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美海side
私は、夢を見ていた。
遠い、遠い昔の夢を……
私が、誰だったのか何をしていたのか思い出せない。
そうして、いつものようにやって来た。
「あ……また、ここかぁ」
知らない部屋、知らないベッド。そこに私は寝ているのだ。
体は動かすことは出来るが……自分が誰だか分からないし、何故か夢での私は半透明の様に透けているのだ。
周りの目には私の姿は見えていないよう。
最早歩くのではなく飛んでいる感覚だ。簡単に言うと、浮遊してる感覚に近いかな。
……そして、夢の中の私は痣だらけ。一応包帯は巻いてはいるらしいが。
私は、いつものように部屋を出た。
しかし、私のことを見えるものはいない。……いや、見ようともしていないのが正解か。
"見えていない"ではなく"見ようともしない"……
私は、そんな周囲を気にもせず当たり前の様に朝御飯を食べ終え、自室に戻る。
どうやら、今回の夢で初めて気がついた事なのだが、この体の主は"学校"に通っているようで、私が生きている時代とは異なった、時代を超えた技術力があるらしい。体の主が持っている通学鞄というものも、私の頭の中に入ってきた。
ちなみに、夢を見ている間はこの体の記憶がどんどん入ってくるのだ。夢から覚めたら、消える。……不思議なものだ。
私は、当たり前の様に教科書ノートを取り出し、興味を持って、一冊のノートを手に取って中を見て……
……絶句した。
そして、手に持っていたノートを放心状態で落としてしまった。
震える手で落ちたノートを拾い、恐る恐る開く。
……だが、さっきと内容が変わることは無かった。
私が見たノートには、
"死ね"
"消えろ"
……などの残酷な言葉が書かれており、体の震えが止まらなかった。
 ̄ ̄誰が?こんな事を?何の目的で?
私の思考は、グルグルと目まぐるしく回っているだけだった。
私が見たノートは、所々が破れており、切り裂かれた後も見受けられた。
他の教科書やノートも、使い物にならなくなっているものもあり、私の中で混乱していた。
……そんなことをしていると、部屋の中に誰かが入ってきた。
……何故か、見覚えのある顔。銀髪の……少女。
『ねぇ……』
目の前の少女が、話しかけてきた。返そうか迷っていると……
『今の生活……楽しい?"ルナ"』
私は、戸惑っていた。聞き覚えの無い名前で呼ばれ、混乱する。
『……へぇ、楽しいんだ。……こんなに教科書やノート破かれてるのにねぇ』
少女は、机の上に置いてあったノートを手に取り、パラパラと捲りながら呟く。
……一瞬、少女の目が細められたのを、見た気がする。
『今の生活……楽しんでる所悪いんだけどねぇ』
少女は、持っていたノートを机に置き、一呼吸置いて、言った。
『このままだと、貴方……○○でしょう』
『……だから、貴方が未来を変えるのよ。運命を、自分の思い通りに捩じ伏せてしまいなさい』
銀髪の少女が手を挙げたかと思ったのもつかの間、私の目の前が暗転した。
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……どの位の時間が経っただろう。
私が目を覚ますと、もう昼過ぎだった。
「……そろそろ、起きないとな」
銀髪の少女が言っていた事がよく分からないまま、私は居間へ向かっていった……。