チュンチュン
「ん……もう、朝か。闇は……帰ったみたいだな。」
朝、起きたら闇の布団が片付けられていた。……多分、もう帰ったのだろう。
昨日は、疲れた。色々と、ね?
秋葉の件もあるし、ツクヨミ達の件もあるし……
「今日は、何すっかな……」
暇潰しにピアノ弾こうかな?
闇がくれた古いピアノが、自室にあるし。
「そうだ、ピアノ弾いてみよう……そう言えば、闇が、持ってきてくれてから1回も弾いてないな……前世でもやってたし……でも、弾けるかな?」
私が、前世でよくやっていたのが"弾き語り"というものである。
弾き語りというのは、ピアノ等を弾きながら歌を歌う事である。
弾き語りは、特別難しいと言うわけではないが、練習をしないと出来ないものだ。何でもそうだが、根気が必要なものである。
「何を弾こうかな……そうだ、私が前世で好きだった曲……」
〜〜♪♪
……
「 ̄ ̄。懐かしいな……また、"あの時"に戻りたい……って、お?」
私が、弾き語りをしている時に秋葉が起きてきたようだ。
秋葉「貴方……歌、上手いのね。しかも……楽器を使いながらなんて」
「ありがとう……でも、闇の方が上手いよ。私なんて全然だしな。」
秋葉「そう?……貴方の歌声は、私の胸に強く響いてきたわ。歌詞も、心を惹かれる感じの……」
ちなみに、私が歌ったのは失恋ソングである。
前世で"失恋ソングの女王"とも謳われた、私の尊敬する女性シンガーソングライターの人が歌っていた曲である。
その人はとても美人であり美声、高温ボイスで、心惹かれるような曲を沢山出している。
作っている曲は殆どが失恋ソング。2011年3月11日に起きた、東日本大震災復興に向けて歌われた曲が、特に私の胸に強く残っている。
君の笑顔が僕の明日を作ると言うような意味の曲であり、未来へ繋ぐ架け橋のような曲だ。
「そうだ……秋葉、君はこれからどうしたい?残念だが、妖怪の群れにはもう帰れない。ツクヨミには、もう君を退治したと言ってあるんだ。」
秋葉「何勝手な事言ってんのよ?……まぁいいわ。でもね私、ツクヨミや都市の人間如きに負ける程弱くはないわ。なんなら都市の人間総勢力でかかってきても、負けないわ。……貴方なら、別かもしれないけれど。貴方の力は格が違うものねぇ……」
秋葉が、何やら納得したようにうんうんと1人で頷いている。
……何なんだろう、この気持ち。っていうか、秋葉昨日メッチャ悔しそうにしてたのに、もう大丈夫なのかな?……ま、いっか。それよりも、秋葉の今後について知りたい。
「それで?秋葉、君はこれからどうするんだ?」
秋葉「そうねぇ……とりあえず、暫くはここで暮らさせて貰うわ。その間に、自分の強さを磨こうかしら。それと……闇だったかしら?に復讐する為にね。」
あっ、やっぱ復讐したいんじゃん。まぁ、無理だろうけど。闇は龍神、妖怪とは格が違うのよ。
「頑張れ(笑)……そうだ、朝御飯まだだったな?食べるか?」
秋葉「私は……そうね、食べようかしら。って、貴方料理出来るの?」
「あぁ、一応出来るよ。でも、作るのは私じゃない。」
秋葉「えっ?じゃあ、誰が……」
言ってなかったが、私の神社にはれっきとした巫女がいるのだ。
通称"海巫女"と皆に呼ばれている。
「あっ、秋葉には言ってなかったっけ?じゃ、今から呼ぶわ。……桜花〜!!」
桜花「は〜い!何ですか〜?」
神社の置くから、ドタドタと走り声が聞こえてくる。……急ぐのはいいけど、コケないようにね?
桜花「海神様、何ですか?……って、妖怪ッ!?」
桜花が、懐から御札を取り出して秋葉に向けようとするが、私が阻止する。
「桜花、辞めな。こいつは、秋葉っていう私の友人だ。……秋葉、自己紹介。」
秋葉「はぁ、分かったわよ。……私は、八百万 秋葉。白狼の妖獣よ。これからここで過ごさせてもらうわ、よろしく。」
「桜花、君も自己紹介しな。」
桜花「あっ、はい!私は、"綾波 桜花"と申します。海神様に仕える、海巫女です!秋葉様、よろしくお願いします!」
はい、よくできました!
これからも仲良くしてやってね!……って言いたい所だけど、秋葉。桜花を食べるんじゃないぞ?御飯なら、私か桜花が作るから。
「そうだ、桜花。朝御飯を作ってくれないか?」
桜花「あっ、はい。分かりました、今すぐ作ってきますね!」
桜花が、また神社の奥へと走っていく。……何度も言うけど、コケるなよ?
❁❀✿✾
?side
私の名前は、鬼神 結花。
鬼を纏める、鬼子母神だ。
悩み事など無い嘘の大嫌いな鬼である。
唯一の最近の悩み事と言ったら、私の所属する妖怪の集まりの所のリーダーが突然、いなくなった事だろうか。
……いなくなってしまっては、色々と困るのだ。例えば、私達大妖怪の仕事がかなーり増えるとか。
大妖怪も大妖怪とて、部下の妖怪達を従えているが故、仕事が楽そうに思えるが、決してそうではない。
後日行う人間達を襲う計画も立てなくちゃならないとだし、知能が低い妖怪達ではこの仕事はハッキリ言って難しい。
「はぁ。秋葉、どこに行ったんだろうねぇ……いい加減戻って来てくれないと、アタシが、過労死しちゃうよ〜」
なんて、一人冗談を呟いてみる。
……いつもなら秋葉がツッコミを入れてくれるんだけど。今は、そんなヤツもいないからなぁ……
ちなみに、後日行う人間を襲う計画と言うのは、部下の妖怪から聞いたことなんだが、どうやら近いうちに人間たちが"月"に移住するらしい。
それがどうしたんだ、って言うヤツもいるだろう。
でも、アタシら妖怪にとってそれは危機的状況なのだ。何故なら、今人間が住んでいる場所が分かっているのは、ここだけだから。
食糧の人間が急にいなくなると、非常に困るのだ。人間を主食にしていた妖怪達は、間も無く死に絶えるだろう。そんな事は、絶対に避けたい。
?「ユウ。まだあの事で悩んでるの?秋葉がいなくなったのは仕方ない事じゃない。これからは、私達だけで上手くやっていきましょ、ね?」
大妖怪の内の1人が話しかけてくる。
コイツの名前は、ルーミア。秋葉には及ばないが、鬼のリーダーである鬼子母神の私と同等の強大な力を持つ闇の妖怪だ。
ルーミア「秋葉の事は、部下の妖怪達に探させるわ。あの娘がいなくなったら、色々と困るしね。探さないワケにもいかないわよね……」
「あぁ、そうだね……」
❁❀✿✾
ツクヨミside
永琳「ツクヨミ様、お茶です。余り、無理なさらないで下さいね?……月移住計画の事ですが、当日妖怪がこの都市に攻めてくるかもしれません。」
「えぇ……そうですね。そんな時、ルナ様がいてくれたら百万馬力なのに……」
そんな頼み事、出来ない。と言い、私は溜息をついた。
正直、都市の兵士だけでは力量不足だ。このままでは、妖怪に都市が攻め込まれてしまう……
外部から助けを借りるという手も考えましたが、お姉様達に頼むのは流石に失礼かと。
ルナ様も考えたのですが、あの方が今どこにいるのか分からない……私は都市の外に出られないが故、いつ会えるかも分からないのに、そんな頼み事は出来ませんよね。
だったら、どうすればいいのでしょうか……
永琳「ロケットなのですが、私が開発したロケットは四台です。ツクヨミ様と私は一番ロケットに乗る予定なので知っておいて下さいね。まぁ、当日また言いますが。……兵士達、心配ですね。もし、妖怪が攻めてきたらと考えると……」
「そうですね。でも、あの兵士達も中々優秀なのが多いです。兵士達にかけましょう!あの兵士達なら、きっとやってくれるはずですよ!」
永琳「そうですね!」
力量不足と言ったが、実際分からない。妖怪が攻めて来る数も分からないんですし。
兵士達も、優秀なのが多い。だから、可能性はまだまだあるのだ。可能性に、かけるしかない。
 ̄ ̄ロケット発射まで、あと一ヶ月。
ありがとうございました。
どうでしたでしょうか?
今回、久し振りに原作キャラが出てきましたね!
最近、オリキャラばっかでつまんないと思っていた方もいらっしゃったかと思いますので、一回出してみた感じです……
ちなみに、失恋ソングの女王で、シンガーソングライターって誰か知ってる方いますか?
私が、一番尊敬する方なんですけどね。
まさか、ルナがピアノひけるだなんて思ってなかった!?
では、次回までアデュー!