コール オブ ジアビス   作:マインドルフ

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第24話

イオンはクルーガーと2人で街を一望できる所へ行くと街を見下ろしながら「いい朝ですね」と深呼吸をした

 

クルーガーも目を閉じて深呼吸をする「あぁ、いい朝だ…」(風のおかげでここまでイオンの匂いがする!!(^p^)) 感動していると後ろで気配がした

 

見ると男が2人…各々剣と杖のような物を手にしている

 

クルーガー「何だお前ら……うっ…」頭に痛みが走りその方を見た

 

男に気を取られている隙に隠れていた女が素早く吹き矢をクルーガーに命中させると、頭を押さえながらクルーガーはゆっくりと崩れていった…

 

イオンが駆け寄り「クルーガーさん!」と声をかけるが反応がない

 

クルーガー  「(-_-)zzz」

 

ノワール   「安心しな、眠っているだけよ…私達と一緒に来てもらおうか…さもないと…」

 

クルーガーの首に剣を突きつける「この男を永遠に眠らせるわよ」

 

 イオン   「…………」

 

 

 

 

その頃アッシュがバチカルの郊外で3人組を待っていると、そこへSSドイツ兵がやって来た

 

アッシュ  「何だ、お前ら?」

 

SSドイツ分隊長「我々はアメリカ兵を待ち伏せしろとの命令を受け来ました」

 

アッシュ  「首都から出る道はもう俺達がみんな封鎖したぞ」

 

SSドイツ分隊長「それでは我々も合流します」

 

アッシュ  「じゃ……」邪魔だと言おうと思ったが、ある事が頭をよぎり「…向こうに地下への入り口があるのを忘れていた、そこをあいつらが通るかもしれないな…」

 

地図を広げて教えてやると8名ほどのSSドイツ兵がバチカルの地下に向かって行った

 

アッシュ  「悪く思うなよ…」

 

 

 

 

 

ジョゼフ達が出発する直前知らせが来た…どうやらアクゼリュスへの航路は、オラクルの船に見張られている

 

ジェイド  「オラクルの船が巡回しているようです」

 

そこで囮の船を出しオラクルの視線をそらす事となりヴァンが囮の船に乗る事に……

 

ヴァンはジョゼフの側に行き「ジョゼフ、ルークとティアを頼んだぞ…」と小声で言いジョゼフは頷いた

 

そして用意をするとすぐに囮の船に向かって行った

 

ルークが気落ちしているのを見て「そんなに落ち込むな…アクゼリュスに行けばまた会えるんだ…」 

 

ルークは照れ隠しで「言われなくても分かってるよ!」と少し怒ったように返した

 

 

 

ジョゼフ達が出発の準備をしているとアニスが慌てて「大変〜!」と走ってきた

 

ロバート  「おいおい、そんなに慌ててどうしたんだよ?」

 

アニスは息を整えながら「イオン様が…イオン様が居なくなっっちゃったんですよ〜!」

 

ティアは顔色を変え「イオン様が!?」

 

 アニス  「街中探したんですけど居ないんですよ」

 

ロバート  「もしかして…さらわれたのか……」

 

ジェイド  「あり得ますね…」

 

ジョゼフ  「アニス、最後に見たのは何時だ?」

 

アニスは両手をこめかみに当てながら「え〜と、確か昨日の夜寝る時に…その時はいたんですよ、で朝起きたら居なかったんです」

 

ロバート  「そういえば、クルーガーの奴も居ないぜ、何処に行ったんだ?」

 

ざわめきがして「向こうの方で男が異様ななりで走り回ってるぞ!」と声が聞こえた…みんなが顔を見合わせ急いで行くと、クルーガーが走りながら大声で叫んでいる!

 

クルーガー 「(´༎ຶ۝༎ຶ) ぅおおおぉおおぉおおおおイ・オ・ンがーーーーきぃーえーーたぁーー!!!」

 

ルークは「うわぁ、うるさっ!」と耳をふさいだ

 

ジョゼフはかまわず「クルーガー!今まで何処にいた?」と声をかけたがクルーガーは我を忘れ叫んでいる…

 

ティアは後ずさりしながら「ちょ…ちょっと!」(怖!)

 

ジョゼフ  「これ以上騒ぎが大きくならないうちに、クルーガーを押さえろ!」

 

ガイとロバートとカールの3人がかりでクルーガーを押さえた

 

ガイは後ろから羽交い絞めにし「取りあえず押さえたが…何だこの力は!」

 

ロバートも驚いた「コイツにこんな力あったか!?」

 

カールも足元を押さえ「ありませんでしたよ!前までは!」

 

アニスは思わず引いてしまった「うわぁ~こんな奴がイオン様の側にいたんだ…」

 

ジェイド   「発狂ぶりがやばいですね」

 

マインドルフ 「精神崩壊してるな…あれは…」と冷静だ

 

ロバートは2人を睨み「そんな呑気な事言ってないで、こいつを押さえるのを手伝ってくれよ!」

 

クルーガー  「おーーーっーっ!!!!!」

 

 ルーク   「あぁ~もう!イオンがどうしたんだよ!?」

 

ティアも加勢する「落ち着きなさい!!」 しかし全く落ち着く様子がないので…「仕方ないわね……『ピコハン』!」

 

突然クルーガーの上からピコハンが落ちて来た!

 

クルーガー  「(゚∀。) アヒャ!」と倒れ静かになった…

 

 ティア   「これで少しは静かになるわね」

 

ロバート(どっから出てきたんだよ…)落ちているピコハンを見る

 

ジョゼフはクルーガーの体を揺さぶり「クルーガー起きろ!イオンはどうした?知ってるなら答えろ!」

 

クルーガーは涙目になり「う〜~イオンは…イオンは、俺が側に居たのに!さらわれたーー(;´༎ຶД༎ຶ`)」

 

ジョゼフ  「なにっ!?」

 

ロバート  「首都に居れば安全な筈じゃなかったのか!?」

 

ジョゼフ  「クルーガー!誰がイオンをさらった?」

 

 ルーク  「聞くまでもねぇ!犯人は六神将だろう」

 

そんな中カールが異変に気付き辺りを見回すと城壁の門の所にオラクル兵の姿が見えた「みんな…下の門を見てください」

 

ジョゼフが目をやる「あれはオラクル兵…」

 

 ルーク  「何で彼奴らがここに?」

 

ジェイド  「おそらく、六神将の指示でしょう」

 

ジョゼフは少し考えて「手分けして街から出る道が無いか探すか?」

 

ジェイドが首を横に振り「軍曹それは時間の無駄です、もう全ての入り口はオラクル兵に見張られているでしょう」

 

 ルーク  「あー面倒臭!あんな奴ら倒せばいいだろ!」

 

クルーガー 「そうだそうだ!皆殺しだ!」目が血走っている

 

ロバートが「お前は落ち着け」とクルーガーを押さえつける

 

ティアは呆れて「バカね…事を大きくしたら囮の意味が無くなるわ」

 

ジョゼフ   「ティアの言う通りだ、何とかしてこの街から出る方法を考えよう」

 

クルーガー  「よし、オラクル兵を何人倒せばいいんだ?」

 

ジェイド   「話を聞いていませんね」

 

カールは城壁を見ながら「しかし、どうやって敵に気付かれずにこの街を出て行くんですか?門は通れませんよ」

 

ジェイドは眉間に手を当てながら「…こういうのはどうですか、まずクルーガーを第二陣の囮にして、私たちはその隙に街から出ましょう、人間とは思えないほど発狂をしてるんですからオラクル兵の注意を引きますよ」

 

ジョゼフ   「大佐こんな時に冗談は…」

 

すると横からマインドルフがすかさず「それはいい考えだと思いますよ大佐…しかしそれだと囮とすぐにばれてしまう、いっそ爆弾を体に巻いて突撃させれば別の意味で注意を引くでしょう」

 

ジェイド   「私としたことが、その発想はありませんでした…」

 

アニスはイライラして「もう!大佐も中佐もこんな時にふざけるのはやめてくださいよ、イオン様がさらわれたって言うのに!」

 

マインドルフ 「すまない…つい……しかし本人はやる気だぞ…」とクルーガーを見ると「イオンのためなら死ねる!」と手榴弾を体に巻き始めた…

 

ロバートもあきれてしまった「なにバカな事やってんだよ…まったく…」

 

 ティア   「はぁ…これこそ時間の無駄よぉ……」とため息をつく

 

それまで黙っていたガイが「俺に、いい考えがあるぜ」と言い出した

 

全員がガイを見……そして案内され着いた所は……

 

 

 

ロバートは周りを見回し「何だここは?」

 

辺りは薄暗く、あちこちに太いパイプが通っているが 所どころ錆びている…

 

ジョゼフ達は地下の工場跡に来ていた

 

ジョゼフ  「ここは近代的だなぁ」と感心していた

 

 ガイ   「兵器工場だったがもう使われてないんだ」

 

ロバートもキョロキョロしながら「街の下にこんな大きな工場があったとはなぁ…」

 

地下の兵器工場跡

 

ジョゼフ  「行くのはいいが、迷ったりしないのか?」

 

ガイはカバンの中をゴソゴソすると「心配ない…ここに地図があるんだ、これで迷う心配はない」

 

ルークは楽天的だ「よし、行こうぜ」

 

 

少し進んだところで人影が見え 全員が身構えた

 

覚えのある声が…「お待ちしておりましたわ」と聞こえてきた

 

ジョゼフ    「…姫様!?」

 

ルークも驚き「何でお前がここにいるんだよ!?」

 

ナタリアは腰に手を置き「私を置いて行くなんて…私だって皆さんのお役に立てますわ」

 

マインドルフ 「お気持ちは有り難いですが姫様、外は危険ですよ」

 

ナタリア   「それならご安心を…私だって、三年前にケセドニア北部の戦で慰問に行った事がありますもの」と自信満々だ

 

ロバートは苦笑いで「でもね姫様、戦闘と慰問じゃ違うんですよ」

 

ナタリアは背を向けて「それは分かっています…しかし何を言われましても私も行きますわよ」と強気だ

 

マインドルフ 「姫様がそこまで覚悟しているなら仕方ないですね」

 

ルークはむっとして「なんでお前が決めるんだよ…親善大使である俺が決めるんだろうが!」

 

マインドルフは「それは失礼しました」と薄ら笑いをしている

 

ルークがむかついてるのもお構いなしにナタリアが「さあ行きましょう」とサッサと歩き出した

 

 

カールはジョゼフに近付くと「軍曹…」と小声で話し始めた

 

ジョゼフ  「何だ?」

 

 カール  「実はバルコニーでの話を……自分もナタリア姫と一緒に聞いていたんです」

 

ジョゼフ  「…そうか…」

 

 カール  「もし軍曹が行くなら、自分も含めクルーガー伍長とロバート伍長も行きます」

 

ジョゼフ  「まだ決まった事じゃない…誰にも話すな」

 

 カール  「…分かりました」と離れていった

 

 

ジョゼフはナタリアの方を見ながら「カール、姫様を見ていてくれ」

 

 カール  「分かりました」と頷く

 

それを聞いてティアも「私も見てるわ…」

 

ナタリアはジョゼフを見返して「ご心配なく、自分の身は自分で守れますわ」

 

アニスは辺りを見回し気付いた「あっ!クルーガーがいない!?」

 

 ルーク  「あいつ勝手に行きやがったな!」

 

急いで全員が後を追った…

 

 

 

ロバートはしみじみと周りを見回し「それにしても、こんなにでかい工場を作るなんて凄いな」と感心している

 

マインドルフ 「マルクトにもここと同じ物が?」

 

ジェイド   「えぇありますよ…何を造っているのかは、お教えできませんが」

 

ルークは憎たらしそうに「どうせ、あのタルタロスを造ってんだろう」

 

するとアニスが「あっ!あれってクルーガーじゃない?」と指差した

 

ティアもその方を見て「あんな先に…」

 

ガイが呼び掛ける「おい、クルーガーそんなに前に出るな、ここには魔物がいるかも知れないんだぞ」

 

クルーガーには何も聞こえない「イオン…イオン…イオン…」

 

全員   (だめだ彼奴…早く何とかしないと…)

 

ティアも大きな声で「クルーガー!聞こえないの?そんなに前の方を歩いたら、戦闘になった時に真っ先にやられるわよ!」

 

 アニス   「ティア、もう何を言っても無駄だよ〜」

 

ティアはため息をつく「もう、彼にファーストエイドを使うのは疲れたのよ…」

 

アニスは納得顔で「あぁ、そういう事ね…」

 

 

そんな事を続けているうちに、広い所へ出た

 

ジョゼフ   「ここは?」と辺りを見回し

 

ガイは地図を見る「う〜ん、ここは倉庫だな」

 

突然ジョゼフが叫んだ「クルーガー!上だ!?」

 

クルーガーはその声にハッとして「イオン…えっ…上…(・_・?)」

 

全員が身構え注意深く見回す…

 

クルーガーの頭上を一瞬巨大な蜘蛛が横切っていった

 

ルークはゾゾッとしながら「何だよあれ!?」

 

 

ジョゼフが叫ぶ「クルーガー!避けろ!」

 

しかしクルーガーはあっという間に糸に包まれてしまった…周りには同じ繭の様な物が幾つか見える…

 

ジョゼフは危険を感じナタリアを見た「ナタリア姫!」

 

ナタリアは勇敢にも弓で巨大蜘蛛に狙いを定めていた…カッキーン!と音を立てただけで傷一つ付かなかった…

 

巨大蜘蛛は次にナタリアに狙いをつけ糸をかけてきた…

 

マインドルフが寸での所でナタリアを助けた

 

ジョゼフ   「中佐!」

 

マインドルフ 「大丈夫だ!敵に集中しろ!」

 

ロバートも銃を撃つが全く効かない…

 

その隙にティアがクルーガーに近寄って行く「これは…?」グルグル巻きにされている繭の中にSSドイツ兵が居た

 

 カール   「何でドイツ兵が?」

 

ジョゼフは落ち着いた声で「こいつらの装備で使えそうな物が無いか探せ!」とナイフで糸を切っていく

 

それを聞いてマインドルフがSSドイツ兵の体をまさぐり「この手榴弾を集めてくれ」と指示する

 

 アニス   「分かった!」

 

その間もロバート・ジェイド・ガイ・ナタリアが応戦している…

 

ジョゼフが探していると親衛隊の手にパンツァーファウストが握られていた「これを使えば倒せる!…ん?」

 

もう一つStG44を見つけた…「ルーク!こっちに来い!」

 

ルークが慌てて走ってきた「何だよ!」

 

ジョゼフ   「お前が持っているMP40をカールに渡してお前はこれを使え!」

 

そう言ってルークにStG44を手渡し巨大蜘蛛めがけてすぐにパンツァーファウストを撃った!…当たったが上に跳ね上がってしまった…

 

 アニス   「ちょっと!あれ、上に行っちゃったよ〜」

 

 ガイ    「いや…落ちるぞ!」

 

そのまま蜘蛛の真上に落ち…蜘蛛が倒れ込んだ

 

その隙を逃さずマインドルフはたった今作ったばかりのM24型柄付手榴弾の束を蜘蛛の口の中に入れた……結果は明確だ

 

 

ジョゼフ   「いったい何だこの蜘蛛は?」

 

ジェイド   「ここの主といったところでしょう…こういう地下によく巣を作るんですよ」

 

繭にされているSSドイツ兵を降ろしてナイフで糸を切っていく

 

 カール   「少なくとも…8人は居ますよ」

 

ジョゼフ   「生きてい奴はるか?」

 

マインドルフが確かめる「いや…糸が口や鼻を塞いでいる…窒息死だな…」

 

 ティア   「彼らがどうしてここに?」

 

ロバート   「分からんなぁ…まぁともかくこいつらが居なかったら、俺たちの方があの蜘蛛にやられてたぜ…」

 

マインドルフ 「おいっ…早くクルーガーを助けないと彼らと同じになるぞ…」

 

ロバートが急いでナイフで糸を切る…がクルーガーはぐったりしている

 

 ルーク   「死んだのか?」と覗き込む

 

クルーガーは顔を歪めて苦しそうだ「うぅ〜う……」

 

アニスは大げさに「うわぁ~~まだ生きてる!」と驚いて見せると

 

その声に反応したのか「…フッハー!死ぬかと思った…」と復活した

 

ジョゼフ   「勝手に行動するからそうなるんだ!」

 

 ティア   「集団行動しないからこうなるのよ!」

 

クルーガー  「ご、ごめん… (´・ω・`) 」 今度ばかりは反省したようだ

 

SSドイツ兵を見るナタリア「後から人をよこしてこの者たちを葬って差し上げましょう」

 

マインドルフ(優しい女性だが…良い人は長生き出来ない…)

 

 

クルーガーはイオンが心配で落ち着かない様子だ

 

ジョゼフ   「クルーガー落ち着け…今焦っても仕方ない」

 

ナタリアはそれを見て気の毒そうに「導師イオンが心配なのですね…」

 

ロバートが冷たく「姫様…同情なんてしない方がいいですよ」と言う

 

それを聞いてジョゼフが話を変える「それにしても…出口はまだか?」

 

地図を見ながらガイが「確かここら辺に出口が…」

 

ロバートは辺りを見回しながら「どこにも扉なんてないぜ」

 

「これじゃないのか」とマインドルフが真っ黒な鉄製の扉を手でコンコンと叩くとそれはあっさりと開いた…

 

ジェゼフは「やっとここから出られそうだ」と苦笑いをした

 

 

外は雨が降っていた…タルタロスが遠くの方に見え全員が驚いた

 

 ティア   「あれは、教団が所有しているタルタロス!」

 

それよりも近くにオラクル兵とアッシュが居た

 

ルークはそれを見るといきなり走り出した!

 

ジョゼフは少し遅れて「ルーク!行くな!」と後を追う

 

ティアが「ルーク!ジョゼフ!」と叫んだが既に遅かった

 

ルークは剣を抜き、アッシュ目掛けて振り下ろした!だがアッシュも素早く剣を抜きそれを受け止めた!

 

ルークがアッシュにもう一度飛び掛かろうとした時ジョゼフが後ろから「ルークやめるんだ!」と肩を掴みアッシュを見て驚いた…アッシュとルークはそっくりなのだ…思わず二人を見比べてしまった

 

クルーガーが横からいきなり出てきて「イオンを誘拐したのはお前らか!ここから生きて帰れると思うなよ!そこの鶏!!おとなしくイオンを返せ!!さもないとお前の顔をメチャクチャにして母親が見ても判らないようにしてやる!! (ʘдʘ╬)」

 

クルーガー発狂していると、タルタロスの砲弾が近くに飛んできて吹き飛ばされた「あっ〜うぅう…」

 

ガイが駆け寄ろうとするとマインドルフが「動くんじゃない!」とガイの腕を掴む…タルタロスの大砲がこっちを向いてる

 

スピーカーから声がして「行くよアッシュ、こいつらに構っている暇はない」シンクの声だった

 

アッシュ   「あぁ…今行く」と言ってタルタロスの方へ向き直ると

 

ルークが「待て!」と装備していたStG44をアッシュに向けた

       

アッシュは横目で見て「テメエはそんな物を使わないと勝てないのか!剣はどうした!!」と言い放つ…

 

シンクがまたスピーカーから「アッシュ!」と呼ぶと…アッシュはルークを無視してタルタロスに走っていき飛び乗りそのまま大きな音を立てて走り去って行った…

 

ルークは歯ぎしりをして「今の奴…」とタルタロスが走り去った方を見ている

 

するとジェイドが「六神将の1人鮮血のアッシュですね…」とチラッとルークを見た

 

 ルーク   「あれが…鮮血のアッシュ…俺と同じ顔」と動揺してしていると

 

ジョゼフ   「あぁ…そっくりだったな…お前の親戚か何かか?」

 

 ルーク   「…知らねえよ!」

 

ロバート   「それよりどうするんだよ…敵に俺たちの事がバレちまったぞ…」

 

ジェイド   「騒いでも、後の祭りですよ…」

 

ナタリア   「これからどうしましょう…導師イオンを助けに行くのかそれとも…」

 

 全員    「……」

 

ジェイドが「親善大使である貴方が決めてください」とルークを見た

 

ジョゼフが「イオンを助けに行こう…」とルークの肩を強く掴む…

 

ルークは少し考えていたが大きく頷き「イオンを助けに行く!」と言い切った

 

ナタリアも頷き「そうと決まれば、急いで行きましょう」と…するとマインドルフが、ナタリアの首の後ろを打った…ナタリアは気を失って崩れていく…

 

ルークは驚いて「お前…!ナタリアに何をするんだ!?」

 

マインドルフ 「姫様には、しばらくの間ここで眠っていてもらう…この先どうも嫌な予感がする…」

 

カールも呆気に取られて「だからといって一国の姫を殴るなんて…」

 

ジェイドは相変わらず冷静に「私も中佐と同じ意見です」

 

マインドルフ 「帰ってくれと言って、言う事をきくと思うか?目が覚めたら諦めて城に帰るさ…」

 

ガイは首を横に振って「ナタリア姫のことを全く分かっていないようだな…そう簡単に諦めるとは思わないけどなぁ…」

 

 ルーク   「絶対俺達に付いて来るぜ…」とため息をついた

 

倒れていたはずのクルーガーが後ろから「おーい!俺を置いて行くなよ~」と叫んでいる

 

ジョゼフ   「…お前…大丈夫なのか?」

 

クルーガーは胸を叩き「おぅっ… 俺は大丈夫だぜ…それよりも早くイオンを助けに行こうぜ」と張り切っている

 

 アニス   「ちょっと…さっきまで発狂してたのに正気に戻ってるよ~何で?」

 

ジェイドはクルーガーを見て「おそらくさっきの爆風で頭に強い衝撃を受けて、正気に戻ったのでしょう」(しかし、もう少しだけ発狂してるところを見ていたかった…面白かったのに………)と残念に思っていた

 





StG44・・・第2次世界大戦中、ナチスドイツにより量産された軽量自動小銃

      現代的なアサルトライフルの原型とみなされている

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