向こうの通りから、1台の車が来てアメリカ軍の基地に入っていった。
車の中から男が下りてきた。
1人は、スーツケースを持っていて、もう1人はアメリカ軍の大将…
建物の中に入り1人の軍人を探していると、廊下の奥から
2人の男に拘束された若い男がくるのが見え、すれちがった…
大将は管理事務所で
大将 「この男を探しているんだが」と言って写真と履歴書を見せた
事務所 「この男ならさっき、連れていかれましたよ」
大将 「いつ!」
事務所 「さっき、廊下で会いませんでしたか?」
大将と もう1人の男はあわてて事務所から出て、正面玄関にむかって行った、
そこには、護送車がいて、もう出て行く所だったが大将が強引に止めた…
大将 「待て!」といって、護送車に乗り込む
見張りの兵「何ですか!?」
大将 「彼を引き取りに来た」
見張りの兵「しかし、今から彼を軍の上層部に引き渡す予定なんです」
大将 「なんだと!、いったい何をしたんだ?」
見張りの兵「自分にはわかりません、上からの命令なので…」
大将がスーツケースの男に話しかけると、中から1枚の紙をとり出し大将に手渡した
大将 「こっちの命令書の方が優先だ」
と言って見せると、見張りの兵が確認してその若い男を引き渡した。
大将 「君がジョゼフだな」
ジョゼフ「はい」
大将 「ひとまず車に乗ってくれ」
大将、スーツケースの男、ジョゼフ、の3人は車に乗りこんだ…
ジョゼフ「自分をいったいどこへ連れていくんです?」
大将 「君をペンタゴンへ連れていく」
ジョゼフは少し驚いた様子で
ジョゼフ「えー、つまり自分はワシントンDCへいくんですか」
大将 「そうだ、ワシントン以外にどこにペンタゴンがある」
車が動き出し、ペンタゴンへむかって行った…
ペンタゴンの駐車場に着くと、3人は建物の中に入っていった、それから
会議室に入ると、中には、映写機やスクリーン、そして封筒が置いてあった
大将 「そこに座ってくれ」
ジョゼフ、スーツケースの男が席に着くと、書類を取り出し
大将 「君の記録を見せてもらったよ、その若さで軍曹とはたいしたものだ」
ジョゼフ「ありがとうございます。聞いてもよろしいでしょうか?」
大将 「何だ」
ジョゼフ「どうして自分をここへ連れてきたのですか?」
大将は顔を近づけ
大将 「これから、その説明をする」
といって、離れると電気を消し映写機を動かした
大将 「今から見るものはすべて本当のことだ…」
1943年 駆逐艦で、ある実験が行なわれた、それが瞬間移動の実験だった…
駆逐艦での実験は成功したが、中にいた乗組員は、甲板に体が溶け込む、
凍りつく、半身だけ透明になったり生き残った乗組員も精神に
異常をきたしたりもしたが、鉄の防壁に守られた、機械室にいた
一部のエンジニアだけは影響を受けなかった。
我々はこれを、「フィラデルフィア計画」と呼んだ。
この計画はもう廃棄されたが、その後スパイに実験データなど、
すべて盗まれてしまった…そのスパイはナチスドイツの親衛隊だったのだ、
我々はすぐに取り戻そうとしたが、ナチスドイツが成功するとは
とても思えなかった。
いくらドイツの科学力が高くても瞬間移動が成功するとは考えられなかった。
その考えは甘かった…たった1年あまりで、ナチスドイツは、我々が思っているより、成果を上げた。
まず彼らは、物資を使って実験をはじめ、イタリア戦線やロシア東部戦線へ送りその実験は成功だった。
次に 彼らは人間を使って実験をした…
それらの人は収容所から連れてこられ、最初のうちは 前に、述べたように
失敗が続き1000人以上が犠牲になった…
---実験の成功---
最終的にはもっと大きな物を瞬間移動しょうとしていた、それは、航空母艦(グラーフ・ツェッペリン)だった…
大将 「今、話したことを信じてくれたか?」と ジョゼフに尋ねると
ジョゼフ「正直言って、あまり信じられません…
その情報はどこから手に入れてきたのですか?」
大将 「イギリスの諜報部から手に入れたものだ」
ジョゼフ「簡単に教えていいのですか」
大将 「君に秘密にする理由はない」
ジョゼフ「それでは自分に、これらを見せて、なにをさせたいのですか?」
大将がニヤっとして
大将 「君には、グラーフ・ツェッペリンに、潜入してもらい、
瞬間移動装置の情報収集をしてもらう、そしてできたら破壊だ」
ジョゼフ「自分1人で、ですか?」
大将 「さすがに君1人では無理だろう」と言ってファイルを取り出し、
テーブルへ並べた、ジョゼフはそのファイルを見て
ジョゼフ「これは…」
そのうちの3人はジョゼフの顔見知りでもう1人は、ジョゼフを軍にスカウトした男だった
大将 「どうだ、君に似合う仲間だと思うがな…気に入らないなら、替えようか?」
ジョゼフ「いえ、これでいかせてください」
大将 「そうか、それなら良かった、ところでどうして君は捕まったんだ?」
ジョゼフは少しためらった様子で
ジョゼフ「言っても逮捕しませんよね」
大将 「話しの内容によるな」
ジョゼフ「D-デイに参加したくて、イタリア戦線を抜け出してきたんです」
*D-デイとは、ノルマンディー上陸作戦の作戦決行日を指す
大将 「イタリア戦線をほっぽってきたのか?」
ジョゼフ「はい…それがバレていなかったら参加できていたはず…」
大将は少し考えていたが
大将 「この作戦に成功したら、その罪をなかったことにしてやるし
D-デイに参加することも認めてあげよう」
ジョゼフ「いいんですか?」
大将 「ああ、いいとも…君にはさっそくだが船でイギリスに向かってもらい、
そこで作戦の準備をしてもらう」
大将が席を立とうとするとジョゼフが
ジョゼフ「どうしてそこまでしてくれるのですか?」と聴いてきた…
大将は懐から、1枚の写真を取り出すとジョゼフに見せた、
その写真には軍服を着た若い男が写っていた…
大将 「右に写っているのがお前の父親、隣りが私だ」
ジョゼフ「父親とは、友達だったんですか?」
大将 「そうだ、私と同じ部隊だった、おまえのことを頼まれていたんだ…
ナチスは瞬間移動装置を使って世界を変えようとしている…
今、世界を救えるのは君と仲間達だ」
時計に目をやり
大将 「そろそろ時間だ行ってくれ、案内はその男がしてくれる」
ジョセフ「わかりました」と立って「この任務は私がやりとげます!」
2人は敬礼をして、ジョゼフは部屋から出て行った。
ジョセフは船に乗りイギリスへむかい、ブリストルの港に着き、港からは
車に乗りかえてプリマスへ向かった…
しばらくしてアパートに着くと、部屋番号が書いてあるメモを取り出し
部屋の前までくると、ノックした。
すぐにドアが開き、そこには顔見知りの男「よく来てくれたなジョゼフ」
ジョゼフ「お久しぶりです大尉」
大尉 「とりあえず中に入れ」
中に入ると友達の、クルーガー,ロバート,カールがいた、
クルーガー「ジョゼフ、久しぶりだな」
ジョゼフ「久しぶりだな、クルーガーもカールも、ロバートは相変わらずだな」
ロバートはソファでワインをかかえて寝ている…
大尉 「集まったところで話す!取り合えず全員着替えて装備をしてくれ」
数分後、 準備が終わり
ジョセフ「大尉、用意ができましたがこの恰好で町中を歩くのですか?」
大尉 「大丈夫だ、もうそろそろ時間だ」
全員 「?」
町中に空襲警報が鳴りひびき、人々はあわてて避難した
ロバート「ヤバイんじゃないか」
ジョゼフ「避難したほうがいいんじゃないですか?」
大尉 「いや、避難しなくてもいい…
我々は静かになった町中を歩いて行くぞ、ちなみにこの警報は
嘘の警報だ、この隙に我々は町を抜けて、船着場まで行き
そこからボートでフランスへ向い、レジスタンスに会う…」
少しして、5人は町中を抜け、ボートでフランスに向かった…
5人はフランス側の崖っぷちに近づき、ライトを点滅させると
向こうからも点滅する灯りが見えて、そこに行くと上からロープがおりてきて、
1人づつ上陸していった…上にはフランスのレジスタンスが3人いた…
そのうちの1人が
レジスタンス「あなた方が米軍ですね?」
大尉 「そうだ」
レジスタンス「急いでください、もうすぐ空母が動き出します!」
ジョゼフ達が急いで森を抜けるとそこにはトラックがあり、箱が積んであった…
レジスタンス「この中に入ってください、空母の貨物室まで運びます」
ジョゼフ 「ちょっと待て、中身は点検されないか?」
レジスタンス「大丈夫です、この箱のマークを見てください…このマークの
付いている箱は点検されないので安心して下さい」
全員が箱に入りトラックは出発した。
少しするとジョゼフたちが入った箱の周りが騒がしくなり、箱の小さい隙間から
外をうかがうと、フィーゼラーFi103・装甲車・88ミリ砲そして仲間の箱が次々に運ばれていくのが見えた…
数分後、航空母艦(グラーフ・ツェッペリン号)が動き出すのがわかった。
しばらくして、大尉が箱から出てまわりを窺い、相図をすると次々に箱から出てきた…
事前に手に入れていたグラーフ・ツェッペリンの見取り図を確認…
5人は装置の方へ向かい、途中見張りを見たがやりすごし目的地まで、たどり着いた。
なぜかそこには、1人も見張りがいなかった…
カールとジョゼフはすぐにその装置の写真を撮る…
何枚か撮っていると見張りが4名ほど入ってきたので
急いで隠れて様子を窺い、見張りを後からナイフで切る…
ウェルロッド(消音拳銃)で撃つなどして、1人ずつ片付けていった…
最後の1人もナイフで刺したのだが、倒れていく瞬間ロバートが胸に付けていた手榴弾の安全ピンを抜いて倒れていった…
クルーガーが手榴弾を素早くロバートの胸から外し投げたのだが、運悪く装置の近くに落ち爆発してしまった!
途端に警報装置が鳴り出し、辺りは煙と光りと音で混乱していった。
その中、米兵たちは出口に向かって行ったが爆発のせいで自動的に扉が閉まり開けることができなかった。
大尉が爆発の衝撃で倒れてしまい逃げ遅れ、そのことに気づいたジョゼフは助けに向かったが大尉は光に飲み込まれそうになっていた…
ジョゼフは必死で助けに向かうが光が大きくなってまぶしく白く光り気を失った。
目がさめて、あたりを見ると無数の緑色に光る、宝石のような物が見え、一緒に浮かんでるようだった…
遠くの方から何かが近づいてきたと思ったら、それは人の形をとり、髪は長く腰のあたりまでありレースを重ねたようなドレスを身につけた女の人だった…
ジョゼフの目の前に来ると、何かを話しているがジョゼフにはさっぱりわからなかった。
次に その人は、ジョゼフに手をかざす…と
体が黄色の光につつみこまれ、すぐに消え、ジョゼフの体が自由になった…
その人は、ジョゼフの後ろの方へ飛んで行き、緑色に光る 1番大きなものに吸い込まれていったかと思うとジョゼフはまた光に包み込まれて気を失ってしまった…
ここまでがジョゼフが飛ばされた経緯です
次回は1話の続きをあげたいと思います