ゆっくりしてってね
第111話
ある日、ザーボンは華扇と共に人里へと買い出しにやって来ていた
華扇:やはり、男手があると買い出しするのも楽ですね有難う、ザーボン
ザーボン:いえ。この程度ならば、いつでも申し付けて下さい。
華扇:フフフ
ザーボン:この里は、活気に満ち溢れていますね。
華扇:そうでしょう?
ザーボン:しかし、只の人間達に混じって、異質な力の反応を感じるのですが…
華扇:その異質な力の正体は、この里で暮らす妖怪ですね。
ザーボン:妖怪が人里で暮らしているんですか?騒ぎにはならないので?
華扇:心配要りませんよ。一言で妖怪と言っても、皆が皆人間に危害を加える者ばかりでは無いんです。この里で暮らす妖怪達は、皆人間達との共存を望む心の清らかな者達ですから。
ザーボン:成る程…妖怪達にも、色々あると言う事ですか…
華扇:まぁ里の人間に危害を加える者が居たならば、博麗の巫女が黙っていないですからね。
ザーボン:フム…
華扇:ですが、最近は地獄から蘇った悪人達によって、この里の人間達にも被害が出ていると聞いています。
ザーボン:・・・
その時、女性の声が辺りに響き渡った
???:財布泥棒ーっ!誰か、その人を捕まえてーっ!
ザーボン:泥棒?
華扇:そして、そう言う事をやらかす人も居ると…捕らえに行きますよ、ザーボン!
ザーボン:はっ!
女性の財布を盗んだ泥棒は、人混みの間をスルスルと抜けつつ逃走中。ザーボンと華扇は、荷物をカプセルに仕舞った後、2人で犯人を追跡中である
ザーボン:この人混みの中を、ああも簡単に駆け抜けている…
華扇:かなり手慣れている様ですね。常習犯でしょうか。ザーボン、犯人の行く手を塞ぐのです!
ザーボン:はっ!
華扇にそう言われ、ザーボンは犯人の目の前に瞬間移動した
泥棒:怪我したくねぇなら、其処を退け!
泥棒は、拳を固めてザーボンに殴り掛かった
ザーボン:バカが…
ザーボンは、泥棒の拳を右手で受け止め、すぐに軽々と組み伏せた
泥棒:くっ…放せ!畜生!
ザーボン:コレは返して貰うぞ。
ザーボンは、暴れる犯人の手から盗まれた財布を取り返した。其処に、少し遅れて華扇が駆け付けた
華扇:ザーボン、大丈夫ですか?
ザーボン:この程度ならば、問題ありません。
華扇:その様ですね。とりあえず、犯人が逃げられない様に縄で縛っておきましょう。誰か、役人を呼んで来て下さい!
住人:は、はい!
その数分後に役人が駆け付け、財布泥棒は御用となった。騒ぎを聞いて集まっていた野次馬達も、皆すぐに散開して行った
華扇:白昼堂々盗みを働くとは…嘆かわしい事です…
ザーボン:奴は捕まりました。後の事は、役人に任せるとしましょう。
華扇:そうですね。
???:はぁ…はぁ…待って…御財布泥棒…
更に遅れて、息を切らせながらザーボン達の前に現れたのは…水色のショートヘアに、同じく水色を貴重とした服とスカート、素足に下駄履き、紫色の大きな雨傘…そして、左目が赤、右目が水色のオッドアイと言う見た目の少女であった
華扇:あら?貴方は…
???:ほぇ?ってあれ?貴方は確か、以前博麗神社で会った仙人様?
華扇:茨木華扇です。御久し振りですね。
???:あ、はい!
ザーボン:華扇様、彼女と御知り合いで?
華扇:知り合いと言っても、親しい間柄ではありませんが…
???:仙人様。此方の御兄さんは、どちら様ですか?
華扇:御互いに初対面ですし、紹介しておきましょうか。彼女は、多々良小傘さん。人里で鍛冶屋を営んでいる方です。
小傘:初めまして只今御紹介に預かりました、多々良小傘です以後、御見知り置きを
ザーボン:っと…コレは御丁寧に。私は、ザーボンと言います。どうぞ宜しく。
丁寧に御辞儀する小傘に対し、ザーボンも紳士的な御辞儀を返した
小傘:えっと…スミマセン、御財布を…
ザーボン:えっ?おっと、コレは失礼しました。どうぞ。
ザーボンは、取り返した財布を小傘に返した
小傘:あぁ、良かった…わちきの御財布…
華扇:仮にも妖怪である貴方が、人間に財布を盗まれるなんて…
小傘:いやぁ…迂闊でした…
ザーボン:何と?彼女も妖怪なのですか?
華扇:えぇ。
小傘:わちきは、こう見えても唐傘御化けなんですよ。ホラ、この傘
ザーボン:な、成る程…
手に持った不気味な見た目の傘をドヤ顔で見せ付ける小傘に対し、少しだけ驚いてしまったザーボンであった
小傘:それはそうと…御財布を取り返して貰った御礼がしたいんですが…
ザーボン:と言われましても…
華扇:では、其処の甘味処で御茶等どうですか?丁度小腹も空いている所ですし
小傘:どうぞどうぞ軽い物でよければ、御馳走しますよ
華扇:交渉成立ですねでは、行きましょう
ザーボン:ちゃっかりしていますね、華扇様…
華扇:フフフ
3人は、甘味処に移動した
作者:遂に出せた…小傘ぁぁぁぁ!
小悪魔:気持ち悪いので、半径1m以内に近付かないで下さい。
作者:酷ぇ!
小悪魔:しかし、彼女程オンリーワンな特徴を持つキャラもそう居ませんね。
作者:それな。