What do you choose?   作:AugustClown

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2:No one can resist instinct.

「それでは6~10歳の上映を始めていいですか?」

-はい-⇽

-いいえ-

僕は迷うこと無く「はい」を選択する。

そしてガイドさんの変え声と共に僕の人生の上映が始まる…。

《Screening started》

 

 

・・・そ〜っと、そ〜っと…。少しだけなら…。いや!許可なくするのは…。しかし!

そんな葛藤の中、ガイドさんはマニュアル通りとも言える台詞を言った。

「何処か未練はありますか?」

0~5歳の映像の時にも何度か投げ掛けられた質問ではあるが、色々な感情が入り交じってそれどころではない僕は驚いてしまい、露骨に変な反応をしてしまった。

「いっ、いえ!特には…ないです!」

・・・やらかした

流石にガイドさんが違和感を持たないはずが無く、ちょっと引き気味にど、どうしたんですか…?貴方らしくも無い…と言われた。まぁ、そうなりますよね。うん、普通の反応だと思う。

さあ、どうしたものか。この状況でこの提案、と言うか要求をするのはとても失礼だろうし、最悪不審者とも思われかねない。

何かありましたら言って下さいねとは言ってくれたが…いや、一か八か頼んでみよう。

「ガ、ガイドさん、お願いがあるのですが…。」

何か良からぬ気を感じたのか、ちょっと警戒しながら振り返って返事をした。

もうここまで来たら後戻りは出来ない。

「ガイドさんを撫でさせて貰えませんか?」

「・・・・・・はい?」

少しの間、互いに黙っていた。僕は目を輝かしながら、ガイドさんは有り得ないモノを見るような目で、二人の目線はぶつかっていた。僕はガイドさんが質問の意味が理解出来ていないのだと思い、出来るだけ咀嚼して伝えた。

「ガイドさんの毛並みをワシャワシャさせて…」

「別に質問の詳細はいりません!それにその質問の意図も分かりませんし!」

僕は1度コホンと咳払いをして、言った。

「初めて見た時から撫でてみたいとは思っていたんですが、初対面でいきなりワシャワシャするのは失礼かなと思って、少しの打ち解けたかなと思う頃合いを見計らった結果、と言うか僕の我慢の限界が来たので頼んでみました。それでワシャワシャさしてもらえますか?(一気読み)」

言いたい事を言って満足してガイドさんを見るとドン引きしたいた。酷いなぁ…

終いにはあの、と僕が特に意味も無く手を出すとまるで猫が威嚇するような声を出しながら後ずさった。

「何故そんな感情を有したのですか?」

警戒状態を解かないガイドさんの問に即答で答えた。

-動物、特に小動物を見ると本能的にワシャワシャしたくなるんです。-

あれ?心なしかガイドさんの目が警戒から軽蔑に変わって行ってる気がする…ガイドさんワシャワシャされるの嫌いなのかな?

「あ、貴方キャラ変わりすぎてません?」

まあ、ガイドさんがそのような疑問を持つのはしょうがないだろう。自分で言うのもどうかと思うが、僕は余り感情を出すことや、表すことを得手としないからだ。しかしコレばかりは仕方ない。このような時僕は決まってこう返答する。

「本能ですから!」

と満面の笑みをガイドさんに向けると、警戒(軽蔑?)の体勢を解き、もう…好きにして下さい…と答えた。こう言うのを戦意喪失と言うんだろうなと思った。本能ならば仕方ないと理解してくれたのだろう。

さて!本人の許可も得た。存分にワシャワシャしようではないか!

ワシャ

おお!猫と兎の丁度中間、いや良いとこ取りした感じの柔さで、永遠に撫でていられる…!

ワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャ!

僕は何かに取り憑かれた様にガイドさんの毛並みを高速で撫でた。

「ぎゃああああああああ!」

ガイドさんの叫びも僕には届かず唯々撫でられていた。

そして僕の6~10歳の人生の上映が終わった。

何か未練があっただろうが、まあいいだろう今この毛並みを楽しめない方が未練になりそうなものである。悔いは無い。はあああ、気持ちいい!

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