挨拶の為に守矢神社にやって来たラディッツ達は、其処に現れたギニュー特戦隊(隊長不在)との交戦になった。互いのチームの一番手はフランとグルド…さて、どうなりますやら…
ラディッツ:フラン、ちょっと良いか?
フラン:何?御兄ちゃん。
ラディッツは、グルドと睨み合うフランに歩み寄る
リクーム:おっ?作戦会議か?
バータ:やらせとけ、何しても無駄だぜ。ジースもそう思うよな?
ジース:ん?あぁ、そうだな…
リクーム:さっきからどうしたんだろうな?
バータ:さぁな…
只今、ラディッツとフランは作戦会議中
ラディッツ:お前と闘うグルドって奴は、戦闘力は低いが妙な力を使う。真正面から突っ込むだけの戦い方は無謀だ、気を付けろ。
フラン:妙な力?
ラディッツ:あぁ。まぁお前なら大丈夫だとは思うが…
フラン:分かってるじゃん♪大丈夫、絶対勝つから♪
ラディッツ:あぁ。
作戦会議を済ませ、フランは再び意気揚々と歩み出る
グルド:作戦会議は終わったか?
フラン:まぁね。先に言っておいてあげる。アンタじゃ私には勝てない、戦わなくても分かるよ。
グルド:ククク、何処までも生意気なガキだ。あの猿野郎に何を吹き込まれたかは知らねぇがな。
フラン:余計な前置きは要らないね…すぐに終わらせちゃうよ!
フランは、開始早々グルドに向かって真っ直ぐ突っ込んで行く
魔理沙:おっ?真っ向勝負か。
パチュリー:あの子らしいわ…
はたて:よーし!やっちゃえ!
ラディッツ:いかん!無闇に突っ込むな!
早苗:えっ?
グルド:バカめ…止まれーっ!
ニヤリと怪しい笑みを浮かべたグルドは、大きく息を吸ってそう叫んだ。その暫く後、ラディッツ達が気付いた時にはフランが向かっていた場所にグルドの姿は無く、彼女の後ろに居た
フラン:えっ?何で?
はたて:いつの間に移動したの?
魔理沙:全く見えなかったぞ…
特戦隊メンバー:ククク…
はたて:ラディッツ、何か知ってるみたいだったけど?
ラディッツ:あぁ…
早苗:一体なにが起きたんですか?
ラディッツ:グルドの野郎は、超能力を使えると聞いた事がある。時を止めれる力をな…
パチュリー:時を…ですって?
ラディッツ:あぁ。力の弱いアイツが特戦隊のメンバーに選ばれた理由はそれだ。
パチュリー:咲夜みたいなもんかしら…
ラディッツ:さぁな、詳しくは知らねぇんだが…
フラン:コレが、御兄ちゃんが言ってた妙な力って言う奴か…
グルド:宣言してやるよ。てめぇは、このグルド様に指一本触れる事すら出来ねぇ。
フラン:むっ…
グルド:さぁ、どうした?悔しいか?さっさと掛かって来やがれ。
憎らしい顔でフランを煽るグルド。それを見て彼女のイライラはドンドン募り出し…
フラン:ぐぬぬ…やっぱりムカつく!
フランは、力を高めて2人に分身し、左右からグルドを挟み込む様に攻め込む
リクーム:おい、あのガキの戦闘力が数倍に跳ね上がったぞ。
バータ:信じられねぇな…
ジース:あのガキ、何者なんだ…
対するグルドは、素早く移動しつつ迫るフランのスピードを捉えきる事が出来ずに慌て始める
グルド:こ、このガキ!止まれ!
グルドは再び時を止め、その場から移動して神社の何処かに身を潜める。それから少しして、再び時が動き出した
フラン:あれ?居ない?
ラディッツ:あの野郎、フランの攻撃を追いきれてねぇ様子だったからな。
パチュリー:恐らく、時を止めてフランの攻撃を回避しつつ何処かに隠れたのね。
魔理沙:偉そうな事言ってた癖にな…
はたて:何処行ったんだろ…
早苗:・・・
フラン:御兄ちゃん。
ラディッツ:あぁ…
早苗:どうかしたんですか?
ラディッツ:大丈夫だ。俺とフランは、既に奴の場所を突き止めてるぜ。
魔理沙:何だって?
はたて:マジ?
フラン:うん♪アイツが居るのは…
フランは、素早く神社の裏に移動してグルドを吹き飛ばした
グルド:どわぁーっ!
フランに吹き飛ばしたグルドは、コロコロと転がりながら一行の前に現れた
はたて:本当に出て来た…
早苗:でも、どうして…
パチュリー:ラディッツとフランは、毎日美鈴と一緒に修行してるのよ。
ラディッツ:そうだ。だから、気を自在に操り、それの出所を探ったり気配を消す術を身に付けてるって訳だ。
はたて:へぇ…
早苗:な、成る程…
魔理沙:まぁ気の扱いは達人クラスの美鈴と修行してりゃ、嫌でも身に付くわな。
ラディッツ:あぁ。とは言っても、まだまだ成長途中だがな。
そう語るラディッツや、その傍で得意満面なフランを見て、特戦隊の面々はと言うと…
リクーム:グルドの野郎、あんなガキに良い様に翻弄されやがって…
バータ:ギニュー特戦隊の恥晒しだな。
リクーム:おいグルド!そんな奴、片付けちまえよ!
バータ:そうじゃねぇと、もう一緒に遊んでやらねぇぞ!
リクーム:3時のオヤツも、お前とは別々にするからな!
グルド:えぇーっ!待ってくれよ!ちょっと手こずっただけだ!こんな奴、さっさと片付けてやるよ!
フラン:アンタに出来るの?
グルド:今見せてやるよ!ギニュー特戦隊グルド様の取って置きの技をな!
他全員:・・・
グルド:すぅ…キエェェェェーッ!
グルドがそう奇声を上げると、フランの体の動きが止まってしまった
フラン:何コレ?動けない!?
グルド:ヒヒヒ!俺の取って置きの超能力、金縛りの術だ!もうお前は逃げられねぇ!コレで終わりだぜ、糞ガキ!
フラン:終わり…ね…
自慢気にそう言い切るグルドだが、フランの口角が上がった
グルド:あぁん?
リクーム:あのガキ、この状況で笑ってやがるぜ。
バータ:放っとけ、もう何も出来やしねぇさ。
パチュリー:甘いわね…
ラディッツ:俺の妹をナメねぇ方が良いぞ。
リクーム:何だと?
バータ:だが、アイツは実際何も…ん?
そう言い掛けた瞬間、大地が震え出した
はたて:おっとと…
早苗:じ、地震ですか!?
魔理沙:いや、違う…コレは…
パチュリー:あの子の仕業ね…
ラディッツ:だな。
彼等がフランの方を見ると、笑みを浮かべたまま気をドンドン高めている
リクーム:ぬぉっ?何なんだ、あのガキは…
バータ:大地が震える程の力があのガキに…
ジース:バカな…あのガキの力、この最新型のスカウターでも計測不能だと…
フランの戦闘力の上昇に焦りの表情を浮かべる特戦隊の面々…一方のラディッツ達は、彼等とは対照的に余裕の表情を浮かべている。そして…
フラン:フン!
フランは、力だけでグルドの金縛りを消し飛ばした
グルド:バ、バカな!お、俺の金縛りが!
フラン:さぁて…次は此方の番かな?
フランは、尚も笑みを浮かべたままグルドにゆっくりと近付いて行く
グルド:ち、畜生!コレでも食らえ!
焦りを見せたグルドは、近付いて来るフラン目掛けて気弾を連射しまくる。連射し続けている内に、爆煙が彼女の姿を隠してしまった
グルド:ククク…幾ら戦闘力が高くても、コレならやっただろ…
ニヤリと笑ったグルドだったが、直後に煙を吹き飛ばしながらフランが姿を現した
フラン:何なんだぁ?今のはぁ?
グルド:そ、そんな…有り得ねぇ!何なんだコイツは?化け物か?
フラン:私が化け物?違う…私は悪魔だよ。
グルド:ひ、ひいぃ…
尚も近付く事を止めないフランに怯え、グルドは後退りし始めた
フラン:何処へ行くんだぁ?
グルド:く、来るな!来るなぁ!
再び気弾を放ったグルドだったが、フランはそれを埃を払う様に弾き飛ばした
グルド:くっ…
フラン:終わりにしよっか…
フランは、グルドの目の前に瞬間移動し、彼の腹に拳を叩き込んだ。当のグルドは、白目を剥いて前のめりに倒れ込んだ
ジース:グルド!
リクーム:あーあ…
バータ:やられちまったのか?
フラン:今度こそ御終いだね。それじゃ、破壊しちゃうね♪
フランは、悪魔の様な笑みを浮かべたまま、倒れて動かないグルドにトドメを刺す為に手を翳した
ラディッツ:止めろ!フラン!もう良い!
フラン:えっ?
ラディッツは、声を上げてそれを制止した
はたて:ラディッツ?
パチュリー:何で止めるのよ?奴等は、地獄から復活した悪人なのよ?
魔理沙:そうだぞ。それなのに…
早苗:・・・
ラディッツ:コレはあくまでも俺の勘だが、ソイツ等は今まで戦って来た極悪人共とは違う。トドメを刺すかどうかを決めるなら、話を聞いてからでも良いだろう。それに…
フラン:それに?
ラディッツ:ソイツはもう動けねぇ。そんな奴の命を奪う事はねぇ。そんな事したら、お前も今まで俺達が倒して来た奴等と変わらんぞ。
他全員:・・・
少しの間、その場に沈黙が流れた。そして…
フラン:分かった♪止める♪
ラディッツの方へ向き直ったフランは、満面の笑みでそう答えた。その表情は悪魔の様に邪悪な物では無く、いつもの無邪気な彼女の物だった。彼女は、そのままラディッツ達の方へ走り寄って行った
フラン:皆!私勝ったよ!
魔理沙:あぁ、見てたぜ。
はたて:御疲れ様!
早苗:やりましたね♪
魔理沙やはたて、早苗と楽しそうにハイタッチをするフラン。ラディッツ達はと言うと…
ラディッツ:アイツが敵じゃなくて良かった…毎度そう思うぜ…
パチュリー:そうね…にしても…敵をみすみす生かすなんて、ちょっと甘過ぎるんじゃない?コレも弟さんの影響?
ラディッツ:…まぁな…
そして、グルドを倒された特戦隊は…
ジース:アイツのあの戦闘力は何だったんだ…只のガキとは思えんな…
バータ:バーカ、偶々だ偶々。グルドが負けたのは、戦闘力が低いと油断したせいもあるんだろうぜ。
ジース:それは俺達もだろ…
リクーム:お前らが強いのは良く分かった。そして、グルドを倒した事も素直に褒めてやるよ。だが、喜んでられるのもコレまでだ。
ラディッツ:あん?
グルドの代わりに前に出て来たのは、筋骨隆々な体を持つ大男、リクームであった。彼は、指を鳴らしながらゆっくりと前に歩み出した
リクーム:次は、このリクームさんが相手になってやるぜ。さぁ、どっからでも掛かって来なよ。
ラディッツ:次はアイツか…
はたて:私達の方は誰が…
魔理沙:私が行く。
早苗:えっ?
魔理沙:アイツ、見るからに力自慢って感じだろ?だが、火力なら私だって自信があるぜ。
パチュリー:あのねぇ…力と言っても、貴方の専門は魔法でしょ。で、アイツは見た目からして肉体派のパワーファイター…どう考えても不利よ。
はたて:だね、ちょっと分が悪いんじゃない?
魔理沙:そりゃ、やってみなくちゃ分からないってな。ヘヘヘ…
魔理沙は、帽子をしっかり被りつつ前に歩み出す。次なる戦いの幕開けはすぐである…
正に悪魔だぁ…止めろ、勝てる訳が無い…