地底を目指して灼熱地獄跡に足を踏み入れたラディッツ達。しかし、其処は既にスラッグ達の手により極寒地獄になっていた。其処の余りの寒さに、妖怪であるフランやはたて達も参ってしまっていた。早く抜け出そうと先を急ぐ一行だったが、出口で彼等を待ち伏せしていた者の姿があった。彼の名はゼエウン。地底を襲撃したスラッグの手下の1人であった。彼と戦う為に名乗りを挙げたのは、紅魔館の門番である美鈴。ゼエウンの気を探り、自分には絶対に勝てないと断言した彼女…その実力とは…
ゼエウン:俺が貴様に勝てないだと?
美鈴:その通りです。この勝負、やる前から結果は見えています。悪い事は言わないので、逃げ出した方が身の為ですよ?
ゼエウン:貴様…
美鈴:フム…折角ですし、ハンデをあげましょう。
ゼエウン:ハンデだと?
美鈴:そう…戦闘開始から3分間、私は一切攻撃しません。勿論反撃も…
ゼエウン:俺の攻撃を完全に見切る…そう言う事か?
美鈴:そうです。所謂サービス期間と言う奴です。さぁ、何処からでも打ち込んで来なさい。
そう言うと、美鈴は両手を後ろで組んで目を閉じた
ゼエウン:俺様をナメるなよ…3分間も要らねぇ!すぐに貴様を殺してやる!
激昂したゼエウンは、美鈴に飛び掛かってラッシュ攻撃を始めた。しかし、美鈴はその攻撃の全てを最小限の動きで回避し続けている
妹紅:本当に完全回避してるな…
椛:敵の実力が大した事無いのもありますが…それでも…
フラン:美鈴強い!
ターレス:目を閉じたままで、相手の動きを完全に読んでやがるのか…
ラディッツ:今更だが、奴の能力はかなり強いな。しかも、今もドンドン成長中と来た…
はたて:彼女が紅魔館で一番下の立場ってのが信じられない…
ラディッツ:・・・
それからもひたすら攻撃を続けるゼエウンだったが、美鈴には掠りもせず…
ゼエウン:クソッ!どうなってやがる!本当に完全に見切ってるってのか!
美鈴:そろそろですかね…
ゼエウン:あん?
美鈴:軽く行きますよ…せいやっ!
回避の構えを解き、直ぐ様ゼエウンの腹に拳を叩き込んだ。美鈴が放った拳は、彼の肉体に深々と突き刺さり、彼は腹を抑えながら後退りした
ゼエウン:こ、攻撃しないんじゃ無かったのか…
美鈴:アレ?もしかして、時間計って無いんですか?
ゼエウン:何?
美鈴:とっくに3分経ってます。なので、サービス期間は終了したんですよ。
ゼエウン:くっ…
美鈴:一応言っておきますが、私はこの中では弱い部類ですから。
ゼエウン:何?
美鈴:私なんかより、後ろに居る方達の方が数段強いです。つまり、私に勝てない様では、端から貴方に勝ち目は無いと言う事です。
ゼエウン:・・・
美鈴:さて、話は終わりです。覚悟は良いですか?
ゼエウン:くっ…まだだ!うおぉぉっ!
ゼエウンは、拳に気を溜めて美鈴に殴り掛かった。だが、その攻撃も美鈴に右手だけで軽々と受け止められていた
美鈴:そんな力任せの攻撃が効くとでも?
ゼエウン:ぐっ…
美鈴:攻撃の御手本を見せてあげましょう…
美鈴は、瞬時に気を高めた。彼女の両拳が光を帯びる
ゼエウン:な、何だコイツの気は…
美鈴:食らいなさい!ハアァァァッ!
美鈴は、ゼエウンの懐に潜り込んだ後、彼の全身にマシンガンの様な連続パンチを叩き込んで行く。何とか抵抗しようとするゼエウンだったが、怒涛の乱打の前にはなす術無くドンドン後退して行く
美鈴:トドメです!紅流拳法、気穴(きけつ)封印!
美鈴は、トドメの正拳突きでゼエウンを吹き飛ばした。一方のゼエウンは、フラ付きながら何とか立ち上がった
ゼエウン:ク…ククク…このアマ、やってくれたな…だが、俺は耐えた!耐え切ったぞ!ハハハハハ!
美鈴:それはどうでしょうかね?
ゼエウン:何?
美鈴:私達の様に気を操る者には、体内に気を巡らせるツボみたいな物が存在してるんです。それを気穴と言うんですが…さっき、私が貴方に使った気穴封印と言う技は、その気穴の機能を完全に停止させてしまう技なんですよ。
ゼエウン:何が言いたい?
美鈴:スミマセン、分かり辛かったですかね…気穴の機能が停止した今の貴方は、気弾を撃つ所か気を感じる事すら出来なくなってる筈です。
ゼエウン:なっ…そう言えば、貴様の気を全く感じねぇ…と言う事は…
美鈴:分かって頂けた様で何よりです。今の貴方は、もう普通の人間と変わりません。見た目は兎も角ね…
ゼエウン:バカな…こ、こんな事が…
美鈴:言ったでしょ?貴方は私に勝てないと…
ゼエウン:くっ…こんな奴等が居るとは…念の為に、スラッグ様に報告せねば!
ゼエウンは、美鈴に背を向けて逃走を始めた
美鈴:あ、ちょっと!
ターレス:其処を退け、巻き込まれても知らねぇぞ…
美鈴:へっ?
ターレス:くたばれ!
ターレスは、逃走中のゼエウンに狙いを定めて右手から光線を放った(美鈴はギリギリで回避した)
ゼエウン:うわあぁぁぁっ!ス、スラッグ様ぁぁぁっ!
ターレスの光線はゼエウンを確実に捉え、彼を粉々に消し飛ばした
ターレス:見掛け倒しの雑魚が…
はたて:よ、容赦無いね…
ターレス:敵に情けを掛ける必要はねぇだろ。紅美鈴、貴様の戦闘力は評価してやる。だが、詰めが甘過ぎる。そんなんじゃ、いつか足元を掬われるぞ。
美鈴:ハ、ハイ…スミマセン…
ターレス:邪魔者は居なくなった、先に進むぞ。
ターレスに続き、次々に灼熱地獄跡の出口へと移動を開始した
美鈴:ハァ…詰めが甘いかぁ…まだまだ修行不足ですね…
美鈴は、ガックリと項垂れている。其処へ、ラディッツとフランが近付いて声を掛けた
フラン:ターレスって、ちょっと厳し過ぎるよね?
ラディッツ:アイツはいつもあんな感じさ。俺に言わせりゃ、さっきのアレは本当に凄かったぞ。お前が敵だったらと思うと、正直ゾッとするぜ。
フラン:格好良かったよ、美鈴!
美鈴:有難うございます。ですが、本当の戦いはコレからです。気を引き締めて行きましょう。
ラディッツ:あぁ、そうだな。
フラン:頑張ってこー!
ラディッツ達も、灼熱地獄跡の出口から先に進んで行った。次に彼等を待つのは…
てな訳で、まずはゼエウン撃破
因みに、妹紅や燐達の台詞がありませんが、ちゃんと一緒に居ます