東方鞍馬録   作:Etsuki

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 一つ言っておきます。
 前に書いた天鴎の生活は、天鴎が朝起きられたらという前提がつきます。
 起きられないと、昼まで寝ています。


幕間 文の新生活

 side 文

 

 あれから四週間が経ちました。

 私と天さんのラブラブな看病生活は終わりを迎え、新たに私と天さんのラブラブな同棲生活が始まります。

 ああもう本当に、今が幸せでならない。

 天さんとの生活はあまあまのラブラブで、こんなに気持ちは初めてです。

 はたては、相当悔しがっていましたし。

 ふふふ、新聞での勝負は引き分けに終わっていますけど、女としては私が勝ったようですね。天さんは最高の超大あたりですしね。

 本当に、天さんを離れる気はありません。

 

 そして、夫婦生活の第一歩として、私はこの天さんの家に越して来る事にしました。同棲ですね。

 いやあ、これでずっと一緒ですね、天さん。どんなキャキャウフフな生活を送るんでしょうか?

 ただ、その前に怪我が治った事を上司などに報告して、今のところ天さんへの指南が主な仕事なのであまり問題は無いのですが、書類整理などで少し時間を取られそうです。

 ま、取り合えずば引っ越し作業を終わらせなければいけませんね。

 同棲生活、何度でも言いますが、凄く楽しみです。

 

 今は、朝畑仕事を終わらせた天さんは即二度寝するという天さん特有の習慣があるらしく、私は寝てしまった天さんを起こしにいくところです。

 天さんは、朝には弱いらしく、なかなか起きられないらしです。私は良妻への第一歩として旦那様を優しく起こしてあげましょう。

 

「天さん~、朝ですよ~、起きてください~、朝ですよ~。」

 

「ううん、文もうちょっと、寝かせて。」

 

「ダメですよ、天さん。前に寝かせて上げたら、結局昼まで起きてこなかったじゃないですか。ほら、起きて下さい!!」

 

 私はバサッと布団を剥ぎ取る。刹那、私の足は天さんに掴まれ一気に布団の中に引きずり込まれる。しかも、全然衝撃はなく布団もいつの間にか綺麗にかかっている。

 私はもがこうとしましたが、天さんにがっちりとホールドされて抱き枕代わりにされているのでなかなか抜け出せません。

 けれども,なかなかにこれは、良いシチュエーションですね。

 天さんの寝顔が近くにあり、天さんは顔。私のお腹らへんにぐりぐりとこすりつけています。何というか、とても子供らしくて、普段とのギャップもあり驚いてしまいます。

 しかし、新しい天さんの一面を知れたのは純粋に嬉しいですね。

 

 ああ、それにしても、私まで眠くなってきてしまいました。

 心地よい朝の陽気と布団の心地よい温もり、それに何よりも天さんの暖かさが直に伝わってきて、なんとも言えない心地よさを醸し出しています。

 ううん、本当に思考力が低下してきて何か考えるのも億劫に………

 

 

 

 

 

 

 

 はっ!

 

 いけない、私としたことが、布団の心地よさに負けて寝てしまいました。

 うう、新妻としてアピールしようとした矢崎にこの失態。なんと言ったらいいのかわかりません。

 それに、隣を見てみると天さんはもう居らず、食卓からご飯の良い匂いが漂ってくることから、天さんはだいぶ前に起きてご飯を作っていることになります。

 もはや、家事に関しては天さんの主夫としての実力は超える事できないということなのかもしれません。

 男の人なのにあそこまで家事ができて性格もイケメンだなんてもはや完璧超人ですね。

 とりあえず、ここで天さんのことを思っていてもどうにもならないので、居間に行くことにします。

 

「おはようございます、天さん。」

 

「おはよう、文。」

 

 私はご飯を作っている天さんの背中に声をかける。

 天さはんそれにご飯を作りながら返事を返してくれる。

 私はそれにほんわかとなりながら机の前に座る。

 

 にしても、やっぱり天さんの調理の腕は卓越していますね。朝はほとんど目を瞑って危なっかしい調理をしているのに、見事な朝食を作ってきますし、昼は昼で目は開いていますが、速さと質を重視した見事な調理で私の胃袋をがっしりと掴んできますし、私もう天さんが居ないと満足できる生活ができませんね。

そんな幸せな事を考えながらほわほわとしていたら、天さんがご飯を作り終えたみたいです。

 

「ご飯できたよ~、ちょっと箸とか持っていってー」

 

「はーい、今準備しまーす」

 

 私はパタパタと天さんの分までお箸やお茶などを準備する。

 天さんは少ししてから、お皿を10冊も器用に持ってやってきました。その時、2つのお皿の上にもう一つのお皿などを置いてきているのですが、お皿の中の料理には全く触れていませんし、お皿どうしがぶつかり合うカチャカチャという音を一切鳴らしません。

 それは、天さんが類いまれなバランス感覚を持っており完璧な姿勢制御をしているからだと思いますが。

 天さんを見ていると、こうゆう些細な生活の中で天さんの強さの一端を垣間見る事があります。まあ、本当に些細なことが多いので普段の態度もあり私ほど常日頃から天さんを見ていなければ気づくことはできないだろう。

 

 それにしても、天さんの料理の出来栄えは本当にほれぼれとするような出来です。他のところとあまり変わらないような物が多いですが、それでも漂ってくる匂いは他の人の料理とは格段に違いますし味や食感も格段に違います。

 何というのでしょうか、ご飯一つ炊くのにも差が出てくるのです。天さんの炊くご飯の方がふっくら瑞々しく柔らかいご飯なのですが、硬いご飯が好きな人もこの天さんの炊くご飯の前には骨抜きにされる事間違いなしだとおもいます。

 あ~~~、それにしてもこの魚の煮つけは味が丁度いいですね。この漬物はご飯がとても進みますし、このお味噌汁は美味しいし飲んでてどこかほっとする味です。

 本当天さん料理を三食食べられる私は贅沢です。

 

 ご飯に夢中になっていると、いつの間にか全て平らげていました。

 ふう、満足です。

 

 この後は大体縁側で食休みです。お茶を飲みながらまったりとします。

 私は池まである庭を眺めながら、天さんの淹れてくれたお茶をすすります。天さんは、手が荒れるだろうからと洗い物を私の代わりにしてからまったりとしています。

 本当に天さんは優しいですし、家事では敵いそうにありませんね。このお茶も大変美味ですからね。

 

 ずずずずっ

 

 カポーン

 

 辺りにはしばらくお茶の啜る音と天さんが勢いで作った鹿威しの音が響いてきます。

 会話はありませんが、この沈黙は心地良くてお互いの時間を共有している感じが私はとてもすきです。

 

 

 しばらく経って、天さんが話しかけてきました。

 

「なあ、文。荷物の整理とかちゃんとできているか?手間取っているのなら手伝いにいくけど?」

 

「いえ、大丈夫ですよ。運ぶときは手伝ってもらいますけど、荷物ぐらいなら一人で纏められますよ。」

 

 正直言って一人暮らしのうえ家にいる事もあまりなかったので、荷物は新聞を作る時の物しかほぼ持っていないので誰かの手を煩わせるまでもありません。

 

「それよりも、天さんここでの生活には慣れましたか?」

 

 純粋に天さんがここでの生活に慣れてきているのか気になってのことです。まあ、見ている限りはできる範囲で好き勝手しているみたいだけど。

 

「ああ、大丈夫だよ、ここに来てまだ1年ぐらいだけど文がいるから大丈夫だよ。まあ、上の天狗どもが職務放棄気味だから慣れたと言えるのかあやしいけど。」

 

「あははは、それは不幸でしたね。本当外から来た者との接触や妖怪の山以外の妖怪との接触をも避けてきたのでそこらへんの交渉手段が分からないんですよ。責任も負いたくないので、押しつけあいが始まりどんどん遅くなると。本当そういう現状なんですよね、困った物ですね。」

 

「まあ、そこら辺はオヤジと爺ちゃんが何とかしてくれる思うからなんとか進むと思うんだけど、こうゆうのもいい経験だったと割り切るしかないんだよね。それに俺は他にもしたい事とかあるし。」

 

「へぇ、何ですかそれ?」

 

「それはね~、幻想郷を見て回ることなんだよね。」

 

「幻想郷を見て回るですか?」

 

「うん、そう。ここにきてからなんだかんだ言って忙しくて見て回ることができてないんだよね。今やっと落ち着いてきたそろそろここがどんなところか知りたいんなぁって。」

 

 ほう、それはそれは……まさに私の出番ではありませんか!新聞のネタを探して日夜この幻想郷を飛び回っていた私ならば、この幻想郷を紹介してあげるのも容易いですね。むふふふ、良いデートの口実ですね。

 

「それでは天さん、私が紹介してあげますよ。この幻想郷のことはとても詳しいと豪語できます。私がつけば間違いナシですね。」

 

 私は自信タップリに堂々と言い切ります。天さんはこちらを見て少し呆けますがすぐに笑って、

 

「お願いするよ文。期待しとく。」

 

 ふふ その期待応えてあげましょう。私は早速頭の中でプランを立てていきます。

 

「ふう、そろそろ家事を始めようかな。」

 

「あ、私も手伝います。」

 

「よろしく頼むね。」

 

 さてと、今から家の掃除ですね。この家結構広いので頑張らなければいけませんね。

 ぐいっと私は腕まくりをして掃除の場所まで向かいます。

 

 

 

 こうして、私の新生活は過ぎ去っていくのでした。

 

 




 人物紹介

 鞍馬 天鴎

 鞍馬天狗の一族。鞍馬僧正坊の孫。
 父親はいる。
 
 まだまだ、謎を残している主人公。だが最近、その書きやすさから、主観を文に取られつつあったりする。
 ダサT愛好者であり、かなりの数のダサTを所持していると思われる。
 後、何故かバンダナも愛用しているのがあり、頭に巻かない時は腕に巻き付けている。

 性格は鞍馬天狗の中でもかなり温厚で、常識が少しは存在している。
 ただし、幻想郷で通じるかは不明。

 現在は射命丸文との同棲生活であり、本人は近い内に結婚する事も考えている。
 鈍感だとおもわせといて、かなりそういう関係については鋭い。
 文の時もそうだったりする。

 天鴎の新たな情報を載せた物も、また作ります。
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