私の転生物語 〜海神としての生〜   作:夜刀神 闇

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前の投稿から随分と遅くなってしまい、申し訳ございません。
期末テストの勉強と、龍神編の方の投稿で忙しく……
投稿が遅いのが嫌だという方は、龍神編の方を閲覧して頂けると幸いです。
これから投稿しない期間が続くと思いますが、何卒ご理解ご協力の方をお願い致します。


第11話

……お母さん

❁❀✿✾

 

 

 

 

 

 

 

美海side

 

「会いたい……会いたいよ、空也……」

 

私は、最近軍の訓練や家族のこととかで忙しい彼のことを想いに馳せていた。

最近……数週間は会えていないだろうか?流石の私も、飛洋がいるとはいえ心にくるものがあるのだが……

 

飛洋「はぁ……またアイツのこと考えてんのか、姉貴は?」

「飛洋は恋愛に関しては本当に乏しいもんねぇ……私にとって空也のことはとても大切な存在なのっ」

飛洋「そうか」

 

縁側に来てお茶を飲んでいる妹に反論する。

妹、飛洋は男勝りな性格で、自分のことを俺と言う。いわゆる、かっこつけ。それは長年付き添ってきた私にしかわからないことだ。

 

「……そういえば、最近海の調子見に行けてないけど……そこんとこ、どうなの?」

飛洋「そうだな、別に変わった様子は無いし……一つだけあるとするならば」

 

飛洋「俺が空を飛んでいる時に、海面が異常に黒いところがあったんだが……」

「黒い……ところ?」

 

あぁ、と飛洋は続ける。

飛洋「しかも、それに俺が近づくと妙な耳鳴りがして……気分が悪くなりそうだったから、そのまま帰ってきちまった」

「……」

 

私は、手を顎に当てて考えた。

飛洋が産まれてくる前、つまり先代海神であるお母さんの時。お母さんが海を統括していた時期に、そんな場所と疑われるところは無かったか。

最近、海に変化は無いか。

 

「そう……考えてみたけど、少なくとも、先代が海を統括していた頃には、そんなところは無かったはずよ。飛洋が近づくと耳鳴りがする……う〜ん」

 

私は本棚を探り、それらしきことが書かれている本を探す。

「う〜ん……ん?何だろ、これ……」

 

私は、とある一冊の本を取り出す。

「"地上最強の妖怪"?……何これ」

 

地上最強の妖怪、牛鬼。あらゆるものを真似し、操る能力を持った最強であり最凶の妖怪。

その性格は鬼そのものであり、龍神に匹敵する力を持っていると言われている。

遥か昔、この地を滅ぼしたことがあり、その戦いでは多くの命を奪い、その中には龍神も含まれていた……と言われている。

 

「龍神……闇のこと?」

飛洋「なんだ?何かあったのか?」

「いや……別に」

 

この牛鬼という妖怪が、あの黒いところと関係があるのか……正直わかりそうもない。

「それにしても……もうこんな時間か。お昼すぎなのね……飛洋、どっか行く?」

飛洋「そうだな……」

 

 

 

 

「飛洋、支度できた?」

飛洋「あぁ」

とりあえず、私たちはぶらぶらと歩くことにした。

こうやって、姉妹で人間たちの街を歩くことは本当に久しぶりだ。

「じゃ、行こっか」

 

私は、地面を蹴って飛び立つ。

ちなみに、今の服装はあの白い軍服ではない。私の愛用している青いデニムのジャケットに、黒いショートパンツ。それにニーハイソックス、編みブーツだ。これが私の定番、お気に入りの服!

 

飛洋「おぉ、前行った時よりも栄えてるな」

「そうだね~……あっ!あのお店、良くない?行ってみよーよ!」

飛洋「あっ姉貴……あまりはしゃぎすぎるなよ~」

 

私は、飛洋の手を取って走り出すのであった。


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