誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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ゆっくりしてってね


第166話

紅い霧に覆われていた村を後にした俺達は、其処から東の平原を越えた所にある村にやって来た。其処で目にしたのは、レミリアからの情報にあった物とは真逆の酷い光景だった…畑は荒れ果て、幼いガキ共が食い物を恵んでくれと頼んで来やがった…俺達は、このムラに何があったのかを聞く為に村長の家を訪れていた

 

ラディッツ:聞かせて貰うぞ。この村に何があったのかをな…

 

村長:全ての始まりは、あの悪魔が現れてからだ…

 

鈴仙:あの悪魔?

 

村長:そうだ…あの悪魔は、この村に来てすぐにこの村にあった新鮮な作物のみを選び、根刮ぎ奪い取って行ったのだ。しかも、一度や二度では無い…度々村に来ては、その度出来の良い作物のみを奪って去って行って…それを繰り返しているのだ。

 

魔理沙:そんな事が…

 

アリス:待って。さっきから何回も、新鮮な作物のみを奪ってと言ってましたよね?

 

村長:あぁ、そうだ。

 

輝夜:つまり、新鮮じゃない作物はまだこの村にある…そう聞こえるわね。

 

フラン:其処の所はどうなの?

 

村長:あるにはあるが…全て酷く傷んでいるか、傷みこそ無いが出来がかなり悪く、数も多くない…村の者達皆に行き渡る程の量は残っていないのだ…

 

にとり:さっき私達が食べたのがあるんじゃ?

 

村長:…事後報告で申し訳無いが、さっき皆に出したのも全て腐るのを待つだけの粗悪品だったのだ…

 

フラン:そ、そうだったの?

 

魔理沙:にしては美味かったな

 

鈴仙:じゃあ、本当にまともな作物はもう…

 

村長:あぁ…

 

ラディッツ:村長、今から飢えに苦しんでる村人を出来るだけ集めてくれ。それと、村の広場を借りたいんだが…

 

村長:一体何をする気だ?

 

ラディッツ:ちょっとな…やれそうか?

 

村長:…良く分からんが、村人達を集めれて広場に向かえば良いんだな?

 

ラディッツ:あぁ、面倒な事を頼んで悪いが…

 

村長:それは構わん。だが、少し時間が掛かるぞ。

 

ラディッツ:あぁ、寧ろ好都合だ。

 

村長:・・・

 

首を傾げつつも、村長は村人達を呼び集める為に移動を開始した。それから暫く時間が経った後、村の広場には俺達と村長、そして老若男女様々な村人達が大勢集まっていた

 

村人A:何が始まるんだ?

 

村人B:さぁ…

 

村長:さぁ、皆を集めたぞ。そろそろ何をするつもりなのかを教えてくれ。

 

ラディッツ:簡単な話だ。今から、此処に居る全員を腹一杯にしてやる。

 

村長:何だと?そんな事が可能なのか?

 

ラディッツ:あぁ、出来る。まぁ見てろ。

 

俺は、ホイポイカプセルから自前の調理器具一式と調理台、そして新鮮な食材の山を取り出した

 

村長:なっ…

 

村人C:い、今のは何だ?

 

村人D:何が起きたの?

 

アリス:まぁそう言う反応になるわよね…

 

フラン:御兄ちゃん、まさか…

 

ラディッツ:そのまさかさ。コレを使って、今から其奴等に食わせる料理を作ってやる。

 

村長:何と…

 

村長も村の連中も半信半疑と言った様子だ。まぁ無理もねぇだろう…

 

男の子:皆、大丈夫だよ

 

女の子:この御兄さんを信じてあげてよ

 

皆の前に現れたのは、この村に来てすぐに俺が弁当を恵んでやった幼いガキ共だった

 

アリス:貴方達は…

 

ラディッツ:よぅ、さっきのガキ共じゃねぇか。

 

男の子:この御兄さんは、さっき僕達に御弁当をくれたんだ

 

女の子:スッゴく美味しかったよ有難う御兄さん

 

ラディッツ:そうか、そりゃ何よりだ。

 

服こそボロボロのままだが、さっきとは違い、ガキ共の目は輝いていて、声も元気な様だった。そして、そのガキ共の傍にゆっくりと歩み寄る女が1人…

 

女性:私は、この子達の母でございます。この子達から話は伺いました。とても良くして頂いたそうで…

 

ラディッツ:気にするな。寧ろ、アンタに何の断わりも入れずに勝手な事をして悪かったな。

 

女性:いえ、そんな…

 

村長:本当に…本当に此処に居る皆の空腹を満たしてくれるのか?

 

ラディッツ:あぁ、任せろ。

 

魔理沙:この人数の食事をお前1人で作るのは大変だろ?私も手伝うぜ

 

アリス:私もやるわ。村の人達を御待たせするのも悪いからね。

 

輝夜:鈴仙、料理上手な所を見せて好感度アップのチャンスよ

 

鈴仙:は、はい!頑張ります!

 

フラン:そう言えば、いつも咲夜と御兄ちゃんに任せきりで、料理とかやった事無いなぁ…

 

輝夜:私も…良い機会だし、チャレンジしてみましょうか

 

フラン:うんやる

 

魔理沙:て訳だ。ラディッツ、良いよな?

 

アリス:まぁ断られても手伝うけどね。

 

鈴仙:一緒にやりましょう!

 

輝夜:私達だってやれる筈よ

 

フラン:何でも言ってね

 

ラディッツ:助かるぜ。それじゃ、始めるか!

 

他全員:おぉーっ!

 

そう言う訳で、俺達は村の広場で村人達に食わせる為に料理を始めた。それぞれが手際良く調理を進めて行くその光景を見て、村人達は目を輝かせていた。料理の良い匂いが広がり、既に生唾を飲んでる奴も少なくなかった。先に現れた母子も同様だ。ガキ共はさっき食った筈だが、育ち盛りだから無理もねぇだろうな…更に、彼方此方から腹の虫の音も聞こえて来やがった。俺達は、更にスピードを上げて調理を進めた…

 




今作のラディッツは、料理上手で親分肌、優しく強い

原作とは全く別人でございます

悟空や悟飯と共に温かい環境で過ごして、すっかり丸くなりました

ターレスは地獄で魂を洗われた設定ですが、野心家なのは変わってないですな…

ザーボンは魂を洗われてすらいませんが、やはり改心済みです

ラディッツはフランやパチュリー達、ターレスは椛、ザーボンは小傘や華扇さんと日々頑張ってます

また、この話をやり始めてからアリスや幽々子さん、妹紅も好きになってしまい、いつの間にかメインにガッツリ絡む程になってますね(笑)

後、村の子供じゃ良く分からなかったので男の子、女の子表記にしました
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