肝試しなんて物を考えた人、某伝説の超戦士にポッドに詰められて潰された挙げ句投げられてしまえ!どうも、妖夢です…紫様と幽々子様の傍迷惑な思い付きで始まった肝試しも、遂に私達の番を残すだけとなりました。正直、行きたくない気持ちしかありませんが、皆さんがやった以上仕方ありませんね…メンバーは、私、ラディッツさん、輝夜さん、はたてさんの4人です。では、道中の様子を御覧頂きましょうか…はぁ、今からでも戻りたいなぁ…
ラディッツ:おい、妖夢…
妖夢:…何でしょうか…
ラディッツ:出来れば離れてくれんか?そんなに引っ付かれると、歩き難くて仕方無いんだが…
妖夢:丁重に御断りします。
ラディッツ:・・・
輝夜:そんなに怖がらなくても大丈夫よ。私達には、頼りになるボディーガードが付いてるんだから。
妖夢:何をバカな事を!原作で散々弱虫だの泣き虫だのと呼ばれてたヘタレサイヤ人をどう頼れと?
ラディッツ:・・・
輝夜:おぉ、メタいメタいしかも中々言うわね。
はたて:てか、原作って何?
輝夜:ボロクソ言いつつ、しっかりと彼に引っ付いたままなのね。
妖夢:うぐぅ…
ラディッツ:お前、幽霊の癖に臆病な奴だな。
妖夢:半分は幽霊ですけど、半分は人間ですから!それに、幽霊が怖がりじゃいけませんか?いけませんか?
はたて:必死だなぁ…
ラディッツ:やれやれ…
妖夢:はぁ…今回程紫様と幽々子様に殺意を覚えた事はありませんよ…片方既に死んでますが…
夜道だと言うだけで心底怖い…本当に勘弁して欲しい…早く帰りたい…私は、ラディッツさんにしがみ付いたままでふと横の木を見た。すると…
妖夢:ひいぃぃっ!
ラディッツ:うぉっ?
はたて:な、何々?
輝夜:どうかしたの?
妖夢:そ…其処の木…人が…首を吊ってる…
ラディッツ:何?
震える私が指差す先には、木の枝で首を吊った人影がありました…
はたて:そ、そんな…妖怪の山で自殺者が…
妖夢:南無阿弥陀仏!南無阿弥陀仏!南無阿弥陀仏!
ラディッツ:いや、ちょっと待て…コイツは…
輝夜:何?
ラディッツさんは、臆する事無くその人影に近付いて行きました。てか、この人首吊り死体を前にして何でこんなに冷静なんですかね…
ラディッツ:良く出来てるが、コイツは人形だ。
妖夢:ファッ!?
はたて:人形?
輝夜:本当に?
ラディッツ:あぁ。
ラディッツさんにそう言われ、私達も恐る恐る木に吊るされていた人(?)を調べに行きました。彼の言う通り、どうやら本当に人形だった様です。しかも、パッと見普通の人間と見間違うレベルの…いやいや、十分怖いんですが!
輝夜:何でこんな物が木に吊るされてるのかしら…
はたて:さぁ…
妖夢:嫌ぁぁぁっ!
ラディッツ:今度は何だ?
妖夢:い…い…今…私の後頭部に…何か生暖かい物が…
ラディッツ:あん?
妖夢:その木の枝から私の後頭部に…怖い怖い怖い…
輝夜:妖夢、しっかりしなさいな。
妖夢:うぅ…
ラディッツ:一体何だってんだ…
腰を抜かした私の代わりに、ラディッツさんがその生暖かい物を調べてくれました。その正体は…
ラディッツ:…はぁ…
はたて:何だったの?
ラディッツ:只の蒟蒻(こんにゃく)だ。御丁寧に、人肌に温めてあるがな。
はたて:うっわ…またベタな仕掛けを…
輝夜:さっきの人形と言い、誰が仕掛けたのかしらね?
ラディッツ:そんなもん、分かりきってるだろ。
輝夜:えっ?
はたて:と言うと?
ラディッツ:其処の木の陰に隠れてるつもりだろうが、俺が気付かんとでも思ってんのか?アリス。
他3人:えっ?
アリス:残念、上手く隠れてたつもりだったんだけど…
木の陰から、アリスさんが苦笑いを浮かべながら姿を現しました。全然気付かなかった…
アリス:いつから気付いてたのかしら?
ラディッツ:山に入った時からうっすらと気配は感じてたが、誰の物かは定かじゃなかった。だが、さっきこの人形を見てハッキリしたよ。
アリス:そう…
ラディッツ:しかし、お前がこんな事に加担してるとは思わなかったぞ。
アリス:私だって、あんまり乗り気じゃ無かったのよ?でも、隙間妖怪にどうしてもって頼まれて仕方無くね。
ラディッツ:ほぅ…この前誘った時に言ってた用事とやらは、コレの事だったのか?
アリス:御名答。まぁ正直、こんな事で怖がらせられるのか分からなかったけど…見た感じ、効果は抜群って所かしらね?
ラディッツ:効果抜群なのは約1名にのみだがな。
アリス:何にせよ、コレで私の任務は果たしたわ。人形を回収して帰らせて貰うわね。それじゃ、またね。
ラディッツ:あぁ、またな。
アリスさんは、手際良く人形(とついでに蒟蒻)を片付け、挨拶を済ませた後その場から移動して行きました。全く、人騒がせな…
はたて:ターレスやザーボンが言うには、霧の湖の妖精達も加担してたらしいね。皆失敗しちゃったみたいだけど。
ラディッツ:らしいな。
輝夜:ほら妖夢、頑張って。後もう少しの筈よ。
妖夢:うぅ…
アリスさんと別れた後、私達は再び中腹の祠を目指して移動を始めました。が、その時…
妖夢:みょんっ!?
私は、思いっきり転んでしまいました。顔打った…
はたて:妖夢!
輝夜:大丈夫?
妖夢:な、何とか…
ラディッツ:しっかり足元を見て歩かんからそうなるんだ…
妖夢:違います!何者かにいきなり足を掴まれたんです!
ラディッツ:何だと?
輝夜:でも、此処には私達以外誰も…
はたて:ちょっと待って。妖夢の足元に何か落ちてるよ?
ラディッツ:あん?
はたてさんにそう言われ、私は自分の足元を見ました。すると其処には、私の足を掴んでいる手首がありました…
妖夢:ひいぃぃっ!ててて、手首が…手首が…
手首を払い除け、座ったままで後退りした私…しかし、手首は指を器用に動かして地を這いながら私に向かって来ました
妖夢:手首が勝手に動いてる!て言うか、来ないで!来たら斬ります!
刀を構えて迎え撃とうとした私でしたが、私の手は恐怖の余り震えていました。その時、私の前にラディッツさんが来てくれました。何をしたのかって?それは…
ラディッツ:コイツめ!
彼は、私に迫る手首を力一杯踏み付け、更に蹴り飛ばしてくれました。手首は少しの間ジタバタしていましたが、すぐに消えてしまいました
はたて:消えた…
輝夜:今の、何だったのかしら…
ラディッツ:さぁな…手首だけで動く妖怪ってのも居るのか?
はたて:聞いた事無いけど…
輝夜:私もよ。
ラディッツ:フム…
妖夢:フフフ…フフフフフ…アーッハッハッハッ
はたて:ちょっ…妖夢?
ラディッツ:いきなり大笑いしやがって…
輝夜:どうしたのよ?
妖夢:私は、何でこんな簡単な事に気付かなかったんでしょう!私達に危害を加えようとするなら、斬れば良かったんですよ斬れば!もう何も怖くない!矢でも鉄砲でも幽霊でもどんと来い!寄らば斬る!アーッハッハッハッ!
ラディッツ:おい、妖夢が壊れたぞ。
輝夜:恐怖でおかしくなったみたいね。
はたて:妖夢が辻斬りになっちゃう前に、さっさと祠に向かおう!
ラディッツ:あぁ。
輝夜:そうね。
数分後…私は正気に戻った!と言う訳で、私達は遂に目的地の目の前までやって来ました。しかし、此処にも何やらみょん…妙な物が仕掛けられている様で…
ラディッツ:井戸だな。
輝夜:井戸ね。
はたて:こんな所に井戸なんか無かった筈だけど…
私達の前には、見るからに怪しい井戸がありました
妖夢:何でこんな所に…
ラディッツ:分からんが、また誰かの仕業だろうよ…
♪♪♪(リングのテーマ)
ラディッツ:あん?
はたて:何々?
輝夜:コレは、外の世界で有名なホラー映画のテーマ曲ね。私は良く知らないけど、井戸の中から女性が這い出て来るって内容らしいわ。
妖夢:と言う事は…
私が言い終わらない内に、井戸の中から長い黒髪で白い着物を着た女性が這い出して来ました
輝夜:ほぅ…
はたて:で、出て来たぁ!
妖夢:ひいぃぃっ!
その女性は、私達…いえ、私に向かって這いながら近付いて来ました
はたて:って、また妖夢狙い?
妖夢:く、来るな!来ないで!
またも腰を抜かしてジタバタする私でしたが、すぐにその女性に捕まってしまいました。彼女は私の頬に触れて来ました。彼女の手は氷の様に冷たかった…私は、恐怖で体が硬直したまま全く動けなくなりました…
視点変更(はたて)
はたて:妖夢!
輝夜:いけない!このままじゃ呪われるわ!
はたて:の、呪い?
ラディッツ:そうはさせるかよ!
妖夢を助けようと、ラディッツは掌に気を溜めて構えた。んだけど…
???:ちょっ…ま、待って待って!攻撃しないで!
ラディッツ:あん?
黒髪の女性は、攻撃しようとしたラディッツを必死で止めた。その声には、私達皆聞き覚えがあった…
???:私よ!私!
ラディッツが気を抑えたと同時に、女性はカツラを取って私達に正体を明かした。彼女の正体は、隙間妖怪と一緒にこの肝試しを企画した亡霊姫、幽々子だったんだよねぇ…
ラディッツ:幽々子じゃねぇか。こんな所で何してるんだ?
幽々子:私も紫に頼まれたのよ。肝試しの仕掛人をやってくれって。
ラディッツ:アンタもかよ…
幽々子:ふぅ…危うく貴方の攻撃で死んじゃう所だったわ…
ラディッツ:いや、アンタもう死んでるだろ…
幽々子:あ、そうでした。
ラディッツ:ったく…
はたて:今のは本気でビビったわ…
輝夜:良い演出だったわ
はたて:そうだ!妖夢!大丈夫?
妖夢の方を見ると、彼女は放心状態だった。漫画とかで良くある、口から魂が出た姿を思い浮かべて貰えれば良いかな…
幽々子:臆病なこの子には、刺激が強過ぎたかもね…
輝夜:あら?
ラディッツ:どうした?
輝夜:私の気のせいかも知れないんだけど…妖夢の座ってる場所、水溜まりが出来てる様に見えるのよ。
はたて:水溜まり?
幽々子:あら、本当…
ラディッツ:俺にもそう見えるな。
はたて:…まさか…
私は、慌てて妖夢の元に駆け寄り、水溜まりの正体を確認した。結果は…
はたて:えっと…非常に言い難い事なんだけど…妖夢、やっちゃったみたい…
輝夜:えっ?
幽々子:それって、もしかして…
はたて:うん…
女性陣:・・・
ラディッツ:成る程、失禁したのか…
はたて:何でハッキリ言っちゃうかな!
女性陣が言葉を失う中、普通に言っちゃったよ!デリカシー力たったの5だよ、この人!
はたて:ラディッツ!この事は、此処に居る私達だけの秘密!絶対誰にも言っちゃ駄目だからね!OK?
ラディッツ:お、おう…
幽々子:えっと…取り敢えず、紫を呼んでキャンプに戻るわよ!
はたて:そ、そうだね!
輝夜:り、了解よ!
一応祠から御札を取った後、直ぐ様隙間妖怪を呼んだ私達。彼女の力でキャンプに戻る最中、私は気付いた。彼女の手に包帯が巻かれている事に…理由を聞くのは止めといた。自業自得だよね…こうして、色々あった肝試しは幕を閉じた。翌日、キャンプを終えた私達は、また皆で集まって楽しい事をやろうと固く誓い合い、それぞれの生活に戻った。その後、案の定文が今回撮った写真を新聞に使おうとしてたので力ずくで止めた。それから暫くの間、妖夢が自室に引き籠っちゃって、幽々子がひもじい思いをして紅魔館の御世話になったんだとか…紅魔館の食費、大丈夫かな…
妖夢ファンの方、スミマセンでした!
次回から新たな章になる予定です
尚、今回キャンプに参加したメンバー達は今後も色々な場面で登場し絡んで来ます
メインに考えていてまだ登場してないキャラも居ます