もしもカカロットが幻想郷に落ちていたら   作:ねっぷう

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追記:12月28日7時ごろ、寝ぼけてこの話を削除してしまったため、再投稿しました。


【The Legend vs. Neo MachineMutant】
第273話 「機械惑星M2」


銀河パトロールの依頼により宇宙に蔓延し星を蝕んでいたデストロンガスと、その発生を促していた怨念増幅装置ハッチヒャック、そしてそれによりゴースト戦士として復活していたDr.ライチーを倒してから、3年近くの時が流れていた。

 

「ふう…これでやっとひとりで落ち着けると思ったんだが…」

 

ブロリーはその戦いの活躍ぶりをますます見込まれ、しつこく銀河パトロールの隊員に勧誘されていたが、その司令官である”銀河王”なる存在に直接断りを申したことでようやく解放されていた。

 

 

「貴方がブロリーか!華々しい活躍の数々、わたしの耳にも入っています!」

 

とある星の銀河パトロールの総本部で、ブロリーと対面した銀河王はそう言いながら出迎えた。その横には隊員たちがずらりと並んでおり、その中には自称エリート隊員のジャコ、そして新人隊員のスカッシュも混じっていた。

 

「銀河王、お会いできて光栄です」

 

ブロリーも礼儀正しく挨拶を返す。

しかし、目の前の銀河王という存在はとても奇抜な見た目をしている。何せ、その姿は人間大サイズの、緑色をしたタコのような姿のエイリアンにしか見えないからだ。頭には銀河パトロールのロゴマークの描かれた王冠を被っており、隊員たちにも慕われていることから、性質は善良な人なのだろう。

 

「今回、ブロリー殿を呼んだのは他でもありません、ぜひ貴方に我が銀河パトロールに入隊していただきたいのです」

 

銀河王はブロリーに対してそう頼んだ。ブロリーは少し考え、口を開く。

 

「申し訳ありませんが、それはできません。俺のやってきた行いを評価して頂いての勧誘なのでしょうが、そもそも俺が各地の星々で人助けをしていたのは、過去の自分の犯した罪滅ぼしなのです。俺は子供のころ、破壊と殺戮を好む本能に突き動かされるままに、いくつもの銀河を荒らし回った…。だから、ただの贖罪に過ぎない行為を見て素晴らしい銀河パトロールに入れというのは、俺からすれば道理が通らないことなんですよ」

 

「むう…そうでありましたか。…分かりました、ブロリー殿の意志を尊重します。貴方がこの銀河において平穏に過ごせる時が来ることを願っています」

 

 

 

「…なんでお前がいつの間にか俺の宇宙船に忍び込んでいるんだ?スカッシュ…」

 

ブロリーはそう言いながら、視線を向けることなく後ろの方で壁に寄りかかっているスカッシュに話しかけた。

 

「へっへー、だってアンタのいねぇ銀河パトロールの仕事はつまんなくなりそうだからよォ」

 

スカッシュはブロリーが銀河王のもとを去るのと同時に気を消し、そのまま跡をつけて宇宙船に乗り込んでいたのだ。気配を完全に0にしていたおかげで、ブロリーも背後にスカッシュが来るまで気が付かなかった。

 

「お前は正式な隊員だろ?勝手にいなくなったらまずいんじゃないのか」

 

「まあ大丈夫じゃねーの?何とかなるだろ。それより、これからアンタはどこに向かうんだ?」

 

「…小さな星だ。そこに古い知り合いがいてな…少し顔を見せてから物資を調達して地球へ帰ろうと思う」

 

「へえ、んじゃいろいろ調達できるくらい栄えた星なんだな」

 

宇宙船が向かう先は、”惑星コーグ”という名の星だった。ブロリーが言う通りこの星はそれほど大きくはなく、宇宙からでも街並みが視認できてしまうほどで、地球の衛星である月よりも小さいだろう。

ブロリーはその星に向かって進路を合わせ、速度を上げて向かっていく。しかし、何か妙な不吉を感じ、ブロリーの本能が小さな警鐘を鳴らしていた。

 

…この惑星コーグ”だった”惑星で、どのような新しい戦いの火種が撒かれるのかも知らずに…

 

 

 

 

ブロリーとスカッシュの乗る宇宙船は、無事にブロリーが言った惑星コーグに降り立った。短く柔らかい草原の上にタコのような宇宙船の脚がゆっくりと食い込み、入口が開く。ブロリーが眩しい陽光を手で遮りながら階段を下りる。

目の前には赤い実を実らせた木が密集しており、遠くには天高く聳える銀色の塔のような建造物も見える。

 

「ここが惑星コーグか~」

 

スカッシュがそう言いながら、ブロリーの後に続いて降りてくる。

ブロリーは思い出していた。かつてフリーザと戦うために、ターレスたちと共にナメック星へ向かう道中、この星に立ち寄った時の事を。あの時はターレスたちサイヤ人の仲間と親父…そしてカカロットがいた。あれから何年経っただろう…あのころの自分とはずいぶんと変わってしまった。

そう懐かしい思いを馳せるが、ブロリーは先ほどこの星に近づいた時から感じていた妙な違和感の正体がまだわからない。

 

「…何か胸騒ぎがする。街の方へ行ってみよう」

 

「あっ、おい!ちょっと待てよ!」

 

ブロリーは昔の記憶が正しければ、この先には大きな街があり、星の住民たちで賑わっていたはずだ。ブロリーとスカッシュは街の方へと飛んでいくのだった。

 

が、すぐにおかしい事に気付いた。以前は活気にあふれていたはずの街には人っ子一人見当たらず、金属板を繋ぎ合わせた道路を突き破って伸びている蔦に覆われている建物もある。

 

「本当にこの星で物資を調達できるのかよ?アタイにはゴーストタウンならぬゴーストプラネットしにか見えないんだが」

 

確かに、この不気味な静けさはゴーストタウンのような様相を呈していた。

スカッシュはため息を吐くと、唐突に大声を張り上げた。

 

「おーーーーーい!!誰もいないのかーー!?」

 

「ちょ、おい!大きな声を出すな!」

 

ブロリーがそう言いながらスカッシュの口を手で押さえる。

だがその瞬間、スカッシュにあった建物の壁に、緑色の丸い模様が浮かび上がった。それが一瞬にしてブワーッと増え、周囲の壁という壁、床と言う床にも出現する。

 

「もぎゃあああ!!」

 

咄嗟に叫んでしまうスカッシュ。ブロリーも驚いている。

そしてふたりの前で、その壁や床から分離するようにして、丸い胴体から細い手足を生やした、直径30センチほどの大きさのロボットが無数に姿を現したのだ。丸いレンズはこのロボットたちの眼であったらしく、彼らは金属製の壁や床と自由に同化しながら移動し、ブロリーたちを物珍し気に見ている。

 

「なんだ、こいつらが住民だったのか」

 

スカッシュがそう言った。

 

「…いや、この星の住民は…」

 

しかし、ブロリーは違うと思った。なぜなら、以前訪れた時に話をした住民は、みな人間であったはずだ。こんなロボットのような姿ではなかった。

 

「ポポポガガガ…」

 

ロボットは不思議な鳴き声を発しながらスカッシュに近づいてくる。

 

「チッ、でも鬱陶しいなコイツら…よっと」

 

スカッシュは寄って来たロボットを軽く小突いた。スカッシュにとっては軽くのつもりでも、ロボットにとっては強すぎたらしく、ロボットは盛大に吹っ飛んで街灯の柱に激突した。

 

「ガガガガ…キケン!キケン!」

 

ロボットがそう言うと、周囲のロボットたちも慌てふためいた様子で壁や床の中に同化して潜り込み、ものの数秒で姿を消してしまった。再び、一帯には静寂が訪れる。

 

「何だったんだ…?」

 

「何だ、とはこちらのセリフだな」

 

その瞬間、何者かの声が響いた。ブロリーは慌てて上を見上げ、周囲の気を探る。その時、周囲に現れた大きな気を4つほど感じ取った。

 

「侵入者だな?」

 

「生け捕り、生け捕り!」

 

機械から発せられるような声がいくつも聞こえる。同時に、様々な体格や大きさをした影がどこからともなく降ってくる。

 

「凄まじい気だ…」

 

ブロリーが冷や汗をかきながらそう呟いた。

 

「我々の体内エネルギーを見抜くとは…流石だな」

 

目の前に降りてきた影の中から、建物と同化していたであろうロボットが顔を出した。次の瞬間、周囲に閃光と共に突風のような衝撃が吹き荒れた。

 

「体内エネルギー、開放!!」

 

ブロリーとスカッシュは吹っ飛ばされ、壁に激突して崩れた瓦礫に埋もれてしまう。

 

「な、何者だ…お前ら…」

 

瓦礫から這い上がって来たブロリーはそう言った。

すると、壁や床の中から計4体のロボットが出現し、ブロリーとスカッシュを取り囲うようにして並んだ。

 

「ナット」

 

丸っこく、一番小柄な姿をしたロボットがそう名乗る。

 

「リベト」

 

頭部と胸部が一体化した円筒形のボディを持つ、リベト。

 

「ビース」

 

あのダイザーにも匹敵し得るかと思うほどの、超重量級の巨大な銀色のボディを持つ、ビース。

そして最後に、攻撃的な赤いボディの目立つロボットが名乗る。

 

「ネージ。我ら揃って、『メガキャノンΣ(シグマ)』!」

 

「アンタらロボットかよ…?」

 

と、同じく瓦礫から出てきたスカッシュがそう呟く。

 

「違う。我々は生きた機械であるマシンミュータント。通称”M2(エムツー)”だ」

 

ネージがそう答える。

 

「マシンミュータント…?どこかで聞いたことがある…」

 

ブロリーはその言葉に聞き覚えがあった…が、詳しくはすぐに思い出せない。

そして次の瞬間、ビースの巨体が一瞬にして大量の小さな鉄球に分裂し、それらは一斉にブロリーとスカッシュに襲い掛かる。

 

「くっ…!」

 

ブロリーはそれを躱したりはじき返したりして何とか防ぐが、反対方向へ吹っ飛ばされていたスカッシュの力では小さな鉄球どもを防ぎきれなかった。

鉄球はスカッシュの体に纏わりつき、そのまま集合して拘束してしまう。その直後、鉄球は元のビースの姿に戻り、スカッシュは顔と片腕だけを出した状態でビースの体内に取り込まれてしまったのだ。

 

「スカッシュ!」

 

ブロリーの叫びも空しく、ビースはそのまま飛び上がってネージたちのいる場所へ戻る。そして体内からスカッシュを取り出し、彼女の頭部を掴んでぶら下げて見せた。気を失っているようで、目を閉じたまま抵抗する素振りは無い。

 

「お前ら…ソイツを返せ!」

 

「本当はふたりとも捕らえるつもりだったが、仕方がない。ナット、この女だけでもリルド将軍の元へ連れていけ」

 

「へっへっへ、了解だぜ」

 

ナットはネージの命令に対して了解すると、スカッシュを抱えたまま足元からジェットを噴出して遠くへと飛び立っていった。

ブロリーはそれを追おうと空中へ飛び上がるも、行く手に残り3体のメガキャノンΣが立ちふさがる。

 

「リルド将軍の元へは行かせんぞ」

 

「リルド…?今、リルドと言ったのか!?」

 

リルドという言葉に対して、ブロリーは反応を見せる。それも当然だ、リルドと言う名の男こそがこの星に居る、ブロリーの古い知人であるからだ。

 

「ふっふっふ…貴様には関係のない事だ。さて、早いところ貴様も捕らえてしまわなければな…」

 

ブロリーの前の立ちはだかる、メガキャノンΣを名乗るマシンミュータント達。以前の様相とは打って変わってしまったこの惑星で、一体何が起こっているというのだろうか…!?

 

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