美食の島の赤龍帝〈リメイク〉   作:マスターM

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赤と白の激突

「さて残りの連中を片付けるか」

『『『!!?』』』

零がそう言い戦闘態勢に入ると、そこにいる全員が零の後ろに赤い鬼が見えた。

校庭に立った零は更に威圧を高める。赤い鬼以外に、真っ黒なゾンビのような姿なもの、髪でできた藁人形のようなもの、黒い体に黄色の筋が入った海坊主のような姿なものが並び、敵魔術師達はガタガタと震えている。

 

「抵抗するなら容赦しない。戦闘か投降か好きな方を選べ」

そう言う零の言葉に魔術師達は次々投降する。

 

「これで一件・・・落着じゃないな」

波動弾が零に迫るが髪誘導(ヘアリード)で逸らす。

 

「やれやれ反旗か、ヴァーリ」

 

「そうよアザゼル」

そう波動弾を撃ったのはヴァーリだった。

 

「全く俺もやきが回ったもんだ。身内がこれとはな・・・何時からだ?何時からそういうことになった?」

 

「コカビエルの時の帰る途中でオファーを受けたのよ。悪いわねアザゼル。こっちの方が面白そうなの」

 

「俺はお前に『強くなれ』と言ったが、『世界を滅ぼす要因だけは作るな』とも言ったはずだ」

 

「関係ない。私は永遠に戦えればいいのよ」

 

「そうかよ。いや、俺は心のどこかでお前が手元から離れていくのを予測していたのかもしれない。お前は出会った時から今日まで強い者との戦いを求めていたものな」

苦笑するアザゼルを尻目にヴァーリは自身の胸に手を当てて、零に向かって言う。

 

「私の本名はヴァーリ。ヴァーリ・ルシファーよ」

 

「ルシファーだと?」

 

「死んだ先代の魔王ルシファーの血を引く者なんだ。けど、私は旧魔王の孫である父と人間の母との間に生まれた混血児。『白い龍(バニシング・ドラゴン)』の神器(セイクリッド・ギア)は半分人間だから手に入れたもの。偶然だけどね。でも、ルシファーの真の血縁者であり、『白い龍(バニシング・ドラゴン)』でもある私が誕生した」

ヴァーリの背中から光の翼と共に悪魔の翼が幾重にも生えだした。

 

「嘘よ・・・そんな・・・」

 

「事実だ。もし、冗談のような存在がいるとしたら、コイツの事さ。俺が知っているなかでも過去現在、恐らく未来永劫においても最強の白龍皇になる」

リアスが驚愕の表情を浮かべおり、アザゼルが肯定した。

 

「色々語ったけど、もう言葉は要らないわよね?」

零の方を向きそう言うヴァーリ。

 

「さあ戦いましょう。異世界からの転生者にして美食の島(グルメアイランド)主で私のライバルの『赤い龍(ウェルシュドラゴン)』の魔訶零」

ヴァーリはヤル気満々に言う。

 

「はぁ。何言っても戦うつもりだろ」

零は溜息を一つつき準戦闘態勢に入る。

 

「全員離れていろ。戦闘の余波がいく」

零の言葉に零とヴァーリ以外が離れた。

 

「行くわよ」

その言葉と同時にヴァーリが高速で動く。

そしてあと数センチという所でヴァーリは停止した。

 

「流石白龍皇って言うべきか。100万本の触覚で漸く止まったか」

 

「くうっ!アルビオン!」

 

Divide(ディバイド)Divide(ディバイド)Divide(ディバイド)!』

白龍皇の宝玉から音声が聞こえ触覚の拘束が弱まる。

 

「今!」

拘束が弱まった瞬間ヴァーリは零に触れ、直ぐに距離を取る。

 

「触れたわ」

ヴァーリの目的は零に触れる事。

ヴァーリの神器(セイクリッド・ギア)・・・『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』は、触れた相手の力を半減させ、それを己が力へと変換させる力を持つ。

 

Divide(ディバイド)

 

「あああああああああああ!」

 

『なんという力か!?ヴァーリ直ぐに放出しろ!』

零の力が強すぎて、ヴァーリは絶叫をあげる。アルビオンが力を吐き出すように言い、ヴァーリは奪った力をそのまま吐き出した。

 

「はあはあはあはあ・・・まさか素の力がこんなに強力なんて・・・。凄く燃えるわ」

ヴァーリは絶望するどころか笑みを浮べる。

 

「次はこっちから行くぞ、ドライグ」

 

Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)!』

裏のチャンネルを使い3回倍増した。

 

「様子見だ。5連釘パンチ!」ドドドドドン

 

「ッ!!?」

釘パンチの衝撃で鎧の一部が破壊される。

 

「ぐふ・・・一発のパンチで5回の攻撃なんてやるわね」

 

「まだやるか?」

 

「当然よ。私を止めたかったら戦闘不能にすることね」

 

「はあ・・・」

零が続けるか聞くとヴァーリはそう答えた。

 

 

 

 

「やるな魔訶零。まさか素の状態で禁手化(バランス・ブレイク)のヴァーリを圧倒するとわな」

零とヴァーリの戦いを見ながらアザゼルがそう言う。

 

「アザゼル先程彼女は、過去現在未来最強と言いましたが、恐らく彼もそうでしょう」

 

「そうだろうね」

ミカエルがいいサーゼクスも同意した。

 

 

 

「はあ!」

ヴァーリが波動弾を撃ちだす。

 

「30万本スーパーフライ返し」

それを30万本の触覚で返す。

ヴァーリは直ぐ回避するが、零はジェットボイスで背後に回る。

 

「音速10連ネイルガン!」

 

「!!ッツ!!?」

音速のパンチがヴァーリの鎧を砕く。

 

「うぐ・・・それも転生の力なの?」

 

「ああ。さっきの釘パンチより強力だろ?そろそろ限界じゃないのか?」

 

「冗談。まだまだいけるわよ!!」

ヴァーリは益々笑みを浮べる。

 

「どうしたものか・・・」

零はどうやってこの戦いをやめるか考えていると、零の視界にある物が目にとまる。

 

「なあドライグ、神器(セイクリッド・ギア)は思いに応え進化するんだよな?」

 

『ああ、そうだが、それがどうした?』

零が聞くとドライグは頷いた。

零は足元に転がっている『白い龍(バニシング・ドラゴン)』の宝玉を拾った。

 

「これは白龍皇の力が宿っているか?」

 

『ああ僅かだがな』

 

「十分だ。俺の考えを伝える、やれるか?」

 

『・・・相棒随分危険な事を考えているな』

 

「裕斗が聖魔刀で出来たんだ、やれない事はないだろ?」

 

『おもしろい!覚悟はあるか?』

 

「勿論だ2人で乗り越えるぞ」

 

『フハハハハハッッ!ああならば俺も覚悟を決めよう!正気の沙汰ではないが、我は力の塊と称された赤き龍の帝王!行くぞ相棒!否ッ!魔訶零ッッ!』

 

「応!」

 

「何をするつもり?」

ヴァーリが興味深そうに訊いてくる。

 

「まずは下準備だ禁手化(バランス・ブレイク)

 

Welsh(ウェルシュ)Dragon(ドラゴン)Balance(バランス)Breaker(ブレイカー)!!!!!!』

は赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)に覆われた。

 

「『白い龍(バニシング・ドラゴン)』!アルビオン!ヴァーリ!もらうぞ、お前達の力!」

零は右手の甲にある赤龍帝の宝玉を割り、そこに先程拾った『白い龍(バニシング・ドラゴン)』の宝玉をはめ込んだ。

右手から白銀のオーラが発生し零の右半分を包み込んだ。瞬間宝玉を埋め込んんだ右手から激痛が全身に伝わる。

 

「ぐうううううううううう!!」

 

「!私の力を取り込む気?」

零のやろうとしている事に気付き、ヴァーリが驚いた様子を見せる。

 

『無謀なことを。ドライグよ、我等は相反する存在だ。それは自滅行為に他ならない。こんなことでお前は消滅するつもりなのか?』

 

『ぐおおおおおおッッ!アルビオンよ!お前は相変わらず頭が固いものだ。我等は長きに亘り、人に宿り、争い続けてきた!毎回毎回同じ事の繰り返しだった!』

 

『そうだドライグ。それが我等の運命。お互いの宿主が違っても、戦い方だけは同じだ。お前が力を上げ、私が力を奪う。神器(セイクリッド・ギア)をうまくつかいこなしたほうがトドメをさしておわりとなる。今までもこれからも』

アルビオンの言葉にドライグは不敵な笑みを向ける。

 

『俺はこの宿主、魔訶零と出会って1つ学んだ。何事も貫き通せば可能になるとな!』

 

「応えろぉぉおお!!」

 

Vanishing(バニシング)Dragon(ドラゴン)Power(パワー)is(イズ)taken(ティンク)!!』

零の右手がまばゆい白い光に包まれ、真っ白なオーラが右腕を包むと、右手には白い籠手が出現していた。

 

「『白龍皇の籠手(ディバイディング・ギア)』ってところか?」

赤い鎧のなかで右腕の肘から先だけが白くなっていた。

 

『あり得ん!こんなことはあり得まい!』

アルビオンが驚愕の声を出していた。

 

「いや可能性はあった。仲間が聖と魔の融合をして聖魔刀を創り出していたからな。システムエラーを利用したのさ」

 

「おもしろいわ。なら私もそれに答えるわ!」

そう言うと腕を大きく広げ、光の翼も巨大に伸びていく。

 

Haif(ハーフ)Dimension(ディメイション)

宝玉の音声と共に眩いオーラに包まれたヴァーリが眼下に広がる木々へ手を向ける。

グバンッ!

木々が一瞬で半分の太さになる。

グバババババンッ!

更に周囲の木々が圧縮されるように半分になっていく。

 

「これは中々ヤバそうだな。ドライグ!」

 

『承知!』

 

Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)!!!』

零の周囲が弾け飛び、零の全身はとんでもなく巨大な龍のオーラに包まれた。

 

「行くぞ」

零は裏のチャンネルも、ジェットボイスも使わずヴァーリを捕まえる。

 

「食らいなポイズン20連ネイルガン!」

 

Divide(ディバイド)!!』

繰り出した右腕のポイズンネイルガンが当たると同時に、移植したばかりの白龍皇の力が発動し、ヴァーリを覆うオーラが激減した。

 

「ぐふっ!」

 

「攻撃に少し毒が混じっている。ああ死ぬような毒ではなく動けなく毒だがなさぁどうする?」

 

「面白い。本当に面白いわ」

 

『ヴァーリ、奴の半減の力に対する解析は済んだ。こちらの力の制御方法と照らし合わせれば対処できる』

 

「まあ元々はそちらの力だからな」

零は冷静に言った。

 

「アルビオン、魔訶零になら白龍皇の『覇龍(ジャガーノート・ドライブ)』を見せる価値があるんじゃない?」

 

『ヴァーリ今の状態での「覇龍(ジャガーノート・ドライブ)」は危険だ』

 

「いいえやるわ、アルビオン。『我、目覚めるは、覇の理にー』」

 

『自重しろヴァーリッ!我が力に翻弄されるのがお前の本懐か!?』

零が攻撃を仕掛ける前に、零とヴァーリの間に、三国志の武将が着ているような鎧を纏った男が割り込む。

 

「ヴァーリ、迎えに来たぜぃ」

気軽にヴァーリへ話しかける男性。

 

「美猴何しに来たの?」

 

「ヴァーリ時間だぜぃ。北の田舎(アース)神族と一戦交えるから俺っちと一緒に帰ろうや」

 

「・・・そうもう時間なのね」

 

「何を勝手に話している。それにお前は誰だ?」

 

「闘戦勝仏の末裔だ」

零が突然現れた男に聞くと、アザゼルが答えた。

 

「西遊記の孫悟空か」

 

「正確に言うなら、孫悟空の力を受け継いだ猿の妖怪だ」

 

「俺っちは仏になった初代と違うんだぜぃ。自由気ままに生きるのさ。俺っちは美猴。よろしくな、赤龍帝」

美猴が棍を地面に突き立てると、地面に黒い闇が広がり、ヴァーリと美猴を捉えると、ずぶずぶと沈んでいく。

 

「魔訶零今度は最初から本気で戦いましょう」

それだけ言いヴァーリは美猴と共に闇の中に消えっていった。




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