まらずに、日の本の各山に分かれて暮らしていた時に、他の天狗から別離を決めた者たちだそうです。

 彼らの実態は謎に包まれており、当時分かっていたことは、彼らは我らが王道の妖術を極めずに、武術への極みを見出した一族だそうで、なかなか他の天狗の前に姿を表さず、支配地域も鞍馬の山しかないことから、不気味がられていたらしく、近ずく物好きは少なかったそうです。

 しかし、当時の山の長達は彼らの実力を知っていたらしく、関わることを良しとしなかったよう。

 

 天魔様は当時の彼らの事を見たことがあるようで、とても渋いかおをしていらした。

 何でも見たもののほとんどが想像のつかないものらしく、兎も角すごいということしか分からなかったらしい。

 

 更に不幸な事は続きました。

 鞍馬天狗にはボコボコにされ、天魔様達にも散々叱られていた筈の者の、上についていた者が、今回の事件で落ちた自分達の地位を挽回するため数十人引き連れて鞍馬天狗の拠点に攻めこんだそうだ。

 

 結果としては、門番すら越える事は叶わず、前と同じく簔巻きにされて木に吊るされていた。

 しかし、こんなザマでも妖怪の山の有力候補。

 ここまでボコボコにされては威厳のためにどれだけ闘いたくなくてもある程度のアプローチはしなければいけない。

天魔様はいやいや戦準備を始めました。

 

 

 そして始まる鞍馬天狗と妖怪の山の天狗の掛け合い。

 天魔様も出てきていて、あちらの鞍馬側にも長だと思われる、老年の天狗が立っていて、その状態で天魔様は話始める。

 一つ、我らの下につくつもりはないか?と

 

 当然あちら側は拒否。支配するのもされるのも興味はないという。

 

 ここら辺は鞍馬の事前知識があっていたようだ。

 

 二つ、我らと共に生きるつもりはないかと。

 

 鞍馬はこの問いにも拒否の意思を示した。なんでも、妖怪の山のはっきりとついている階級に組み込まれるのは面倒くさいと。

 

 

 この答により、両者の間にピリピリとした一触即発の空気が走る。

 

 しかし、ここで意外な所から待ったがかけられた。

 

 妖怪の賢者、八雲紫が待ったをかけたのだ。

 

 

 正直なところ敵対したくなかった天魔様はすぐに話しを聞く態勢に入りました。

 

 後は鞍馬の対応次第でしたが彼らもすぐに話しを聞く態勢に入ってくれました。

 

 まぁ、そのあとは小難しい話しなので割愛しますが、端的に言えば、ここで両者が争っても何の利益もないので双方矛をおさめ共存の為のいい方法を両者で考えましょうということになりました。

 

 天魔様はこの提案に乗り気で、これをきに、すっかり腐ってしまった妖怪の山の内部事情を立て直すと意気込んでいました。

 意外な事に鞍馬の天狗達も否定的ではなく、天狗の減少を理由に前向きに考えていました。

 

 まぁ、そんな事があり、今度は両者ともお互いを知るために交換留学生のようなことが行われる事になった。

 そこで、誰を送るのか、誰が来るものに技術指南をするのか散々講義した。

 あちらに行くものは意外とあっさりと決まったのだが、こちらからの技術指南役が決まらなかった。

 

 しかーし、そこにスクープがあると感じた私はそれに立候補しました。

 来る人が鞍馬の長の孫だと知ったときは早計過ぎたかと後悔しましたが、今おもえぼあの頃の私を誉め回してあげたいです。

 スクープは思っていたより少ないですか、技術指南も苦ではありませんし、逆にご飯を毎食ご馳走になっています。それに彼の隣は何だかんだ言って居心地が良いですし、彼との穏やかな時間は一種の癒しです。

 顔も悪くありませんしねっ!

 

 そんな彼の名前は鞍馬天鴎といいます。

 

 戦闘での圧倒的といえる技量と何故か得意な土木や家事、いつも袴にバンダナを腕に巻きダサTというなんとも言えない格好をしています。

 

 ちなみに、今着ているダサTには『鶏肉』と妙に達筆な字で書いています。

 何でしょうか?自虐でしょうか?

 

 まあ、そんな彼との関係は私が思うになかなか良いものです。彼の家に入り浸っていますし、このまま彼の家に住んでも良いですね。

 

「お~い、文、晩飯できたぞぉ~。」

 

「は~い、天さん。今いきま~す。」

 

 もう彼との関係はしたの名前を呼び会う関係ですし、私に至っては愛称で呼ばせてもらっています。

 

 ふふ、彼との関係も何処までいくのか見ものですね。

 さてと、それでは彼の絶品の晩御飯を食べに行きますか。

 私は食卓に向かって歩き始めました。

 

 

 




この時からもう文には少しフラグを仕込んでおります。
 もはや、はまってしまっている。
 そしてなぜか、ダクソにも…

 とりあえずは、主人公のルックス紹介とかも入れました。ダサTにしたかったんです。
 バンダナは自分がメタギア好きだからです。
 ネタは入れれたらいいなぁ~。

 後、今は執筆3Dなので、スピードは遅いです。(笑)

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