やはり、寄せ集めの青春ラブコメは間違っている 作:苦土重焼燐
三浦「ヒキオが上手いのは意外だったかも」
八幡「もうその話は良いから……」
二時間という苦痛の時間が漸く終わり、俺達はカラオケ店の外に出てきた。
常に話題は俺の歌がどうのって話になるのが、これ程羞恥心に駆られる物なのか……。
社会人になったりしたら、こういうのもきっと嫌でも増えてしまうのだろう……。
ただただ必死に生き抜き、残酷を知り、がっかりの日々、また地獄見る。
働くと言う事が、そんな上辺だけの奴等の顔なんて見たくないから。
俺はニートで良い。
戸部「やっぱ、ヒキタニくん誘って正解だったしょ! 明日もどうどう?」
八幡「や、流石に連続は……」
恐らくそうなった場合、俺の人権がただでさえ怪しいのに、剥奪され存在がなくなるまである。
……あれ、今と変わらなくね?
三浦「ヒキオ、付き合いわりぃし」
八幡「しょうがないだろ、奉仕部あんだから……」
三浦「奉仕部がなんとかなればいいん?」
八幡「そ―――」
待てよ、思わず肯定的に返事をしそうだったが、これって不味い流れになるんじゃなかろうか。
雪の女王雪ノ下雪乃VS獄炎の女王三浦優美子
が、開幕してしまうんじゃないか?
ゴジラVSキングギドラみたいな。
やだ、SAN値ゴリゴリ削れそうなんだけど……。
八幡「一応、平塚先生から強制されてるからな……俺はまだ死にたくない」
姫菜「平塚先生なら難しいよね」
三浦「そうなん? じゃあ流石に無理かなー」
八幡「あぁ、そうしてくれ。早く帰宅したいしな」
ナイスアシストだ、海老名さん。
うっかり始まりそうになった、仁義なき戦いを未然に防ぐとは……。
三浦「じゃあ、ヒキオ。明日、奉仕部おわんの待ってっから」
八幡「何で?」
え、話聞いてた?
早く帰りたいって言ったよね?
八幡「葉山と行けよ」
三浦「ヒキオ、携帯だせし」
八幡「もしもーし」
三浦「この辺っしょ」
八幡「んなっ!?止めろ! いやらしい事するつもりだな、エロ同人誌みたいに!」
三浦は、いきなり俺の制服のポケットに手を突っ込んで、携帯を探す為に弄る。
驚きすぎて、変な事を口走ってるがそれどころではない。
三浦「うっさい、あったあった」
目的の物が手に入ったのか、俺から離れてスマホを弄り始める。
無理矢理とったと言うだけでも、中々に強引な筈なのに、そのまま操作し始めるとは……女王は何でもありなんですか……。
姫菜「比企谷君、ごめんね? あぁなった優美子を止めるのは難しくて……」
この世に神はいないんですか、ギルティ!っと誰に言う訳でもなく目を腐らせてると、海老名さんがちょこちょこっと近付いてきて、弄っている本人に代わり謝ってきた。
八幡「海老名さんが謝る事じゃないでしょ」
姫菜「それでも、だよ」
悪戯っ子っぽく笑う海老名さんを余所に、そんなもんなのかと自己解決する。
そもそも、そんな友達みたいな奴いたこと無いし。
寧ろ、ぼっちと勘違いだけが友達まである。
三浦「ほい、ヒキオ―――って、姫にちょっかいだすなし!!」
八幡「出してねぇよ、どんな目してんだよ。腐ってるんじゃないの」
ポイッと投げられたスマホをキャッチし、俺は思わず悪態を吐く。
俺が投げるならまだしも、他人に投げられるとは思わなんだ。
三浦「」ビクッ
八幡「ん?」
なんだこれ?
me back you me .
みーばっくゆーみーコンマ?
どういう事なの?
……。
ああ、み うら ゆ み こね、成る程。
しかし解りやすいんだか、解りにくいんだか解らんな。
一周回って、恥ずかしい気がするが。
戸部「おーい」