もしもカカロットが幻想郷に落ちていたら   作:ねっぷう

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現時点の生き残り選手

第2宇宙
リブリアン

第3宇宙
パパロニ、コイツカイ、パンチア、ボラレータ

第4宇宙

第6宇宙
ヒット、カリフラ、ケール、キャベ

第7宇宙
サザンカ、ハーツ、ブロリー、クウラ

第9宇宙

第10宇宙

第11宇宙
トッポ、ジレン


第562話 「僕たちは天使だった」

「…マジか」

 

サザンカは口から血を吐き出しながら膝をついた。黒くぼやけ、霞む視界でジレンの姿だけは逃すまいと目を開け続ける。未だにヒットの「時間の牢獄」に囚われてはいるが、その首の角度は先ほどまでと変わり、ヒットの方へ向いていた。

ジレンはその場から動くことなく、全身から無数の拳圧を放出してきた。それにより、ガノス、メルスが脱落し、第4宇宙は消滅した。

そして…

 

ギギギ…

 

(まさか…!)

 

ヒットは信じられないものを見た。ジレンは類を見ない圧倒的なパワーと気の出力により、強引に時間の牢獄を打ち破ったのだ。

 

バギィイイ!!

 

ザマスでさえ、光輪による適応という反則に近い手段を用いて突破した時間の牢獄を、ジレンは身体能力だけで突破した。

 

「『時間の牢獄』!」

 

すかさず再度仕掛けるも…

 

バギッ

 

即座に解かれる。

ヒットは、ならば…と通常の時飛ばしを発動し、背後から一撃を放つ。

 

「ふっ…!」

 

しかし、ジレンは一瞬で時飛ばしの性質を見切り、解除後の位置、動きを予測しカウンターを仕掛けた。拳がヒットの頬に命中し、ヒットは後ろへ飛びながら再び時飛ばしを連続で使い、四方八方から現れて攻撃する。

が、ジレンはその全てに対応し、的確に防ぎ、反撃を見舞ってくる。

 

(時飛ばしも完全に見切られている…!)

 

サザンカでさえ攻略するのに数度はかかった時飛ばしに初見で対応する、ジレンの並外れた反射神経。

 

「殺し屋の矜持などくだらん」

 

そしてそう言い放つと同時に、ヒットの首を掴み持ち上げて投げ飛ばし、地面へ叩きつける。そして飛び上がり、その腹目がけてストンピングを繰り出した。

 

「ぐお…ああ!」

 

苦し気に唸るヒットに、さらに衝撃波をぶつけるジレン。だが次の瞬間、ジレンが突然真横から巨大な衝撃を受け、吹っ飛ばされた。

 

「…!」

 

ジレンは咄嗟に守りに入っており直撃は免れ、着地すると上を見上げた。そこにいたのは第3宇宙の虎の子、アニラーザ。

アニラーザは拳を振り上げ、ジレンへ向けて振り下ろす。当然、受ける意味のない攻撃に対し、ジレンは後ろへ素早く飛んで躱す。だが…

 

ガォン!

 

アニラーザの拳は空間に出来た歪みの穴に吸い込まれ、ジレンの背後に空いた同様の歪みから飛び出してきた!

ジレンは間一髪で反応し、その拳を蹴りで止める。

 

「我が第3宇宙の科学の結晶、その力…見せてくれるわ!」

 

アニラーザの全身から噴き上がった気が空高くへ昇り、そこで一塊になると雨のように細かく分散しながらジレンだけを狙って降り注いだ。

その中で影響を受けないヒットが素早くジレンへ接近し、背中へ向けて飛ぶ拳撃を繰り出す。ジレンはすり抜けるような身ごなしでヒットの攻撃とアニラーザの攻撃を避け、さらに全身から拳圧を無数に発射し気の雨に衝突させ相殺してゆく。

そうしてできた安全地帯を悠々と歩きながらヒットへ接近し殴りかかる。咄嗟に腕をクロスし、気を集中させて攻撃を防ぐが…

 

ドゴオッ!!

 

凄まじい衝撃がヒットの胴体を貫通し、目を見開きながら苦悶の表情を浮かべる。そのまま吹っ飛ばされたヒットは岩盤に背中から激突し、内臓に響いたダメージと背中への衝撃で意識を失った。

ジレンはすぐにヒットへ接近し、まだ復帰できない彼目がけてトドメの拳を振るう。

だが、ジレンの周囲には小さなハート形の粒のような物体がいくつも浮かんでおり…

 

ボボボボボ!!

 

それらは連鎖するように爆発し、ジレンの視界を奪う。この隙にハッと意識を取り戻したヒットは咄嗟にその場から離れる。

 

(今のは…リブリアンとやらか)

 

リブリアンは姿こそ見せないが、どこからか援護してくれていた。

その時、煙の中から姿を現したサザンカが、ジレンの頭部を殴りつけた。

 

ザウ

 

まともに受けてしまったジレンの側頭部に僅かなダメージの跡が残る。

 

「…貴様、何かを感じたな?」

 

ジレンは低い声でそう言いながらサザンカの追撃を受け流し、腹へ拳をめり込ませる。

 

「ぐふっ…!」

 

「本来争い合うはずの他の宇宙の戦士が共に戦い始めた時、高揚しただろう」

 

さらに首を掴み岩盤へ叩きつける。

 

「軟弱千万!他者の施しを受けての勝利など何の意味も無い!せめて、あのシロナという戦士のようにすべてを喰らい己の力として戦うならまだしも…。思い上がるなよ、貴様らは何人集まろうが烏合の衆に過ぎん…仲間など、信頼など勝利への何の足しにもならん」

 

さらに力を込め、もう片腕で拳を放ち、サザンカの腹を打つ。突き抜けた衝撃波が背後の岩盤を破壊し、砕けた破片と粉塵が吹き荒ぶ。

だがその直後、どこからか猛スピードで駆けてきたヒットが飛び蹴りを繰り出した。

 

「まだいたのか」

 

容易くそれを腕で受け止めたジレンは、その場で血を吐きながら崩れ落ちるサザンカを見下ろす。サザンカは倒れながらも、その目にはジレンへの敵意が健在だった。

 

「いいだろう。成り行きではなく、今一度オレが身をもって教えてやる…貴様らの残したがっている希望とやらが、どれほど無価値であるかを」

 

ジレンは眼力だけでヒットを吹っ飛ばし、無数の拳圧を飛ばして追撃を仕掛ける。ヒットも咄嗟に透明な拳撃を発射し、迎え撃つ。

 

ギュオ

 

しかし、ジレンは飛ばした自分の拳圧よりも早くヒットの眼前へ迫り、その襟を掴んだ。そしてヒットの拳撃を容易く破りこちらへ向かってくる自身の拳圧目がけてヒットを投げつけた。

 

ドドドド…

 

ヒットの背中へジレンの拳圧が容赦なく突き刺さり、ヒットは口の端から血を垂らしながら白目を剥いて悶える。そこへジレンは右腕をグッと引いて構え、強烈なアッパーカットでヒットの顎を殴り、そのままその体を空高く突き上げた。

宙を舞うヒットの身体には、ジレンの作った小さな気弾が付着しており、キラキラと白く光っている。

そして、ジレンはサザンカが見ていることを確認すると、まるで見せつけるように拳を開いた。

 

キュッ ドオオオオ…

 

小さな気弾は炸裂し、凄まじい大爆発を起こす。それはヒットを枯れ枝のように吹っ飛ばすと同時に、アニラーザの体勢を崩させ降り注ぐ拡散エネルギー弾を止めさせた。

 

 

「ヒット選手、脱落となります」

 

ジレンの手により、ついにヒットが脱落した。元々ザマスとの戦闘を終えて疲弊していたとはいえ、第6宇宙の破壊神シャンパはその結果に驚愕するほかなかった。

 

「まさか、ヒットが…!」

 

観覧席へ送られたヒットは目を閉じ、静かに項垂れた。第6宇宙最強とさえ思っていたヒットが、敗けた…第6宇宙で残っているのは、カリフラ、ケール、キャベのサイヤ人3人のみ。

 

 

 

それだけでジレンは止まらない。すかさず、巨体を誇るアニラーザの足元へ接近し、その足首を蹴り崩そうと構える。

だが、アニラーザは耳に当たる感覚器官の超音波により、巨体故に死角となりカバーできない位置の情報も過敏に察知することができる。さらに、巨体とは思えぬほど素早く精密な動作により、即座にジレンへ殴りかかった。

 

シャッ

 

ジレンはそれを躱し、いつの間にかアニラーザの左脇腹近くへ移動しており、拳を構えた。

 

「馬ァァ鹿者がアア!!全宇宙一の科学力を持つ我が宇宙の技術の粋をつぎ込んだこのアニラーザに、死角など無いわ!!」

 

しかし、その瞬間にあり得ない角度と方向からアニラーザの拳が飛んできてジレンを弾き飛ばした。

だが直撃はしておらず、腕でガードしていたジレンは空中を蹴り、再び迫ってゆく。対するアニラーザは何もない空へ向けて無数の拳や蹴りの乱打を繰り出すと、それが空間の歪みを超えてジレンの至近距離へとワープした。

 

攻撃が通る歪みの組み合わせは何通りもあり、さらにそれが常に入れ替わり、増殖もする。パターンはより複雑化し全てがジレンの意表を突くが、ジレンはその全てに対応し、防ぎ、弾き返す。

その中の一発の拳を、ジレンは両腕で受け止め、掴んだ。そのまま全身を使って強く引っ張ると、アニラーザの巨体も引っ張られ、空間の歪みに突っ込む形で倒れこんだ。

 

「くおおおッ!」

 

自らで作った歪みに意図せず半身を突っ込んでしまったアニラーザは動きを封じられ、ジレンが腹下にいることに気付いたとしても何もできない。

 

ドッ パァン!

 

そして、跳躍の勢いを乗せたアッパーがアニラーザの腹へ突き刺さる。貫通したのかと疑う程の衝撃と痛みがアニラーザを襲い、その巨体が真上へ吹っ飛ばされる。

 

「おのれ…!」

 

アニラーザは背中の筋肉をボコボコと波打たせると、なんとそこから巨大な翼を生成した。その翼をはためかせ、空中で飛行しその場に留まる。

ジレンは空中を蹴りながらアニラーザに迫り、右手に込めたオレンジ色に光り輝く気をぶつけようとしている。対するアニラーザも、前へ掲げた両手に太陽の如き超巨大なエネルギー弾を作り出した。

 

「オレが、貴様のような図体の敵をどれだけ倒してきたと思っている」

 

刹那、閃光。武舞台全体を白く照らすほどの光が炸裂した。それは、ジレンの力によってアニラーザのエネルギー弾が破壊され、その際に生じる超規模の大爆発と熱波を、ジレン自身が最小に抑えたことによって、光だけが放たれたもの。

その中で、ジレンはすぐさまアニラーザの額にある水晶体のようなコアを、蹴りで叩いて破壊した。エネルギー炉を壊され、エネルギー弾発射後のエネルギー再充填が不発に終わったアニラーザは、ジレンのパワーによって容易く振り回され、投げられると容易く武舞台外へと落ちていった。

 

 

「第3宇宙、コイツカイ、パンチア、ボラレータ、そしてパパロニ選手、脱落となります」

 

第3宇宙のアニラーザを構成していた4人が一気に脱落となり、モニターの表示がすべて消えた。

 

「選手全滅により、第3宇宙…消滅となります」

 

全王は掲げた片手を握りしめ、第3宇宙を消滅させる。

 

 

「チョリソー…第3宇宙の科学は及ばなかったようだ。だがしかし、希望は残せた…理不尽へ対する怒り、『TATARI BREAKER』はやはり彼らの中にこそある…!」

 

パパロニは最後にそう言い残すと、他の選手や破壊神モスコ、界王神エアごと消滅してしまった。

 

 

 

ジレンは武舞台上へ降り立つ。が、その瞬間、真下から掬い上げるように放たれた何者かの蹴りを足で踏みつけ、止めた。その蹴りを放ったのはリブリアン…もとい、ブリアン・デ・シャトーだった。

 

「クソっ…!」

 

ジレンは冷ややかな目でリブリアンを見下ろすと、そのまま蹴りつけて吹っ飛ばす。

 

ドゴッ

 

だが次の瞬間、サザンカの拳がジレンの背中にめり込んだ。ジレンは咄嗟に身を翻して後ろへ下がる。

 

「まだ折れないのか?」

 

しかし、サザンカは再度ジレンへ飛び掛かり、膝蹴りを仕掛ける。ジレンはそれを片手で受け止めつつカウンターパンチを繰り出し、それはサザンカの顔の横を掠め、頬が切れて血が飛び散った。

だが、サザンカはすぐに両足をジレンの肩へ乗せ、そのまま首を締め上げながら顔面目掛けて両腕によるラッシュを叩きこんだ。

 

ガッ

 

ジレンもすかさずサザンカの首を掴み、引き剥がして地面へ投げつけた。

 

 

 

「もう…いい。リブリアン」

 

一方、破壊神ヘレスは両膝の上にそれぞれ拳を置き、固く握りしめながら呟いた。その視線の先には、限界ギリギリ、満身創痍となったリブリアンの姿があった。

 

「我々の宇宙は…生き残れない。だから、もう頑張らなくていい…」

 

 

「そう…は、いかなくってよ…ヘレス様。アイドルのブリアン・デ・シャトー、最後の輝きを…目に焼き付けてもらうまでは…」

 

ジレンに蹴られ、吹っ飛ばされたリブリアンは、武舞台から転がり落ち、片腕だけで舞台の縁にしがみ付いているだけだった。かろうじて顔だけは舞台の上を覗く事ができ、サザンカと戦っているジレンを見つめながら最後の力を振り絞った。

 

 

 

ジレンは、かつて破壊神ビルスやヒット、モロがサザンカに対して感じ取った悪寒に近い驚異の予感を、同様に感じ取っていた。サザンカは投げられてもすぐに立ち直り、拳を振り上げながらこちらへ迫っている。その拳は紫色の闘気を纏い、今にも弾けそうなほど燻っている。

 

(だが、何故だ…あの女から、目が離せない…!)

 

そんな状況でも、不思議なことにジレンの視線はよそを向いていた。その先にいたのは、リブリアン。何故か、既に奈落へ向けて落ち行く彼女の姿を目で追ってしまう。見つめてしまう。

 

変身していない、通常状態のリブリアンは生まれながらの可愛らしさと美貌によって、触れた相手の心を掴んでしまうという特殊な体質。それはジレンでさえも例外ではなく、既にリブリアンは変身が解かれてから彼の体に触れている。

 

「うおおぉぉおおお!!!」

 

ドグッッッ!!

 

 

ジレンの胸へ突き刺さる拳、咳込むと同時に飛び散る血の雫。迸る紫色のスパーク、クレーター状に陥没する武舞台。

その中央で、サザンカが覚醒する───。

 




【現在公開可能な情報】
登場キャラクターの身長4
ハーツ 180cm
カンバー 288cm
ヤモシ 175cm
界王神(シン) 158cm
閻魔大王 9m
ジャネンバ 234cm
魔神ドミグラ 197cm
グラノラ 175cm
モナイト 154cm
エレク 188cm
オイル 208cm
マキ 165cm
ガス 159cm
ビルス 184cm(耳含む)
ウイス 230cm(髪含む)
ジレン 180cm
モロ 231cm
レモ 150cm
サガンボ 206cm
セブンスリー 184cm
ムルキア 420cm
天弓千亦 164cm
日白残夢 159cm
豫母都日狭美 185cm
グロリオ 163cm
パンジ 130cm
カダン王 240cm
ネバ 177cm
オレンジネバ 222cm
クラーケン 52m
バルフート 45m50cm
ガルフート 45m60cm
ゴマー 90cm
ジャイアントゴマー 5m(初期値)
デゲス 164cm
アリンス 156cm
魔人クウ 157cm
魔人ドゥー 169cm
タマガミナンバースリー 403cm
タマガミナンバーツー 242cm
タマガミナンバーワン 282cm

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