誇り高き弱虫の幻想郷生活   作:パラリズム

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御待たせしました


第209話

太陽の畑に現れたターレスさんのかつての部下共を撃破し、畑に根付いた神精樹の樹も処理し、今回の事件は一先ずの終息となりました。疑った御侘びにと、私達は幽香さんの家で飯を御馳走になる事になりました

 

ターレス:・・・(ガツガツ)

 

机の上には、空になった皿が30枚以上積み重なっています

 

幽香:気持ちの良い食べっぷりね。

 

文:見てる此方が満腹になりそうですね…

 

椛:えっと…何かスミマセン…

 

幽香:良いわよ。アンタ達も、遠慮せずに沢山食べて行きなさい。

 

椛:有難うございます。

 

文:まさか、貴方に食事を御馳走になる日が来るとは思いもしませんでしたよ。

 

幽香:それは此方の台詞よ。人生、何が起きるか分からない物ね。

 

文:ですねぇ…

 

椛:私達皆、普通の人間じゃ無いんですがそれは…

 

ターレス:スマン、御代わりだ。

 

幽香:はいはい。

 

文:まだ食べるんですか?

 

ターレス:まだまだ足りねぇぞ。

 

文:凄まじいですねぇ…

 

椛:ターレスさん、幽香さんとの戦いで負った怪我は大丈夫なんですか?

 

ターレス:ん?あぁ、食ったら治った。

 

文:いや、その理屈はおかしいのでは…

 

椛:この幻想郷では、常識に囚われてはいけないんですよ。

 

文:椛、それは別の人の台詞ですよ。てか、その人まだ未登場ですが…

 

椛:失礼しました。

 

幽香:常識云々と言い出したら、私達の存在その物を否定する事になりかねないしね。

 

文:まぁ確かに…

 

ターレス:風見幽香、貴様に聞きたい事がある。

 

幽香:何かしら?

 

ターレス:俺は、もっと強くなりたい。その為には、強者との戦いを経験するのが一番だ。誰か強い奴を知らねぇか?

 

幽香:強い奴…それなら、心当たりがあるわ。

 

ターレス:何だと?そりゃ本当か?

 

幽香:えぇ。妖怪の山に空いてる穴、其処からずっと地下に進んだ所にある旧地獄街道…其処に居るとある女を訪ねなさい。きっと楽しめる筈よ。

 

ターレス:旧地獄街道に居る女か…因みに、ソイツの特徴は?

 

幽香:額に赤い一本角が生えてるから、会えばすぐに分かる筈よ。

 

文:旧地獄街道に居る、額に赤い一本角のある女性…

 

椛:ま、まさか…

 

ターレス:ソイツ、強いんだな?

 

幽香:えぇ…彼女もまた、幻想郷最強クラスよ。本当に強くなりたいなら、彼女との戦いを避けるって選択肢は無いと思うわ。

 

ターレス:貴様がそう言う程の相手か…良いねぇ…ガラにも無くワクワクして来やがったぜ…

 

文:椛、彼を止めた方が良いのでは?

 

椛:無駄ですよ。既にやる気満々の顔をしてますから。

 

文:えー…

 

椛:ターレスさん。次の戦いを楽しみにしてる所に水を差す様で申し訳ありませんが、大事な事を御忘れではありませんか?

 

ターレス:大事な事?

 

椛:此処に来た目的は、彼女と戦いに来ただけでは無いんですが?

 

ターレス:あぁ、そう言う事か…すっかり忘れてたぜ。

 

文:あ、やっぱり忘れてたんですね…

 

椛:大事な事なんですから、忘れないで下さいよ…

 

ターレス:悪かったって…幽香、もう1つ貴様に聞きたい事がある。

 

幽香:今度は何かしら?

 

ターレス:貴様は、ドラゴンボールってのを見た事はねぇか?

 

幽香:ドラゴンボール?何よそれ、聞いた事が無いんだけど…

 

椛:しかし、近くに反応があるんですが…

 

文:実物を見せた方が良いのでは?

 

ターレス:そうだな…

 

そう言うと、ターレスさんはボールを入れていたトランクから四星球を取り出しました

 

ターレス:こんな感じで、オレンジの球に赤い星のマークが付いてるもんなんだが…

 

幽香:フム…

 

椛:どうですか?

 

幽香:星の数は違うけど、似た様なボールを拾ったわ。

 

ターレス:マジか?

 

幽香:えぇ、ちょっと待ってなさい。持って来るわ。

 

幽香さんは少し席を外した後、ボールを持って戻って来ました

 

幽香:持って来たわ、確認しなさい。

 

幽香さんが持って来たのは、星のマークが1つのドラゴンボールでした

 

椛:星の数は1つですが、間違いありませんね。

 

ターレス:あぁ、ドラゴンボールだ。

 

文:幽香さん、コレを何処で?

 

幽香:花達の世話をしようと花壇に行った時に、其処に埋まってたのを回収しておいたのよ。でも、コレってそんなに重要な物なの?

 

ターレス:あぁ、かなりな。

 

椛:と言うのもですね…

 

私は、幽香さんにボールを集める目的を話しました

 

幽香:7つ集めれば、どんな願いも1つだけ叶えられる球…にわかには信じられない話ね。

 

ターレス:俺も神達に話を聞いただけで、未だに半信半疑ではあるんだがな…

 

椛:スミマセン、実は私も…

 

文:まぁ皆そうですよね。

 

ターレス:まぁ事の真偽は全部集めてみりゃ分かるさ。

 

椛:ですね。

 

ターレス:幽香。すまねぇが、ソイツを譲ってくれねぇか?代わりに、さっき言ってた簡易版神精樹の栽培キットをくれてやる。

 

幽香:願いが叶うかどうかはともかく、1つだけ持ってても意味が無いしね。持って行きなさい。

 

そう言うと、幽香さんはドラゴンボールをターレスさんに手渡し、代わりに神精樹の栽培キットを受け取りました

 

ターレス:コレで4つ目のドラゴンボールか…

 

椛:後3つ、もう少しで全部揃いますね。

 

ターレス:あぁ。

 

幽香:フフ…新しい植物を育てられると考えると、今からワクワクするわ。

 

そんなこんなで日が傾き、私達は太陽の畑を後にする事にしました。幽香さんは、私達を見送りに来てくれました

 

椛:御世話になりました。

 

幽香:それは此方の台詞よ。今回は、素直に御礼を言わせて貰うわ。有難う。

 

文:幽香さんに御礼を言われるなんて、変な感じがしますねぇ…

 

幽香:何か言ったかしら?(睨み付ける)

 

文:な、何でもありません!

 

幽香:まぁ良いわ…

 

ターレス:あー…元とは言え、俺の部下達が此処の畑をメチャクチャにしちまった…悪かったな…

 

幽香:あの子達は戻って来ないけど、また育てて行けば良いわ。四季のフラワーマスターの名に賭けて、前より強く立派な花達にするわ。

 

ターレス:そうか…

 

ターレスさんは、ゆっくりと右手を幽香さんの方に差し出しました

 

幽香:何かしら?

 

ターレス:次に此処に来る時は、今回の様に負けはしねぇ。今度こそ、全力で貴様を倒すからな。

 

幽香:フッ…いつでも掛かって来なさい。私も負けたままで居るつもりは無いわ。更に力を付けて、今度は返り討ちにしてやるわ。

 

悪い笑みを浮かべつつ、2人は固い握手を交わしました。本来ならば微笑ましい光景の筈なのに、何だか寒気がしたのは気のせいでしょうか…

 

文:えっと…今回の戦いは引き分けだった筈では?

 

椛:彼等にとっては、引き分けは負けと同じと言う事なんでしょう。

 

文:そんなもんですかね…

 

その後、私達は太陽の畑を後にしました。しかし、戦いはまだまだ終わりません。次に私達を待つ者とは…

 




幽香さん、マジドS(親切)

幽香さんが神精樹の栽培キット(盆栽みたいな感じ)、ターレス達が4つ目のドラゴンボールを手に入れました

因みに、ターレスが幽香さんにあげた栽培キットは彼のスペアであり、もう1つ自前のがあるって設定です

次回で太陽の畑編は終わります

と言っても、次回はエピローグみたいなもんですがね
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