誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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ゆっくりしてってね


第186話

ラディッツだ。船を手に入れた俺達は、霊夢の情報を元に西にある闇に閉ざされた大陸へ向けて航海を始めた。道中の魔物は最早俺達の敵にはならず、航海は頗る順調に進んでいた。そして、目的地の近くまで来た訳だが…辺りは昼にもなってないってのに既に暗闇に包まれていて、魔物の種類もガラッと変わってる様だった…

 

魔理沙:こりゃ、どう考えても普通じゃないぞ。

 

アリス:誰が見たってそうでしょ。

 

鈴仙:・・・

 

ラディッツ:鈴仙、どうした?さっきから黙ったままの様だが?

 

鈴仙:いえ、何でもありません。

 

ラディッツ:・・・

 

フラン:個人的には、辺り一面闇の中って言うのは心地良いんだけど…でも、此処の人達の為に早く何とかしてあげたいね。

 

ラディッツ:そうだな。

 

輝夜:すぐ近くに村が見えるわ。

 

にとり:そんじゃま、まずは其処に行こうか。

 

ラディッツ:あぁ。

 

俺達は、近くにある村に向かった。其処の人間達は、コレまた死んだ魚の様な目をした奴等ばかりだった

 

ラディッツ:ちっ…普通の人間ってのは、陽の光を奪われただけこんな風になっちまうもんなのか…

 

魔理沙:まともな話を聞ける奴を探すか…

 

俺達は、村の人間達から話を聞こうとした。だが…

 

フラン:駄目…皆まともに話せる状態じゃないみたい…

 

輝夜:どうやら、彼等の心まで闇に閉ざされてしまってる様ね。

 

鈴仙:・・・

 

鈴仙の様子を気にしつつ、俺は空を見上げた。空には真円をえがいた月が見えた。その瞬間、俺は違和感を覚えた

 

ラディッツ:おかしいな…

 

アリス:何が?

 

ラディッツ:あの月がだ。

 

アリス:月?

 

ラディッツ:あぁ。空に満月が見えるだろ?

 

アリス:えぇ、確かに見事な満月ね。

 

魔理沙:それがどうかしたのか?

 

ラディッツ:俺はさっき、あの満月を直視した。にも関わらず、俺の体に異変が起きねぇんだ。

 

アリス:どう言う事?

 

フラン:あ!そうか!御兄ちゃんは…

 

ラディッツ:気付いた様だな。

 

フラン:うん。

 

魔理沙:おーい、お前達だけで話を進めるなよ。私達にも分かる様に説明してくれよ。

 

フラン:あ、ゴメン…

 

ラディッツ:俺達サイヤ人には、満月から出るブルーツ波と言うエネルギーを目から吸収する事で真の力を発揮する特殊な力があるんだ。

 

魔理沙:お前、そんな中二病的な設定があったのかよ…

 

ラディッツ:ん?言って無かったか?

 

魔理沙:初耳だぞ。

 

鈴仙:スミマセン、私も初めて知りました…

 

輝夜:私もよ。

 

アリス:同じくよ。

 

にとり:以下同文。

 

ラディッツ:そうか、スマン。まぁ早い話が、巨大な猿の姿になり、戦闘力が10倍になるんだ。

 

アリス:10倍?

 

魔理沙:そりゃ凄いな満月があれば、お前らは向かう所敵無しじゃないか

 

ラディッツ:そう上手い話ばかりじゃねぇんだ。コレには、致命的な弱点があってな。

 

にとり:弱点?

 

ラディッツ:俺達下級戦士は、大猿に変身すると戦闘力が上がるのと引き換えに理性を失っちまうんだ。

 

鈴仙:と言う事は…

 

ラディッツ:そうなったら、敵味方関係無く攻撃しながら辺りを破壊し尽くすまで大暴れする事になる。

 

鈴仙:ひいぃ…

 

魔理沙:お前、難儀な設定背負ってんなぁ…

 

ラディッツ:まぁな。

 

フラン:御兄ちゃん、そう言う事は前以て説明しておかなきゃ駄目だと思うよ?

 

ラディッツ:全くその通りだな。

 

アリス:アレ、ちょっと待って…もしもあの満月が本物だったら、私達は今頃…

 

輝夜:知らずに彼と御月見してたとしたら…

 

鈴仙:止めて下さい。想像したくないです…

 

ラディッツ:対策法がねぇ訳じゃねぇんだがな。

 

魔理沙:何だ、そう言うのもちゃんとあるにはあるのか?

 

ラディッツ:あぁ。そうなったとしても、尻尾を切れば力を失い元の姿に戻る。

 

魔理沙:へー…

 

輝夜:それじゃ、今の内に貴方の尻尾を切っちゃいましょうかバサッと

 

ラディッツ:止めてくれ!コイツはサイヤ人の証であり魂なんだ!

 

輝夜:冗談よ

 

ラディッツ:真顔に見えたがな…まぁ俺の話は良いだろ。それより、この状況をどうすべきか考えようぜ。

 

アリス:そうね。

 

直後、凄まじい彷徨が夜空に響き渡った。満月の前を横切るその姿は、黒いドラゴンの様に見えた

 

魔理沙:ドラゴン…だと?

 

輝夜:まぁゲームの世界だし、ドラゴンくらい居てもおかしくは無いけど…

 

ソイツの動きを観察していると、遠くに見える高い塔の方へ向かって行った

 

ラディッツ:塔に向かってったな…

 

にとり:方角は、此処から北西だね。

 

輝夜:経験からして、あのドラゴンとこの闇、そしてドラゴンが向かった塔…無関係とは思えないね。

 

アリス:えぇ、どう考えても怪しいわね…

 

フラン:御兄ちゃん、どうする?

 

ラディッツ:確証はねぇが、他にやる事もねぇしな。行ってみるか。

 

鈴仙:・・・

 

ラディッツ:鈴仙、ボーッとしてると置いてくぞ。

 

鈴仙:あ、はい!スミマセン!

 

フラン:いざ行かん!ドラゴン退治へ

 

アリス:気合いを入れ過ぎて空回りしない様にね。

 

にとり:私はこのザマだから戦えないし、例の如く安全地帯で待機してるから。言うまでも無いと思うけど、皆無事に帰って来るんだよ。

 

魔理沙:分かってるって!

 

ラディッツ:じゃ、行って来るぜ。

 

にとりを村の安全な場所に残し、俺達はドラゴンが向かった北西にある塔を目指して移動を開始した




今回は、ドラゴンクエスト7のネタを使いました

再三酷い目に合ったルーメンの闇のドラゴンとの戦いが元ネタです

ネタばらしすると、次が街を破壊する植物な訳ですが…
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