アリスを救出した俺達は、その礼に茶と菓子を御馳走したいと言われ、今アリスの家にやって来ている所だ
アリス:粗末な物だけど、どうぞ食べて。
ラディッツ:あぁ、スマンな。
パチュリー:有難う。
鈴仙:頂きます
出て来たのは紅茶とクッキーだった。まぁ無難な組み合わせだな。早速ティータイムが始まった訳だが…
パチュリー:良い香り…それに、悪くない味だわ。
アリス:有難う。鈴仙さんは、緑茶の方が良かったかしら?
鈴仙:そんな事無いですよ。緑茶も嫌いじゃないですが、紅茶も好きですから。
アリス:良かったわ。魔理沙はどう?
魔理沙:まぁその…いつも通りだな…
アリス:…はぁ…
相変わらず目を合わせようとしない魔理沙を見て、アリスは深い溜め息を吐いた。元通りに接して貰うには、少しばかり時間が掛かりそうだな…
アリス:ラディッツさんはどう?御口に合うかしら?
ラディッツ:あぁ、問題無い。紅茶は勿論、クッキーも美味しく頂いてるよ。
アリス:それは何よりだわ。
パチュリー:けど、ラディッツが紅茶とクッキーでティータイムだなんて、違和感しか感じないわね。
鈴仙:パチュリーさん、失礼ですよ…
パチュリー:事実よ。
ラディッツ:俺もそう思うよ。一昔前じゃ、こんな事してる自分は想像すら出来んだろうからな。
アリス:色々大変だったとは聞いてるわ。御父さんの事とか…
ラディッツ:魔理沙、お前…
パチュリー:喋ったのね…
魔理沙:悪い…
入院した事と言い親父の事と言い、コイツも文と対して変わらん気がして来たんだが…
ラディッツ:親父の事は、俺が必ず何とかする。このまま奴等の好きにさせて堪るか。
鈴仙:・・・
アリス:家族の事だし、熱くなるなと言っても無駄でしょうけど…余り無理はしない様にね?
ラディッツ:あぁ、分かってるよ。話は変わるんだが、お前に1つ聞きたい事があるんだ。
アリス:何かしら?
ラディッツ:お前は、ドラゴンボールと言う物の話を聞いた事はねぇか?
アリス:ドラゴンボール?
ラディッツ:掌サイズのオレンジ色のボールで、赤い星の模様が幾つか付いてる物なんだが…
アリス:オレンジ色に赤い星の模様…それって…
ラディッツ:何か知ってるのか?
アリス:知ってると言うか…持ってると言うか…
ラディッツ:何?本当か?
アリス:ちょっと待ってて頂戴。今持って来るわね。
そう言うと、アリスは奥の部屋に移動して行った。少し後、俺達が居る部屋に戻って来たアリスの手にあった物は…
アリス:御待たせ。貴方が言ってたドラゴンボールとやらは、コレの事かしら?
アリスが俺達の前に出したのは、星が6つ描かれたオレンジ色のボールだった。俺達の目線は、一気にそれに集中した
ラディッツ:間違いねぇ、ドラゴンボールだ。
パチュリー:コレがドラゴンボール…
鈴仙:紫さんから話は聞きましたが、実物は初めて見ました。
ラディッツ:俺は、にとりの研究所で見た事がある。
パチュリー:フーン…
アリス:コレ、そんなに凄い物なの?
ラディッツ:1つじゃ何の意味もねぇが、コイツを7つ集めるとどんな願い事も叶うらしい。
アリス:どんな願いも…
魔理沙:こんな小さいボールに、本当にそんな力があるのか?
ラディッツ:紫から聞いた限りではな。尤も、俺もその瞬間を見た訳じゃねぇから、未だに半信半疑ではあるんだがな。
パチュリー:もしそれが本当なら、コレはとんでも無い代物よ。
鈴仙:万が一欲深い人達の手にコレが渡ったら、どうなってしまうか…
魔理沙:アリス、コレを何処で見付けたんだよ?
アリス:気分転換にこの森を散歩してる最中に、茂みの中で見付けたのよ。何だか分からなかったから、取り敢えず持ち帰って置いといたんだけど…
ラディッツ:アリス。不躾な頼みで悪いとは思うんだが…このボール、俺に譲って貰えんか?
アリス:貴方、コレを集めて何か願いを叶えるつもりなの?
ラディッツ:いや、コレを使うのは俺じゃない。俺のダチ…正確には、其奴の部下の為にな。
アリス:と言うと?
ラディッツ:アリスは、以前妖怪の山で起きた事件の事を知ってるか?
アリス:あぁ、天狗の新聞に載ってた事件ね。地獄から復活した悪人のせいで、妖怪の山に相当な被害が出たとか…
ラディッツ:あぁ。その悪人の手で、椛の仲間が全員殺されちまってな。
アリス:椛って、確か山の白狼天狗の事よね?
ラディッツ:そうだ。で、俺のダチは其奴の仲間を生き返らせてやる為に、椛と共にボールを探して幻想郷を旅してる最中なんだ。
アリス:成る程…つまり、あの子の仲間を生き返らせる為には、このドラゴンボールが必要不可欠だと…そう言う事で良いのね?
ラディッツ:そうだ。勿論、タダでとは言わん。俺に出来る事なら何でもする。だから…
俺は、アリスに深々と頭を下げた。情けないと思われるだろうが、生憎と他に誠意を見せる方法が思い浮かばなかったんでな…
パチュリー:男が軽々と頭を下げるんじゃないの。みっともないわね…
ラディッツ:みっともないのは百も承知だ。軽蔑したきゃすれば良い…
女性陣:・・・
アリス:頭を上げて。
アリスにそう言われ、俺は頭を上げた。目の前には、ボールを持ったアリスが居た訳だが…
アリス:貴方は、仲間の為に頭を下げられる優しさを持ってるわ。そんな人を軽蔑なんて絶対にしない。私だけじゃなく、他の皆もきっと同じ気持ちだと思うわ。
ラディッツ:・・・
アリス:それに、今回私が貴方に助けられたのは紛れも無い事実。それだけで、このボールを御譲りする理由には十分よ。その代わり、此方からも幾つか御願いがあるわ。
ラディッツ:御願いだと?
アリス:まず、このボールを絶対に悪用しない事。コレは絶対条件よ。
ラディッツ:あぁ、勿論だ。言われるまでもねぇ。
アリス:じゃあ次。この先何か困った事があったら、遠慮せずに私を頼る事。声を掛けてくれたら、いつでも力になるわ。
ラディッツ:あぁ、そうしよう。
アリス:宜しい。それじゃ、このボールは貴方の物よ。御友達に宜しくね。
ラディッツ:有難うよ。
俺は、アリスから六星球(リュウシンチュウ)を譲り受けた。それと同時に、頼りになる仲間も得た訳だ。本当に有難い限りだ。暫く茶と菓子を味わいながら話し込んだ後、俺達が帰る時間となり…
ラディッツ:長々と世話になったな、アリス。
アリス:此方こそ、色々と有難う。またいつでも来てね。美味しい紅茶とクッキーを用意して待ってるから。
ラディッツ:あぁ、そうするよ。
パチュリー:それじゃ。
鈴仙:御邪魔しましたそれと、御馳走様でした
アリス:御粗末様
魔理沙:・・・
アリス:えっと…魔理沙。今日の事だけど、本当にごめんなさい…私がこんな事言えた義理じゃ無いのは分かってるんだけど…その…元気出してね?
魔理沙:誰のせいだよ!ラディッツが止めてくれなかったら、マジでどうなってた事か!
アリス:私の意思じゃ無いから!
パチュリー:やれやれ、騒がしいわね…
鈴仙:でも、あの調子なら思ったよりも早く元の関係に戻れるかも知れませんね。
ラディッツ:だと良いがな…
それから暫く、魔理沙とアリスの痴話喧嘩(?)は続いた
魔法の森編はコレで終わりです
ボールをゲットし、アリスが協力者となりました
1話1話の文字数が少ないから、総話数が既に140話過ぎてしまいました
どんだけの話数になるのやら…
さて、次回からは少し短編入れてからRPG異変(?)を予定しています
あくまでも予定です