「俺って普通ですよね?」
「急に何言ってやがるお前・・・・・・」
夏の大会が終わって三年生が引退した頃、何かOBの人がやって来て俺達在学組は卒業した先輩にシゴキを受けていた。
この人なんかメッチャ凄い人らしく、どうやらU-17とやらに参加している日本代表的な高校生なんだとか。
世界を放浪して強い奴等と戦いまくり、今年のU-17に向けて日本に帰国して総仕上げを行う前に、何故か母校である此処『牧ノ藤学院中』にやって来て俺達在学中のテニス部をシゴいている。
ホント、世界大会って12月じゃなかったか?
もうそんなに期間ある訳でもないんだから合宿に参加すればいいのに。
そんな不満が顔に出たのか、そのOBは若干苛立ちながら吐き捨てる。
「俺も三船の野郎・・・監督が『下を見てこい』なんて訳分かんねーこと言わなかったら、態々特に接点もねぇガキの面倒なんざ見に来ねぇよ」
じゃあ来なきゃいいじゃんと思ったが、その監督とやらの言う事を聞いている辺りある程度の信頼はあんのかね。
いや、知らんけど。
「まぁ、せっかく来てやったんだ。お前には新人戦で勝てる様に鍛え上げてやる」
「・・・・・・中一の俺にアレコレやるより先輩らを鍛えてやればいいと思うんすけど。ほら・・・・・・」
取り敢えず思いついた先輩らの名前を上げる。
「門脇部長とか」
「アイツはダメだな。ガタイは良いが顔が残念間違えた頭が残念だ」
「・・・・・・花畑副部長とか」
「わからん、誰だ?」
「・・・・・・・・・・・・エースの萩先輩とか」
「アイツは腕はまぁまぁだがメンタルがクソ雑魚過ぎるな」
先輩らボロカスに言われてますけど。
「けど何で俺? さっきも言いましたけど・・・・・・俺、The・普通っすよ? ハッ、まさか俺が自覚していないだけでとんでもない天才的ポテンシャルが!?」
「それはないな。お前が自分で言った通り、お前は残念過ぎるくらいに普通の男だ」
自分で言っといて何ですけど、少しくらい夢見させてくれませんかねぇ!?
「だが、同時に『異常に普通』でもある」
「えーと・・・・・・褒められてんの? 馬鹿にされてます?」
「褒めてんだよ、一応な」
あまり褒められている気がしない。
何だよ異常に普通って・・・・・・。
「お前、チラッと見たが色々技使えるだろ。どうやって使えるようになった?」
「どうって・・・・・・雑誌とか調べたり練習したり」
「練習すれば出来るようになったのか?」
「まぁ・・・・・・でも結構苦労しましたよ」
「簡単には身に付かなかったが、それでも会得したんだな?」
「そりゃ、出来る人がやってる所を調べればどういったプロセスでやってんのかは分かるし、後は必要な技術とか筋力とかをトレーニングで身に付ければ、よっぽどその方向性に才能が無いなんてことが無ければ誰にだって出来るでしょ」
「それだ」
どれよ?
「必要な練習をすれば身に付く。ああ、確かにその通りだ。だが、実際にそれをやってのける奴ってのはそう多くはない」
「そうっすかね?」
「例えば俺がお前たちに見せてやった『世界の技』はどうだ、練習すれば使えるか?」
「光る球とか火の龍とかボールが無数に分裂するとか海賊背後霊とかっすか? いや無理っすよ、どうやってんのか分かんねーし。少なくても1週間や2週間で出来るとは思えねぇ」
「やり方を教えれば?」
「・・・・・・特殊な才能なり体質なりが必要じゃないなら、たぶんイケる・・・かなぁ?」
それでも球が光ったり火を纏ったり分裂したりが出来るようになるとは思えねぇけど。
「まぁ、俺も別に期待はしてないがな。それでも練習すれば出来るというなら、コレをくれてやる」
言って、先輩は何処からか取り出したラケットを投げ渡してきた。
「いや、何すかこのスカスカのラケット」
渡されたラケットは別に何の変哲もない普通のラケットだ。
別に高級品という訳では無い。
・・・・・・ガット部分が十字の二本しか張られていないという点に目を瞑ればだが。
「そのラケットで試合が出来るようになれば、俺の技も使えるかもな」
正気かと問いたくなるが、その顔を視ればマジのようで。
その先輩——————平等院 鳳凰はそれだけ言って、再び俺達在校生を鍛えるためにシゴキを再開する。
◆◆◆
それから半年近くの時が過ぎた。
秋の新人戦はまぁまぁの結果を残し、あれからあの先輩とは会ってないが、会ったら締められそうだな、優勝出来なかったし。
今の季節は春。
今月で中学一年が終わり、来月からは二年生に進級する。
だが、一つ問題があった。
「まさか転校しちゃうなんてな。折角レギュラーになったのに」
そう、俺はここ牧ノ藤学院中を転校する事になってしまったのだ。
理由はシンプルに親の仕事の都合という、何の面白みのない話だ。
テニス部のエースである萩先輩は、俺との別れを惜しんでくれている。
「ふん、余所の学校に転校なんぞ裏切りよってからに!」
悪態を吐くのはテニス部部長の門脇先輩だ。
「裏切るとかそんな大げさな」
「家族の都合なら仕方がないだろ?」
「じゃかぁしい、萩。裏切りは裏切りじゃい」
まぁ、悪態吐きながらもこうやって見送りには来てくれてんだから、それなりに惜しんではくれてんのかな。
「なんなら餞別にワシのスーパーテニスを伝授したってもええぞ?」
「いやあんなケツ振りクソダサテニスとかマジええっすわ」
「何じゃとぅっ!?」
「まぁまぁ」
憤慨する門脇と諫める萩パイセン。
いや、だって実際クソダサだし。
「そういえば、テニスは続けるんだろ。どこの学校に転校するんだい?」
「そうじゃそうじゃ、もし全国で会ったら叩き潰しちゃるわい!」
ああ、そういえば言ってなかったな。
「俺が転校するのは——————」
俺は
至って普通の人間で、これは普通の俺が普通にテニス人生を歩む物語だ。
アンケート結果が反映されるかどうかは分からない。
それ以前に続きを書くかどうかも分からない。
いい加減マジで最強チームの続編出して欲しい。
シングルス3とダブルス2が出来る団体戦のやつで、マイナーなキャラも参戦するして各学校毎の面子でチーム組めるくらいのやつ。
何処の学校に転校する?
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青春学園
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不動峰
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聖ルドルフ
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山吹
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氷帝学園
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六角
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立海大附属
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比嘉
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四天宝寺
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その他